長かったハルカナソラの感想日記も終わり、後はカラオケイベントとソイネノソラについて書くぐらいですか。といっても、後者はまだしも前者はダメイドが良いキャラしていたということぐらいしか、書くことがないのも事実。ソイネノソラについては明日の日記で書くにしても、個人的にはやっと終わったという気分です。

ハルカナソラを実際にプレイしながら書いてきた日記なので、予定したよりも時間が掛かってしまったというか、仕事から帰ってきたらひたすら書いていた気がします。原稿もやらずになにをやってるんだと思われそうですが、ちょっとハルカナソラをプレイする裏で色々ありまして、今現在原稿はすべてストップしています。サボってるというか、書けなくなって。特にロクゼロは当分進まないと思う。自分でもビックリするぐらい衝撃を受けてしまったので。我ながら柔弱だ……こういう事態はあまり想定していなかったというか、テンションの低下に歯止めが利かない。
まあ、それをも癒やしてくれたのがハルカナソラであり、春日野穹春日野悠なわけですけど……気分は最高だし、ヨスガノソラと合わせて何回でも繰り返しプレイが出来そうです。まさか、ここまでの威力があるとは思わなかった。嫌なこととか、面倒なこととか、全部忘れされてくれるというか、直前、直後にあった出来事をどうでもいいやと思えるぐらいにのめり込んでしまった。その出来事から逃げるつもりはないし、向き合っていかなきゃいけないというのも、ハルや穹に教えられたんだけどさ。
とりあえず、これで冬コミのネタには困りませんね。既に表紙作りは始めてるんですが、さすがに後2ヵ月の内に私の彩色技術が上がるわけもなく、画力なんて皆無だから夏コミより数段レベルが落ちてしまうかも。誰かにヘルプでも頼もうかしら。技術力を底上げするには時間が掛かりすぎる。

話が大幅にずれてしまいましたね、私が抱え込んでいる問題は機会があれば書くとしても、今はハルカナソラの話です。
感想は色々ありますけど、まずは短い時間でよくぞここまでやってくれたということでしょうか。FDの発表から完成まで、延期することなく発売できたのは本当に凄いと思います。ある程度売れた作品でないとFDなんて発売しないわけですし、予め予定があったというわけではないでしょう。ハッシーにしても、発表の早さと制作期間の短さには驚きや苦労があったようですし。私も1回ぐらいは延期するんじゃないかなと思っていたんですが、夏ノ雨との同時発売&キャンペーンを始めたり、どうにも作業用の人材が豊富らしい。夏ノ雨はまだプレイしてませんが、2作品同時に送り出すってのは相当なことです。とても、Gardenを作ったところの姉妹ブランドとは思えない……まあ、ヨスガノソラが売れなかったらブランド的にやばかったんじゃないかと言われてるぐらいですし、気合いの入れようが違ったのかな。
ボリューム的に不満はありません。初回特典もいいものばかりですし、この日記を書いている現在も特典のキャラソンを流しています。店舗特典に描き下ろしがなかったのは残念ですが、これはハッシーの作業量的にも無理があったんでしょう。仕方ないことです。それに例え描き下ろしがなくても買う人は買いますし、AKIBAゲームフェアに行った際、一人で初回版を30個も買った人に出会いました。転売するつもりなど一切ないようで、自宅に黒うさぬいぐるみを並べるんだと張り切っていましたね。上には上がいるというか、凄まじい限りだ。

