中身は意外とお固いようで
2010年6月13日 アニメ・マンガ物書きの集まりに出かけて、電撃文庫で起きた盗作問題の顛末を知る。まあ、なにが恥ずかしいって、電撃の編集者だよね。グループ軽列のレーベルで、今もっとも売れているであろう作品を読んだこともなかったんだから。同じグループだから穏便に済ませるとか、そんな希望的観測も出てたみたいだけど、基本的には別会社でありライバルでもあるわけで。他社の人気作すらチェックしていないとは、電撃の編集も質が落ちたものですね。
まあ、電撃みたいにメディアミックスを頻繁に行っている会社だと、編集者一人に掛かる負担が大きいのかも知れないけど、それにしたって今回の事件はないよねーという話。破綻しているというより、極端に視野が狭まってるんだろうね。大体、最終選考から漏れた作品ということはだよ? 出版するまでに幾度となく手直しはされてるはずなんですよ。その修正過程において、編集や校正が盗作に一切気づかなかったというのがもうね。流石に首は切られないだろうけど、編集者としては恥ずかしくてしょうがないんじゃないかな。自分は被害者であると開き直ることもできるけど、編集に責任がないはずはないんだから。
作者はおそらく筆を折るでしょう。本人の意思は関係なく、作家生命は尽きました。絶筆や断筆を拒んだとしても、少なくとも10年は表だった仕事が出来るとは思えない。ほとぼりが冷めてから名前を変えて再出発も不可能ではないにしろ、処女作でこれをやった以上、現時点で既に作家としては終わっているんですよ。電撃が情けをかける可能性は皆無じゃないけど、エンターブレインはもちろん、周囲の目というものがあります。ここで許せば、会社としての秩序が保てませんし、品位が疑われてしまいますからね。4万部と少し売り上げたことは評価出来ますが、そんな目先の数字に惑わされて手元に置いておくような、そんなふざけた真似を電撃がするとは思えないし、してほしくはない。
故に、もう終わったんですよ、今回の事件は。作者が絶筆するか、それが公式として発表されるかはしりませんが、言いたかないけど作家なんて掃いて捨てるほどいるんです。問題を引き起こした作者に才能がなかったとは言わないけど、世の中には盗作なんぞしなくても面白い文章かける奴がまだまだ沢山いるわけで。まあ、本を一冊も出せないで夢を諦める奴が多い中で、盗作とはいえ一冊世に出して、更には4万部も売り上げたんだから、十分だとは思いますけどね。儚い夢だったんですよ、なにもかも。
上記の話題は若手の作家ないし、昨今の作家志望について話しているときに出たんだけど、最近の作家志望ってのはとにかく本を読まないらしい。驚いたのは、学生レベルの知識として、読んだことのある本が向こう3年のラノベに限定されてしまうというのだ。それこそ灼眼のシャナや禁書目録止まりというわけで、そう言われ見ると件の作者も最近の作品からの盗作が山のように多かった。
衝撃を受けたのは、今時の作家志望がスレイヤーズや魔術士オーフェンなどの傑作シリーズなども読んだことがないということで、そうなってくるとゴクドーくん漫遊記などなにそれな世界である。時代の移り変わりというか、世代交代をまざまざと見せつけられる感じだ。
例えば私がもっとも好きな作家は田中芳樹であるが、今のラノベを読むような世代は銀河英雄伝説など知らないし、アルスラーン戦記など聞いたこともないのだろう。そういや、田中芳樹は昨年病に倒れたらしく、気力と体力がほとんど尽きてしまったらしい。最近は少なからず回復したのか、理論社の児童書の執筆で復帰しているらしいが、60歳前とはいえ元々体強いわけでもないだけに心配である。作家は一度倒れると、尾を引く傾向があるし。
話がずれたが、過去の名作を一切読まず、映画や芝居を鑑賞することもしない今の若い世代に、果たしてまともな話というのは作れるのだろうか。最近出ているラノベや漫画しか読んでいない奴らが、次世代のラノベ作家として続々とデビューするなんてことが、現実のものになってきているのだ。電撃の事件など、そうした状況の中に生まれた一つの過程に過ぎないのではないか。なんとも嘆かわしい、目を覆いたくなるような話である。
