メガミマガジン創刊10周年おめでとうございます!
いや~、10周年ですか。いつの間にというか、気付いたらというか、私この雑誌を10年も買い続けているんですね。元々、身内がアニメディア読者だったからその流れで買ってみたわけだけど、あれから10年……そりゃ、私も歳を取るわけだ。

PCゲーム雑誌はともかくとして、昔はメガミマガジンのように男性向けを強く意識した美少女アニメ誌というのはありませんでした。今ほど美少女アニメ、所謂萌えアニメが放送されていない時期でしたし、やっと増え始めた頃ではなかったでしょうか? コンシューマーゲーム、特にドリームキャストの発達によるエロゲのコンシューマー化、メモリーズオフを初めとしたギャルゲーブームの到来。初期のメガミマガジンは、実のところPCゲームやギャルゲーの記事が結構多い雑誌でした。それが隔月から月刊化になり、萌えアニメとそれに類する作品が増えてきたことで今の方向性が決まったのです。
もっとも、名目はアニメ誌、アニメディアの増刊でしたから、アニメの記事も創刊時から豊富であり、私は開いたら女キャラしか載っていない誌面構成に驚愕した覚えがあります。本屋で驚き、即レジへ。凄まじい衝撃だったなぁ。
10年前と言えば、まだカードキャプターさくらも放送中でしたし、そもそも90年代です。シスプリだってまだやってませんし、下手すりゃラブひなのアニメですら放送してません。ナデシコやスレイヤーズといったスターチャイルドアニメの絶頂期でしたし、私としてはあの頃が一番好きでしたね。想い出は美化されるものと言いますが、いくらだって美化しますよ。それほどまでに私はあの時代が好きだった。カードキャプターさくらは最高です。

メガミマガジンも当初は隔月刊で……奇数だったか偶数だったかに出ていたんですが、私はスペシャルとデラックス合わせて全冊持っています。アニメディアと比較して、鑑賞する雑誌だと思ったんですよね。ピンナップとかも、当時は珍しかったですし。
私が歴代のピンナップで一番気に入っているのは、第3号に掲載された後藤圭二のホシノルリです。今回の10周年記念号にも、34ページに小さく載っていますね。後藤圭二のインタビューと一緒に。良いですね、16歳ルリルリが床に寝転がっている悩ましげな絵図ら! これで私はメガミマガジンの購買を続けることを決意しましたからね。後にも先にも、このルリルリを超えるものはメガマガには存在しないと思う。ルリルリよりエロかったり、可愛いピンナップやポスターはいくらでもあったと思うけど、そのバランスが芸術的なほどに取れているのはルリルリだけなんですよ。さくらはもちろん、その後現れたシスプリだって勝てない。なのはなんて以ての外です。

さて、そんなメガマガも10周年ということで、随所にお祝いのコメントや広告、プレゼントは歴代テレカに多くのクリエイター・声優からの色紙などが揃っています。10年の奇跡とでも言いますか、素晴らしい面子ですね。ただ、一つ気になったのはあさぎ桜からの色紙がなかったこと。アクエリのコーナーも、縮小したとはいえ5~6号目から載っているのだから、なにかしら触れて欲しかったですね。昔から残っているコーナーは、もう、あれだけなんだから。
メモリーズオフ6の広告で10周年を祝福していますけど、これは良く判りますね。メモオフシリーズとは昔から縁が深い雑誌ですし、歴代テレカプレゼントのページを見ても判るとおり、幾度かテレカも作っています。他にも、当然のことながらリリカルなのはシリーズからもお祝いのコメントが。既に5年近い歴史を誇る作品になりつつありますが、すっかりメガマガのマスコットというか、メインビジュアル的な位置になっていますね。まあ、角川と色々あるのは知っていますが、これからもメガマガで頑張って貰いたいものです。劇場版のコミカライズも始まるそうですし。
前半の企画はほとんど10周年に関連するもので、個人的には織田信雄さんの文章が印象的だった。メガミマガジン初代編集長にして、アニメディアの編集長を二度務めたこともある学研には勿体ないお人です。なにやら隣のページで倉田英之が長ったらしく書いていますけど、私は織田さんの方がわかりやすく要点を纏めていると思う。倉田はなんというか、わざわざ面白い文章を書こうとするな。その点後藤圭二なんてシンプルでしたよ、天上天下唯我独尊な雑誌だから、最後まで貫けときたもんだw

5周年記念だったか、50号記念だったか忘れましたが、メガミマガジンの半生を振り返るみたいな企画小冊子が付録に付いてたことがあり、その中でメガマガが一時は休刊、廃刊の危機にあったことがわかります。今でこそ萌えアニメが乱立しているからネタには困りませんが、ネタがあればいいというわけでもありません。メガマガの他にも数多くの競合誌が誕生しては散っていき、今日の牙城を築き上げた編集部を私は尊敬しています。まあ、初期メンバーがどれほど残っているかは知りませんが……
萌えは時代と共に変化してきている、などというありふれた言葉を言うつもりはありませんが、織田さんも言っているとおり、わかりやすさ、即ち記号としての萌えキャラが乱立している時代になっている以上は、明確な、そして劇的な変化をすぐに望むことは出来ないでしょう。5年後、あるいは10年後に萌えアニメ、美少女アニメは存在しているのかというのは私の常日頃からの疑問ですが、こればっかりは10年経ってみないとわかりませんし、そのときにはその時代の萌えが生まれて、文化も変化しているかも知れない。
そしてそのとき、メガミマガジンという雑誌はどうなっているのか……これはなかなか、面白い未来予想図ですね。

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