スケッチブック 11 (BLADE COMICS)
2015年5月11日 アニメ・マンガ
秋葉原に神田祭の見物に行ったとき、丁度発売日だったのでゲマ屋やとらで購入しました。毎月、Web版を読んでいる割にはコミックスの発売日を把握してなくて、殆ど偶然見つけたんですけど、無事特典付きを購入できてよかったです。まあ、特典がWonderGOOを除いて全部みなもんなのは笑ってしまいましたが……最近は所謂特典サイトが更新を停止してしまったので、特典情報を拾うのも大変ですね。出版社が載せている場合は良いのですが、きらら系とか数が多いのに載せてないなんてのもありますし。
スケッチブックも11巻目ということで、8巻ぐらいから続いていた初回限定版は存在せず、通常版のみの発売となりました。100話、10巻などの大台を主人公・梶原空のように「何となく」乗り越えてきた作品ではありますが、お祝い事も一頻り済んだら通常進行という辺り、この作品らしいですよね。
ただ、10巻と11巻の間には結構大きな出来事があって、作品外のことではありますが、コミックブレイドの刊行が終了しました。スケブの連載誌だった訳ですが、紙媒体としての発行を終えて、Web版に移行したんですね。何だか某コミックラッシュを思い出す展開ですが、同時に新しい雑誌「コミックガーデン」も創刊されており、スケブはWebのブレイドと、このコミックガーデンの両誌に掲載される形で移籍を果たしました。
ちなみに雑誌としてのコミックブレイド最終刊、こちらの表紙を担当したのもスケッチブックであり、創刊号から連載していた作品として、堂々と雑誌のラストを飾った形になります。雑誌と一緒に完結する可能性もあっただけに、連載が続いてくれたのは嬉しいですが、ブレイドは比較的好きな雑誌だっただけに、刊行が終了してしまったのは残念でもあります。
スケブは所謂、ガンガン等からの移籍組ではないブレイド内での叩き上げですが、それが結果として雑誌を代表する作品になり、100話や最終刊など、作品や雑誌の節目でカラー表紙を担当してきたのは、何だか感慨深いです。
前置きが長くなりましたが、そんなスケブも11巻。表紙は根岸みなもんですが、今回はまさしく彼女の巻だった、と言えてしまうほどには沢山登場します。アニメからの逆輸入キャラではありますが、原作初登場からこっち、そこまで出番が多かった訳でもないだけに、今回は破竹の勢いで連続登場してました。特に、主要キャラでは青より先に表紙デビューを果たしていますね。これに関しては空のクラスメートである渓や高嶺もそうですが、彼女たちは一応4巻が初登場ということになってますから、青より早くてもまあ問題は……ないのか?
スケブは基本的に最初の1ページ、扉のネタは空で始まることが多かったのだけど、最近はその縛りも無くなったのか、空以外のキャラで始まることも増えてます。今回はみなも尽くしと言ってもいい話でしたが、彼女もすっかり原作の空気に染まったのか、なかなかにいい性格を見せるシーンが目立ちますね。空のふてぶてしさに感化されたわけじゃないけど、意図的な無邪気を露わにしており、美術部やその関係者を翻弄しています。少なくとも、兄貴よりは上手なんじゃないかと。
他に特筆すべき事として、梶原家の家族構成が若干ですが垣間見えましたね。前述の青が家事、特に料理が得意なので何となく予想はしていましたが、梶原家にはどうやら母親が不在らしく、11巻にして初めて父親の存在が言及されました。登場こそしてませんが、テーブルの上に大量の小銭を置いて、「これで何か食べよ」と子供たちに書き置きを残していました。文章から伝わってくるニュアンスが何となく空に似ていますが、どうやら性格も空に似ているらしく、小銭を大量に持っているのはレジで小銭を出すのが遅く、後方のプレッシャーに負けてお札で払うことが多いかららしい。それを聞いた空も小銭で重くなった財布を取り出す辺り、やはり娘は父親に似るんですかね。
「これで何か食べよ」を、「これで美味しいもの食えってさ」に変換する青は結構ちゃっかりしている気もしますが、出かけてくるとしか書いてない書き置きを見て、「父さんは遊びに行ったみたいだよ。ひとりで」と言ったり、割り箸袋に残された書き置きの趣旨を正確に察する辺り、親子だけあって色々慣れてるのかもしれません。
