某所で聴いた話によれば、とある有名なミステリー専門雑誌のアニメレビュー欄でミルキィホームズのコラムが載るらしい。私はその雑誌にアニメを取り扱う項目があったこすら知らなかったけど、あまりに読者層が違いすぎるのではないかと、唖然としながら話を聞いたものである。確かにミルキィは探偵モノではあるし、視聴するとミステリーファンならクスリと来るようなコネタが満載であるのも事実だ。なんでもプロデューサーにミステリー研究出身の人がいるとかで、そういった縁もあるらしいが……あの雑誌の読者にミルキィが通じるのかどうか、私は首を傾げるところだ。
ミルキィホームズは決して上等なアニメではない。Twitterで制作が追いついていないというつぶやきが流れて話題になったが、「それもまたミルキィらしい」と言われるほどに低俗なアニメだ。さしたる中身があるわけでもないし、かつてのGAにも似たカオスっぷりは話ごとの落差が非常に大きいように思われる。しかし、低俗であるからといってつまらないわけではなく、高尚でないからといって面白くないわけでもない。上記のミステリ雑誌読者にだってアガサ・クリスティやエラリー・クイーンよりもミルキィの方が好きだという人がいるかも知れないし、そんなものは人の価値観だ。ただ、この場合の問題はそもそもミステリ雑誌読むような人がミルキィの存在を知っているのかということなのだが。
私は今期アニメでミルキィはそれなりに好きだが、大好きというほどでもなく、むしろ身内の入れ込みっぷりに引き気味なぐらいだ。どうしてあんなにも熱中できるのか、ゲーム次第で新たな同人ジャンルに加えそうな勢いなのだから凄まじい。
そんな身内とこの前、ミルキィホームズとセイントオクトーバーではどっちがマシかという話になった。後者は今回の画像にも使っている、3年ほど前に放送していた深夜アニメである。ゲーム会社であるコナミが企画と制作をしたアニメで、同系列には極上生徒会やおとぎ銃士赤ずきんなどが含まれる。これもまたゴスロリ少女探偵団なるグループを組んだ3人組の美少女が、謎の少年から貰った不思議な力を使って変身し、悪の企業と戦うという話を取っていて、所謂コナンや金田一に代表されるような推理を主体とした探偵モノではない。ミルキィと同じく、異能の力を駆使して戦う変身美少女アクションモノだろう。
身内はゴスロリ服の問題からセイントオクトーバーにケチを着けているが、私は2クールアニメとしてはよく出来ていたほうだと思う。話の展開、筋道、キャラクターの関係性など、謎の少年であるユアン君のウザさを除けば、実にキレイなラストを迎えた作品ではないだろうか? むしろ、おとぎ銃士赤ずきんみたいな如何にも子供向けを狙って作りました、という作品よりも、こっちを朝アニメとして放送したほうが良かったのではないかと思うほどに。
ミルキィとの共通点はそれほど多いわけではないものの、系統的に似ているのは確かだ。話の傾向的にはまったく違うが、比較対象として名前が挙げられること自体に、それほど違和感はなかった。ただ、セイントオクトーバーのテーマは周囲の人間関係を含めた自分自身の成長と影響だったのに対し、ミルキィホームズのそれは、話を見る限りでは伝わりにくいが自分自身の復活と仲間たちとの絆を重視している。私はミルキィは成長物語ではないように思える。何故なら彼女たちはかつては腕利きの探偵集団だったわけだし、今の姿は落ちぶれただけなのだから、以前の力や情熱を取り戻すのが話の根幹だろう。両親の事とか出生の秘密とか、家庭環境という重苦しいテーマが扱われたセイントオクトーバーとは、さすがに違う部分がある。
アルセーヌではなくアンリエットが好きだと身内は言うが、私はあのキャラがどうも好きになれない。生徒会長であると同時に怪盗であるくせして、ああいう態度を平然と取るのはどうなのだろうか。ミルキィがトイズを失った間接的な原因であるくせして、よくもまあ偉そうに出来たものである。身内は責任を感じているからだ、などと言っているけど、そんなことに責任を感じてミルキィに試練を与えるぐらいなら、さっさと自首をした方がいいんじゃないだろうか。聞けば、ミルキィは怪盗帝国と数々の戦いを繰り広げてきたのだというし、怪盗帝国が活動を終了すれば、わざわざトイズ復活させて頑張る必要もないのでは……身も蓋もないこと言うなって? 私がミルキィを全面的に支持できないというか、好きになれない理由はここにあるんだと思います。我ながら小さい意見だ。
