今日は一日中、同人誌の修正作業を行なっていました。新刊ではなく既刊の話で、実は春先のCOMIC1にて昨年の冬コミで発行したヨスガノソラ同人誌、マフユノソラの再販をすることにしまして、折角の機会だからと、あの誤字脱字その他のミスが多い本文を手直しすることにしたんですよ。そのまま再販すれば割引もついてお得だったんだけど、流石になにもしないであれを出すのには抵抗があってさ。冬のときは完成させることだけを優先してたから、ろくに校正が出来なかったしね。まあ、外校に出すほどのものでもないので自主的な修正だけど、これがもう凄まじことになってしまった。

当たり前の話、製本前の校正というのは実際に一太郎なりワードなり、あるいはInDesign等に書かれた文章を印刷して、それに赤を入れていくことで校正作業をするわけだけど、重版修正に関しては、既に製本された本があるわけですから、これを直接読むことで作業していくことになります。出版社ならまだしも、一般家庭にOCRはありませんから、まあ、地味な作業ですね。いや、出版社にしたところで何重もの校正をしていますから、一概にOCRばかりに頼っているわけじゃないけれど……そこら辺の小難しい話は関係ないから止めておきますか。
私は教科書に書き込みをするのも好きじゃない人だったので、基本的に本その物に赤入れをするということはありません。付箋やポストイットを用意して、該当箇所に何が間違いであるか、修正すべき点なのかを書き記したものを貼りつけていくという感じです。別に私だけというわけじゃないし、そこらの校正者なら誰でもやってそうなことだけど、この方法の利点は修正箇所を撤回する場合、ただ付箋を剥がせばいいだけというのが大きいですね。最初は修正すべきと思っても、後々の文章を読むにつれて考え直すことはしょっちゅう出し、なにかと都合が良いのです。
まあ、新品の付箋を一個も用意すれば事足りるだろうと思って校正に挑んだ私だったのだけど、この考えは作業を進めていくごとに変わっていくことになります。無論、悪い方向にです。自分でも驚きだったんですが、読めば読むほど付箋をはる量が増えていき、当初用意した枚数で足りなくなったんだよね。一個に付き100枚もの付箋があるというのに。

結局、作業が終わる頃には使用した付箋が一個半、つまり枚数で150枚ほどになっており、修正箇所もまた150箇所に上りました。ページ数が140ページだったことを考えると、1ページに1つ以上の間違いがあることになり、こいつはもう頭が痛くなりますね。実際は修正のないページもあり、逆に修正箇所の多いページなんてのもあったから、この図式は不成立なんだけど、まさかここまで酷いとは思ってもみなかった。あからさまな誤字脱字もそうだけど、改行及びスペースミスとか、細かいものがどんどん出てくる。それだけならまだしも、文章的に納得のいかないもの、今読み返すとしっくり来ないものとか、そういうのの書き直しも行ったもんだから、結果的に修正箇所が山積みとなっていた感じですね。私の悪い癖なんだろうけど、折角直すのならとことんやりたいじゃないですか。
そんなわけで付箋がびっしり、真っ赤になった本を片手に、ワードへ打ち込まれている本文を打ち直しに掛かったのだけど、休みの日ということもあってかなり捗ったというか、1日で終わらせることが出来ました。なにせページ数がいつもの倍以上ですから、もう少し掛かるかと思ったんですが……やっぱり、本の状態になっていると違いますね。無事、入稿まで済ませましたので、COMIC1における再販には間に合いそうです。主な変更点としては、誤字脱字その他ミスの修正は勿論だけど、フェアで遊び紙が使えたから、ちょっとそれも使ってみました。文字本というか小説本なので、今まで遊び紙の類はあまり使って来なかったのだけど、まあ、いい機会なので。

とはいえ、あくまで修正であって乱調や落丁ではないので、基本的には重版という扱いです。だから、初版本と交換みたいなことはしないので、そこら辺はご了承頂ければと思います。まあ、直したといっても内容自体に変更があるわけでもないし、細かいミス以外は奥付表記が第2版となるぐらい、後は微妙に文章の変更があるぐらいか。初版本持っている人にはあまり意味ないものですけど、冬コミ行けなかった、もしくは冬コミで買えなかったという人はこの機会に是非。ちなみに、これとは別に新刊も出します。同じくヨスガ本第8弾ですが、現在執筆中なので冬のような目に合わないためにも、早め早めに書き上げるつもりです。2月中は無理かもだけど、3月なら……多分。頑張っていこう。

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