劇場版名探偵コナンの最新作を観てきました。コナンの映画は大抵身内と観に行くことが多いのですが、実は銀魂も観たかったのでギリギリまでどちらを観るか迷ってた。各映画館共にサービスデーの期間は終わってますから、1800円出して映画2本見られるほど私の財布は潤っていないので。結局コナンにしたのは横浜の109シネマズで銀魂が上映していなかったからなんだけど……身内の行動範囲の問題で川崎までは出られなくて。子供の頃はさ、映画館、特にシネマコンプレックスへ行けばどんな映画でもやっていると思ってたけど、そんなわけないんだよね。アニメ映画は単館上映も多かったから。

今回の映画が楽しいか楽しくなかったかでいえば、私は楽しいと思ったし、身内は面白くないと思ったらしい。まあ、見解の違いに過ぎないけど、身内曰くミステリーとしての要素が皆無であり、なんの謎解きもしていない単なるキャラ映画に成り果てている、とのことである。キャラ映画としての観点から見れば良作かも知れないが、ミステリー的な面白さは皆無であり、誰が犯人なのかさえも、真犯人とその部下含めて一発で分るほど簡単な単純な内容だったという。確かに言われてみれば、今作は一人の人間も死んでおらず、殺人事件が起きていない。単なるパニック映画であり、アクション映画だった。
コナンの映画には一つの法則があって、それを見極めることが出来れば、いや、聴き分けることが出来れば楽に真犯人を見つけることが出来る。一般人には使えない、オタク向けの法則であるが、私は今回もこれを使って犯人を知ったわけだけど、個人的に好きな声優だったので嬉しかった。身内は声優が誰なのかは分からなかったようだが、まあ、奴は声優詳しくないからね。
私は120分という時間の中で無駄なく話をまとめていると感じたし、観やすかったというのが第一印象。飛行船という空間やそこにテロリストが侵入するという内容は、田中芳樹が二十年ぐらい前に書いた「晴れた空から突然に…」を思い出す。確か朝日ソノラマか徳間文庫から出ていたものだったが、あれもまた飛行船が舞台であり、テロリストによる爆弾テロに立ち向かう青年と姪の話だったように記憶している。細菌は出てこなかったが、特殊な薬品だかの影響でモンスター化した人間は出てきたかな。田中芳樹の単発ものとしては結構好きだったので、よく覚えています。

映画の話に戻ると、イマイチ怪盗キッドの役回りが微妙だった気がする。映画は人気が落ちるとキッドを出してくるとは身内の意見ですが、迷宮以外でメインを張れない服部平次と違い、キッドは映画での扱いがいいですね。私に言わせれば、服部は迷宮よりも世紀末の方がよっぽどカッコイイし活躍もしてたけど、世紀末は映画としての質が最上級だったからねぇ。
服部は前作に続いて今作でも出てきますが、その役回りは地味としか言い様がない。服部はキッドと違って行動範囲が関西であるから仕方ないのかも知れないが、どうにも裏方やサポートといった役が多く、身内に言わせれば主役の器ではないらしい。確かに迷宮は本当につまらないというか、くだらない映画だった。
コナンにしてみても遠くにいる服部よりも近くにいるキッドとの協力が目立ち、互いに互いを利用しあっていた。まあ、最終的に真犯人の目論見を潰したのは服部であるし、活躍度合いで言えばキッドには劣るが重要だった……はずである。正直、和葉が連れてきた少年の存在理由と価値はわからなかったけど、まあ、ぽにょの歌を歌っていた娘を声優にすることで話題を作りたかったんでしょう。正直言ってこども店長でも連れてきた方がまだマシな演技力だったと言わざるをえないけど……少年役をやらせるのには無理があったと思う。
読者公募だかで素人の少年少女がモブの子供を演じるのは毎回のことなので気にもなりませんが、下手くそな芸能人というのが相変わらず聴くに耐えない。どちらか一つにしてくれないかと思うし、前作のDAIGOとやらも相当酷かった。まあ、アニメ映画に限らず声優が必要とされる多くの映画に言えることなのではあるが。

私は灰原哀が大好きなんですが、パンフレットに書いて合った閣下のコメントに凄い同意してしまう。今回も凄まじい憑依っぷりを見せてくれた閣下ですが、「私、持っていない……」という台詞をベストに挙げるのは本当にその通りだと思う。ああいう哀ちゃんを見たのは久しぶりというか、服部同じぐらい相棒としては頼り甲斐のある存在だよね。まあ、出番はあまり少なかったけど、少年探偵電が同じテーブルに座るなか、哀ちゃんは常にコナンの隣とか側にいたのが地味に嬉しかった。まあ、4人がけのテーブルだから探偵団+博士という組み合わせになるからなんだけど。
上映終了後は普通に来年の映画が告知されてたけど、よほどのことがない限り観に行くと思います。そろそろ原作にも展開が欲しいんですけどね、買ってない巻が随分と溜まってきましたよ。そろそろ買い時かな。

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