そらのおとしもの (11) (角川コミックス・エース 126-26)
2011年1月30日 アニメ・マンガ
私、そらおとではニンフが好きなんですよ。スラングですけど、ニンフルエンザに感染しているって自覚があるぐらいニンフが好きで。まあ、そらおとに嫌いなキャラなんてほとんどいませんし、イカロスだってアストレアだって可愛いとは思うんですけど、それでもやっぱりニンフには敵わない。多分にアニメの影響もなくはないんだろうが、原作は原作で可愛い……はずだったんだけど。いや、ニンフの会話さは微塵も損なわれてないんですけど、なんでしょうね、うん、カオスの次世代級の可愛らしさに圧倒されてしまった。
11巻は基本的にニンフの出番が少ないですね。せいぜい、学園祭のバンドで歌を歌ったぐらいで、まあ、そはらほどではないですけど、アストレアと同じくまったく出番がなかったと思う。あくまでメインはイカロスと、後半に出て来るカオスって感じで。イカロスに関しては、ここに来てやっと人間臭い部分が出てきたというか、会長はさすがに人心の掌握、じゃない、認識力が凄いですね。会長自身、守形先輩との微妙なん関係があるからこそ、イカロスの感情のブレ幅をよく分かっているんでしょうが。
けれどまあ、この話はイカロスのマスターである智樹への感情もさることながら、それ以上にダイダロスの想いが複雑化してきたことに着目すべきだと思う。ダイダロスは元々、何らかの形で智樹と知り合いであり、シナプスにおいて囚われの身である自分を助けてもらうために、イカロスの封印をといて智樹のところ送り込んだということになっています。序盤は夢を通じて智樹にそれを伝え、エンジェロイドを楽しむためではなく、自分を助け出すために使って欲しいと思っていたようですが、イカロスたちが楽しそうにしている姿を見て考えを改めたのか、一度はもう智樹を巻き込むまいと考え眠りに付くことにしました。
それがまあ色々あって、結局は眠る間もなく智樹のことを見守ることになったんですが……自分が作ったエンジェロイドと、智樹が必要以上に仲良くなっていくことへダイダロスは不安というより不満みたいのを、僅かながらに感じているのかも知れません。アニメだとあっさり出会っていましたけど、原作だと多分終盤まで再会することもないんでしょうし。
智樹はダイダロスのことをどこまで覚えているのか不明ですが、彼はエンジェロイドを製作した人物に強い不信感をいだいています。それは、マスターを失って間もなかったニンフに感じたことですが、マスターの命令を利くことを生きがいとするエンジェロイドに強烈な違和感を感じたのでしょう。この辺り、智樹は潔癖な人間なわけですけど、そのエンジェロイドを製作したのは他でもないダイダロスなわけで。ダイダロスがエンジェロイドという存在をどのように捉えているのかは不明ですけど、少なくとも智樹はその存在意義を植えつけた奴をぶん殴ってやりたいと思っているぐらいですから、この2人の間に認識の相違みたいのが発生しても、おかしくはないような気がする。推測や予想は色々できるけど、例えばカオスに対する考え方をとってもね。
カオスはダイダロス制作のエンジェロイドではないけど、セイレーンを吸収して復活した際の反応は恐怖だったよね。まあ、それだけPandoraが凄まじいってことなんだろうけど、確かに復活した直後のカオスは圧倒的なまでの存在感があった。思わずビビッてしまうというのも、分かる気はします。
けど、後に智樹と遭遇したカオスはどうだっただろうか? 愛イコール痛みを否定され、キョトンとした瞳。愛を教えてやるという智樹に手を引かれたときの、驚いたような眼差し。そのすべてがなにも知らない、無知な子供のものだった。智樹が愛を教える中で、カオスは常に肩車をされてるんだけど、それがたまらなく可愛いのなんのって。エンジェロイドとしては生まれてすぐ海に沈められて、外見年齢は幼稚園児ぐらいなのかな? 知能にしても同じ年頃の子供と変わらないように思えるけど、カオスだってちゃんと物事を教えてあげれば大丈夫のはずだったんですよ。それをPandoraによる進化や、セイレーン吸収したという事実のみにとらわれて、ダイダロスとかは焦り過ぎだと思う。
うっかりカオスに転びそうなぐらいカオスが可愛らしい11巻でしたけど、シナプスからトールハンマーのようなもので砲撃されて無事なのでしょうか。砲撃程度で消し飛びはしないと思うけど、一つの愛を知った直後のことですから、一気に絶望へとたたき落とされる可能性は十分にあるよね。この辺り、水無月すうはさすがだよ。私はアニメ版の後半における流れがあまり好きではなかったので、原作がカオスという存在にどのような決着を付けるのかはちょっと興味深いです。出来ることなら、カオスに愛と幸福がもたらされることを願って。
