MLW式~2013年振り返ってみれば~ dinner編
2013年12月25日 グルメ
年忘れ企画第二弾。今回はドラマを取り上げます。前回が同人誌でまだしもサブカル方面だったのに対し、この作品は完全に実写、しかも特撮や映画ではない連ドラです。今年の1月から3月、日曜日のフジテレビドラマチック・サンデー枠で放送されていた作品で、同枠の最後を飾ったドラマでもあります。私のイメージとしては今年も中頃か、精々春ぐらいに放送していたイメージなんですが、実際は1月からとかなり早め。けれど、身内は昨年ぐらいの作品だと思っていたという程だから、人の感覚なんて当てになりませんね。
2013年は所謂話題作と評されるドラマが沢山ありましたけど、私はこの作品を毎週楽しみに、食い入るように観てました。
今はテレビがつまらない、テレビなんて観ないという人が増えたけど、私はハッキリ言うと結構テレビ観る方です。一日に付けない日は多分ないだろうし、アニメが主体とはいえ、それ以外だって色々なチャンネルをチェックする方です。バライティなどは趣味じゃないので避けがちですが、ドラマは作品によっては録画することもあります。
この、「dinner」という作品は珍しく始まる前から視聴を決めていたドラマで、それは多分、題材が料理、舞台がレストランだったからだと思う。私は偏食家だけど、食に対する拘りが結構あって、料理に対して格別な魅力を感じていたりします。だから、料理人だったりレストランがテーマの作品って、なんかチェックしちゃうんだよね。同じ江口洋介主演の作品だと、ランチの女王とかさ。あれもしょっちゅう再放送やってるけど、なんか観てしまう。後、CSで王様のレストランが放送していたけど、作風としてはこれに近いものがあったかもしれない。
窮地に陥った名店が如何に再生と復活を遂げるか、という物語は、なにもレストランが舞台の作品じゃなくても成立する話です。荒廃した学校に一人の教師が現れて、とかでもいいし、物語としては割りとありがち。でも、それを如何に料理するかによって作品の味わいは変わるものであり、このdinnerという作品はある意味で古典的、伝統的な作風を、絵面の創作性で魅せていたように感じるのです。それは奇抜や、斬新さとは違うけど、基本に忠実だからこそ美味しく作ることが出来たみたいにね。
物語の舞台はイタリアンの名店「Ristorante Roccabianca」というレストランで、日本を代表するイタリアンの巨匠・辰巳日出男がオーナー・シェフを務めています。この、リストランテ・ロッカビアンカには辰巳を慕う料理人、ソムリエなどのスタッフが沢山おり、店は予約が数ヶ月待ちなのが常識という程の繁盛ぶりでした。
そんな中、辰巳の元にフジテレビから「アイアン・シェフ」への出演依頼が届きます。現代版の料理の鉄人で、まあ、昨年打ち切られましたけど、ドラマ当時はまだ放送していたんですよね。店があるからと辰巳は悩みますが、尊敬する父親に一度出てもらいたかったと思っていた娘の辰巳沙織は父を説得。周りのスタッフからも賛同を得て、それじゃあやってみるかという気分になりました。
ここで実際にキッチンスタジアムにおける攻防が描かれたり、惨敗した結果、店の評判が……なんて展開も面白い気がしますが、辰巳シェフはキッチンスタジアムに立つ前、クモ膜下出血で倒れてしまいます。一命はとりとめましたが意識が回復せず、寝たきりとなってしまったオーナーシェフ。スタッフたちは娘の沙織と、副料理長の今井の下で一丸となって頑張ろうとしますが、数ヵ月も経つ頃には綻びが見え始め、店からは客足が途絶え始めます。
優秀なスタッフにも去られ、苦境に陥ったロッソビアンカ。そんなとき、支配人を務めていた沙織が下した決断は、新たな料理長を雇い入れること。そうして現れたのが、父が修行したイタリアの名店、「TERESA」で研鑽を積んだ料理人江崎究でした。
他のスタッフに料理オタクと言われるほど、料理に没頭、熱中し続ける江崎の姿は、完璧な用でどこか子供っぽく、清々しさを覚えることさえあります。彼の個性的なキャラクターと、それに振り回される周囲。しかし、スタッフたちにも個人、個人で抱える問題があるなど、人間ドラマとしても見応えのある作品だったと思います。
