ご注文はうさぎですか?のコミックス第3巻の店舗特典が、作者であるKoi先生のブログで発表されました。事前に把握していたものと照らしあわせて、漏れているものはなかったんですが、前回イラストシートの特典がついた有隣堂が外れて、代わりにフルカラーポストカードをつける三洋堂とJBOOK、つまり文教堂が新しく加わってますね。てっきり、エルパカブックスやまんが王の特典みたいのが5人分あるのかと思っていたんだけど、そういう訳でもなかったらしい。

店舗特典計11種類。
メロンブックス:描き下ろしクリアファイル
URL:http://shop.melonbooks.co.jp/shop/sp_211000033317_houbunsha.php

アニメイト:フェア特典クリアファイル
URL:http://www.animate.co.jp/fair/fair_20140505gochiusa/

とらのあな:特製クリアファイル
URL:https://www.toranoana.jp/mailorder/article/20/0011/39/11/200011391190.html

三洋堂:描き下ろしイラストカード
URL:http://webshop.sanyodo.co.jp/shopdetail/000000000342

WonderGOO:描き下ろしイラストカード
URL:http://item.rakuten.co.jp/wondergoo/10097120/

COMIC ZIN:4Pリーフレット
URL:http://www.comiczin.jp/info/comic/index.cgi?no=3348

ゲーマーズ:描き下ろしイラストカード
URL:http://www.anibro.jp/tokuten/book_1403.html#no2705

文教堂:オリジナルイラストカード
URL:http://www.jbook.co.jp/p/p.aspx/4782964/s/

HMV:描き下ろしブロマイド
URL:http://www.hmv.co.jp/product/detail/5661691

まんが王:描き下ろしイラストカード
URL:http://www.mangaoh.co.jp/catalog/344983/

他書店:描き下ろしモノクロペーパー
という並びで、その内描き下ろしは9店舗、とらのあなと文教堂だけは既存のイラストを使用しています。前者は今月のきららMAX表紙で、後者は本誌の扉絵みたいな感じに使われていたもので、元々はモノクロだった記憶があります。本当はカラーだったのか、今回の機会に色を塗ったのかは分かりませんが、組み合わせ的にはスタイルのいいメンツ、ということなんでしょうかね?
私は既に大部分の特典を抑えていて、残すところは各書店にて配られるペーパーのみです。おそらく、2巻のときと同じく丸善の本店あたりで購入することになると思いますが、書泉ブックタワーも秋葉原内ではあるから選択肢の一つに入るかな。丸善本店が有利なところは、朝の9時開店という時間の早さと、秋葉原から東京への交通の便の良さでしょうか。移動がしやすいのが魅力的。つまり、同じく朝の9時開店であるゲマ屋本店で購入した後、他の店が開く10時までの時間つぶしも兼ねて、東京の丸善本店まで引き取りに行く訳です。勿論、書泉で予約してアニメイトやとらと一緒にというのも考えてはいるけど、まあ、どっちが効率いいか比べてみてかな。
新しく特典が付く店舗としては前述のとおり三洋堂と文教堂だけど、どちらの店舗も最近コミックス等に付ける特典を充実させていることもあって、さほど意外ではありませんでした。文教堂は地元にあるからそこで予約するだけですが、三洋堂は都内にも市内にもないから、通販代金がちょっと高く付きましたね。この点、今回外されてしまった有隣堂は便利だったかもしれない。なにせ、横浜駅だけでも沢山店舗がありましたし、秋葉原にも2店舗ほど存在していますから。2巻は確か、秋葉原店で買ったのかな? 9時半開店と、時間も早かったからね。

アニメイトの特典配布方法だけがちょっと特殊で、いや、方法としては別に複雑でもなんでもないんだけど、フェア扱いで対象コミックス、又は雑誌を2冊以上買うごとに特典のクリアファイルを配布することになっています。つまり、同時に既刊もしくはMAX本誌も買ってね、ということでしょう。フェア自体はメロンブックスでもやっていて、こちらは過去の特典を再配布します。1巻と2巻のクリアファイルですね。過去特典の復活自体は色々なところでやっていて、例えばまんが王がそうだし、COMIC ZINでもやっていますね。前者は3巻の発売にあわせてだけど、後者は常時付けているので、3巻発売前に買っても付いていることでしょう。
COMIC ZINに関しては特典の発表が遅かったので、秋葉原店であんなに大きな宣伝をしているのに特典が付かないなんてありえるのか? と思いましたけど、あれだけ大きい物を飾っているだけあって、4Pリーフレットとなかなかにいい感じです。イラスト集か、漫画か、それともペーパーみたいなものかは分かりませんが、表紙のチノが可愛いですね。ZINだけ2冊買いたいぐらいだ。
特典といえば、私は毎度のごとくWonderGOOの通販を逃しているんだけど、今回は前回、前々回の反省を踏まえて四六時中WonderGOOの通販サイトに張り付いて、通販に標品が現れる瞬間を狙っていたんですが、ちょっと夕飯を食べている間に完売してしまいました。仕方がないので店舗予約しましたけど、あそこは相変わらず通販在庫が少なくて困ります。店舗も都心にはありませんし、一番近い店でも結構距離あるし……やれやれです。

各書店の特典さえ予約してしまえば、ほぼコンプリートしたと言っていい状態なので、後は当日問題なく回収できればと思います。COMIC ZINに特典が来たことで、メロンブックス含めて秋葉原での回収がメインになりそうだけど、宣伝とか告知展開はむしろ横浜の方が盛況だったりするんだよね。メロン横浜店の特設コーナーとか、よく作っていると思うし。地元の店舗に金を落とさないとダメだなと分かってはいるんですが、今回に限っては効率と確実性を取ろうかなと。全部、事前に予約できればいいんだけど。
3巻の発売が近づいているわけですが、早くも画集の発売が決定したようですね。アンソロについては3巻と同じ頃に出ていて、アニメ放送中ということもあって普通かな、と思っていたんですが、画集については少し意外でした。きんモザの画集がどの頃合いで発売されたのか覚えてないんですが、放送中に出るとMAXの表紙とか、そういったもので未収録が多くなる気がするんですよね。グッズも幾つか出るでしょうし、BDのパッケージなどもあります。勿論、画集を何冊も出してはいけないという決まりはないから、それらは第二弾に収録すればいいだけの話なんですが。

ご注文はうさぎですか? 画集 Cafe du Lapin
URL:http://t.co/7R82TfW43r

Amazonにはまだありませんでしたが、HMVがやってるエルパカブックスには画集のタイトルを始めとした情報が載っていました。発売時期は今年の5月ということで、丁度アニメの放送が中頃に入った辺りでしょうか? きんいろモザイクの画集が2500円だったから、ごちうさの方が若干安いですね。既に制作は始まっているはずですが、どの辺りまでのイラストが収録されるかは分かりません。
例えば今度出る3巻、まだ発表はされていませんが、過去の傾向からこちらにも何店舗かは描き下ろしの店舗特典が着くことでしょう。2巻に続いて十数店舗も描き下ろしがあるかは分かりませんけど、これが収録されるとされないでは大きく違いますし、MAXの表紙にしても、おそらく5月に発売される号でもごちうさが表紙になっているはずですし、4月発売のもそうでしょう。
なまじアニメ放送中ですから、画集に載せるべきようなカラーイラストは結構な枚数が描かれているはずであり、それらを網羅するには放送中よりも放送後の方が何かと都合はいいと思います。だけど、放送中の勢いに乗って、という意味では、やはりアニメ放送中に出したいのかな。どちらが正しいとか、そういうのは別にないと思うけど、私はあまり中途半端なのが好きじゃないので、出すなら可能な限り、ギリギリまで収録してもらえると嬉しいですね。
勿論、画集ですから最近のイラストよりも古いイラストのほうが需要はあるんだと思いますけど、どうせなら新旧含めて多くのイラストが見たいじゃないですか。

