久しぶりに日記なるものの存在を思い出したわけですが、最後の更新は大元帥への一見以来になるのか……いや、色々ありました。大元帥の逝去は私に直結する問題でもあったから、仕事とかその辺でバタバタしてたりしてなかったり。
まあ、今日の話題にはあまり関係ないことですね。

ソランザムとはよくいったもので、エロゲブランドsphereから発売された ヨスガノソラ をクリアしました。
私はエロゲを良くやる方ですが決まったブランドに固定して、なかなか新しい作品というものには手を出しません。エロゲに限らずですが常に大量に世に出るもののすべてを網羅するのは難しく、ある程度は絞らないといけないからです。書籍にも同じことが言えるのですが、書籍は安いですからね。
それなのにどうしてヨスガノソラを買ったのかといえば、一つには処女作だったからです。
sphereは、Gardenなどを制作したCUFFSの姉妹ブランドですが、新しいブランドの初めての作品というのは、なかなかに興味がそそるもので、私がこの作品を認識したのは割と早い段階だったと思います。

まあ、興味や関心自体は持っていたんですが、購入を決めたのは割とギリギリ。そもそも、公式サイトだって片手で数えられるぐらいしか行ってないし、体験版もプレイせず。唯一、色々と辛酸を舐める羽目になった秋のドリパにおいて、グッズを手に入れたぐらいです。
思えばドリパで抱き枕の一つでも買っておけばよかったのかもしれませんが、あの時は心がささくれ立っていたので1万円以上も出費する気になれずスルー。
結局、購入を検討し始めたのは12月に入ってからなのですが、検討というよりは即決に近かったかも。店に行って、まだ予約受付してたから予約したって感じ。
元々、ソフマップやラオックス、げっちゅ屋などはポイントカードを持っていないので購入店舗リストから外してました。職場が徒歩で秋葉原に行ける場所にあるんですが、あの街はどうも疲れるもんで。
結局、横浜のゲマ屋で購入。普段ならエロゲは上のメロンブックスで買うんですけど、メロンの特典テレカの書き下ろしキャラが年上のメガネっ子だったもので……メガネがどうというわけじゃなく、基本的に年上キャラが苦手。攻略する気が起きない。
ゲマ屋のテレカは瑛の体操服+ブルマでしたが、てっきりああいうシチュエーションがあるんだとばかり。

最近のエロゲは妙に凝ったものや不必要なシステムを構築しがちで、結果として5GBとか凄い容量を要求されたりするのですが、ヨスガノソラは2.5GBと小さくまとまった感じ。あの無意味な動く登校シーンがなければもう少し削れたんじゃないだろうか。
そろそろPCも買い替え時かねぇ……型も随分と古くなってきたし。

さて、前書きが長くなりましたが、すでに全ヒロインを攻略しています。
ヨスガノソラはゲームというには選択肢も少なく、一番初めに出てくる選択肢を選んでしまうとルートが固定化されるので、後に出てくる選択肢は何ら意味がなくなります。だから、初めの選択肢部分でセーブし、クリアごとにそこからやり直すのがいいと思います。
私のクリアしたルートの順番は、奈緒→瑛→一葉→初佳→ の順番でした。つまり選択肢が出てくる順番ごとに攻略していった感じです。
穹は2週目以降でないとルートが発生しないので、上記のやり方でいくと、必然的に最後になってしまいます。
まあ、今となっては穹を最後に持ってきたのは正解というか、それ以外にないって感じ。

奈緒ルートは、インパクトという意味では結構大きいですが、シナリオの完成度では3番目ぐらい。可も不可もない、小さくまとめた感じ。
主人公との過去の関係がトラウマというか、引きずってる感じなんですが、発売されたばかりだから具体的なネタバレをしていいのか迷います。ただ、主人公と関係があった、しかも強制であったことを考えると、奈緒はあまり人気が出ないと思う。
最終的にまとめたけど、家族との仲とかあっさり解決しすぎかな~と。ズルズル、ドロドロと引きずって欲しいわけでもないんですけどね。
結局のところ、「あぁ、これは穹ルートの引き立てなのか」という印象を抱いてしまった。
一葉にも言えることだけど、ヨスガノソラはメイドルートを除くとヒロインごとに対となっているから、メインである瑛や穹と比較すると、どうしても前座的イメージが強くなってしまう。
陰と陽でもなく、光と影でもなく、表と裏って感じ。表裏一体だから離すことは出来ないが、表の方がどうしても目立ってしまう。でも、それでいいんだと思う。

瑛ルートは、シナリオとしての完成度は穹を超えると思います。
行動的に思えて受動的、笑顔という鉄面皮で素顔を隠し、ひたすらに流れに身を任せて生きていく様は、確かに寒気を感じますね。どんな状況でも生きていけるというか、生きていかねばならない、瑛はそれが分かっているからこそ、一時は都会にでも行こうかと思ったのでしょう。
シナリオの根幹となるのは、一葉との関係……というより、渚の家との繋がりですか。最後は色々とぼかしましたが、確かに瑛の言う通り、これが彼女一人の問題なら良かったんですけどね。決着のつけ方も、あの程度が良いんだと思う。
最終的には主人公がお節介を超えた迷惑だと知りつつも、瑛の仮面を外すことで、瑛は受動的な、流れに身を任せることしかできなかった人生を少し変えたのでしたと。
しかし、穹にも言えることだがメインヒロイン二人が貧乳ってのも珍しいw

