イモウトノカタチが今月末に発売されるらしい昨今、私はさて、この作品をどれぐらい買うかと言うことで現在悩んでいます。どれぐらい、というのは、つまり特典をすべて集めるのかどうか、と言う意味であり、コミケ前ということも相成ってかなり慎重になっている自分がいる。イモウトノカタチは描き下ろし特典が8店舗で、オリジナル特典が14店舗の、計22店舗で特典が付くわけだけど、私は当初これら全部を買いそろえようかと思っていました。後で集めるよりは、効率良いと思ったしね。でも、果たしてそれが正しいのか、そこまでする必要があるのかどうか、と悩んでいたりする。

描き下ろし特典が付く店舗はすべて予約済みですから、これに関しては既に買うことは決めています。ヨスガノソラのときもそうだったし、これについてはまあ、問題ないでしょう。好きな物買うために仕事しているわけだし、その程度の金銭に関してはなんともでもなります。なりますが、ここに来て14店舗もの追加があるとは思ってなかった。いや、想定の範囲内ではあったのだけど、公開が遅かったからてっきりないんじゃないかと思って、違うな、ない方が良いなという個人的な願望に縛られていたんだと思う。だって、14店舗ってことは単純計算で14万円超ですからね。ヨスガノソラに比較して数は減っていますが、それでも22店舗というのは決して少ない数ではありません。総合計22万円というのは、私みたいな若人には結構な大金でしょう。
勿論、その金額にしたところで出せないわけじゃないし、普段からケチやってますから、いざというときに使える物は持っているんだけど……果たしてそれが今なのか? なんて疑問もありまして。イモウトノカタチに対する期待値はそこそこだけど、正直言ってヨスガノソラを超えるものではないし、数あるエロゲの一つという感覚が拭えないからなぁ。仮に7月がイモウトノカタチだけというならともかく、実のところ他にも買う作品はありますし、殊更イモウトノカタチだけに拘るというのもどうなのかなと。だって、なんだかんだ言ってヨスガノソラではないわけだし、描き下ろしを8店舗ですか? それだけ抑えれば十分じゃないかって気持ちになってます。しかも、今回はオフィシャル通販もないみたいですからね。てっきり真結希が来ると思ったのに、なんか拍子抜けです。オフィ通やらないなんて、作品やブランドとしての価値にも関わると思うんだけど。

店舗特典の詳細は公式HPと、それから先月末に出たパソコンパラダイス8月号にて情報が載っていました。パソパラは電撃HIMEと違い描き下ろしイラストこそありませんでしたが、8Pという非常に大掛かりな特集記事を組んでおり、ヒロインごとのあらすじを書いているのが特徴的ですね。それを読むと分かるのですが、どうにもこのイモウトノカタチという作品、お話としては一本道という可能性が出てきました。
つまり、G線上の魔王とか、最近で言うと穢翼のユースティアみたいなタイプのシナリオで、一つの大きな物語がある中、各ヒロインのルートが枝葉のように分かれている感じなんですよ。何故、そう思ったのかといえば、ヒロインごとのシナリオあらすじが、地続きというか時系列に沿っている感じがしたから。以下に各ヒロインとの物語、そのあらすじを抜き出してみましょう。
美優樹との物語
家族探しを開始したものの、なかなか上手くいかない雪人と美優樹。そこに『親善大使コンテスト』というイベントがの話が舞い込んできて……。

ミータとの物語
『親善大使コンテスト』に参加することになった雪人と美優樹を助けるべく、二人に対しスパルタ特訓(?)を開始するミータだったが……。

あやかとの物語
林間学校が終わったある日、何故か再び黒服姿の男達に追いかけられることになってしまったあやか。彼女の身に一体何がおこったのか?