まあ、画集にしてもいつかは出るだろうと思っていたし、この時期に出るというのも、少し早い気はするけど、それほど意外ではありません。今では入手しづらいもの、ご注文はフルカラーですか?とか、iPhoneケースのイラストなんかも収録されるのだろうけど、個人的にはMAX本誌で巻頭ないし、センターカラーで掲載された部分とか、そういうのを載せてもらいたいよね。ああいうのって折角のカラー掲載なのに、コミックスだとモノクロになっちゃうじゃないですか? あれがいつも勿体無いと思ってて。
ごちうさと言えば、原作系グッズということでクリアファイルタペストリーの発売も決定していますが、こちらは既に画像が公開されていて、過去のMAX本誌の表紙だったり、店舗特典のイラストなどを使用しているようでうね。ぶっちゃけイラストとしては全部持ってるけど、それほど高いグッズでもないので、各一部ずつぐらいは買おうかなと思ってます。これらのイラストも画集に収録はされるんだろうけど、クリア素材や布に印刷されているというのも、それはそれで違った味わいがありますからね。
アニメの版権イラストについては、ナゾメイトのそれがちょっとどうかな? という感じだから、それほど期待はしてないんだけど、こんな風に原作イラストのグッズが多種多様な形で出るのは嬉しい限りです。財布は軽くなりそうだけど。

AnimeJapanのイベントは色々な意味で考え中だけど、先行上映会ですか? あれには行けたらいいなと思ってます。丁度、新宿にも用がありますし、単なる声優イベントではなく実際に本編がみられるというのは、貴重な機会だしね。放送自体はMXが最速で、凪のあすからの後番みたいです。CSは凪あすがやってるアニマックスではなく、AT-Xでストブラの枠に入るみたい。CS最速というわけにはいかなかったけど、まあ、MXで22時半なら見られない時間ではないので、とりあえずは満足しています。
気づけば放送開始まで1ヶ月を切っており、私も色々と準備をしていますが、まずは目の前のことを1つずつ、着実にこなしていかないとね。あぁ、それにしても放送が楽しみだ。
ヨスガノソラのアニメがニコニコ動画で配信を開始しましたね。その影響か、放置しっぱなしの日記のアクセス数が増加しているようなのですが、うちのサークルは昨年末にヨスガでの活動を一区切り付けてしまったので、これといったコンテンツがない状態です。総集編に関しては前々から言っているように再販の予定はないものの、時期が来たらDL頒布は行う予定です。それから、現在サイトの方で冬コミにて頒布したやむ茶さん描き下ろし悠久の穹タペストリーの自家通販を行っています。興味ある方は、以下のサイトからご確認下さい。

サークル・シャリテクロワール自家通販ページ
URL:http://www.usamimi.info/~mlwhlw/cgi-bin/order/index.cgi

まあ、宣伝はこれぐらいにして、ニコニコでのアニメ版配信ですか。Sphereの広報が情報を把握していなかったので、スタチャ主導で行われたと考えるのが自然でしょうか? あのアニメ版も、今年で4年になりますけど、私は比較的アニメのBDやDVDを見返す方なので、凄く久しぶりに観たとか、そういうことはありませんでしたね。ただ、放送当時はニコニコで公式配信されていませんでしたし、そういった意味ではコメント付きの動画を観るのは少なからず新鮮ではあったかも知れない。
私はアニメ版が好きではないけど、放送から4年も経てば考え方というか、感情的な部分が変わることもあって、昔ほどの悪感情を抱いている訳じゃありません。何だかんだ言っても、アニメ版の影響でファン層が広がった部分もあるし、その結果として私もヨスガジャンルでの同人仲間が増えましたからね。そう考えれば、まるきり嫌なことばかりでもなかったし、良いことだってちゃんと合った訳です。ここまで同人活動を続けられてきた理由の一つに、アニメ版がなかったといえば、そんなことはないと思うし。
ニコ動で配信されてるのは無論全話だけど、1~3話までは期間限定で無料配信だそうです。私も配信日に確認しましたけど、TV放送版と言うことで、MX等で放送していたものを配信しているようですね。AT-X版は未だにHDレコーダーに残してますけど、修正の度合いが違ったので、あくまでMXやBS11版なのでしょう。

ただ、ヨスガノソラは放送当時にもネット配信自体は行っていて、アニメイトTVなんかで視聴することが出来ました。まあ、当時はまだネットに置ける公式配信はメジャーじゃなかったし、どちらかというと違法動画の方が多かったのかな? ヨスガノソラのアニメは所謂UHF局に放送を断られたという経緯があるから、違法動画に関してはスタチャが結構放置していたような気がします。あの放送局の少なさで、結構な売り上げだったのは、まとめブログの煽りや、違法動画の存在も無視出来ないのではないかと私は思ってます。
ニコ動に関してもそれは同じで、流石にアニメ動画を丸ごと見たいのはありませんでしたが、切り抜き動画などはかなり長い期間放置されていました。これが改善されるようになったのは、原作元であるCUFFSが違法動画の削除に乗り出したことに始まります。ヨスガノソラを出したSphereはCUFFS内のブランドですが、ここが公式ページに違法動画の通報先を設けたんですね。これが出来たことで、まあ、ヨスガノソラに限らずではありますが、ニコ動をはじめとした動画サイトにある著作権違反の動画が削除されるようになった訳です。CUFFSは違法動画の削除に結構精力的で、よく広報が通報フォームの利用を求めていますね。
ヨスガノソラはアニメ化されてますから、特にそういった動画の数が多くて、ニコ動だけでもかなりの数が残っています。エロの代名詞みたいに言われている部分もありますから、需要があるんでしょう。

まあ、私もヨスガノソラで活動していた同人家ですから、あまり偉そうなことは言えないんですけど、今回のアニメ版配信に関しては良いことなんじゃないかと思いますよ。アニメ版とは言え、ヨスガノソラにもう一度スポットが当たるのは良いことだし、作品が忘れられないことは大事だと思うから。今日のワンフェスで穹のチャイナ服フィギュアが展示されたそうで、私の方でも画像を確認しましたが、あれも良い出来ですね。何体か買うんだろうけど、原作もこれを機に何か動きがあれば良いんですけどね。CS化はポシャったけど、今は完全版とかリニューアル版を出すのが流行ってますし、ヨスガも5周年だった訳だから、何かしらの期待はしたいところです。
年忘れ企画第六弾。今年最後に取り上げるの作品は映画です。映画といってもアニメですが、本当にこの作品には全てを持って行かれた気がします。私、こんなに空の境界好きだったっけ? というぐらい映画館に通いつめたし、CafeやDININGにも随分と行きました。先日はKalafinaのライブにも行きましたし、日付の上では本日となるコミケも、企業ブースのufotableを最初に並びましたから、2013年の後半は、完全に空の境界尽くしだったと言い切ってもいいでしょうね。随分とお金も使いましたけど、それに対する後悔があまりないというのも、この作品に関する熱の入れようが分かると思います。