内容的に踏み込んだ話をすると、私はやはり蒼穹の果てにが一番良かった。穹が好きだから、というのもあるけど他の2人のシナリオが微妙だったんですよ。個別感想のときにも書いたと思いますが、特に委員長シナリオは肩すかしを食らったというか、ちょっとキャラが変わりすぎてる気がするなと。委員長こと倉永梢というキャラは、ヨスガノソラにおいては穹シナリオに一番多く出番がありまして、いつだったか彼女についての考察もどきを書いたときにも触れましたが、彼女は穹シナリオの後半部分における穹と対になる存在だった思うんですよ。
少しばかり意地悪な見方になりますけど、穹ルートだけを見れば委員長は果たして春日野悠に恋をしていたのか? という疑問すら湧いてきます。委員長の恋心を否定したいわけじゃないんだけど、委員長の心の中には、おそらく彼女が理想とする王子様像見たいのがあって、それを都会への憧れと混ぜ込んでハルに重ねていただけではないのか。だから、委員長はハルに恋をしたのではなく、ハルを通して自分の理想や憧れを見ていただけじゃないのか。
この考えはあくまで個人的なものなので、決して正しいとは思いません。ただ委員長シナリオをやれば判るとおり、彼女は恋する乙女らしく妄想過剰で、それはおそらく穹シナリオにおいても少なからずあった要素だと思うんですよ。
自分の夢や理想を、砂糖水に溶かした恋心という絵の具で甘ったるい絵にしようとしていたら、描き上げる前に現実がキャンバスを引き裂いてしまった。委員長は特徴として、貼るが好きな割りにはハルの中身を見てこなかった子ですからね。ハルの周囲はよく見ているけど、肝心のハル自身をどれだけ見てきたのか、理解しようとしていたのか。
ハルが捨てたもの、逃げてきた世界に強い憧れを持つ委員長では、付き合えば付き合うだけ価値観の相違が発生するはずで、私には委員長シナリオが別れること前提のシナリオに見えてしまった。絶対長続きしないでしょ、あれは。デートに穹が着いてきた事からも判るけど、結局どちらがハルにはお似合いなのかが明確にされてしまった感じだし。いや、どう考えたって穹が着いてくる理由はなかったし、穹が言った「2人が別れたら返してもらう」という言葉は遠からず現実になるんじゃないだろうか。なにせ、ハルはともかく委員長は初恋ですし、熱病の一種である恋はいつか醒めます。委員長の理想や憧れと現実の存在であるハルにズレが生じたとき、2人の関係はどうなるのか。シナリオに安定感がまるでなかったというか、独り善がりな印象を受けてしまった。
故に私は一応でも決着を付けた穹シナリオでの委員長を高く評価しますし、そっちの方が好ましいと思うんです。まあ、これは個人の好みというものですけど。

穹シナリオについては書きまくったので今更書き足すこともないような気がしますが、委員長シナリオと合わせて思ったのは、相変わらず大人が出ませんねこのエロゲ。ヨスガについて書いたときも触れましたが、基本的にこの作品は大人という存在が登場しません。
委員長シナリオでは彼女の親が出てきますが、特に台詞があったわけでもなく、登場はしていません。穹シナリオでも、結局ハルと穹をエストニアに招待した人は誰だったのか? 男性か、それとも女性か、年齢はどれぐらいで、どんな容姿をしているのか。台詞の一言もなかったし、とことん大人という存在を描かない、排除したキャラ構成になっています。
そこにはいくつかの理由があるはずで、大人というのは子供にとって頼るべき存在なんです。悩みがあり、迷いがあり、そういったものを打ち明け、相談し、道を指し示してくれるのが人生の先達たる大人の役目で……一番身近なのは両親でしょう。その身近な存在がハルと穹にはいないわけで、2人は常に自分たちで決めなくてはいけないという立場に立たされています。これはある種、ヨスガノソラやハルカナソラのテーマにもなっていると思うんですけど、両親を失い、残された双子の兄妹が、自分たちの意思で物事を決め将来に向けて歩んでいく。それを強調するためにも、助けとなる大人の存在を出せなかった、出したくなかったんだと思います。
物わかりが良くて、頼りがいがあり、主人公を優しく、時には厳しく諭してくれる存在。そんな偽善的な大人は、この作品はいらないんですよ。ハルと穹にとって重要なのは2人で決めること、2人で一緒に歩いていくことなんですから。道しるべはあった方が便利だけど、絶対に必要なわけじゃないんです。渚さんの両親とか例外はあるにせよ、徹底された構成には好感が持てます。2人の話は2人が作っていかなければいけない、そして、ハルと穹にはそれが出来るんだから。

ヨスガノソラから続いてきたハルと穹の物語も、ひとまずは完結しました。今回、敢えて北欧での生活ではなく、北欧に行くまでの過程をシナリオにしたことを考えると、あるいは北欧編にも期待していいのかもしれません。ストーリー的な物は出し尽くしてしまいましたが、作れないことはないですしね。イチャラブに特化したFDというのも、それはそれで悪くないでしょう。
Sphereが今後どのような作品を出しいていくのかはまだ判りませんが、ヨスガノソラとハルカナソラ、そして春日野悠と春日野穹の存在は、貴重な財産だと思います。グッズ類の販売などもありますしね。ドリパにも結局出るみたいですし、私もそれに向けた準備を始めようと思います。
明日の日記はソイネノソラについてです。これが、ヨスガノソラ&ハルカナソラフィーバーの締めくくりになるのかな。システムボイスとかについても書く予定なので、今からUSBの出し入れと接続ミスをしてくることにします。

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