一葉ルートは、つまりは瑛の話を、一葉の立場からすればどうなるのかということ。視点の切り替えでなくて、主軸となるヒロインが変わっているため、話の流れも当然変わります。
このシナリオの特徴は、後のメイドにも言えることですが、主人公とヒロインの間に因縁がないことです。奈緒にしろ、瑛にしろ、過去に主人公と知り合っていたという関係性があり、穹は言うまでもなく血と肉を分けた双子の兄妹です。しかし、一葉は主人公が逃避してきたときにはじめて知り合う相手で、関係性が薄い。
シナリオが薄っぺらいわけじゃないんだけど、主人公と恋仲になる辺りとか、後述のメイドルートほどではないにしろ適当過ぎたかな~とも。良くも悪くも、瑛シナリオでの一葉のほうが動きがいいんですよ。瑛を想う心情とか滲み出てましたし。
そういった意味で、奈緒も一葉も表の裏だったというわけで。

初佳ルート……メイドシナリオといっても良いですが、これは何といっていいのか。
やっつけ仕事とまでは言いませんが、完成度は低いですね。ありそうでなさそうな流れというか、あんまりエロゲ的じゃない、行きずりの関係って感じがする。
書くことが本当にないぐらい面白みのないシナリオだったんですが、亮平……主人公のクラスメイトで、一回留年してる男がいるんですけど、こいつが良い味出してたかな。
本当に書くことがないぞ、困ったなw

穹ルートを書く前に、サブキャラや脇役、端役等について。
ヨスガノソラの特徴として、大人 と呼べる存在がまったくと言っていいほど存在しないことがあげられると思います。ハルと穹の両親は事故で亡くなり、瑛は保護者であった神主のじい様が死んでしまい一人、他のヒロインにはそれぞれ親がいて、それなりにシナリオに関わってきたりもするのですが、名前付きでの大人となると本当にいません。やひろは瑛の現保護者ですけど、大人とお姉さんの中間ぐらいだし。
エロゲに限らずですが、こういう少年少女の青春群像劇には誰かしら 妙に物わかりのいい、偽善的な大人が一人は存在するものです。主人公へのアドバイザー役としてね。今作ではやひろがそうと言えなくもないのですが、微妙に違う。恐らくですが、ハルと穹の祖父母や、瑛の保護者であった神主などが生きていれば、きっとその役割だったはずです。一葉の父親は思っていたよりも人格者で、物わかりも良い方でした。頑固親父でもなければ、地位や名誉に固執した、保守的な人物でもない。真理を悟る場面など、サッパリとしてましたし。でも、あの人は一人のヒロインの父親でしかない。全体的に、理解ある大人という存在が欠けてるんですよね。
それを敢えて排して、主人公とヒロインたちだけで物語を進め、話を解決に導いた手法は結構新鮮でした。
これは穹ルートに大きく言えることですが、主人公であるハルが解決しなければいけない問題というのも、確かにあるんです。

久々に日記など書きましたが、日記というよりは思ったことをダラダラと書いている感想に過ぎませんね。穹ルートに関しては長くなりそうなので、明日にしておきます。
それにしても公式はサーバーが回復しないなら、ミラーサーバーを立ち上げればいいのに。

コメント

nophoto
  
2015年5月20日0:14

>瑛ルートは、シナリオとしての完成度は穹を超えると思います。
これ自体がアンチ穹の常套句なのですが、そもそも何を以て穹ルートのほうが劣ってると判断されたのか教えて頂けませんか?
世間一般の評価としては穹ルートがぶっちぎりで、あとの4ルートについては「オマケにすらなれていない」、「ライターはやる気があるのか?」など、散々な言われようなのですが…

MLW
2015年5月27日13:27

7年も前の感想ですから、当時とは大分考え方が変わっている面もありますが、まず最初に、瑛ルートを評価することがイコールでアンチ穹となることの意味が分かりかねます。

確かに穹はヨスガノソラという作品において唯一絶対の存在ですし、私も基本的にハル×穹以外は認めていませんが、だからといって他ルートを不当に貶めたり、価値がないと判断することはありません。

瑛ルートに関しては彼女の出生の秘密や、渚さんや穹との関係、そしてハルとの繋がりが比較的丁寧に描かれていますし、瑛という内面に特異性を持つキャラクターの魅力を上手く引き出していると当時は感じました。
私は彼女のキャラクターを今でも高く評価していますし、彼女のルートはやりがいがあり、そのシナリオは読み応えがあったものだと思っています。

貴方のいう世間一般の評価がどこを指しているのか存じませんが、ヨスガノソラはハルと穹は勿論、瑛や渚さん、奈緒や初佳、委員長や亮平にやひろといった全てのキャラが揃ってこそ完成した「作品」なのであって、決してハルと穹だけいれば良いというものではないはずです。
穹ルートが劣っている、という表現は必ずしも好きではありませんが、瑛ルートを高く評価することと、完成度において穹ルートも及ばないと考えることが、穹アンチであると言われることには納得致しかねます。

穹ルート、穹シナリオは確かに綺麗ですし、ハッピーエンドとしてこの上ない形にはなっていますが、その過程におけるハルや穹の行動が十全だったかは意見が分かれるところでしょうし、穹シナリオはハルカナソラにおける「蒼穹の果てに」があってこそ、という気持ちもあります。
それを踏まえた上で他のシナリオと比較して、勿論メインシナリオ、メインルートであることは当然ですが、貴方の言われる「ぶっちぎり」というのは些か疑問を覚え、他ルートが「オマケにすらなれてない」という評は、ヨスガノソラという作品に対する侮辱ではないでしょうか?

穹は確かにヒロインとしてはぶっちぎりの可愛さですが、作品というのは全体の評価であり、ヨスガノソラは必ずしも穹だけの物ではないこと、穹の魅力だけで成り立っているわけではないことを、今一度お考えになった方が宜しいかと思います。

最後に、貴方の言う世間一般の評価を、できればネット媒体以外で教えて頂ければ幸いです。