「空の境界」未来福音は、2013年9月28日に全国の劇場で公開されたアニメ映画で、私は横浜ブルク13の最速上映を観に行ったのが最初になります。事前に情報をあまり集めてなかったし、最速上映に行ったのも作品が好きだからというより、地元で公開されるから、というのが強かったように思う。そういうイベントに参加した経験がないから、どういうものか興味があったんだと思う。まあ、オールナイト系の映画祭とかには、新宿のバルトナインで金田治映画祭に参加しましたから、あくまで新作という意味だけどね。
そうして深夜の24時過ぎ、ブルク13で未来福音を観て、まあ、これが最高だったんだわ。作品内容もさることながら、とにかく両儀未那が可愛いのよ。だって、劇場で思わず「うわ、可愛い……」と漏らしてしまったぐらいですから。
なので、私の未来福音に対する入れ込みようは作品そのものは勿論ですが、偏に両儀未那に対する熱狂だったんだと思います。CafeやDININGに通ったのだって、未那のグッズとかメニュー目当てでしたからね。まあ、DININGに関しては色紙もありましたが、あれは結局当たらなかったなぁ。空の境界で費やした金の大半は、DININGでの飲食代が一番多いような気がする。未那と光溜さんのグッズも買ったりしたけど、あそこの食事は結構美味しかったね。ローストビーフとか、基本的に冷たい料理しか出てこなかったのはどうかと思ったけど、アニメ会社がやっているにしては良い味でした。

映画館に通い、CafeやDININGにも通い、東京アニメセンターの展示会なども観たりしましたが、そうした中で今年のラスト、冬のコミックマーケットで未来福音のグッズが発売されました。ここまで来たら、もう買うしかないだろうということで並びましたけど、いや、本当に時間が掛かった。今回は初日に身内がサークル参加していたから、その手伝いも兼ねて行ったんだけど、それでも2時間ぐらいは並びましたからね。一時は買えないんじゃないかとヒヤヒヤしましたが、長々と並んだ甲斐あってか、未来福音の原画集やニューイヤーカードですか? とにかく未那の出ているグッズを中心に購入することが出来ました。
ufotableに並んだのは初めての経験でしたが、やっぱり初日の企業ブースは混みますね。今年は企業が不作と言われてたけど、人入りは十分だったように思うし、いつもは昼過ぎに行っても買うことができるねこねこソフトのグッズセットが完売したとか、そんな個人的アクシデントも多発しました。それでも体制を建て直して、欲しかったものの9割程度は買えた気がするから、まあ、満足行く結果にはなったけど……実はまだ原画集読んでないんだよね。関係者本もだけど、忙しくて読むのを後回しにし過ぎたかもしれない。
まあ、BDとDVDが発売される前にはと思うけど、BDも一体何本買うことやら。DVDは未来福音の方を単巻で買おうかと思ってるけど、BDはなにせ高いのでね。未那の特典がつくところでとは考えてますが、そこまで資金が続くかも心配です。

以上が今年の年忘れ企画になりますが、まあ、こんな感じですかね。取り上げた作品は計6本。同人誌やドラマといった珍しいものもありつつ、昨年よりは増えた感じですか。本当はスカイワールドとかごちうさとか、ギャバンなんかも書きたかったけど、後者はともかく前二つは、来年にするべきかなって。
来年は多分、ごちうさの年になるんだろうけど、それ以外は特に意識していません。今年は未来福音で空の境界が完結したように、自分の中ではあるけどヨスガ同人に作品5周年を持って一区切りつけたり、何かが終わった年だったように思います。しかし、別れがあれば出会いもあるように、きっと来年もどこかでオタクや同人家をやっていることでしょう。やりたいことは色々あるし、既に決まっていることもあるけど、真正面から取り組んで、結果を出せていければと思います。
それではまあ、良いお年を。
年忘れ企画第五弾。漫画作品ということで、ごちうさと迷ったんですが、まあ、ごちうさは来年かなと。私はこのところ、というかここ数年ほど漫画というものを殆ど読んでなくて、コミックスを買っている作品はおそらく片手で足りると思います。趣味としての漫画コミックはほぼ切り捨て状態に近く、本当に限られた、自分の中でこの作品だけは読み続けたいと思ったものしか読んでいません。勿論、幾つかの例外はありますが、オタクなんてものを長く続けていると、同じオタク趣味でもある程度は圧縮してなかないと続けてられないんだよね。私はかつて声優関係を切り捨てて、今度は漫画という感じだけど、それでも読みたい作品があるってのはいいことなんだと思う。

神のみぞ知るセカイは週刊少年サンデーで連載している作品で、過去に二度、そして今年に三度目のアニメ化をした同誌の人気作品です。週刊連載でコミックスが24巻、それに読本のようなものが一冊出ていますが、長期連載の多いサンデーとしてはまだまだ最近の作品というイメージがありますね。
私は最初のアニメ化前から原作のことを知っていたけど、本格的に興味を持ち始めたのはやっぱりアニメ化後になるのかな? 当時は、そう、某ヨスガのアニメが放送していた時期だから、3年前ですか。もう随分と時間が経ってしまいましたが、ギャルゲーで培った知識と技術でリアル女子を攻略するという内容に、強い関心を引かれたんでしょうね。私とてかつてはギャルゲーマーで、今はエロゲ中心だけど、元より恋愛シミュレーションゲームは好きだったし。
そんな神のみも三度目のアニメ化ということで、今年は色々すっ飛ばして女神編が放送されていたわけだけど、原作の方では現在過去編というのが連載されてるんですね。正確にはユピテル編らしいけど、主人公の桂木桂馬がタクシィ……じゃなくて偽妹のエルシィと過去の舞島に飛ばされ、自分の攻略の下準備を行うという話で、桂馬は過去の自分と入れ替わる形で存在しているから、子供の姿だったりします。
過去編は、当然のごとく未来への布石であり、伏線でもあるから、キーパーソンとなる重要なキャラが何人か出てきて、未来に繋がる重要な展開を繰り広げているのですが、中でも桂馬の幼馴染で唯一の非攻略対象、鮎川天理がその意外な立ち位置を明らかにしていきました。

もうなんて言うか、天理かわいいよ天理とはまさにこのことですね。元々天理のことは好きでしたけど、過去編を読んで惚れ直したというか、桂木桂馬という主人公には、鮎川天理という少女が必要なんだと再認識させられた気がします。天理というのはそもそも不思議なヒロインで、攻略対象でもないのに幼馴染として桂馬のことが好きな上に、他のヒロインがころりと騙される桂馬の役者っぷりを見抜いたりと、とにかく桂馬に対する理解度が高い娘でした。彼に対する絶対の信頼と、その心情、内面に対する思いやりの深さは誰よりもあったけど、それでいて自身の恋愛に対しては消極的。
彼女の中にいる女神のディアナなどは、そうした天理の行動を不可解だといい、十年ぶりにあった好きな人に対してどうして積極的にならないのかと非難もしています。今までは、天理の内気な性格がそうさせていたのだと思われていたし、キャラクター的にそれが理由でも問題はなかったのだけど、この過去編においてそうした天理の事情、真実が明かされていくんですね。彼女は何故、いや、いつ桂木桂馬のことを好きになり、どうして彼との関係をそこまで深めようとしなかったのかが。
結論を言うと、天理が関係を進めたい桂馬とはまだ再会していなかったからということになるのだろうけど、過去編も完結に向かっているこの頃、今後の展開が気になりますね。桂馬も何気に天理が自分に好意を持っている、というか恋愛的に好かれていることを理解はしていたはずですから、過去編で昔の天理とあったことで、全ての事情を理解した上で、どういう結論を出すのかは注目ですね。