そんな若い世代がもっとも影響を受けている作家は、やはり西尾維新だという。私も一時期、戯言シリーズなどは読んでいたことがあるものの、最近はどうにもダメだ。あの文章が読めるかどうかで、世代というのがハッキリ見えてくるのだと思う。清涼院流水なんかもそうだが、私はもう読めなくなりつつある。あれを理解するには、私の感性には若さが足りなすぎる。
まあ、電撃みたいにメディアミックスを頻繁に行っている会社だと、編集者一人に掛かる負担が大きいのかも知れないけど、それにしたって今回の事件はないよねーという話。破綻しているというより、極端に視野が狭まってるんだろうね。大体、最終選考から漏れた作品ということはだよ? 出版するまでに幾度となく手直しはされてるはずなんですよ。その修正過程において、編集や校正が盗作に一切気づかなかったというのがもうね。流石に首は切られないだろうけど、編集者としては恥ずかしくてしょうがないんじゃないかな。自分は被害者であると開き直ることもできるけど、編集に責任がないはずはないんだから。
作者はおそらく筆を折るでしょう。本人の意思は関係なく、作家生命は尽きました。絶筆や断筆を拒んだとしても、少なくとも10年は表だった仕事が出来るとは思えない。ほとぼりが冷めてから名前を変えて再出発も不可能ではないにしろ、処女作でこれをやった以上、現時点で既に作家としては終わっているんですよ。電撃が情けをかける可能性は皆無じゃないけど、エンターブレインはもちろん、周囲の目というものがあります。ここで許せば、会社としての秩序が保てませんし、品位が疑われてしまいますからね。4万部と少し売り上げたことは評価出来ますが、そんな目先の数字に惑わされて手元に置いておくような、そんなふざけた真似を電撃がするとは思えないし、してほしくはない。
故に、もう終わったんですよ、今回の事件は。作者が絶筆するか、それが公式として発表されるかはしりませんが、言いたかないけど作家なんて掃いて捨てるほどいるんです。問題を引き起こした作者に才能がなかったとは言わないけど、世の中には盗作なんぞしなくても面白い文章かける奴がまだまだ沢山いるわけで。まあ、本を一冊も出せないで夢を諦める奴が多い中で、盗作とはいえ一冊世に出して、更には4万部も売り上げたんだから、十分だとは思いますけどね。儚い夢だったんですよ、なにもかも。
上記の話題は若手の作家ないし、昨今の作家志望について話しているときに出たんだけど、最近の作家志望ってのはとにかく本を読まないらしい。驚いたのは、学生レベルの知識として、読んだことのある本が向こう3年のラノベに限定されてしまうというのだ。それこそ灼眼のシャナや禁書目録止まりというわけで、そう言われ見ると件の作者も最近の作品からの盗作が山のように多かった。
衝撃を受けたのは、今時の作家志望がスレイヤーズや魔術士オーフェンなどの傑作シリーズなども読んだことがないということで、そうなってくるとゴクドーくん漫遊記などなにそれな世界である。時代の移り変わりというか、世代交代をまざまざと見せつけられる感じだ。
例えば私がもっとも好きな作家は田中芳樹であるが、今のラノベを読むような世代は銀河英雄伝説など知らないし、アルスラーン戦記など聞いたこともないのだろう。そういや、田中芳樹は昨年病に倒れたらしく、気力と体力がほとんど尽きてしまったらしい。最近は少なからず回復したのか、理論社の児童書の執筆で復帰しているらしいが、60歳前とはいえ元々体強いわけでもないだけに心配である。作家は一度倒れると、尾を引く傾向があるし。
話がずれたが、過去の名作を一切読まず、映画や芝居を鑑賞することもしない今の若い世代に、果たしてまともな話というのは作れるのだろうか。最近出ているラノベや漫画しか読んでいない奴らが、次世代のラノベ作家として続々とデビューするなんてことが、現実のものになってきているのだ。電撃の事件など、そうした状況の中に生まれた一つの過程に過ぎないのではないか。なんとも嘆かわしい、目を覆いたくなるような話である。
そんな若い世代がもっとも影響を受けている作家は、やはり西尾維新だという。私も一時期、戯言シリーズなどは読んでいたことがあるものの、最近はどうにもダメだ。あの文章が読めるかどうかで、世代というのがハッキリ見えてくるのだと思う。清涼院流水なんかもそうだが、私はもう読めなくなりつつある。あれを理解するには、私の感性には若さが足りなすぎる。
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