電子レンジがないと、作りおきの料理を温めて食べるということが出来なくなるので、必然的に今日は鍋やフライパンで温めることが出来るものが昼飯となりました。うちの親は土曜日も働きに出ていますし、私は仕事疲れで寝ていますから、起きてからモゾモゾなにかを作るのではなく、弁当では無いですが昼食的なものを置いておいてもらうことが多いのですよ。身内は料理なんて滅多にしませんしね。まあ、今日ぐらいは私が作っても良かったのだけど、土曜日というのはどうにもベッドから起きにくくていけない。

そんなわけで、お昼ご飯はフライパンに作り置きしたハッシュドビーフになりました。カレーと迷ったそうだけど、丁度ルーがあったらしくてね。ハッシュドビーフは割りと家の食卓に上がることも多いメニューで、基本的にはご飯に掛けて食べます。ハヤシライス感覚というやつなんでしょうが、私はあれとハッシュドビーフの違いがよく分かりません。調理工程や食材に違いがあるんだとは思いますけど、スーパー等でもルーは分けて売られていますし。
ハヤシライスとかオムライスとか、日本初の洋食ってのは結構ありますけど、料理史を紐解いてみると元祖や本家、つまり一番最初にその料理を考案して作ったのはうちであると主張しているところは、結構多かったりする。特に上記2つはそれが顕著であり、ドリアやチキン南蛮といった歴史がハッキリしているものに比べると、少々複雑ですよね。まあ、どこが本家本元であろうと美味しければ良いじゃないという気がしないでもないけど、名乗る側としては店の沽券に関わる問題だから、そうも言ってられないのかな。
私が不思議なのは、所謂とんかつは日本の料理、つまり和食として提供されることが圧倒的に多いけど、洋食屋にいくとポークカツレツとしてメニューに載ってたりする。しかし、ハヤシライスとハッシュドビーフ以上に違いが分からないというか、一応ポークカツレツがとんかつの原型というか源流なんだよね? あれも煉瓦亭が開発した日本発の料理ってことになってるけど、未だに煉瓦亭行くと食べられるらしい。ただ、あそこで一番高いのはビーフカツレツらしいという話も。まあ、それは関係ないか。
洋食と分類されているものでも、ルーツや発祥自体は日本である場合は非常に多く、例えば中華料理であっても、エビチリなんかは陳建民が日本人向けに考案したものですからね。洋食や中華であるからといって、必ずしも海外のものであるとは限らないのです。

私は和食や中華よりも、分かりやすい洋食を好む傾向にありますから、お金に余裕さえあれば上記の煉瓦亭とか、そういう老舗の洋食屋さんにも行ってみたいんですけどね。後、有名どこではたいめいけんとか? 松本楼は横浜にも支店があるからいいんですが、ちょっと憧れるよね。まあ、私は基本的に偏食家で、その上ケチですから、食べ物にお金を遣うことに抵抗感みたいのがあるんですけど、最近は美味しい料理になら別に良いんじゃないかと思えるようになってきた。私が丸くなったのか、それとも安定した収入に胡座をかいているのかは知りませんが、あるいは食事ぐらしか人生に楽しみを見いだせなくなってきたのかもね。なんか社会人の発想だな。
洋食というのはとんかつ屋よりは安いのかも知れないけど、それでも予算はランチで2000円ぐらい必要だろうし、私みたいな庶民にはちょっとお高い。私が美味しんぼで好きな話に、とんかつ屋がテーマの奴があるんだけど、そこのご主人曰く、とんかつを好きなときに食べられることが、人間偉過ぎもしない、貧乏過ぎもしない、丁度いいって感じらしい。でも、作中で出てきたような本物の黒豚にラードで揚げているようなとんかつは絶対に2000円を超えるだろうし、それを何時でも食べられるってのは、なかなかに金持ちの証拠なのではないだろうか。少なくとも、今の私には無理だね。余程のことがないと、有名店のとんかつなど食べられませんよ。秋葉原とか神田とかにはそういうい店多いけど、私が足を運んだ回数は片手で数えられるほどですから。味の違いはわかるんだけど、だからといって美味しい物ばかりも食べていられないのが、社会人たる私の現実なのです。

ちなみに晩ご飯は昼の残りを利用したオムハヤシでした。ハヤシライスではなくハッシュドビーを掛けているのに、物はどう見てもオムハヤシ。なんとも不思議な話ですけど、他に形容しようがないのだから仕方ないですね。ただ、ケチャップを切らせていたのでオムレツの中はサフランライスにしました。サフラン……ゼフィのオムハヤシという名前にしたら、ちょっと可愛いかなと思った。似合うよね、ゼフィにオムライスって。まあ、あの子はご飯なんて食べないのだろうけど。ネットゲームで食べ物を食べる、確かなにかの作品であった気がするが、実際にお腹が膨れるわけでもないのに楽しいのかしら。

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