神のみぞ知るセカイという作品の帰着点がどうなるかはまだ分かりません。常識的に考えて、全ての駆け魂を封印というのは、数万匹という総数が明らかになった時点で無理だと分かっていましたし、女神が登場したことで本来のギャルゲー漫画からは既に外れています。地獄の闇に迫るような展開になるのかもしれないし、あるいは天界が絡んでくるのかもしれない。舞島の街がどうなるのか、桂馬は過去から無事に戻ってくることができるのか、色々考えるべきことは多いけど、神のみに関してはまた来年って感じでしょうか。
天理かわいいよ天理、それが再確認できただけでもいい年でした。
年忘れ企画第四弾。今年最初にして、最後のエロゲです。こんな風に書くと、まるで2013年はこれ一本しか買っていないかのような誤解を受けそうですが、他にも何本か買ってはいます。ただ、中でも一番印象に残り、尚且つ発売前からの期待値も高かったのが、この作品になるわけです。昨年、つまり2012年の最後にminoriの夏空のペルセウスを特典付き全店舗買いという無茶をやらかして以来、私はもうエロゲの複数買いはしないと心に決めていたんですが、その誓いを破ってしまった唯一の作品でもあります。

「月あかりランチ OZ sings, The last fairy tale.」は、今年の5月にEX-ONEから発売されたエロゲーで、同社の作品としては三作品目になります。私は処女作の真夏の夜の雪物語や、続く二作目フツウノファンタジーも買っていますから、このメーカーの作品は全て買っているということになりますね。
どの作品も毛色の違う物語で、原画家も違いますから大分印象は異なるのだけど、作品が持っている魅力や雰囲気といったものがやっぱりあって、EX-ONEはそれが私の好みと見事にマッチしてるんだと思います。月あかりランチは不思議な空間内にある学校が舞台で、それは極端に閉鎖された世界ではあるんだけど、実のところ以前の二作にもそういった部分があって、段々と狭まってきた感じがします。民間伝承、メタRPGときて、本作がオズの魔法使いをモチーフにした物語というのも、児童文学に傾倒している私からするとドンピシャな題材だったんでしょう。
エロゲとしては夏ペル以来、特典のために複数買いをした作品でもあるけど、今年は本当にこれ以外だとやりませんでしたね。エロゲ自体は十数本ぐらい買ったと思いますが、例えばSphereのBerry’sなんかも、前作で懲りた部分があったのか、一本しか買いませんでしたし。ただ、これにはちょっと面白い話があって、月あかりランチを10本近く買って、ほら、アキバで発売記念イベントとかやってるじゃないですか。ソフマップの店頭で抽選会とか。あれをやったら全滅だったのに、Berry’sはたった一本だけでタペストリーとか当たりましたからね。そういった意味で、複数買いってあまり意味ないなと思ったりもしました。

月あかりランチは全体的に話がまとまっていて、謎解きの部分でも最終的にしっくり来るなど、物語として完成度が非常に高いです。私は勿論好きな話ですし、各ヒロインと魔女の対比、そしてアキとハルが抱える秘密など、結構読み応えがありました。舞台設定が閉鎖された空間だから、壮大な話というよりはコンパクトにまとまったきっちりした話、という印象が強いけど、それだけに大きく外れるようなことがなかったかな。
ただ、完成度が高すぎて逆に手を出しづらかった、という一面もあります。主に同人的な意味ですが、一度ならず同人誌でもと思ったんだけど、クロス以外にどうしても話を作れそうになかったんだよね。作品世界が綺麗に完結しているから、外部要因を出さないことには話に介入しづらくて、フツウノファンタジーとクロスさせて……とも思ったんだけど、それだと魔王様が主人公で、どうにも先生を活躍させにくかったので。
後、グッズが結局出なかったのは残念でならない。グッズ化の人気投票を2回もやったのに、冬コミに落ちたからか、あの事件が影響したからかは知りませんが、昨年は7月以降の音沙汰がなくてね。このままフェードアウトじゃないけど、更新もされないままに終わるんじゃないかとヒヤヒヤしてますが、そこのところはどうなんだろうか。来年辺り、新作でもとは思ってるんだけど、やっぱりそう簡単には行かないのかな。フツウノファンタジーの企画だって止まったままだし、どういう形にしろ発表はしてもらいたいものだが。

後、今年印象に残ったエロゲはレミニセンスと、僕が天使になった理由ぐらいかなぁ。前者は暁の護衛の続編で、後者はOVERDRIVEの新作ですが、あぁ、コットンソフトの双子座のパラドクスは良かったね。話が綺麗に終わってたし。エロゲに対する興味が尽きたわけじゃないけど、自分の中で大ヒットするような作品はあまりなかったというか、なんというか小粒な感じだったかな。毎月なにかしら買っていた気がするけど、それこそ月あかりランチを除けば私の感性に訴えかけるような作品はなかったように思う。
来年がどうなるかはわからないけど、とりあえずminori新作12の月のイヴが出ますし、何かしらはプレイしてるんじゃないでしょうか。面白い作品に出会えればいいのだけど、果たしてどうなることやら。
年忘れ企画第三弾。本日はライトノベルです。といっても今回紹介する作品はアニメから原作に入ったパターンなので、どちらかと言えばアニメになるのかな? 私も最近はラノベとかあまり買わなくなったので流行りものに疎くなりつつあるんですが、それでも本に対する興味は尽きないというか、アニメ観て「これは原作を読んでみたい」と思ったら、ついつい手に取ってしまいますね。今年は特にそういう作品が多かったように思うし、正直神さまのいない日曜日と迷ったけど、こっちを選んでみました。

「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」は、角川書店のライトノベルレーベル、スニーカー文庫から刊行されている作品で、今年の1月から3月にかけてTVアニメが放送されていました。前回、前々回と取り上げた作品もこの時期に発表されていることを考えると、2013年の私は割と序盤から色々なものに熱中していたんだということが分かりますね。ジャンルも媒体も違う、しかし、どれも私が好きになった作品です。
まあ、それはいいとしても、現在ラノベレーベルというのは片手以上の数があり、もしかしたら両手ぐらいはあるかという中で、スニーカー文庫は古参のレーベルに当たります。かつてはロードス島やゴクドーくんなどで一世を風靡し、00年台も涼宮ハルヒを世に送り出すなど、富士見や電撃と合わせてラノベ御三家と呼ばれていましたが、最近はどうにも元気が無い。富士見ファンタジアが積極的なアニメ化と新刊を出すことで盛り返しているのに対し、スニーカーはどうにも低調気味というのが近年における私の印象でした。勿論、それはハルヒシリーズの延期やら色々な事情があったんだろうけど、とにかく私の書棚からは外れていたんだよね。
だから、「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」がアニメ化されると聞いた時も、正直言ってスニーカーにまだアニメ化できるような作品があったのかという印象だったし、実際に放送が始まるまではあまり気にも留めていませんでした。そして、この評価が覆されるまでに必要だった話数は僅か1話。つまり、初回放送を見た瞬間から自分の中で、この作品が大ヒットしたんですよ。あ、これは来たな、という感じで。

