好きな物語が、ありました
2010年10月19日 ヨスガノソラ
ヨスガノソラのアニメはルート分岐というか、ルート制を取ってるてことは、既にTwitterで呟いたから見た人もいますかね。私は昨日の日記でスタチャのやりたいことが見えてきたとか、そんなことを書いたけど、その秘密はサブタイにあったK3に隠されていました。K3とは、やはり一葉と3話の意味であり、その証拠に第2話「アキラハズカシ」はAK2となっています。Aとはつまり瑛のことであり、AK2とは瑛と渚さんの共通ルートとなるわけです。大した発見じゃないけど、CパートにM1~M3と表記されている以上は、間違いないでしょう。
つまり、スタチャの言うところの変わったことをやっているというのは、ルート分岐型のゲーム的構成法というわけかな。5話が終わった時点でリセットされて、セーブした場所からロードするという、まさしくエロゲのような作りというわけです。
何故、そんな方法をとったのかは知りませんが、確かにヨスガノソラという作品を全部楽しもうというコンセプトを考えれば、この方法は有用でしょう。アマガミのオムニバスとなにが違うのか、という話ではあるけど、確かにスタチャでは例を見ない奇抜な手法だと思う。
午前中はTwitterでずっとこんなことを考えていたわけだけど、同じような結論にたどり着いた人が幾人かいて、少し答え合わせ的なことをしてみました。私が気付いたぐらいだから他の人が気付いて当然だし、多分ネットを介して広まるのも早いんじゃないかな。これが正答であるという確証はまだないし、断言するには4話を見ないとダメなんだけど、かなりいい線いってるのではないかと。
ただ、それで私の不満が解消されるのかといえば、別にそうでもないんだよね。手法自体は確かに面白いと思うし、図が必要なほど複雑化しているというスタッフの言葉はもっともだと感じました……けどさ、これってヨスガノソラに必要な手法だったの? 昨日書いたように私はヨスガノソラという作品を全部楽しむというコンセプトには割と否定的で、それには一応の理由があります。そもそもの話、ヨスガノソラってハルと穹以外は別に人気じゃないじゃん。さすがに不人気とは言わないけど、双子に及ぶものではどうしたってないわけで。例えば瑛は穹の次に描き下ろしとかグッズの類が多いですけど、ファンには総じてウケが悪い。瑛のキャラがどうというより、ここぞというところで瑛ばかり描き下ろされることに不満が溜まってるんだよね。私はそれほどでもないけど、「なんだ、穹じゃないのか」と思ったことがないわけでもないから、言いたいことは分かります。
公式が瑛を持ち上げて、穹と同等の人気を得ようと模索しているというのは、馬鹿馬鹿しいようで事実の一端をつかんでると思う。昔のドリパに参加したとき、穹だけじゃダメだという意識が原作側にあることを知ってたから、それほど不思議じゃないんだよね。
奈緒に人気がないのは説明するまでもないとして、渚さんだって原作じゃ割と空気に近い存在です。自分のルートや瑛ルートはともかくとして、なにせハルとの相性が悪く、ソリが合わないもんですから、絡むことが少ないんですよ。それにシナリオの出来も、なまじ瑛が結構良かったせいか地味なイメージが付いちゃいましたし、キャラの人気を上げるには至らなかった。現に最初期のグッズとして発売された渚さんの抱き枕は、数年間売れ残った挙句にイベントの景品にまでなる始末。確かに露出が少ない等、絵柄として問題があったとは思うけど、穹がすぐ売り切れたのに比べるとね……
初佳はとにかくシナリオの内容を酷評されてましたし、今では愛称みたいになっているダメイドも、昔はそんないい意味ばかりじゃなかったし。どちらかといえば亮平の評価が変わった話であり、初佳が評価されるのはFDでサブキャラとなってからだった。やひろは元よりキャラが合わないって人が多かったし、年長組は総じて微妙なんだよね。私は結構、細々とした部分で面白味を感じてるけど。
委員長だって穹ルートのときは人気あったけど、FDでミニシナリオのヒロインになったときは、あまりの内容とキャラクターの変化に突発性誇大妄想肥大化症候群だと言われ、あまつさえ穹ルート及び蒼穹の果てにの委員長の方が良かったと思われてしまった。まあ、私も同意するし、結局のところ委員長は穹ルートにおけるキャラクターや悲恋の少女としての魅力が評価されたキャラなので、そこを崩して妄想少女にしてもウケるわけがないよねと、そういうわけです。いや、私は好きですよ? 委員長シナリオでハルと穹がデートするシーンとか最高じゃないですか。