一人でフラッと遊びに行くなんて、それこそ空の専売特許みたいなものですが、この親にしてこの子ありという感じなのかな。姉と父親がふてぶてしくものんびりした性格なだけ、長男がしっかり者になったということか。
みなもの登場で原作とアニメの違いが明確化されたスケブだけど、青のキャラクターだけはそんなに差がなくて、姉に振り回されつつも卒なくこなす辺りは、本当によく出来た弟さんです。ただ、和風を好む姉とは逆に、嗜好の上では洋風を好んでおり、11巻でもホワイトシチューを作った際、具に入れるマッシュルームの買い出しを姉に頼んだのにも関わらず、売り切れで椎茸を買ってくるという外れっぷり。青は椎茸じゃマッシュルームの代わりにならないと言いますが、入れてみると意外にイケる。いつかの蒲鉾素麺もそうですが、組み合わせによってはそう悪くないものが出来たりするんだよね。
「でも姉ちゃん関わるとなんかいつも和風になっちゃうなぁ」という青のボヤキは、姉の個性を尊重しつつも自分の嗜好に対する拘りも見られる。煎餅とかいりことかが好きな姉に対して、青はドーナツとか洋菓子が好きですから、和風一辺倒なところがある姉に対して、思うところもあるんでしょう。まあ、それだってポテチやアイスを食べることはあるけども。
お茶漬けを料理と言いはる、包丁を使う料理は簡単と言わない、空の言い分も理解は出来ますが、葉月がはまっているというお茶漬けはちょっと興味ありますね。序盤の方であった栗原さんのお刺身講座もそうだけど、スケッチブックは食に対する記述も結構豊富で、作者の多彩っぷりをよく表していると思います。
11巻はみなもや青といったキャラが印象的な活躍をしていましたが、その反面、佐々木さんメインのネタがほぼなかった気もする。根岸ちゃんと空閑先輩の絡みもなかったけど、そういや朝霞はやっぱり、根岸くんと通学路が同じなんですかね。あの雰囲気から察するに。
まあ、キャラも増えてきたからそのとき動かしやすいキャラがメインを張っていくことになるのだろうけど、Web版やコミックガーデンでも平穏無事に連載を続けて欲しいものです。
それではまた来年、次巻を楽しみにしてましょう。
スケッチブックも11巻目ということで、8巻ぐらいから続いていた初回限定版は存在せず、通常版のみの発売となりました。100話、10巻などの大台を主人公・梶原空のように「何となく」乗り越えてきた作品ではありますが、お祝い事も一頻り済んだら通常進行という辺り、この作品らしいですよね。
ただ、10巻と11巻の間には結構大きな出来事があって、作品外のことではありますが、コミックブレイドの刊行が終了しました。スケブの連載誌だった訳ですが、紙媒体としての発行を終えて、Web版に移行したんですね。何だか某コミックラッシュを思い出す展開ですが、同時に新しい雑誌「コミックガーデン」も創刊されており、スケブはWebのブレイドと、このコミックガーデンの両誌に掲載される形で移籍を果たしました。
ちなみに雑誌としてのコミックブレイド最終刊、こちらの表紙を担当したのもスケッチブックであり、創刊号から連載していた作品として、堂々と雑誌のラストを飾った形になります。雑誌と一緒に完結する可能性もあっただけに、連載が続いてくれたのは嬉しいですが、ブレイドは比較的好きな雑誌だっただけに、刊行が終了してしまったのは残念でもあります。
スケブは所謂、ガンガン等からの移籍組ではないブレイド内での叩き上げですが、それが結果として雑誌を代表する作品になり、100話や最終刊など、作品や雑誌の節目でカラー表紙を担当してきたのは、何だか感慨深いです。
前置きが長くなりましたが、そんなスケブも11巻。表紙は根岸みなもんですが、今回はまさしく彼女の巻だった、と言えてしまうほどには沢山登場します。アニメからの逆輸入キャラではありますが、原作初登場からこっち、そこまで出番が多かった訳でもないだけに、今回は破竹の勢いで連続登場してました。特に、主要キャラでは青より先に表紙デビューを果たしていますね。これに関しては空のクラスメートである渓や高嶺もそうですが、彼女たちは一応4巻が初登場ということになってますから、青より早くてもまあ問題は……ないのか?