ミルキィホームズは決して上等なアニメではない。Twitterで制作が追いついていないというつぶやきが流れて話題になったが、「それもまたミルキィらしい」と言われるほどに低俗なアニメだ。さしたる中身があるわけでもないし、かつてのGAにも似たカオスっぷりは話ごとの落差が非常に大きいように思われる。しかし、低俗であるからといってつまらないわけではなく、高尚でないからといって面白くないわけでもない。上記のミステリ雑誌読者にだってアガサ・クリスティやエラリー・クイーンよりもミルキィの方が好きだという人がいるかも知れないし、そんなものは人の価値観だ。ただ、この場合の問題はそもそもミステリ雑誌読むような人がミルキィの存在を知っているのかということなのだが。
私は今期アニメでミルキィはそれなりに好きだが、大好きというほどでもなく、むしろ身内の入れ込みっぷりに引き気味なぐらいだ。どうしてあんなにも熱中できるのか、ゲーム次第で新たな同人ジャンルに加えそうな勢いなのだから凄まじい。
そんな身内とこの前、ミルキィホームズとセイントオクトーバーではどっちがマシかという話になった。後者は今回の画像にも使っている、3年ほど前に放送していた深夜アニメである。ゲーム会社であるコナミが企画と制作をしたアニメで、同系列には極上生徒会やおとぎ銃士赤ずきんなどが含まれる。これもまたゴスロリ少女探偵団なるグループを組んだ3人組の美少女が、謎の少年から貰った不思議な力を使って変身し、悪の企業と戦うという話を取っていて、所謂コナンや金田一に代表されるような推理を主体とした探偵モノではない。ミルキィと同じく、異能の力を駆使して戦う変身美少女アクションモノだろう。
身内はゴスロリ服の問題からセイントオクトーバーにケチを着けているが、私は2クールアニメとしてはよく出来ていたほうだと思う。話の展開、筋道、キャラクターの関係性など、謎の少年であるユアン君のウザさを除けば、実にキレイなラストを迎えた作品ではないだろうか? むしろ、おとぎ銃士赤ずきんみたいな如何にも子供向けを狙って作りました、という作品よりも、こっちを朝アニメとして放送したほうが良かったのではないかと思うほどに。
ミルキィとの共通点はそれほど多いわけではないものの、系統的に似ているのは確かだ。話の傾向的にはまったく違うが、比較対象として名前が挙げられること自体に、それほど違和感はなかった。ただ、セイントオクトーバーのテーマは周囲の人間関係を含めた自分自身の成長と影響だったのに対し、ミルキィホームズのそれは、話を見る限りでは伝わりにくいが自分自身の復活と仲間たちとの絆を重視している。私はミルキィは成長物語ではないように思える。何故なら彼女たちはかつては腕利きの探偵集団だったわけだし、今の姿は落ちぶれただけなのだから、以前の力や情熱を取り戻すのが話の根幹だろう。両親の事とか出生の秘密とか、家庭環境という重苦しいテーマが扱われたセイントオクトーバーとは、さすがに違う部分がある。
アルセーヌではなくアンリエットが好きだと身内は言うが、私はあのキャラがどうも好きになれない。生徒会長であると同時に怪盗であるくせして、ああいう態度を平然と取るのはどうなのだろうか。ミルキィがトイズを失った間接的な原因であるくせして、よくもまあ偉そうに出来たものである。身内は責任を感じているからだ、などと言っているけど、そんなことに責任を感じてミルキィに試練を与えるぐらいなら、さっさと自首をした方がいいんじゃないだろうか。聞けば、ミルキィは怪盗帝国と数々の戦いを繰り広げてきたのだというし、怪盗帝国が活動を終了すれば、わざわざトイズ復活させて頑張る必要もないのでは……身も蓋もないこと言うなって? 私がミルキィを全面的に支持できないというか、好きになれない理由はここにあるんだと思います。我ながら小さい意見だ。
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