前置きが長くなったけど、複数のヒロインが登場するエロゲである以上は、各ヒロンの間に人気の存在することは当然だし、作中で1、2を争う人気を誇る、なんて言い回しもよく利きますよね。ヒロインの数が多ければトップ3とかトップ5とか、人気キャラの幅も広がりますし、そういった作品であるのならオムニバスで話を展開するのにも無理はなく、それぞれのファンを納得させることが出来たでしょう。
けれど、ヨスガノソラはそういう作品じゃない。発売されて今日にいたるまでその評価は穹ゲーですし、人気の偏り具合が極端なんですよ。しかも、下手すれば穹の次に人気なのは主人公のハルではないかと言われるぐらいですし、春日野兄妹と他キャラの間に差が開きすぎてる。瑛やお嬢にファンがいないとは言いませんし、好きだという人もいることはいるでしょう。けれど、例えば奈緒や初佳に比べたら瑛と渚さんは別に嫌いじゃないという意見があったとして、嫌いじゃないことと好きであることの間には大きな隔たりがあるんじゃないかなって、そう思うのですよ。
そんな、穹の人気で持っているような作品でルート分岐とか、各ヒロインにスポットを当てていくとか言われても、果たしてそれはファンが求めていることなのかと、そういった疑問が生まれてくる。
結局のところさ、ルート分岐でリセットされようとハルが女を取っ換え引っ換えすることには変わりないわけじゃないですか? オムニバスだとか言って、瑛ルートに戻ろうが奈緒ルートに進もうが、最終的に穹ルートへたどり着いたとしても、そんなことはもうどうでも良いんですよ。私が第3話のなにを批判していたのかっていうのは、要するにハルというキャラクターを犠牲にしたことなんですよね。保つべきところを崩し、守るべきところを壊した。それ尽きる。
ハルのポジティブさを軽薄だと思うかは人それぞれだろうけど、渚さんに自分からキスをした時点で、なにもかも終わったんです。例えルートが違おうと、話が変わっていようと、ハルの存在そのものが薄っぺらくなってしまった。最終的に穹へ行くのだとしても、私は穹と結ばれる過程が見たかった。他のヒロインとの恋愛じゃない、ハルと穹の日常からなる物語を待ち望んでいた。穹以外の女にくちづけした口で、穹以外の女を抱いた身体で、それが例え別次元での出来事なのだとしても、最初についてしまったイメージを拭うことは、振り払うことはできないんですよ。
渚さんとほいほいデートに出かけて、自分からキスをしてしまうような軽薄な男が、過去に逆レイプされたとか言われて悲惨に感じられますか? 今後の展開で瑛や奈緒だって対象に入るのでしょうし、すべて楽しむって言うのはそうこうとでしょう? 流れでヒロインとくっついて、キスしてエロしてのハルが、最終的には穹とくっつくと言われても、それで誰が喜ぶの? ポジティブなんて言葉でだまくらかして、つまるところハルのキャラクター性を大きく変えることで強引にルートを切り開いたんです。だって、全員と恋愛関係になるのは、全ヒロインと肉体関係になるには、ハルが変わるしかなかったんだよ。女の子の方を積極的にしたら、都会のイケメン男子に必死になってるビッチ扱いですから、美少女を売りにするアニメとしてそれはマズイ。だから相対的に考えて、ヒロインを崩さないためには主人公を壊すしかなかった。
ハルはスタチャがやりたい新しい手法のために、そのすべてを犠牲にされたんです。穹にもっとも近い人気がある、穹と二人一組が当然と言われる主人公が、他のヒロインとの恋愛関係と肉体関係を描きたい制作側によってキャラを作り替えられた。第3話とはそういう話なんですよ。
どうしてすべてのヒロインと恋愛関係にならねばいけないのか? 何故、すべてのヒロインと肉体関係を持つ必然性があるのか。ヨスガノソラという作品を全部楽しむことに必要性はあるのかと、私は強烈な疑問をいだいたのでした。
第3話に対する各所における否定的な意見の多さは、制作側の抱いたコンセプトと、ファンが求めているものに激しい落差があった結果なんでしょうね。私はなるべくしてなったことだと思うけど、制作側はどのように捉えているのか。最終的に理解し、受け入れてもらえればいいと思っているのか、でも、最初に理解も納得もできなかった人はその時点で視聴を辞めてしまいますから、早い段階で仕掛けというか手の平を明かさないと、ファンは離れるばかりなんじゃないだろうか? エロ重視の作品で売り込んで、来週にも主人公とヒロインがヤっちゃうかもしれないというのが現状ですが、そのことに喜んでいる人がどれだけいるのかな? 私にはどうも、頼むからそれだけは辞めてくれと言っている人のほうが多いように見えるけど、ハッキリいえば渚さんよりもハルのほうが人気だっただけのことです。それを制作側が理解していなかったからこそ、今の激烈な流れが出来てしまったんじゃないでしょうか。だとすれば、私に言えることはなにもない。