スケブは基本的に最初の1ページ、扉のネタは空で始まることが多かったのだけど、最近はその縛りも無くなったのか、空以外のキャラで始まることも増えてます。今回はみなも尽くしと言ってもいい話でしたが、彼女もすっかり原作の空気に染まったのか、なかなかにいい性格を見せるシーンが目立ちますね。空のふてぶてしさに感化されたわけじゃないけど、意図的な無邪気を露わにしており、美術部やその関係者を翻弄しています。少なくとも、兄貴よりは上手なんじゃないかと。
他に特筆すべき事として、梶原家の家族構成が若干ですが垣間見えましたね。前述の青が家事、特に料理が得意なので何となく予想はしていましたが、梶原家にはどうやら母親が不在らしく、11巻にして初めて父親の存在が言及されました。登場こそしてませんが、テーブルの上に大量の小銭を置いて、「これで何か食べよ」と子供たちに書き置きを残していました。文章から伝わってくるニュアンスが何となく空に似ていますが、どうやら性格も空に似ているらしく、小銭を大量に持っているのはレジで小銭を出すのが遅く、後方のプレッシャーに負けてお札で払うことが多いかららしい。それを聞いた空も小銭で重くなった財布を取り出す辺り、やはり娘は父親に似るんですかね。
「これで何か食べよ」を、「これで美味しいもの食えってさ」に変換する青は結構ちゃっかりしている気もしますが、出かけてくるとしか書いてない書き置きを見て、「父さんは遊びに行ったみたいだよ。ひとりで」と言ったり、割り箸袋に残された書き置きの趣旨を正確に察する辺り、親子だけあって色々慣れてるのかもしれません。
一人でフラッと遊びに行くなんて、それこそ空の専売特許みたいなものですが、この親にしてこの子ありという感じなのかな。姉と父親がふてぶてしくものんびりした性格なだけ、長男がしっかり者になったということか。
みなもの登場で原作とアニメの違いが明確化されたスケブだけど、青のキャラクターだけはそんなに差がなくて、姉に振り回されつつも卒なくこなす辺りは、本当によく出来た弟さんです。ただ、和風を好む姉とは逆に、嗜好の上では洋風を好んでおり、11巻でもホワイトシチューを作った際、具に入れるマッシュルームの買い出しを姉に頼んだのにも関わらず、売り切れで椎茸を買ってくるという外れっぷり。青は椎茸じゃマッシュルームの代わりにならないと言いますが、入れてみると意外にイケる。いつかの蒲鉾素麺もそうですが、組み合わせによってはそう悪くないものが出来たりするんだよね。
「でも姉ちゃん関わるとなんかいつも和風になっちゃうなぁ」という青のボヤキは、姉の個性を尊重しつつも自分の嗜好に対する拘りも見られる。煎餅とかいりことかが好きな姉に対して、青はドーナツとか洋菓子が好きですから、和風一辺倒なところがある姉に対して、思うところもあるんでしょう。まあ、それだってポテチやアイスを食べることはあるけども。
お茶漬けを料理と言いはる、包丁を使う料理は簡単と言わない、空の言い分も理解は出来ますが、葉月がはまっているというお茶漬けはちょっと興味ありますね。序盤の方であった栗原さんのお刺身講座もそうだけど、スケッチブックは食に対する記述も結構豊富で、作者の多彩っぷりをよく表していると思います。
11巻はみなもや青といったキャラが印象的な活躍をしていましたが、その反面、佐々木さんメインのネタがほぼなかった気もする。根岸ちゃんと空閑先輩の絡みもなかったけど、そういや朝霞はやっぱり、根岸くんと通学路が同じなんですかね。あの雰囲気から察するに。
まあ、キャラも増えてきたからそのとき動かしやすいキャラがメインを張っていくことになるのだろうけど、Web版やコミックガーデンでも平穏無事に連載を続けて欲しいものです。
それではまた来年、次巻を楽しみにしてましょう。
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