溜め込んでいる日記を書こうということで、ネタが続く限りMLW式萌えキャラ名鑑でもやろうかと思います。要は私が好きなアニメ、漫画、エロゲのキャラクターについて延々と語ろうというコーナーで、私が大昔開いていたHPで似たようなコンテンツがありましたね。自分がこれまで入れ込んだキャラはどれだけいるのかっていう話でもあるけど、私は基本的に俺の嫁という考えが理解出来ない人なので、普通のキャラ語りとは違いますし、基本はカップリング重視になるのかな。

第1回目に取り上げるヒロインは、数年前までガンガンで連載していた探偵漫画、スパイラル~推理の絆~のヒロイン、結崎ひよのです。作品の第1話から登場した月臣学園の深部部長を務める女生徒で、見た目からは分かりにくいですが2年生と主人公の鳴海歩より学年が上の先輩になります。所謂、年上ヒロインという奴ですが、行動や言動からそれを感じさせるものは殆ど無く、また、歩自身先輩に対する敬意なんてものは欠片もなかったので、この二人は対等かどうかも怪しい関係でした。もっとも、年上キャラとしては歩の義姉であるまどかさんの方が印象強かったので、それによって霞んでしまったというのもあるんでしょうね。少なくとも、ひよのを先輩ないし年上として好きだと思っている人は、ほとんどいなかったのではないでしょうか?
愛嬌ある性格をしながら、新聞部の部長として各種情報に精通しているひよのは、学生たちは愚か教師たちからも恐れられる存在であり、裏世界の人間たちとも対等に渡り合える胆力を持っている少女です。警察官でありながら、夫である清貴が失踪していることもあり、どこか弱い部分を見せるまどかさんとは大局に近い形があり、ひよのが自分の弱さを見せたのは、結局最終回の一歩手前ぐらいでした。私はその強いところと、どんなことがあっても歩を信じ続ける一途さに退かれ、今でも歩ひよはベストカップリングの一つであると信じています。この二人には、それぐらいの魅力があったんですね。当時も大分熱狂していた記憶があるけど、スパイラルオンリーとかよく言ったっけ。ガンガン作品としては、特に女性人気も高かったしね。

ひよのの魅力は語り尽くせないほど多いのですが、実はひよのは原作者的に作品のヒロインではなかったとされている。スパイラルの作者は城平京というミステリ作家崩れですが、この人はどうにも年上好みらしく、当初スパイラルのヒロインはひよのではなく、義姉のまどかさんであるという認識のもとに書いていたらしいです。考えて見れば歩の初恋の相手ですし、要所要所で出てくるのはいつもまどかさんでしたっけ。私は姉というジャンルが好きではないから興味がなかったんだけど、漫画ファンというのは正直なもので、外見的可愛らしさも相成って、ひよのの方が人気でちゃったんですよね。最初、原作者はひよのを大したキャラとは考えておらず、外見的にも地味な存在で設定したらしいのですが、編集の指示なのか作画担当の水野英多が、かなり可愛い娘に仕上げちゃったんですよ。可愛い娘の人気が上がらないわけはないってことで、原作者としてはほとんど予想外なほどの人気キャラになってしまう、それ故の方向転換に迫られたとかなんとか。
スパイラルという作品の壮大なネタバレになってしまうので深くは語れないんですけど、私は原作者がいうところの「歩とひよのを対等な立場にしてあげたかった」というのは嘘だと思ってます。だって、城平京は多分ひよののこと嫌いだもん。自分で、水野英多の絵に負けたと言ってしまうぐらい、まどかさんに対する思い入れが強く、ひよのに対する恨みのような感情を持ってたから。まあ、最終回は一応歩ひよで落ち着かせましたけど。

沈着冷静な鳴海歩に対して、天真爛漫にして傍若無人とも言えるひよのがズケズケと踏み込んでくる辺り、私はこの二人が結構釣り合い取れてると思うんですよ。原作者の後期に出したノベライズで、歩のパートナーして最も相応しいのは、なんだかんだ言ってひよのであると認めてますから。正直、鳴海清隆最大の誤算は、歩がひよのを自分に惚れさせてしまったことだと思うんですよ。歩は無意識なんだろうけど、ひよのは最後まで歩を信じていたからこそ、自分の役目を果たすことができたんだと思う。最終回の後がどうなったのかは分かりませんが、このまま連れ立って逃げ出して欲しいとさえ、当時は考えていました。色々な意味で幸せとは程遠かった二人ですし、最後ぐらいは、それをつかんでもいいんじゃないかと思いました。

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