俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈7〉 ((電撃文庫))
2010年11月5日 読書
私は色々な事情から千代田区にある出版社の編集部に居候しているのですが、会社から徒歩で行けるほど秋葉原や神保町は近い場所にあります。なのでここ数年はよく行くことも多いのですが、昼頃にTwitterを見ていたら書泉ブックマートで電撃文庫の新刊が売っているというのを見たので、ちょっと出掛けてみることにしました。私はそれほど電撃文庫を読まないというか、ラノベ自体そんなに読まなくなってしまったんだけど、例えば灼眼のシャナとかは惰性で買い続けている作品の一つです。ただ、どうしてか書泉ではシャナを見つけることが出来なかったので、他に関心があった作品を買って帰ることに。
元々、俺妹という作品に対する私の評価はそれほど高くないというか、正直言って好きでもなんでもないんだけど、最新刊である7巻は少し内容が面白そうだったので早売りを買ってみることに。情報では文化の日より前には手に入ったらしいけど、最近早いですね。私はあの界隈の早売り書店をすべて網羅してますけど、秋葉原では書泉のみならずメロンブックスやとらのあなでも販売が開始されていたようだし、本来の発売日は10日のはずだから、1週間以上前か。角川系列は全体的に早い印象があるね。文庫、コミックス問わず。
私が最新刊を買った理由は、主に黒猫なんですけど、まさかストレートにこういう展開を持ってくるとは思わなかった。誰になるかとは思っていたし、黒猫だろうとは思ってたけど……アニメ放送している最中によく書いたなって感じではある。別にそこを特別褒めているわけでもないんだけど、要するに私の趣味と一致したんだろうね。以前にも書いた気がするけど、私の創作物における恋愛観ってのは少し変わっていて、必ずしも主人公とメインヒロインがくっつく必要はないと思っているので。言ってしまえば、後から出てきた女が主人公かっさらう展開が好きなんだけど、それはなにもNTRではなくて、移りゆく恋とでも言うの? あるじゃない、そういうの。最初はこっちだったと思われていたものが、実はそっちだったとかさ。行き着く先、ゴール、着地点にして終着点。まあ、今回の俺妹はまだゴールでもなんでもないけど、一つの結果や結論として、良い判断をしたんじゃないかなと思って。
私は俺妹という作品を、所謂近親愛がテーマの作品だとは思ってません。兄妹における禁断の愛とか、作中では妹系のエロゲがいくつか出てきますけど、出てくるからこそエロゲのような展開や話にはならないし、なっちゃいけないのではないかなと、そう思っているので。7巻において桐乃は遠回しとも直接的とも取れる行動や言動で、兄への想いが恋愛感情であることを読者にハッキリと知らしめています。それはもう序盤というか、始まった瞬間から書かれているようなもので、前巻のラストで自分の恋人になって欲しいと兄に告げた桐乃の感情がどういうものだったのかを、正確に読み取ることが出来る。
話だけ読み進めていくなら、桐乃は京介に彼氏の振りを頼んだ。けれど、桐乃の本心からすれば本気で彼氏になって欲しい、恋人になって欲しいと思っていたことが分かる。でなければ、その申し出にどん引きした京介の反応に、顔面蒼白にはならないからだ。いくつかの点から考えて、桐乃が京介のことを恋愛対象として好きであるのは間違いない。そして、京介もまた自分のことが好きなのではないかと、そういう錯覚を彼女はしていた。エロゲのやり過ぎだと言えばそれまでだけど、京介の発言にも問題があった。京介がシスコンだからこそ、シスコン=恋愛という構図が桐乃の頭の中には出来ていたのだ。だからこそ彼女は期待もしていたし、今ならいけると自分の気持ちをぶつけてみた。けれどそれは勘違いに過ぎなくて、故に桐乃は話をでっち上げなくてはならなかった。
7巻は随所に桐乃が京介を恋愛面で意識している描写が散見しており、終盤の偽彼氏騒動はその極みだと思います。でも、それに対して京介が出した答えは、兄としての姿だけだった。この時点で桐乃は、自分には完全に脈がないことへ気付いたのか? いや、脈とかそれ以前の問題だったわけだが、少なくとも桐乃は自分の気持ちに区切りをつけるときが来たんでしょう。
私は桐乃の京介に対する恋愛感情そのものが、ある種の錯覚だと思っています。そしてその錯覚を解いて、如何に正常な兄妹の関係性を取り戻していくかが話のテーマだと思っているので……まあ、兄妹仲をテーマにしたホームドラマみたいなものですね。そこに恋愛が絡む必要はないし、近親愛にしてしまうと作品が成り立たなくなってしまう。そのために、黒猫の存在は重要になってくるのではないか?