11巻は基本的にニンフの出番が少ないですね。せいぜい、学園祭のバンドで歌を歌ったぐらいで、まあ、そはらほどではないですけど、アストレアと同じくまったく出番がなかったと思う。あくまでメインはイカロスと、後半に出て来るカオスって感じで。イカロスに関しては、ここに来てやっと人間臭い部分が出てきたというか、会長はさすがに人心の掌握、じゃない、認識力が凄いですね。会長自身、守形先輩との微妙なん関係があるからこそ、イカロスの感情のブレ幅をよく分かっているんでしょうが。
けれどまあ、この話はイカロスのマスターである智樹への感情もさることながら、それ以上にダイダロスの想いが複雑化してきたことに着目すべきだと思う。ダイダロスは元々、何らかの形で智樹と知り合いであり、シナプスにおいて囚われの身である自分を助けてもらうために、イカロスの封印をといて智樹のところ送り込んだということになっています。序盤は夢を通じて智樹にそれを伝え、エンジェロイドを楽しむためではなく、自分を助け出すために使って欲しいと思っていたようですが、イカロスたちが楽しそうにしている姿を見て考えを改めたのか、一度はもう智樹を巻き込むまいと考え眠りに付くことにしました。
それがまあ色々あって、結局は眠る間もなく智樹のことを見守ることになったんですが……自分が作ったエンジェロイドと、智樹が必要以上に仲良くなっていくことへダイダロスは不安というより不満みたいのを、僅かながらに感じているのかも知れません。アニメだとあっさり出会っていましたけど、原作だと多分終盤まで再会することもないんでしょうし。
智樹はダイダロスのことをどこまで覚えているのか不明ですが、彼はエンジェロイドを製作した人物に強い不信感をいだいています。それは、マスターを失って間もなかったニンフに感じたことですが、マスターの命令を利くことを生きがいとするエンジェロイドに強烈な違和感を感じたのでしょう。この辺り、智樹は潔癖な人間なわけですけど、そのエンジェロイドを製作したのは他でもないダイダロスなわけで。ダイダロスがエンジェロイドという存在をどのように捉えているのかは不明ですけど、少なくとも智樹はその存在意義を植えつけた奴をぶん殴ってやりたいと思っているぐらいですから、この2人の間に認識の相違みたいのが発生しても、おかしくはないような気がする。推測や予想は色々できるけど、例えばカオスに対する考え方をとってもね。
カオスはダイダロス制作のエンジェロイドではないけど、セイレーンを吸収して復活した際の反応は恐怖だったよね。まあ、それだけPandoraが凄まじいってことなんだろうけど、確かに復活した直後のカオスは圧倒的なまでの存在感があった。思わずビビッてしまうというのも、分かる気はします。
けど、後に智樹と遭遇したカオスはどうだっただろうか? 愛イコール痛みを否定され、キョトンとした瞳。愛を教えてやるという智樹に手を引かれたときの、驚いたような眼差し。そのすべてがなにも知らない、無知な子供のものだった。智樹が愛を教える中で、カオスは常に肩車をされてるんだけど、それがたまらなく可愛いのなんのって。エンジェロイドとしては生まれてすぐ海に沈められて、外見年齢は幼稚園児ぐらいなのかな? 知能にしても同じ年頃の子供と変わらないように思えるけど、カオスだってちゃんと物事を教えてあげれば大丈夫のはずだったんですよ。それをPandoraによる進化や、セイレーン吸収したという事実のみにとらわれて、ダイダロスとかは焦り過ぎだと思う。
うっかりカオスに転びそうなぐらいカオスが可愛らしい11巻でしたけど、シナプスからトールハンマーのようなもので砲撃されて無事なのでしょうか。砲撃程度で消し飛びはしないと思うけど、一つの愛を知った直後のことですから、一気に絶望へとたたき落とされる可能性は十分にあるよね。この辺り、水無月すうはさすがだよ。私はアニメ版の後半における流れがあまり好きではなかったので、原作がカオスという存在にどのような決着を付けるのかはちょっと興味深いです。出来ることなら、カオスに愛と幸福がもたらされることを願って。
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