千毬との物語
ふとしたことから、封鎖区域に指定されていた地域へと入り込んでしまった雪人たち。そこで彼らが見たモノは、とても重要なモノだった――。
このように、美優樹とミータのあらすじを見るに、明確にお話しが繋がってるんですね。まず美優樹との『親善大使コンテスト』なるイベントが舞い込んでくる話と、ミータがそれにスパルタ特訓を行う話。この二つは時系列として続いており、話の繋がりを感じさせるものです。勿論、この時点ではまだ共通パートなんだよと言われれば返す言葉もないけれど、気になるのはあやかの項目。彼女との物語は林間学校が終わってから動き出すことが記述されており、そこは疑いようがありません。黒服に追われるのは二度目、ということはこれより以前にそんな場面へ雪人は遭遇しているのだろうけど、ここで問題なのは林間学校なんてものがそんなに早く開催されるのか? ということ。周りが山と森だらけの土地で何が林間学校なのか不思議だけど、あの手の行事は大抵泊まりがけでしょうし、それがそんなにもすぐに行われるでしょうか? 美優樹の話とミータの話をやった上で、そういった行事に入る方が、自然だと思うんだよね。

同じようなことが千毬のシナリオにも言えて、封鎖区域での重要なモノを発見するというのは、如何にもラストっぽい流れじゃないですか。真実に近づいているというか、そんな感じがするし、それを千毬のシナリオだけでやるのか? という疑問がある。これが一本道の物語なら、例えばユースティアのように少しずつ、徐々に世界の真実に触れていくという段階を踏むことが出来ますから、話としてはしっくりくるんじゃないかなと。
そして何より、隠しヒロインである清宮真結希の存在もあります。パソパラにはCUFFSのディレクターである佐倉さんのインタビューが載っていたのですが、「どうして真結希を今まで秘密にしていたのか?」という質問に対して、こんな風に答えています。
A:彼女は『イモウトノカタチ』という作品において、とても大きな役割を担っていまして、企画自体がこの子を前提にしていた……と言うとちょっと大げさですが、それくらい重要なポジションの娘なんです。ゆえに、ネタバレになってしまうので公開出来ることも少ないですし、初期設定もわかりづらくなる恐れがありましたので、後から公開となりました。
つまり、真結希は隠しヒロインと言うよりは作品や企画の根幹であるメインヒロインとしての役割が強く、それ故に公開がしづらかったのでしょう。企画自体が真結希を前提にしているというのはよっぽどのことだし、雪人の実妹であるかどうかはともかく、その重要度は抜きん出ていると考えた方が良いと思う。

更に、「本作のテーマを教えてください」と言う質問に対しての答えでは、こんなことも言っている。
A:『生き別れの妹探し』です。あと、題名にもなっている、「妹にもいろいろなカタチがある」というのもあります。血が繋がってなかったり、幼なじみだったりしても、妹は妹なんだよみたいな、そういうテーマも込められています。
血が繋がってない妹というのは、義妹である千毬なんでしょうけど、幼なじみというのはさて誰か? ロボであるミータはあり得ないとしても、美優樹かあやかか、真結希ってことはないと思いますが、いずれにせよ幼なじみが一人はいると言うことです。つまり、全員が妹であると言うことはあり得ないし、探すべき実妹というのは一人だけである可能性が高い。実は双子の姉妹がいましたとか、そういう斜め上なことはしないでしょう。
ちなみに、一本道シナリオを裏付ける発言として、佐倉ディレクターは「後半に差し掛かって様々な謎が解き明かされる」とも書いていますし、イモウトノカタチに纏わる様々な謎というのは、最終的に真結希へとたどり着くことで、すべてが明かされていくのではないかと、そう思います。
まあ、これはあくまで推測ですから、実際のところはやってみないとわからないわけだけど、私は別に一本道でもいいかなと。それはそれで面白いし、特別嫌う理由もないからね。ユースティアとかも、個々のシナリオは結構良かったと思います。要は、各シナリオが枝葉だとして、大きさが均等であれば問題はないんじゃないかと。勿論、樹の幹である真結希には劣るかも知れませんが。その辺はもう、各人の好みでしょう。

まあ、これ以上は各自雑誌を買って確かめて貰いたいのだけど、Sphereとして色々挑戦した作品ではあるらしいから、ヨスガとはガラっと変わったものを出してくるのは間違いないでしょう。SphereというかCUFFS系初の3Pあるらしいけど、Sphereで3Pとかハーレム要素ってどうなんだろう。この作品で3Pやるってことは、相手はミータと真結希になるかね? 祖父の特典でも共演してるし、品の無いことを言いますが、ミータは下の世話までしてくれるわけか。なんかいやらしいな。

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