最近は、ラノベも長ったらしいタイトルが増えて、その中には意味のわからないものも多いですが、この「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」は読んで字の如し、超常の力を持った問題児たちが異世界に召喚されて大暴れするという話です。分類上はファンタジーだし、広義の意味ではSFなんだろうけど、所謂召喚された勇者様が正義の為に大活躍とか言う王道的ストーリーとは少し違います。
敵としての魔王は出てきますし、戦いもするんだけど、その方法は箱庭という舞台において行われるギフトゲームと呼ばれるもの。このゲームは単純な戦闘もあれば、知力を試すものや、体力を競うものなどもあり、ゲームごとに主催者とホストがいて、独自のルールが設けられるなど、かなり凝った仕様になっています。神話なんかに出てくる試練や謎解きを想像してもらえると分かりやすいかもしれませんが、主人公たちはそうした一癖も二癖もあるゲームを、その類まれな力で勝ち進んでいくわけですね。
この作品の魅力はなんといっても主人公たち問題児のキャラクターで、主人公の十六夜を始め、彼らは基本的に強いです。彼らは箱庭の外部から召喚された人間にもかかわらず、箱庭にいる獣人や吸血鬼、あるいは魔王などとも対等に渡り合えるだけの力を持ち、メインの主人公である十六夜は水神を始めとする神格の持ち主さえも単独で撃破する脅威のパワーを秘めています。
つまり、いきなりレベル100又はスキルマックスの主人公たちが持てる力を存分に振るって大暴れする話というわけで、これがもう清々しいほどに爽快感溢れてるんですよ。いいぞ、もっとやれという感じで、アニメの話数は少なかったけど、それだけに話がコンパクトにまとまっていたのも良かったと思います。

BD付きの原作特装版も持ってますが、あの素敵な箱庭世界でのゲームはまだまだ続いているので、是非2期に期待したいところですね。まあ、なかなか難しいところもあるのだろうけど、この作品を皮切りにスニーカーも今年は何本かアニメ化作品を出してきてるしさ。もうちょっと続けても良いんじゃないかと思うわけですよ。原作だって面白いし、何よりラブコメとか恋愛要素が殆ど無いからね。まあ、今のラノベの主流からは若干外れるのかもしれないけど、だからこそ面白いものもあると、私はそう感じるのです。
年忘れ企画第二弾。今回はドラマを取り上げます。前回が同人誌でまだしもサブカル方面だったのに対し、この作品は完全に実写、しかも特撮や映画ではない連ドラです。今年の1月から3月、日曜日のフジテレビドラマチック・サンデー枠で放送されていた作品で、同枠の最後を飾ったドラマでもあります。私のイメージとしては今年も中頃か、精々春ぐらいに放送していたイメージなんですが、実際は1月からとかなり早め。けれど、身内は昨年ぐらいの作品だと思っていたという程だから、人の感覚なんて当てになりませんね。
2013年は所謂話題作と評されるドラマが沢山ありましたけど、私はこの作品を毎週楽しみに、食い入るように観てました。

今はテレビがつまらない、テレビなんて観ないという人が増えたけど、私はハッキリ言うと結構テレビ観る方です。一日に付けない日は多分ないだろうし、アニメが主体とはいえ、それ以外だって色々なチャンネルをチェックする方です。バライティなどは趣味じゃないので避けがちですが、ドラマは作品によっては録画することもあります。
この、「dinner」という作品は珍しく始まる前から視聴を決めていたドラマで、それは多分、題材が料理、舞台がレストランだったからだと思う。私は偏食家だけど、食に対する拘りが結構あって、料理に対して格別な魅力を感じていたりします。だから、料理人だったりレストランがテーマの作品って、なんかチェックしちゃうんだよね。同じ江口洋介主演の作品だと、ランチの女王とかさ。あれもしょっちゅう再放送やってるけど、なんか観てしまう。後、CSで王様のレストランが放送していたけど、作風としてはこれに近いものがあったかもしれない。
窮地に陥った名店が如何に再生と復活を遂げるか、という物語は、なにもレストランが舞台の作品じゃなくても成立する話です。荒廃した学校に一人の教師が現れて、とかでもいいし、物語としては割りとありがち。でも、それを如何に料理するかによって作品の味わいは変わるものであり、このdinnerという作品はある意味で古典的、伝統的な作風を、絵面の創作性で魅せていたように感じるのです。それは奇抜や、斬新さとは違うけど、基本に忠実だからこそ美味しく作ることが出来たみたいにね。

物語の舞台はイタリアンの名店「Ristorante Roccabianca」というレストランで、日本を代表するイタリアンの巨匠・辰巳日出男がオーナー・シェフを務めています。この、リストランテ・ロッカビアンカには辰巳を慕う料理人、ソムリエなどのスタッフが沢山おり、店は予約が数ヶ月待ちなのが常識という程の繁盛ぶりでした。
そんな中、辰巳の元にフジテレビから「アイアン・シェフ」への出演依頼が届きます。現代版の料理の鉄人で、まあ、昨年打ち切られましたけど、ドラマ当時はまだ放送していたんですよね。店があるからと辰巳は悩みますが、尊敬する父親に一度出てもらいたかったと思っていた娘の辰巳沙織は父を説得。周りのスタッフからも賛同を得て、それじゃあやってみるかという気分になりました。
ここで実際にキッチンスタジアムにおける攻防が描かれたり、惨敗した結果、店の評判が……なんて展開も面白い気がしますが、辰巳シェフはキッチンスタジアムに立つ前、クモ膜下出血で倒れてしまいます。一命はとりとめましたが意識が回復せず、寝たきりとなってしまったオーナーシェフ。スタッフたちは娘の沙織と、副料理長の今井の下で一丸となって頑張ろうとしますが、数ヵ月も経つ頃には綻びが見え始め、店からは客足が途絶え始めます。
優秀なスタッフにも去られ、苦境に陥ったロッソビアンカ。そんなとき、支配人を務めていた沙織が下した決断は、新たな料理長を雇い入れること。そうして現れたのが、父が修行したイタリアの名店、「TERESA」で研鑽を積んだ料理人江崎究でした。

他のスタッフに料理オタクと言われるほど、料理に没頭、熱中し続ける江崎の姿は、完璧な用でどこか子供っぽく、清々しさを覚えることさえあります。彼の個性的なキャラクターと、それに振り回される周囲。しかし、スタッフたちにも個人、個人で抱える問題があるなど、人間ドラマとしても見応えのある作品だったと思います。
最終回における江崎の決断と、彼の風来坊的な生き方は好感が持て、特に料理が評価された時の嬉しそうな姿。別れた奥さんに、「私といるよりも、生ハムを切っている時のほうが嬉しそう」と言われただけのことはありますね。江崎のキャラクターを一度で消費してしまうのは惜しいから、続編とは言わないまでもスペシャル番組でもと思うけど、こうした作品が少なくなりつつある昨今、これからも大切にしていきたいものです。ごちそうさまでした。
恒例の年忘れ企画がやってまいりました。その年に私がハマった作品をジャンル、媒体問わず紹介していこうというコーナーみたいなものですが、今年最初に振り返るのは同人誌になります。多分、この企画で同人誌を取り上げるのは初めてだと思いますが、今年は去年に引き続いて同人活動を頻繁にしていたから、そういった流れも汲んでいるのかもしれませんね。
ちなみに、去年取り上げたのはAnother、ご注文はうさぎですか?、男子高校生の日常、イモウトノカタチ、そしてTARI TARIの計5品になります。