少し長くなったので、黒猫の話は明日に回すとしましょう。正直、桐乃について書いてきたけど、メインは黒猫なので。一見すると第7巻は桐乃の話であり、最後の最後に黒猫が持って行った感じがするけど、私は十分に黒猫活躍というか、見せ場があったと思いますし。1つの話で2回も告白して、結果をつかみ取ったわけですからね。もう黒猫は既刊含めて何回告白してるんだよって感じですが、果たしてこのまま成熟した想いを完遂することが出来るのか。まあ、詳しい話はまた明日。
元々、俺妹という作品に対する私の評価はそれほど高くないというか、正直言って好きでもなんでもないんだけど、最新刊である7巻は少し内容が面白そうだったので早売りを買ってみることに。情報では文化の日より前には手に入ったらしいけど、最近早いですね。私はあの界隈の早売り書店をすべて網羅してますけど、秋葉原では書泉のみならずメロンブックスやとらのあなでも販売が開始されていたようだし、本来の発売日は10日のはずだから、1週間以上前か。角川系列は全体的に早い印象があるね。文庫、コミックス問わず。
私が最新刊を買った理由は、主に黒猫なんですけど、まさかストレートにこういう展開を持ってくるとは思わなかった。誰になるかとは思っていたし、黒猫だろうとは思ってたけど……アニメ放送している最中によく書いたなって感じではある。別にそこを特別褒めているわけでもないんだけど、要するに私の趣味と一致したんだろうね。以前にも書いた気がするけど、私の創作物における恋愛観ってのは少し変わっていて、必ずしも主人公とメインヒロインがくっつく必要はないと思っているので。言ってしまえば、後から出てきた女が主人公かっさらう展開が好きなんだけど、それはなにもNTRではなくて、移りゆく恋とでも言うの? あるじゃない、そういうの。最初はこっちだったと思われていたものが、実はそっちだったとかさ。行き着く先、ゴール、着地点にして終着点。まあ、今回の俺妹はまだゴールでもなんでもないけど、一つの結果や結論として、良い判断をしたんじゃないかなと思って。
私は俺妹という作品を、所謂近親愛がテーマの作品だとは思ってません。兄妹における禁断の愛とか、作中では妹系のエロゲがいくつか出てきますけど、出てくるからこそエロゲのような展開や話にはならないし、なっちゃいけないのではないかなと、そう思っているので。7巻において桐乃は遠回しとも直接的とも取れる行動や言動で、兄への想いが恋愛感情であることを読者にハッキリと知らしめています。それはもう序盤というか、始まった瞬間から書かれているようなもので、前巻のラストで自分の恋人になって欲しいと兄に告げた桐乃の感情がどういうものだったのかを、正確に読み取ることが出来る。
話だけ読み進めていくなら、桐乃は京介に彼氏の振りを頼んだ。けれど、桐乃の本心からすれば本気で彼氏になって欲しい、恋人になって欲しいと思っていたことが分かる。でなければ、その申し出にどん引きした京介の反応に、顔面蒼白にはならないからだ。いくつかの点から考えて、桐乃が京介のことを恋愛対象として好きであるのは間違いない。そして、京介もまた自分のことが好きなのではないかと、そういう錯覚を彼女はしていた。エロゲのやり過ぎだと言えばそれまでだけど、京介の発言にも問題があった。京介がシスコンだからこそ、シスコン=恋愛という構図が桐乃の頭の中には出来ていたのだ。だからこそ彼女は期待もしていたし、今ならいけると自分の気持ちをぶつけてみた。けれどそれは勘違いに過ぎなくて、故に桐乃は話をでっち上げなくてはならなかった。
7巻は随所に桐乃が京介を恋愛面で意識している描写が散見しており、終盤の偽彼氏騒動はその極みだと思います。でも、それに対して京介が出した答えは、兄としての姿だけだった。この時点で桐乃は、自分には完全に脈がないことへ気付いたのか? いや、脈とかそれ以前の問題だったわけだが、少なくとも桐乃は自分の気持ちに区切りをつけるときが来たんでしょう。
私は桐乃の京介に対する恋愛感情そのものが、ある種の錯覚だと思っています。そしてその錯覚を解いて、如何に正常な兄妹の関係性を取り戻していくかが話のテーマだと思っているので……まあ、兄妹仲をテーマにしたホームドラマみたいなものですね。そこに恋愛が絡む必要はないし、近親愛にしてしまうと作品が成り立たなくなってしまう。そのために、黒猫の存在は重要になってくるのではないか?
少し長くなったので、黒猫の話は明日に回すとしましょう。正直、桐乃について書いてきたけど、メインは黒猫なので。一見すると第7巻は桐乃の話であり、最後の最後に黒猫が持って行った感じがするけど、私は十分に黒猫活躍というか、見せ場があったと思いますし。1つの話で2回も告白して、結果をつかみ取ったわけですからね。もう黒猫は既刊含めて何回告白してるんだよって感じですが、果たしてこのまま成熟した想いを完遂することが出来るのか。まあ、詳しい話はまた明日。
コメント