つまり、スタチャの言うところの変わったことをやっているというのは、ルート分岐型のゲーム的構成法というわけかな。5話が終わった時点でリセットされて、セーブした場所からロードするという、まさしくエロゲのような作りというわけです。
何故、そんな方法をとったのかは知りませんが、確かにヨスガノソラという作品を全部楽しもうというコンセプトを考えれば、この方法は有用でしょう。アマガミのオムニバスとなにが違うのか、という話ではあるけど、確かにスタチャでは例を見ない奇抜な手法だと思う。
午前中はTwitterでずっとこんなことを考えていたわけだけど、同じような結論にたどり着いた人が幾人かいて、少し答え合わせ的なことをしてみました。私が気付いたぐらいだから他の人が気付いて当然だし、多分ネットを介して広まるのも早いんじゃないかな。これが正答であるという確証はまだないし、断言するには4話を見ないとダメなんだけど、かなりいい線いってるのではないかと。
ただ、それで私の不満が解消されるのかといえば、別にそうでもないんだよね。手法自体は確かに面白いと思うし、図が必要なほど複雑化しているというスタッフの言葉はもっともだと感じました……けどさ、これってヨスガノソラに必要な手法だったの? 昨日書いたように私はヨスガノソラという作品を全部楽しむというコンセプトには割と否定的で、それには一応の理由があります。そもそもの話、ヨスガノソラってハルと穹以外は別に人気じゃないじゃん。さすがに不人気とは言わないけど、双子に及ぶものではどうしたってないわけで。例えば瑛は穹の次に描き下ろしとかグッズの類が多いですけど、ファンには総じてウケが悪い。瑛のキャラがどうというより、ここぞというところで瑛ばかり描き下ろされることに不満が溜まってるんだよね。私はそれほどでもないけど、「なんだ、穹じゃないのか」と思ったことがないわけでもないから、言いたいことは分かります。
公式が瑛を持ち上げて、穹と同等の人気を得ようと模索しているというのは、馬鹿馬鹿しいようで事実の一端をつかんでると思う。昔のドリパに参加したとき、穹だけじゃダメだという意識が原作側にあることを知ってたから、それほど不思議じゃないんだよね。
奈緒に人気がないのは説明するまでもないとして、渚さんだって原作じゃ割と空気に近い存在です。自分のルートや瑛ルートはともかくとして、なにせハルとの相性が悪く、ソリが合わないもんですから、絡むことが少ないんですよ。それにシナリオの出来も、なまじ瑛が結構良かったせいか地味なイメージが付いちゃいましたし、キャラの人気を上げるには至らなかった。現に最初期のグッズとして発売された渚さんの抱き枕は、数年間売れ残った挙句にイベントの景品にまでなる始末。確かに露出が少ない等、絵柄として問題があったとは思うけど、穹がすぐ売り切れたのに比べるとね……
初佳はとにかくシナリオの内容を酷評されてましたし、今では愛称みたいになっているダメイドも、昔はそんないい意味ばかりじゃなかったし。どちらかといえば亮平の評価が変わった話であり、初佳が評価されるのはFDでサブキャラとなってからだった。やひろは元よりキャラが合わないって人が多かったし、年長組は総じて微妙なんだよね。私は結構、細々とした部分で面白味を感じてるけど。
委員長だって穹ルートのときは人気あったけど、FDでミニシナリオのヒロインになったときは、あまりの内容とキャラクターの変化に突発性誇大妄想肥大化症候群だと言われ、あまつさえ穹ルート及び蒼穹の果てにの委員長の方が良かったと思われてしまった。まあ、私も同意するし、結局のところ委員長は穹ルートにおけるキャラクターや悲恋の少女としての魅力が評価されたキャラなので、そこを崩して妄想少女にしてもウケるわけがないよねと、そういうわけです。いや、私は好きですよ? 委員長シナリオでハルと穹がデートするシーンとか最高じゃないですか。
前置きが長くなったけど、複数のヒロインが登場するエロゲである以上は、各ヒロンの間に人気の存在することは当然だし、作中で1、2を争う人気を誇る、なんて言い回しもよく利きますよね。ヒロインの数が多ければトップ3とかトップ5とか、人気キャラの幅も広がりますし、そういった作品であるのならオムニバスで話を展開するのにも無理はなく、それぞれのファンを納得させることが出来たでしょう。