最終回に彼女は自殺します(仮)は、漫画家のストライク平助さんがオリジナル同人誌即売会COMITIAを中心に発行している同人誌シリーズで、今年の2月から刊行が開始されました。
私がこの作品と出会ったのは偶然なのか必然なのか、贔屓にしているサークルがコミティアに出るというのでチェックをしていたら、そこに委託新刊として置いてあった本なんですよね。普段は委託本ってあまり買わないんだけど、これに関しては前々から委託告知がされていたのと、pixivの方で1話丸々公開されいたというのが大きかった。暴力描写というか、所謂グロ系の描写もあるということで、本来自分の好みではないなと思いつつも読んでみたら……面白かったんですよ。なんていうか、純粋に続きが気になった。
そうしてコミティアに赴き、実際に委託されている本を買ったところ、まあ、物の見事にやられました。こんなに面白い漫画があるのかと思ったぐらい惹き込まれて、次のコミティアは
最終回に彼女は自殺します(仮)の新刊を買いたいがために参加したぐらいですから、私に訪れた衝撃の大きさは半端なかったんでしょうね。カルチャーショックとはまた違うんだろうけど、自分がそれまで避けていたジャンルの本だっただけに、逆にのめり込んでしまったのかもしれない。

作品としては割合コンパクトで、主要登場人物は今のところ三人しかいません。一人は主人公の間宮伸助で、彼は医者の息子として不自由ない生活を送っており、自身も将来医者になるため完璧な人生プランを設計し、それを着実に歩むなど、とにかく完璧であることに拘る少年。とはいえ、主義者というほど堅苦しくもなく、むしろ作中では現実感ある常識人とツッコミ役の立ち位置にいます。
彼は完璧な人間ですが、それはあくまで自分がこうと決めた人生においての中での話であって、それに他者の介入や介在があったときどうなるのか? そうした要素を持ち込んでくるのがヒロインの白銀小百合で、ヒロインとは書きましたが本人曰く性別不詳の美少女。伸助から見てなかなかに整った顔立ちをしている彼女ですが、その挙動はどこか現実離れをしており、無学者ではないにせよ知識に偏りがあるなど、どこか常識外の存在です。
伸助はそんな小百合と学校内で衝撃的な出来事に遭遇し、なし崩しに彼女から自分のパートナーに指名されます。全ては、彼女の敵であるアイツと戦う術を得るために……
この作品の魅力は多々ありますが、私はやっぱり主人公の伸助とヒロインの小百合による掛け合いが好きで、小百合ってなんか色々抜けてるけど、言動が凄くいじらしいんだよね。自分の弱さを隠さず、だからこそ伸助を頼り、それでいて健気で。伸助が思わず庇護欲に駆られるのも無理はないでしょう。だって、可愛いもの。

完璧だと思っていた自分の人生に疑問を持ち、自発的に小百合のパートナーになることを選んだ伸助の気持ちもよく分かります。それは彼が発した「ワクワクしたんだ」という一言に全て含まれてると断言してもいい気がするし、そうした男の子の気持ちが綺麗に表現出来てると思うのよね。小百合の性別を多少なりとも考えてしまうあたりとか、何か分かるもの。
現在3巻まで出ていますが、遂にアイツと伸助が邂逅したことにより、物語にひと波乱あるかもしれません。続刊は5月ぐらいのコミティアらしいけど、2014年も追いかけて行きたい作品だと思います。伸助頑張って!
C85参加情報 ヨスガノソラ本総集編&ご注文はうさぎですか?本
C85参加情報 ヨスガノソラ本総集編&ご注文はうさぎですか?本
年の瀬になり、冬コミも間近ということで今日は冬コミの新刊情報等を書きます。HPとpixivなんかでは既に宣伝や告知を始めてるんだけど、そういや日記はまだでしたね。前回の夏コミではギャルゲージャンルが男性向けと切り離されて大変な思いをしました。今回はいつも通りの大晦日含む年末開催ですが、3日目のジャンル配置自体は元に戻ったので通常進行出来そうです。うちのサークルも冬は新刊2冊に、新作グッズ2種と近年では珍しく豪華な頒布物を用意することが出来ました。
うちのサークルはどちらかといえば夏にアンソロとかイラスト集とか、そういった企画を催すことが多いのだけど、今年はちょっと夏が控えめでしたからね。その分、冬コミに力を入れようかなと。

それでは、以下が当日の頒布物になります。

イベント名:コミックマーケット85
日時:2013年12月31日(火)
会場:東京ビッグサイト
スペース番号:東ヨ-54b
サークル名:シャリテクロワール

新刊その1
ヨスガノソラ本総集編-悠久の穹-
ジャンル:ヨスガノソラ
イベント価格:2500円
総ページ数:580P
サイズ:A5判

カバーイラスト:やむ茶(サークル・Cocololi)

口絵ゲスト:wingheart、清木場みよ、中田瑠美、砂塚さゆ

巻末イラスト:ハネ

備考:これまで発行したヨスガ本10冊に、アンソロ原稿と新作ショートストーリーを加えた総集編。

新刊その2
HONEY SO SWEETS
ジャンル:ご注文はうさぎですか?
イベント価格:500円
総ページ数:48P
サイズ:A5判
備考:ココアとチノ中心のオールキャラ本です。

新作グッズその1
描き下ろし『春日野穹』タペストリー
ジャンル:ヨスガノソラ
生地:ダブルスエード
頒布価格:3000円
イラスト:wingheart

新作グッズその2
『悠久の穹』タペストリー
ジャンル:ハルカナソラ
生地:ダブルスエード
頒布価格:2500円
イラスト:やむ茶

既刊
春日野穹イラスト集-蒼穹-
ジャンル:ヨスガノソラ
イベント価格:1000円
総ページ数:28P
サイズ:A4判
備考:春日野穹オンリーのフルカラーイラスト集

スペースでの諸注意
頒布物が多いこともあり、当日は釣り銭不足が予想されます。小銭をしっかり用意して、釣り銭の出ないように宜しくお願い致します。
また、サークル主のMLWは午前中スペースを不在にすることが多いです。ご用の方は午後か、あるいは知り合いに限り売り子に呼び出して貰って下さい。

とりあえず、こんな感じでしょうか。冬はこれでもかというぐらいヨスガノソラ尽くしになりましたが、まあ、五周年ですからね。公式にも目立った動きはないですから、うちが盛り上げないでどこが盛り上げるんだ! というぐらいの勢いで色々作ってみました。
新刊のヨスガノソラ総集編ですが、これは説明にも書いてあるとおり、とにかく分厚い本です。驚異の総ページ数580Pは、計算上ではなんとあのコミケカタログよりも分厚いのが特徴です。まだ見本が届いていないので実際に比べてみた訳ではないのですが、今回の冬コミカタログはメジャーで測ってみたところ背幅が30mmありました。つまり、3cmの厚みがある訳ですが、それに対してうちのヨスガノソラ総集編は35mmで、3.5cmの厚みと、約5mmほどカタログより厚くなるのです。
580Pというページ数も、分厚いことで知られる同人誌『英国メイドの世界 ヴィクトリア朝の暮らし総集編』572Pを上回り、同人誌史上歴代2位のページ数を誇ります。1位は706Pとかいう化け物がいるらしいんですが、英国メイドにしろオリジナルなので、少なくともパロディの二次創作同人誌では歴代1位になれるんじゃないかと井の中の蛙になってみます。
カバーは春日野穹イラスト集にも参加して頂いたやむ茶さんにお願いし、私の理想通りのハル×穹を仕上げて頂きました。口絵、巻末ゲストもアンソロジー、イラスト集に参加された皆様にお願いし、本当の最後に相応しい1冊になったと思います。ページ数の都合から頒布価格は少し高いんですが、書店委託を断られてしまい、配送上の都合から自家通販も難しい本なので、おそらくイベント限定になります。完売しても再販出来るような仕様ではないので、当日はスペースにてその重みや厚さを体感して頂ければ嬉しいです。

