8週間に渡って配布されたアニメ版ヨスガノソラキャラクターボイストレカも、遂に今週で最後の1枚になりました。長かったような気もするし、あっという間だった気もするし、これで毎週金曜日に開店したてのゲマ屋本店へ行くこともなくなるのかと思うと、なんだか感慨深いですね。予想通り最後のトレカはハルで、一部で期待されていた穹と二人の絵柄ではありませんでしたが、嬉しいことにスペシャルミニドラマの方には穹が登場してくれました。

今回は低音ボイスに関しては敢えて無視しよう。結局、最後まで改善されることはなかったけど、なにか特別な事情があったに違いない。低音だと下野紘の声が微妙かと思いきや、意外に聴けない程ではなかった。耳が慣れたのもあるんだろうけど、まあ、穹よりはマシかなと。穹は2回目の登場になるけど、同時配布されたカードのキャラは両方のミニドラマに出演していましたし、これについては穹が特別ってわけじゃない。ただ、ハルだけでなく穹も登場させるところが、アニメスタッフもなかなか分かっているじゃないかと、そんな感じかな。
ミニドラマの特徴として、名も姿もわからない誰か、おそらくドラマを聴いている私たちの役割であろう人物がハルを探しているというのがこれまでの流れだったけど、最終回に限ってはそういう部分が薄まって、ハルと穹の会話に始終しているような気がする。場所は当然春日野医院、ハルと穹の家ですし、自己紹介にしてもハルというより二人のことに付いて語ってます。ハルを語る上で、穹はなくてはならない存在なんですね。ハル自身、結局二人の紹介になってしまったと言っていますし。ハルのボイストレカなのに穹の不機嫌そうな声で始まるところが可愛いよね。穹の自己紹介が最初に終わっていたことにハルはビックリしてるけど、それは夏コミから1ヵ月以上経ったということなわけで、同時にアニメ放送開始まで10日を切ったわけでもあります。
カードでも、そしてドラマでもハルと穹が双子の兄妹であることはちゃんと触れられていて、これについてはなんの問題もなさそう。便宜上は自分が兄であるというハルに、穹はやや不満そう。「たまには弟ですって言って」と穹は要求するんだけど、「穹がお姉さんとして、自覚を持ってくれるんだったら喜んで言うよ?」とハルに切り返されて断念。ハルはそんな穹を面倒臭がりと判断したらしいけど、実際は兄とか妹とか、そういう区別が嫌いなんでしょうね。原作でも言ってますが、穹にとってハルは対等な存在ですし、出来る事なら兄妹という意識を減らしたい。だからこそ、たまには姉弟がいいと、そういうことなのでしょう。

ハルの自己紹介はほとんどテンプレートで、ファッション誌見るのと洋服買うのが趣味、勉強とスポーツは人並みで家事は苦手だから穹にも手伝って欲しいかもと、まあ、そんなことです。最後の部分を聴き流す穹に対し、「ネット依存症の妹に少し手を焼いています」と付け加えるけど、ここで一つ気になったことが。このミニドラマでも穹はお菓子をネットの通信販売で買ったみたいなんだけど、ということはアニメの春日野家では既にネットが開通しているということなんでしょうか? 原作ではそれこそハルカナソラになるまで触れられることなく、穹のネット依存症というのは設定としてある程度だったのですが、アニメでは違うということかな。お菓子を買うぐらいなら携帯でも出来そうな気がするけど、ハルカナソラにおけるあのやり取りが見られなくなるというのは少し残念かも知れない。可愛いシーンだったしね。いや、ハルカナソラのハルと穹は基本的にどのシーンも可愛らしいけどさ。
ハルの発言に対し、穹は「つまんない」と言い返す。ネット症を指摘されたからか、それとも手を焼いていると言われたことに不満を覚えたのか、穹だけが知っているであろうハルに付いて、メールの返信が遅いとか、シャワーを浴びているときに歌をうたう癖があるとか、そんなことをばらしてしまいます。まあ、それぐらいだったら特に問題もなく、誰にでもありそうなことですが、次に穹が言った一言、「後、最近ちょっとお腹が出てきた」に激しく動揺します。奥木染ではTシャツばっかのハルですが、基本的にはお洒落さんですし、やっぱり体型には気を使ってるんですかね。もちろん、太ったというのは穹の嘘で、逆に凄く痩せてしまったらしい。
「ハルは真面目すぎ。ちょっとは手を抜いて、サボったほうがいい」
穹はハルのことを心配しているけど、
「そうもいかないんだよ……穹を守っていかないといけないしな」
ハルが穹に言った言葉は見事だと思った。
多分穹は赤面したんだろうけど、ハルの語り口はあくまで優しげ。自分が頼りないことを承知した上で、だからこそ自分たちは一緒に生きていくしかないんだと。でも、それは決して仕方ないからではなくて、ハルと穹にとって当然のことであるというやり取りが、私は凄く惹かれました。これで低音の問題がなければ、ヨスガノソラでも五指に入るであろうドラマとなっただろうに。残念な話です。
ハルは無意識に、自然体で穹の心を掴むような発言をしますよね。もっとも、それは穹に限った話じゃないし、後述の声優インタビューで触れられていることでもあるんだけど、私はそういうのがハルの魅力だと思ってます。
ちなみにミニドラマは穹のセリフで始まり、穹のセリフで終わります。もう、なんていうか息遣いすら可愛らしい穹ですけど、SPカードを持っている人も持っていない人も、ハルのカードだけは全力で手に入れることをお勧めます。ドラマの出来でいえば、これまでで一番いいこと間違いないですから。

