やっぱり、02のラストは納得いかねー!
コンセプトは良い、しかし、カップリングがダメだ。太一と空はまあいい。空がヤマトとくっつこうが別に構いやしない。タケルとヒカリについても、100万歩譲って諦めよう。むしろ、それをすることで究極の太一×ヒカリルートが誕生するかも知れない! デジモンでカップリングを語るのが不毛だというのは判ってる。でも、妄想せずにはいられない。私の中では光子郎とミミはくっついたことになってるし。丈? あれはほら、ディアボロモンで自転車借りたメガネの女の子がいるじゃないの。メリケン人? 知らん、そんな奴。とまどいがある限り光子郎とミミは無敵だ。

とかなんとか書いていると、お前どんだけデジモンが好きなんだよ! などと誤解を受けそうですが、別に私はデジモンが嫌いじゃありません。そこまで好きではないですけど、面白い作品だとは思いますし、名作や傑作といわれるのもわかります。身内に対する遠慮から家で見ることは少なかったんですが、身内に遠慮や配慮をすることの馬鹿馬鹿しさを再認識したので最近はよく見ています。まあ、02以降のシリーズは見たことないんですけどね。02のラストがあまりにも衝撃的だったので、その時点で作品を封印してしまった。
以前の日記でサマーウォーズの予習として引っ張り出してきたデジモンですけど、ウォーゲームとディアボロモンの逆襲を連続してみたらなんか火がついてしまいました。毎日数話ずつですが、時間作って無印を観ています。ただ、チマチマと視聴するのが非常にまどろっこしく感じているので、休日にでも一気に観ちゃうかも。来月の大型連休まで待てるか……いや、それは02を観るのにあてればいいとして、となれば今度の土日、は忙しいからダメだ。久々に海老名のワーナーマイカルシネマズに行こうと思ってまして。なんでも空の境界の特別上映があるそうなんですよ。折角だから行ってみようかと。

デジモンといえば21話が有名ですけど、ヒカリ好きとしては21話は確かに素晴らしい。今日では細田守が演出したことで知られてますが、あの現実世界への帰還とそれに伴う葛藤、太一と離れまい、離すまいとするヒカリの流れは凄く良くできていた。もっとも、それは21話までの積み重ねがあったからで、デジモン知らない人に21話とか、ぼくらのウォーゲームだけを見せてもなかなか良さは判らないと思うんですよ。後者は圧倒感ある映像という武器がありますけど、前者はそこまで凄くはないしね。どちらかといえば脚本と、それをサポートする演出が際だった回だし。
少し話をずらしますけど、名作の中の名作というのは積み重ねで出来ているんだと思います。デジモンもそうですけど、例えばそのアニメで一番面白い、もっとも素晴らしい話というのが1話あったとして、それはその作品の視聴者だから素晴らしいと思えるんであって、初見の人にその話だけを見せてもなんの意味もないと思うんですよ。CCさくらが良い作品だからといって、最終話だけ見せたって初見じゃ感動するはずもないわけで。これはアニメに限らず、漫画や小説、あらゆる媒体に言えるんじゃないかと思います。一枚の絵があったとして、いきなりその絵のもっとも素晴らしい部分だけを見せられても、さっぱりなんですよ。絵の全体を観てからじゃないと。

21話は文句なしに好きだとして、10話なんかも個人的には好きですね。あれにキャラソンをプラスして、ディアボロモンの逆襲まで観ると幸せになれます。逆に02で好きな話はどれかといわれると、主に戦闘にシフトしてしまうんですけど13話とか良いよね。え、13話は戦闘こそあったけど戦闘メインじゃないだろうって? はい、あれはタケルとヒカリの話です。いや、ヒカリとタケルの話かな。
あれって、今見直すと単なるホラーでもなければ、囚われの姫と騎士でもなんでもないんですよ。確かにペガスモンで戦うタケルはさながら姫を救い出しに来た騎士ですけど、あの話の一番重要なところはもっと性的な部分だと思うんですよね。子供アニメになに言ってんだと言われそうだけど、私はむしろ子供アニメでなにやってるんだと言いたい。半漁人デジモンが「自分たちの子孫を増やすための花嫁」として、ヒカリを連れ去ろうとするわけですけど、よくよく考えるとこれって一つの事実を表していて、つまり、あの時点でヒカリは「子孫を増やせる身体になっている」ということなんですよ。まあ、早い話が初潮ですよ。こう考えると、ヒカリが自分の不調や不安を太一に、真っ先に頼るであろう兄に相談しなかったのにも納得がいく。
タケルは兄離れをしないヒカリを唐突に責めますけど、ヒカリとしては太一に頼ってばかりはいられないと考えていたのではなくて、こればっかりは太一にも、太一だからこそ頼れない、話せないと思っていたのではないか。どんなに考えても私は男だから明確に理解は出来ませんけど、漠然とそう感じています。
しかし、あれですね、仮に太一へ頼らなかった理由が上記の通りだとして、兄妹仲に変化はなかったんでしょうかね。ヒカリが太一を避けるなんて考えづらいですけど、太一の方から距離を置くとか、もしくはヒカリが太一に兄以上のものを感じてしまったとか。男として急激に意識してしまったりして……いいね、そういうの最高だね。ディアボロモンの逆襲を観ていても思うけど、ヒカリにとってはなによりも兄が一番なんだなと。なんだかんだ言って13話でも一番最初に助けを求めたのが兄ですから。むしろ、タケルの名前が出てきたことが……タケルとしてはどうなんでしょうかね。彼としては自分を頼って欲しいとか、ヒカリにも強くなって欲しいとか、色々な気持ちがあるんでしょうけど、昔から似たもの同士だった割にはこういうところで性差が出るという。

公式という名の妄言を信じるとして、タケルとヒカリはくっつけなかったというのが正解なのかな。あまりにも似すぎていて、互いが互いに傷の舐め合いみたいな関係にしかなれなかったから……そう考えると切ないなぁ。
まあ、私の中ではタケル×ヒカリなんですけどね。太一×ヒカリと同じぐらい好きよ。
おっと、いつの間にかキャラ話を熱く語ってしまいましたね。本当はデジモンたちについて描く予定だったんですが、それはまたの機会にしましょう。デジモンという作品の宜しくないところはカップリングの書き方で、曖昧なところでファンをヤキモキさせ、明確な部分でファンの反発と反感を食らっています。
そんだから、私みたいな同人作家たちが延々とカップリング論争という名の妄想を続けているんですよ。でも、そう考えると実に良くできた作品だ。戦いも恋愛も、それに伴う成長すべてが入ってるんだから。やはり、傑作は違いますね。誕生から今年の8月1日で10年、想い出として振り返ってみるのも、良いのかもしれません。立ち止まり、想い出を振り返ることは、誰にだって許されていますから。

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