黒執事Ⅱを身内が視聴するというので私もとりあえず見てみることに。前作は坂本真綾が主演だったという理由だけで見てたけど、女性向けでありながらなかなかに面白いアニメだった印象がある。桜蘭高校ホスト部もそうだけど、真綾が主役の女性向けは良い感じのが多いですね。まあ、今回は主役も主演も全部変えたオリジナルという触れ込みだったわけだけど……視聴後は色々な意味で驚いたというか、ある種裏切られた感がしたのは何故だろうか。

視聴前は新主人公である水樹奈々演じる旦那様と、櫻井孝宏演じる新しい黒執事の話と認識してたんだけど、フタを開けてみれば前作の主人公であるシエルや黒執事のセバスチャンが普通に出てきたというビックリ展開。1話のみゲストとかではなく、次回予告を見る限り普通にレギュラーみたいですね。てっきり話も舞台も全部違うオリジナルと思っていただけに、これには結構驚きました。主役と主演を変えるにあたって、原作者のもとには大分バッシングがあったというけど、もしやそれが影響しているのかな? キャラクターのファン、特に腐女子というのは自己中で身勝手、容赦というものを知らない害虫のような連中だから、それはもう心がズタズタになるぐらいの攻勢にあったんではないかと思う。連中は自分の好きなキャラを守るためなら、なんだってしますからね。原作者だろうが制作者だろうが、圧力をかけて動かしてみせると本気で信じているのです。種ガンのカガリ・ユラ・アスハを信奉している腐女子共とか、そんなのばっかじゃないですか。
私は、俗に腐女子と言われる連中のそういったところが大嫌いなんですけど、ああいった行動を自身のキャラに対する愛だとか言える辺り、もう次元が違うような気がする。別にオタクがましな存在であるとは言わないけど……ヨスガノソラのアニメ化に対して、これぐらいの行動をしていれば、私も自分は叩かれるべき存在だと自己認識したかもね。根性なかったわけではないけど、私はアジテーター嫌いだから。どうにも腐女子の他者を煽り、仲間を募り、自分たちが敵と認めた相手を攻撃しまくるというやり口は気に食わない。みんなで抗議しましょう、なんて文章を平気でブログに載せられるような奴らさ。しかも、大抵がどうでもいいような内容に対してですよ。

決して面白くないわけじゃない黒執事Ⅱの第1話ですけど、これはシエルやセバスチャンがデス種で言うところのキラ・ヤマトやラクス・クラインの立ち位置になるんだろうか? まあ、アイロスとクロードは見るからに悪そうな人間として描かれているけど、公式ページを見る限りは明らかにシエルたちが主役じゃないですか。元からこういう話にするつもりだったのかは知らないけど、これじゃあ新しい黒執事とかなんの意味もないよ。前作の主人公がそのまま主役の続編で、要するに新たに現れた敵でしかない。この展開をいい意味で裏切られたと感じるか、悪い意味で裏切られたと感じるかはその人次第だけど、私は結局それかよ、と僅かながらに思ってしまった。
黒執事vs黒執事がメインというか見所みたいだけど、なにをどうしたってシエルやセバスチャンの人気には勝てないじゃないですか。原作者に抗議がいった件からも判るように、キャラの人気がそもそも違う。新しく出てきた執事や主人なんて、よっぽど上手く書かれない限りは人気なんて出ないし、シエルとセバスチャンの敵という時点で視聴者にとっては悪なんですよ。悪漢であり悪者であり、倒されるべき敵なんですね。デス種のシン・アスカがそうだったように、前作主人公、つまり正義の味方と戦おうとする新キャラが支持を得るわけはないのです。しかもおそらく、キラやラクスなどとは違って、シエルやセバスチャンには行動を起こし、戦っていくだけの正当な理由もあるんでしょう。私は別に黒執事Ⅱにそこまで期待していたわけではないし、前作に思い入れが深いわけでもないけど、新しい主人公と黒執事の活躍を望んでいた人からすれば、ちょっと残念な話になるのではないかと、そう思うのです。
ただ、少し気になったのはアイロスって本当にあの屋敷の子供なんでしょうか? そもそも、男の子にすら見えないというか、私は女の子なんじゃないかと思ってるんだけど、果たして。多分、あの屋敷の子供はもう死んでるよ。アイロスが抱えていたのが、本当の当主だったのさ。

そういや、今気づいたんだけど坂本真綾水樹奈々が共演しているのか……声優界でも有数の歌い手でもある両者ですが、私は歌手としての水樹奈々に欠片も興味がないので、なんか実感がわかない。演技者としては好きなんですけどね、歌に関してはどうでもいいです。二人共キャラソンとか歌ったりするんですかね? レコード会社との契約もあるから、そう簡単に歌えないような気がするけど。なんか意味もなく比較とかされそうだから、あんまり出て欲しくはないな。私がどっち好きかなんて、言うまでもないことだけど。

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