ハルキノソラを期待していたんですが、どうやら今週は更新がなさそうです。放送前に主題歌を流すなら今日しかないはずなんですが、内輪とは言えスケジュール等に問題があるのかな。ゲストの納谷さんのTwitterを確認する限りでは、特に収録が行われたようには見えません。来週辺りに間に合わせるのか、隔週じゃなくて不定期ですから、いつ更新してもおかしくはないんだけどね。
その代わりというわけではないんだろうけど、Specialページにコンテンツが追加されてアフレコ現場レポートが掲載されました。まあ、キャストインタビューなんですけど、アップされている写真は全員キャストなのかな? それにしては数が多いように思えるけど、スタッフも含めているのだろうか。私は声優の名前と声は知ってるけど、姿形にはそれほど詳しい方ではないので、メイン級以外は誰が誰だか分かりません。こういうのはプロの声優ファンに任せたほうがいいでしょう。
キャストインタビューということで、お決まりの質問である演じているキャラに付いてなどが触れられていますが、スタチャはHPにある文書を転載すると普通の怒るところなので全文引用することは出来ません。なので、気になった部分を少しずつ書いていく形にしますが、やっぱり目が行くのは下野紘ですね。彼はアニメ版からの参加ですから、作品に対する先入観的なものが他のキャストよりも小さいと思うんですよ。そこから見えてくるものがあるというか。
下野紘から見たハルの印象は、カワイイ美少年であること。ハルはどちらかといえばカッコイイよりもカワイイといった感じの少年で、それに付いては私も同意します。てか、ハルのことをカッコいいと思っているのは委員長ぐらいなんじゃないだろうかw 1話の時点で何人かの女性キャラが一目惚れに近い状態となるらしいけど、委員長以外にそんなキャラがいるとは。思い当たるのは初佳ぐらいだけど、後は一葉とかかなぁ。奈緒や瑛は昔からの知り合いだし。
田口宏子の穹評に、穹はハルのことが好きだけど、それはブラコンとは違う感じの好きというのがありました。アニメージュでも語っていたように小悪魔的な部分があると言っていますが、ハルに手を引かれて外の世界に行くことを望んでいるみたい。
阪田さんに付いては普通のことしか書いてないので、飛ばしていのくちゆかによる奈緒とハルの関係について。どうやらアニメでの二人は結構ギクシャクしているらしい。昔のことを思えば当然の話しなんだけど、原作ではそこら辺が薄めでしたからね。お人好しのハルが奈緒を拒絶するとは考えにくいけど、原作みたいにすんなり仲良くというわけにはいかなそうですね。
小野涼子が考える渚さんの立ち位置。私も以前書いたけど、渚さんはハルとの接点がなく、転校してきた当日が初対面ですから、ハルとどんな風に関わっていくかというのは確かに興味が有ります。まあ、メインとなるのは瑛との関係なんでしょうけど。

演じる際に注意された点ということで、下野紘が「もう少し若く演じて欲しい」と言われたのはちょっと納得。別に極端なほど少年ボイス、高めの演技を擦る必要はないと思うけど、ハルの声を低めでイメージする人はいないだろうし。本編ではどれぐらいの声音になっているのか、さすがに応援コメントのときからは変化付けてきているはず。ちなみに穹の演技は低血圧っぽい感じでという指定が来ているらしいけど、田口宏子曰くついつい力が入ってしまうとか。まあ、力を抑えつつ感情の起伏を表現する載って難しいですからね。大変なことだと思います。
瑛の演技が影すら感じさせない明るさ爆発というのは分かるような気がする。瑛って、底が知れないキャラですし。アニメ版でどこまで掘り下げられるのかは不明ですが、笑顔を失わないでほしいなぁ。
いのくちゆかが奈緒は自分に近いキャラであると言ってるけど、これについては色々怖いので言及しないことにしましょう。自然体で奈緒を演じることが出来る理由を、なんとなく理解している自分が嫌だ……渚さんの演技に関しては、やはりお嬢様であることを意識している人のこと。渚さんはお嬢様でありながら作中で一番の常識人ですけど、まあ、品位や高貴さが損なわれているわけではないし、そこに注意が来るのは当然でしょうね。瑛に対してだけ態度や接し方が違う、それを意識した上での演技ってのは渚さんを演じるに当たって重要なことだと思う。小野さん頑張って。
次にヨスガノソラに登場するヒロインたちに付いて、下野紘が印象や魅力を訊ねられるんですが、ここで事件が発生。質問の内容は、『ヨスガノソラ』には4人のヒロインが存在しますが、悠役の下野さんから見た~といった感じでヒロインたちについて問うわけだけど……4人のヒロインって。いや、分かってましたよ? キャストインタビューに初佳役の岡嶋妙さんがいなかった時点で、なんとなく気づいてたさ。しかし、そうか、初佳はサブキャラに降格か。まあ、原作からしてついでに攻略できるキャラというか、亮平の補完も含めた意味での攻略対象だった気がしないでもないけど、一応アニメ版のキービジュアルにも乗っているんだが。確かに重要度では、委員長の足元にも及ばないけどさw
下野紘が語るヒロインたちに付いては、主人公を演じるだけあってよく見ているなと思う部分が多い。面白いのは瑛に対してで、明るい人って必ず何らかの経験によって明るい性格になった人が多いという持論は、かなり興味深かった。下野さんは、割と分かりやすい好みをしてますね。分かりやすいだけに納得も共感もしやすいというか、まあ、メガネっ娘って良いですよねよりは。下野さんにメガネ属性があったとは知りませんでしたが、これって逆にいえばメガネあるから魅力が増しているだけという可能性も……奈緒の魅力って一体。
一番良かったのは渚さんについてかな。本当に嫌いな人には喋ろうとすらしないと思うという意見には完全同意します。渚さんってハッキリいうと瑛と亮平以外に友人らしい友人いないと思いますし。そりゃ、委員長のようにクラスメイトとそつなく話すことは出来るでしょうが、基本的には壁を作っているというか、自分や瑛ルート以外では、ハルに対してもそういう一面が目立った。委員長シナリオで相性が悪いとか言ってましたけど、確かに本当なら一番合わないタイプなんだと思う、ハルと渚さんは。