新刊2冊目は、「ご注文はうさぎですか?」の同人誌になります。この本は春のコミ1から散々引き延ばして、やっと発行に漕ぎ着けることが出来ました。表紙とか、実は夏コミの時点で完成していたんですけどね。色々と一杯一杯になっていて、冬コミまで延びてしまいました。シャリテクロワールとしてはうででん以来、あるいはスパイラル以来の漫画原作で、4コマ漫画原作としては初となる同人誌ですか。
ごちうさはヨスガ以降の私にとって、かなり高い位置にある作品で、思い入れも大変強いです。是非、このジャンルの同人誌を作ってみたいと春から頑張ってきたのだけど、そもそも私にギャグ作品、もっといえば癒やし系萌え4コマの世界なんて書けるのかという疑問があり、所謂可愛らしい文章に試行錯誤した気がします。結果としてどういう形になったのかは、実際に本を読んで確認して貰いたいのですが、話としては結構シンプルに纏まりましたね。
ほぼオールキャラ本ということで、メインキャラは全員出てきます。その中でもココアを主人公にして、チノはヒロインという訳じゃないけど、この二人を主軸に動いていくって感じかな。最新号のごちうさと少し被ったというか、私が回避したネタをババーンと登場しているので、それを読み比べるのも面白いかも知れません。個人的には、思わず苦笑いしてしまったんですが。
この本に関してはコミケでの委託頒布があります。1日目:西2ホール る-04b『baroque_diva』さんというサークルで先行頒布を行い、ちなみにここは身内のサークルね。ごちうさ本含め、いつも私の同人誌の表紙を作ってくれているところ。そこの新刊はジュエルペット本らしいから、そちらも合わせて、宜しくお願いします。

新作グッズはタペストリーが2種です。シャリテクロワール初のダブルスエードタペストリーということで、いつもより良い生地を使っています。イラストは、春日野穹イラスト集で表紙を描いて頂いたwingheartさんによる描き下ろしと、今回やむ茶さんに描いて頂いた総集編のカバーイラストをタペストリー化したものです。印刷もお馴染み関西美術印刷に頼んだので、結構なハイクオリティを期待出来るんじゃないでしょうか?
こちら、グッズということもあって新刊よりも数が少ないのですが、そもそも新刊の数もあまり多い訳ではないから、タペストリー絶対欲しい! なんて方がいましたら、早めにスペースの方へ来て頂けると助かります。基本、グッズ類は再版しませんし、売れてしまえばそれまでなので。まあ、うちは大手じゃないですから早々に完売なんてしないかも知れないけど、午後まで残っているよとも言い切れないから。
既刊は昨年の夏コミで頒布した春日野穹イラスト集なんですが、これは書店在庫になります。手持ちの在庫はこの前wingheartさんのところに委託して捌けたんだけど、そういえば書店にも僅かながら在庫があったなと取り寄せてみました。こちら、残部は十数冊しかありません。実はまだ持っていないんだ、という方はこれが本当に最後のチャンスになるかと思うので、是非読んでみて下さい。

そんな訳で、当日は新刊2種に新作グッズ2種、そして既刊が1種と計5種の頒布物があります。うちのサークルへ通っている方は気付いたかも知れませんけど、『すぴぱら×夏ペル』本がありませんよね。まあ、残念ながら落としてしまったんですが、正直なところ新刊を三部出すほどの金銭的体力がなくて……総集編、色々拘ったら印刷費が高騰しすぎた。なにせ、完売しても赤字で、完売しなかったら大赤字という状態なので、ある程度仕様や装丁も凝るだろう夏ペル本の印刷費が捻り出せず。だから、これに関しては桜の季節に発行を予定しています。中途半端な状態で書けるような話でもないし、その頃には気持ちも切り替わっていることでしょう。
総集編の印刷費に触れましたけど、これでも結構妥協した方なんですよ。戦略上幾つかのミスに気付いて悔しい思いはしてるんだけど、余裕とか採算が合ったのなら、もうちょっと色々やりたかったというのが本音。無論、現状でも相当な力を入れているのだけど、やりたいことを全部実現したら、貯金やら預金が空っぽになりそうだったので断念しました。まあ、それでも580Pというコミケカタログを超える分厚さのソフトカバーなので、皆が満足出来るだけの物に仕上がってくれると信じています。

さて、最後に総集編にゲスト参加された皆様の冬コミ参加情報を書いておきます。偶然にも、同人活動をされている全員が今回は冬コミにサークル参加をされているので、折角ですから如何に纏めておきます。ちなみに、全員3日目です。
やむ茶様
スペース№:東ケ-07a
サークル:Cocololi
HP:http://cocololi.xxxxxxxx.jp/

wingheart様
スペース№:東C-19b
サークル:Will be Here
新刊:Clarification
新作グッズ:WHITEALBUM2タペストリー
HP:http://iwillbehereforyou.blog.fc2.com/

清木場みよ様
スペース№:東E-36b
サークル:ねこまんま
HP:http://nekomanma.ongaeshi.biz/index.html

中田瑠美様
スペース№:東リ-60a
サークル:眼帯少女中毒
新刊:Keyセット(こま鈴百合本+カレンダー)、艦これセット(時雨本+カレンダー)
HP:http://fetishism000.blog.fc2.com/blog-entry-26.html

砂塚さゆ様
スペース№:ア-50b
サークル:長い髪の女の子
新刊:美柑の滴(To LOVEる本)
HP:http://sunaduka.sblo.jp/

全員3日目で、しかも東館に集結しているなんて回りやすくて良いですね! 皆様のサークルに立ち寄られたついでに、うちのサークルにも来て頂けると幸いです。

冬コミまで一週間と少し、もうほとんど時間はありませんけど、当日は宜しくお願い致します。そういえば書くのを忘れていましたが、今回は久しぶりにお誕生日席に配置されているので、ちょっとは目立つかも知れませんね。穹のタペストリーが目印になっているかと思いますのです。
それでは当日、冬の有明国際展示場でお会いしましょう。
私、基本的に最近の声優知らないんですよ。実は随分前から、所謂「アニラジ」というものを聴かなくなってしまって、名前は知っているんだけど……みたいな人が増えたように思います。別に役者のことを知らなくてもアニメは見れるし、これといって不便も不自由もしてないんだけど、逆に言えば名前を見てもパッと声が出てこないってことでもある。名前をググってウィキペディアを確認して、知っている作品があったら初めて分かる、みたいな段階を踏まないと行けない。そして、今回のごちうさキャストは、まさにそんな感じだった。