最終回における江崎の決断と、彼の風来坊的な生き方は好感が持て、特に料理が評価された時の嬉しそうな姿。別れた奥さんに、「私といるよりも、生ハムを切っている時のほうが嬉しそう」と言われただけのことはありますね。江崎のキャラクターを一度で消費してしまうのは惜しいから、続編とは言わないまでもスペシャル番組でもと思うけど、こうした作品が少なくなりつつある昨今、これからも大切にしていきたいものです。ごちそうさまでした。
2013年は所謂話題作と評されるドラマが沢山ありましたけど、私はこの作品を毎週楽しみに、食い入るように観てました。
今はテレビがつまらない、テレビなんて観ないという人が増えたけど、私はハッキリ言うと結構テレビ観る方です。一日に付けない日は多分ないだろうし、アニメが主体とはいえ、それ以外だって色々なチャンネルをチェックする方です。バライティなどは趣味じゃないので避けがちですが、ドラマは作品によっては録画することもあります。
この、「dinner」という作品は珍しく始まる前から視聴を決めていたドラマで、それは多分、題材が料理、舞台がレストランだったからだと思う。私は偏食家だけど、食に対する拘りが結構あって、料理に対して格別な魅力を感じていたりします。だから、料理人だったりレストランがテーマの作品って、なんかチェックしちゃうんだよね。同じ江口洋介主演の作品だと、ランチの女王とかさ。あれもしょっちゅう再放送やってるけど、なんか観てしまう。後、CSで王様のレストランが放送していたけど、作風としてはこれに近いものがあったかもしれない。
窮地に陥った名店が如何に再生と復活を遂げるか、という物語は、なにもレストランが舞台の作品じゃなくても成立する話です。荒廃した学校に一人の教師が現れて、とかでもいいし、物語としては割りとありがち。でも、それを如何に料理するかによって作品の味わいは変わるものであり、このdinnerという作品はある意味で古典的、伝統的な作風を、絵面の創作性で魅せていたように感じるのです。それは奇抜や、斬新さとは違うけど、基本に忠実だからこそ美味しく作ることが出来たみたいにね。
物語の舞台はイタリアンの名店「Ristorante Roccabianca」というレストランで、日本を代表するイタリアンの巨匠・辰巳日出男がオーナー・シェフを務めています。この、リストランテ・ロッカビアンカには辰巳を慕う料理人、ソムリエなどのスタッフが沢山おり、店は予約が数ヶ月待ちなのが常識という程の繁盛ぶりでした。
そんな中、辰巳の元にフジテレビから「アイアン・シェフ」への出演依頼が届きます。現代版の料理の鉄人で、まあ、昨年打ち切られましたけど、ドラマ当時はまだ放送していたんですよね。店があるからと辰巳は悩みますが、尊敬する父親に一度出てもらいたかったと思っていた娘の辰巳沙織は父を説得。周りのスタッフからも賛同を得て、それじゃあやってみるかという気分になりました。
ここで実際にキッチンスタジアムにおける攻防が描かれたり、惨敗した結果、店の評判が……なんて展開も面白い気がしますが、辰巳シェフはキッチンスタジアムに立つ前、クモ膜下出血で倒れてしまいます。一命はとりとめましたが意識が回復せず、寝たきりとなってしまったオーナーシェフ。スタッフたちは娘の沙織と、副料理長の今井の下で一丸となって頑張ろうとしますが、数ヵ月も経つ頃には綻びが見え始め、店からは客足が途絶え始めます。
優秀なスタッフにも去られ、苦境に陥ったロッソビアンカ。そんなとき、支配人を務めていた沙織が下した決断は、新たな料理長を雇い入れること。そうして現れたのが、父が修行したイタリアの名店、「TERESA」で研鑽を積んだ料理人江崎究でした。
他のスタッフに料理オタクと言われるほど、料理に没頭、熱中し続ける江崎の姿は、完璧な用でどこか子供っぽく、清々しさを覚えることさえあります。彼の個性的なキャラクターと、それに振り回される周囲。しかし、スタッフたちにも個人、個人で抱える問題があるなど、人間ドラマとしても見応えのある作品だったと思います。
最終回における江崎の決断と、彼の風来坊的な生き方は好感が持て、特に料理が評価された時の嬉しそうな姿。別れた奥さんに、「私といるよりも、生ハムを切っている時のほうが嬉しそう」と言われただけのことはありますね。江崎のキャラクターを一度で消費してしまうのは惜しいから、続編とは言わないまでもスペシャル番組でもと思うけど、こうした作品が少なくなりつつある昨今、これからも大切にしていきたいものです。ごちそうさまでした。
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