別にヨスガノソラが載るというから買ったわけじゃないですよ、と最初に一言だけ書いておきましょうか。先々月に一迅社がよく似た本を出していましたけど、流石はメガミマガジンといったところか、あれよりも安い値段でありながら、ページ数も掲載作品も多いという仕様になっています。一迅社の本がフェチ本を謳いつつも、どちらかと言えば作品紹介及びキャラクター紹介をメインとしていたのに対して、こちらはそういった解説は最低限に抑えつつ、大半をイラストやアニメのカットで埋め尽くしていますね。

しかしまあ、こうして見ると最近のアニメが如何に乳だの尻だの全裸だのを売りにしているかが分かりますね。どれもこれも一度は見たことのあるような作品ばかりですが、BDでしか観られないような無修正画像をバンバン載せている辺り、メガマガの本気っぷりが伺えるかと思います。ただ、勘違いしている人が多いので釈明しておくと、私はエロゲが好きなのであって、決してエロアニメが好きなわけでありません。元よりエロゲのTVアニメ化には反対の姿勢を取っていますし、18禁ならまだしも地上波の限界に挑戦なんて言う煽り文句はいい加減聞き飽きましたし、見飽きました。
けれど、メガマガRXを読んでみて思ったのは、今の世の中エロゲ原作じゃないほうがよっぽどエロいということです。この本には全部で19作品が掲載されているわけですが、そのうちエロゲ原作は6つ、俺たちに翼はない、ヨスガノソラ、祝福のカンパネラ、プリンセスラバー!、そして星空へ架かる橋恋姫†無双シリーズとなっています。つまり、残りの13作品はエロゲではなく一般作品なんです。もっとも、巻末で大特集されていた魔乳秘剣帖は例外な気もしますけど、これだけの作品が元から一般作品として作られているというのは、なんか凄まじい話だよね。どれだけ世の中はエロに溢れているだって話ですよ。

エロい作品というのは、それだけでコンスタントに売れていきますから、安定的な成績を望むならそっちの方が良いという見方もあります。現に恋姫†無双や、これには載っていませんでしたが一騎当千などはシリーズとして成功してますからね。人間、エロいものにはなんだかんだ言って金を払ってしまうものです。特にヨスガノソラが一線を超えてしまって以降は、所謂チラリズム的なエロよりも、リアル描写が求められるようになってしまったと思う。そう考えると、あれも酷い前例になってしまいましたね。私は正直な話、本読みの性なのか作品にはエロよりも物語性を求める方です。エロゲの場合は息抜きのためにエロ特化のおバカゲーとかも買いますけど、基本はシナリオの方を重視します。つまり、エロはエロとしても話しとして面白くなければなんの意味もないのです。
私がメガマガRXに掲載されている作品の中で、BDを購入するほどに入れ込んだ作品はたった2つ。ヨスガノソラは例外として、俺つばに祝福のカンパネラだけです。別にどちらもエロを全面に出した作品というわけではありませんでしたが、話に無駄が少なく、短い中でもしっかりとまとまっていたのが印象的でした。なにか個性に溢れていたり、大きな特徴があるわけではありませんが、前者はとても可愛らしい作りになっていましたし、後者は限られた話数の中で、原作の持ち味を上手く出せていたように思えます。エロだけを売りにした作品ってのは、どうも品がなくて嫌なんですよ。別に上品な作品を作れって言っているわけじゃないけど、今の世の中、下品よりも低俗な作品が多すぎるんじゃなかろうか。

なんて偉そうなことを書き連ねてきましたが、ハッキリ言ってメガマガRXはかなり使える本だと思います。構成方法が既存のそれと違いますから、とにかく無修正の画面カットが見たいという人には凄いオススメ。事前情報にあった掲載不可だったピンナップを収録というのが、実際どれのことかはよくわかりませんでしたけど、単なるエロアニメのカタログ以上の価値はあると思う。私は魔乳秘剣帖を観ていないので最後の特集は興味ありませんが、他の作品が比較的良かったので損はしていないかなと。
ただ、キャラの乳と尻だけをアップにした大乳尻博に関しては、ネットのネタ画像じゃないんだから……という気がしないでもない。まあ、全部分かったけどさ。

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