けれど、ヨスガノソラはそういう作品じゃない。発売されて今日にいたるまでその評価は穹ゲーですし、人気の偏り具合が極端なんですよ。しかも、下手すれば穹の次に人気なのは主人公のハルではないかと言われるぐらいですし、春日野兄妹と他キャラの間に差が開きすぎてる。瑛やお嬢にファンがいないとは言いませんし、好きだという人もいることはいるでしょう。けれど、例えば奈緒や初佳に比べたら瑛と渚さんは別に嫌いじゃないという意見があったとして、嫌いじゃないことと好きであることの間には大きな隔たりがあるんじゃないかなって、そう思うのですよ。
そんな、穹の人気で持っているような作品でルート分岐とか、各ヒロインにスポットを当てていくとか言われても、果たしてそれはファンが求めていることなのかと、そういった疑問が生まれてくる。
結局のところさ、ルート分岐でリセットされようとハルが女を取っ換え引っ換えすることには変わりないわけじゃないですか? オムニバスだとか言って、瑛ルートに戻ろうが奈緒ルートに進もうが、最終的に穹ルートへたどり着いたとしても、そんなことはもうどうでも良いんですよ。私が第3話のなにを批判していたのかっていうのは、要するにハルというキャラクターを犠牲にしたことなんですよね。保つべきところを崩し、守るべきところを壊した。それ尽きる。
ハルのポジティブさを軽薄だと思うかは人それぞれだろうけど、渚さんに自分からキスをした時点で、なにもかも終わったんです。例えルートが違おうと、話が変わっていようと、ハルの存在そのものが薄っぺらくなってしまった。最終的に穹へ行くのだとしても、私は穹と結ばれる過程が見たかった。他のヒロインとの恋愛じゃない、ハルと穹の日常からなる物語を待ち望んでいた。穹以外の女にくちづけした口で、穹以外の女を抱いた身体で、それが例え別次元での出来事なのだとしても、最初についてしまったイメージを拭うことは、振り払うことはできないんですよ。
渚さんとほいほいデートに出かけて、自分からキスをしてしまうような軽薄な男が、過去に逆レイプされたとか言われて悲惨に感じられますか? 今後の展開で瑛や奈緒だって対象に入るのでしょうし、すべて楽しむって言うのはそうこうとでしょう? 流れでヒロインとくっついて、キスしてエロしてのハルが、最終的には穹とくっつくと言われても、それで誰が喜ぶの? ポジティブなんて言葉でだまくらかして、つまるところハルのキャラクター性を大きく変えることで強引にルートを切り開いたんです。だって、全員と恋愛関係になるのは、全ヒロインと肉体関係になるには、ハルが変わるしかなかったんだよ。女の子の方を積極的にしたら、都会のイケメン男子に必死になってるビッチ扱いですから、美少女を売りにするアニメとしてそれはマズイ。だから相対的に考えて、ヒロインを崩さないためには主人公を壊すしかなかった。
ハルはスタチャがやりたい新しい手法のために、そのすべてを犠牲にされたんです。穹にもっとも近い人気がある、穹と二人一組が当然と言われる主人公が、他のヒロインとの恋愛関係と肉体関係を描きたい制作側によってキャラを作り替えられた。第3話とはそういう話なんですよ。
どうしてすべてのヒロインと恋愛関係にならねばいけないのか? 何故、すべてのヒロインと肉体関係を持つ必然性があるのか。ヨスガノソラという作品を全部楽しむことに必要性はあるのかと、私は強烈な疑問をいだいたのでした。
第3話に対する各所における否定的な意見の多さは、制作側の抱いたコンセプトと、ファンが求めているものに激しい落差があった結果なんでしょうね。私はなるべくしてなったことだと思うけど、制作側はどのように捉えているのか。最終的に理解し、受け入れてもらえればいいと思っているのか、でも、最初に理解も納得もできなかった人はその時点で視聴を辞めてしまいますから、早い段階で仕掛けというか手の平を明かさないと、ファンは離れるばかりなんじゃないだろうか? エロ重視の作品で売り込んで、来週にも主人公とヒロインがヤっちゃうかもしれないというのが現状ですが、そのことに喜んでいる人がどれだけいるのかな? 私にはどうも、頼むからそれだけは辞めてくれと言っている人のほうが多いように見えるけど、ハッキリいえば渚さんよりもハルのほうが人気だっただけのことです。それを制作側が理解していなかったからこそ、今の激烈な流れが出来てしまったんじゃないでしょうか。だとすれば、私に言えることはなにもない。
コメント