逆に女性陣から見た悠の印象だけど、思っていたほど悪くなかった。まあ、それほど良いってわけでもなかったし、立場上放送前に悪く言えるはずもないんだけど、これぐらいのコメントなら大丈夫そうかなと。ハルは美少年でありモテるだけど、優柔不断な優男というイメージもあるから、お人好しが嫌いな人は苦手なタイプだと思うんですよ。だから少し心配していたんですが、やっぱりキャスト陣からも色々心配されているようで。
穹に絡めた上でハルを語る田口さんは、ハルにある危なっかしさを見透かした上で親目線風になっているらしい。そんなところが可愛くもあるというけど、穹としてはやっぱり自分を中心に見て欲しいし、他の女の子と仲良くするところなんて見たくもなければ面白くもない。そのもどかしさがあるってのは納得の良く話です。
阪田さんもハルを可愛いと思った上で、同じように親目線で見てしまうらしい。あんな息子がいると心配になってしまうらしいけど、ハルって本当にギリギリのラインで生きているからね。綱渡りのような人生ってわけじゃないにしろ、世渡り下手なんだろうなとは思う。流されやすそうという指摘は、ハルの中にある頑固な一面を否定するものにはなりえないし、誰に対しても優しいだけに彼氏としては不安というのは女性心理としては当然かも知れない。特に委員長とかは、そういうのが原因で分かれそうなキャラですし。
ただ、コメントで一番笑えたのはいのくちさんかな。「いやあ……よくあんなセリフが次から次へと出るなあと」いう一言は、誰もが一度は感じたことかも知れないw まあ、ハルは無意識のプレイボーイですからね。歯の浮くような台詞というわけではないにしろ、穹と同じように小悪魔的部分を持っている人のこと。無意識だから質が悪いのかも知れないけど、それもまたハルの魅力だよ。
総括したのは小野さんだけど、ハルは要するに頑張り屋なのさ。昔から穹という存在と一緒にいたから、女の子には優しくするもの、優しくするべきという認識以上の当たり前があるんだと思う。でも、少し年上の目線からすればそこまで頑張ることもないように見えて、確かにハルはハル自身が落ち着ける場所が必要なのかも知れない。
最後は優しい意見というかお言葉で締めてもらって、ハル好きとしては安堵の溜息が出る感じですね。

後はキャストからのメッセージなので、それは公式サイト行って読んでくださいという感じだけど、Specialコンテンツがキャラのバナーと同じ数だけあるのなら、最低でも後3つは何かしらの企画が用意されているってことだろうか。ページの隙間的には後2つぐらいしかバナー設置できなさそうだけど、サイトを中心に盛り上げていくといった以上はまだまだ色々なものがあるに違いありません。期待して待っていましょうと、制作側のハードルを上げてみる。
そういや、インタビューでヨスガノソラの舞台は田舎の学校、学園を中心とした話になるとか書いてあったけど、私はそれに首をかしげてみる。だって、ヨスガノソラって学園モノじゃないでしょ。いや、学校には通ってるけど学校が恋愛の舞台になるわけじゃないし、どちらかといえば奥木染そのものが話の中心であって、穂見学園はその一部でしかないような気がする。まあ、アニメ版が学園メインで行くならそれはそれでいいけど、イベントそんなにあったかな。実はコミカライズで学園が登場したのって、最初の3話だけなんだよと指摘してみる。すぐに夏休み入っちゃったからね。アニメ版ではどうなるのか、いよいよ放送も間近となってきました。

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