オーガストの新作である穢翼のユースティアの体験版が公開されていたのでプレイしてみました。私が公開直後の体験版をやるなんて珍しい事この上ないのですが、この作品に限ってはかなりの興味があったので。最近はエロゲの体験版も容量が大きい物が増えて、これも600MBぐらいあったのかな? 結構時間かかりましたけど、それに見合うだけのボリュームはありましたね。ただ、これは多くの体験版に言えることなんだけど、これをまた製品版が発売されたときに繰り返すのかと思えば、ちょっと面倒くさいかも知れない。

既に公開されている体験版ですから、ネタバレもなにも無いと思うので色々書かせてもらうと、想像していたよりはずっと良かった。オーガストにしては珍しいタイプの、ハッキリ言って薄暗い話だったのでどんなものかと思ったんだけど、雰囲気としては古いegoのエロゲを思い出すような、そんな感じでしたね。純愛ゲーばかり作ってきたオーガストの意欲作というだけあって、世界観設定や舞台などはかなり作りこんでいると思う。ネタがネタだけに抵抗を覚える人も少なくはないだろうけど、人を惹き込むだけの魅力みたいのは確実にあった。
一度崩壊しかけた世界を舞台に、最底辺の地獄に住んでいる人間たちの生活を描いているわけだけど、汚いものの描き方というのがよく出来ているね。べっかんこうという可愛らしい絵を主体とする原画家だけに、ミスマッチというかアンバランスな感じになるのではないかと思ってたんだけど、それほど違和感もなく、これは声優の演技がなせる技でしょうか。さすが豪華声優陣を使っているだけあるわ。背景とかも、程良く腐った町並みになっていますしね。欲を言えばもう少し容姿の汚い下衆とかも描いた方がより雰囲気がでるとおもうんだけど、まあ、醜い奴をわざわざ描く必要もないのかな。陵辱的な展開があるのかは分かりませんけど、文章的なグロテスク描写もあったから、絵的な面でも少し覚悟はしておいたほうが良いかも知れない。ちょっと精神的にきつかったから。まあ、そこら辺は難しい塩梅だろうと思うけど、オーガストがどこまでやるのかってのは興味あるよね。ヘタをするとそれまでのファンを失い掛けない、これは一種の賭けだよ。でも、オーガストがそういった勝負に出たということに関しては、私は評価してもいいと思う。

体験版とはいえ、プロローグ的部分が終わったばかりなので攻略可能ヒロインも半分は顔見せ程度の登場でしたね。良く考えてみれば、聖女とか王族なんてどうやって牢獄の殺し屋が攻略するんだよって思いますけど、彼女たちが牢獄へ来るのではなくて、主人公が上層まで上がるってことかな。前者の場合、よっぽどのことがないとありえないし。その際に思ったんだけど、このエロゲのヒロインたちって牢獄だ娼館だとか良いながら、ほとんどが処女なのではないでしょうか? サブキャラの娼婦たちはともかく、攻略ヒロインに関していえば全員処女っぽいよね。キスもしたことがないティアは当然として、娼婦になる前に身請けされたエリスも貞操守ってそうだし、聖女であるイレーヌは純潔だろう。見た目ロリで尚且つ王族のリシアが経験済みとは思えないし、フィオネみたいな堅物に近い騎士に浮いた話はないだろう。
そう考えれば、娼館街だとか地獄より酷い世界なんて言いながら、ヒロインは処女しかいないことになる。まあ、エロゲにおけるヒロインの膜と純血ほど重要なものはないと言うけど、作品の雰囲気的にはどうなんだろうか……そもそも、サブキャラである娼婦たちと寝る機会はあるのかどうか。オーガストのことだからFDでいう気もするけど、意欲作なんだからいつもと違うことをしそうな気もするし。まあ、ハッキリいえばアイリスのイベントシーンはあるのかってことなんですけどね。あれはちょっと卑怯だよ。非処女確定していてもキャラ的に魅力がありすぎる。

オーガストの作品というのは基本的にシナリオが馬鹿みたいに長いことで有名ですけど、体験版でこの長さなのだから、本編はどれほどのボリュームになるのか。さすがに体験版第二弾が出ることはないだろうけど、3月の発売が楽しみといえば楽しみですね。一応購入を決めていますけど、諸事情で春までは金銭的なカツカツなので、あくまで予定といった感じです。今月もほしい作品は幾つかあるんですが、正直金が足りない。予想以上にヨスガノソラのBDが懐を圧迫していて、痛いどころの騒ぎじゃなくなってます。そういえば、あれもそろそろ2巻が出ようというのに特典がまったく発表されませんね。数字の上ではともかく、目に見えて売れている気がしないというか。そういや、Sphereの公式で新作についての記述がなされたけど、とりあえずPUSH!!を買えばいいらしい。週明けには出ているはずだし、チェックするだけしてみますかね。

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