今日は都内で親友と夏コミの打ち合わせをしつつ、某出版社から仕事の誘いを受けたりしていました。まあ、単発の仕事だったり転職の話だったり、不景気だ何だと言いつつも、そういう話は結構転がっている業界です。私は今の仕事というか会社に恩義のようなものを感じてしまっているから、なかなか転職という訳にはいかないのだけど、一度ぐらいやってみたい仕事だったので、気持ちはかなり揺れ動きました。趣味を仕事にするものじゃないとはよく言いますが、やってみなければ分からないとも言いますからね。目下、一番好きなことだけに、興味を持ったのは事実です。

まあ、そんなこと言ったところで今の仕事を放り投げてまで転職する気なんてサラサラないのだけど、どこも人不足、ネタ不足というか、出版業はコンテンツ業界ですから、常に新しいものを求めているという感じがします。勿論、メディアというものには時流や流行がありますから、求められているものには一定の制限みたいなものがあるのだけど、そこら辺は皆似通っているというか、欲しいものは同じだったりする。私に言わせると柳の下の泥鰌も甚だしいのだけど、困ったことにこの業界、1,2回程度ならば実際に同じジャンルで二匹目の泥鰌が釣れてしまうんですよね。それは作品でも作家でも同じことであり、一つの才能が際立っていたら、似たようなものを欲するのが今の業界です。特に中高生向けのコンテンツはそれが顕著だと思う。
オタク業界に限った話ではないのだろうけど、今は昔のように2クールアニメが減りましたから、作品の回転が非常に早いんですよね。なにせアニメ作品が三ヵ月もすれば違うものに切り替わりますから、なかなか持続性のあるジャンルとして成立させにくい。複数メディアで展開したとしても、年に2,3作の当たりが出ればいいほうで、その最もたる例が昨年で言うところのまどか☆マギカですか。芳文社ウハウハだけど、あれだって偶然ではないにせよ、あそこまで当たるとは思わなかったというものだしね。だからこそ、最近はオリジナル作品というものが最注目されているわけです。メディアミックスといえばオリジナル作品とは、なんだか90年代を思い出しますけど、今後はそういう作品が増えていくんじゃないですかね。なにせ、柳の下の泥鰌は実際に釣れるわけだし、挑戦しない理由がない。新しい企画や才能というのは、常に求められているのだから。

夏コミの打ち合わせについては、同人誌に使用する紙をどうするのかとか、印刷色はどれを使うかなんてのを中心にみっちりと話し合いました。私は基本的に厚手の紙を使いたいと思っているんですけど、「そんなの使っても重いだけだ」という意見もありますから、ちょっと迷っていたりします。まあ、ページ数を考えれば多少の重さは対応できると思うのだけど、同人誌って軽い方と重い方、どっちが良いんですかね? A4本というサイズを考えたとき、例えば110kgの紙じゃ少しペラいと思っていたのだけど、マットコート紙ならばそれも解消されるしねぇ……一番重い紙、予約中の印刷所で使えるのはおそらくマットコート紙の135kgになるでしょうけど、それじゃあ分厚すぎるのでは? という考えは、勿論私の中にもあります。ただ、エロゲのVFBなどを読んでみると、あまりに135kgの紙を使っているところが多いので、迷ってるんですよね。もっとも、ヨスガノソラのVFBは110kgっぽいんだけどさ。
印刷色については、多分基本色で行くと思います。これは別にケチっているとかでなくて、表紙の感じからKP含めた5色だと少し明るすぎるのではないか? と思ったから。基本色で落ち着いた色合いを出した方が映えると思うし、目にも優しいでしょう。穹というキャラで重要なのは肌の発色だと私はは考えていますけど、それに付け加えて今回は蒼色がどれだけ綺麗に出るか、というのもありますから、そういったことを基準に色も選んでいこうと思います。紙にしても、集まった原稿の感じや雰囲気によっては変更の可能性もありますからね。最終的な決定は、多分来月になるかと思う。

ところで、夏コミとは別に参加予定だったこみトレですが、ちょっと行けない可能性が出てきました。予算面の問題から厳しいものがあって、ギリギリまで検討する予定つもりではあるけど、現状難しい感じです。元より観光気分で行く事には違いないものの、先立つ物がないことには新幹線にも乗れませんからね……折角のイラスト集だし、私個人としては持って行きたいのだけど、何とも情けない話です。遠征しないとしたら、その分を別の方法で頒布しなければいけないわけだけど、それも含めて現在色々と考えてます。まあ、こみトレの申込は来月頭なので、その頃までには結論を出せればなと。

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