だからまあ、キャスト陣に関しては特に語ることもないんだけど、コミケでトレーラームービーとか流れたら良いね。芳文社は出ませんけどRONDO ROBEは出展が決まってますし、情報を集めた限りではごちうさのグッズかなにかも出るみたいなので。せめて、キービジュアルぐらいは欲しいところだけど、あんまり過度な期待をするのもダメかな。
けどまあ、なにも出来てない状態でアニメ化を発表したのではただの見切り発車だし、小出しにしているだけで、見せられるものはそこそこあるんじゃないかとも思ってる。コミケが発表の場として相応しいのかは人によるだろうけど、ああいう場所は物売って宣伝してこそだからね。
キャストは知っている人もいれば、知らない人もいるという感じで、ココア役の佐倉綾音さんですか、彼女は夢喰いメリーとかじょしらくで声を聞いた記憶がありますね。ココアのボケっとしたイメージに上手くはまらないけど、那珂ちゃんで考えるとそれっぽい気もするし、あるいは私が知らないだけで声や演技の隠し球を持っているのかもしれない。シャロの内田真礼さんもそうですが、アイムエンタープライズの新人筆頭みたいな二人が出ているのはちょっと興味深い。最近は声優も若い子が多いですね。チノ役の水瀬いのりさんは失礼ながら存じ上げませんが、調べたところ18歳とこれまた若い。
私は前述のように近頃の声優には詳しくないので、むしろ新人さんとか若手の方が声や演技、あるいはその人自身に対するイメージがないから、むしろ聴きやすかったりします。ベテランが嫌だというわけじゃないんだけど、ごちうさぐらい好きな作品だと、声優さんはちょっと新人ぐらいの方が煩わしさを感じなくて良いんじゃないかなと。

まあ、そんなアニメ情報はさておき今月号のごちうさ……2014年2月号ではありますが、発売は12月なのでクリスマスネタでした。2月号だから節分という可能性もあったんだけど、流石に時期柄、季節柄を選んだ感じですかね? 表紙からして今回はクリスマス仕様でしたから、MAXは何月号という表記よりも、発売月の方を重視しているのかもしれません。となれば、3月号であけましておめでとうネタをやったり、4月号で節分ネタが来る可能性もあるわけだ。ちなみにざっと確認したばかりでは、今月号で豆を撒いている作品はありませんでした。
ごちうさはラビットハウスのクリスマスパーティーということで、ココア特性のパンケーキが美味しそうでしたね。確か、チノのパズルがどうのという話で、「ホットケーキをひっくり返せるようになった」とか言っていたココアですが、パンケーキでケーキを作ってしまう程には上達している模様です。
まあ、実のところココアが作ったとは一言も書いてないし、チノ父ことタカヒロさん作という可能性もなきにしはあらずなんですが……ほら、タカヒロさんって可愛い物とか好きだし、チノのお弁当を考えるに、あれぐらいのパンケーキささっと焼いてしまいそうで。その他の料理も担当していたみたいだし。
普段はお客の少ないラビットハウスもクリスマスは混んでいるようで、ココア曰く限定パンケーキが評判を呼んだらしい。遊びに来たマヤとメグ、店やバイト上がりの千夜やシャロなども手伝ってフルスピードの接客となり、厨房では青山さんも働いていました。彼女は普段バータイムの勤務ですけど、現マスターであるタカヒロさんには「青山君」と呼ばれていることが判明。そういや、ココアのことも君付けでしたっけ。

チノやココアのもとにもサンタクロースはやって来たようで、チノには立体パズルとオルゴールが送られました。しかし、ココアにもプレゼントを送るなんてタカヒロさん、じゃなくてサンタさんは優しいですね。ココアが貰ったものは箱に入っていたので分かりませんでしたが、彼女なら何でも喜びそうなイメージがある。
クリスマスパーティーは、ラビットハウスの店としての変化、ココアが来てどのように変わったのかというのが明確に現れていて、とても温かい気持ちになれましたね。ティッピーはどこか複雑そうでしたが、チノは嬉しそうだったし、きっとこれが正解なのでしょう。
しかし、あのパンケーキ……どこかのカフェがコラボしてくれるのを気長に待つのもいいけど、なんか自分で焼けそうな気もするな。そのためには、雪うさぎティッピーが何で出来ているのかを調べないといけませんね。
今年はヨスガノソラ発売から五周年になりますが、今日がその五周年当日です。2008年12月5日、実はそんなに月日が経ったことへの実感はあまりないのだけど、それだけ私がヨスガノソラという作品とともに駆け抜けてきた証拠なんでしょうね。5年前の12月5日は、エロゲが発売されるぐらいだから週末の金曜日だったけど、考えてみればヨスガって月末エロゲの日に発売してないんですね。当時、そういう概念があったのかは分からないけど、発売日自体は月初めだったわけだ。

私がヨスガノソラという作品を買った理由は、正直よく覚えてません。あの当時は特定のブランドを除けばエロゲに熱を入れている時期でもなかったし、雑誌等で積極的に情報収集をしていたわけでもなかった。だから、自分がいつどこでヨスガノソラを知ったのかというのは記憶に無いというのが本音です。
もしかしたら雑誌で読んだのかもしれないし、なにかの拍子にHPに辿り着いたのかもしれない。偶然にもヨスガをプレイした当時の日記が残っていたので、ログを確認してみたのですが、2008年の12月8日に書かれたそれによると、作品の認識自体は早いが、購入の検討を開始したのは12月に入ってからと書かれています。月末ならまだしも、発売日は5日なんですから、予約のことも考えれば時間は殆どありません。検討というよりは即決だったらしく、店に行ったらまだ予約を受け付けていたので、その場で予約をしたという感じらしい。まあ、エロゲって発売日前日でも予約できる場合がありますから、秋葉原とかならともかく、横浜なんかはまだ余裕があったんでしょうね。
どの店舗で予約したのかは覚えてるけど、そんなものだから体験版もろくにプレイせず、HPにも数えるほどしか行ってなかったと書いてあります。秋のドリパで何かグッズを買ったらしいけど、それが何であるかはもう覚えていません。抱き枕ではないらしいけど、テレカか、あるいは雑貨類か……調べてみないことにはなんとも言えません。ただ、発売前にグッズを買うぐらいの興味や関心は持っていたみたいです。どうにもそのドリパで色々あったらしいんだけど、生憎とヨスガ発売前の日記はほとんど削除されているから、そのあたりの事情に詳しくないんですよね。私自身のことなのに。

ヨスガノソラという作品を買った理由の一つに、ヨスガがSphereというブランドの処女作だったから、というのが書かれています。別に私は貞操観念的な意味での処女厨ではないですが、新しいブランドの始めての作品に興味を抱くというのは、分からない話ではありません。勿論、Sphere自体はCUFFSの姉妹ブランドですし、Gardenに纏わる怒りの庭事件は私も承知していましたから、本当に新興のブランドでないことは知っていたと思います。
体験版をやっていないことから、プレイしてシナリオが面白そうだったから、ということはないでしょうし、サンプルボイスを聴いた記憶もないので、声優目当てに買ったということもないはずです。そもそも、当時の私は声優でエロゲは買っていませんでしたし。勿論、購入に至った理由、要因は多少なりともあるんだろうけど、今にして思えば一目惚れだったんじゃないかな、という気がします。少なくとも一度や二度、公式HPを見たことがあるはずだし、そのときにキャラクターデザインやあらすじ、そこから伝わる雰囲気のようなものに、私は惚れ込んだのかもしれない。だから、購入に関しても「この作品は買わなければいけない」という心理が働いて、即決したんじゃないかな。
まあ、当時のことなんてほとんど覚えてませんから、今現在の私が勝手に推測しているだけなんですが、なにかしら惹かれるものがあったんだと思いますよ。それこそ、運命の出会いを感じたのかもしれないしね。穹か、あるいは瑛か。今となっては分からないけど、エロゲに対してどこか鬱屈とした、後ろ向きな状態だった私が突き動かされるだけのなにかを、そこに感じたんだと思います。
ちなみに私はヨスガを普段エロゲを買っているメロンブックスで購入していないのですが、当時の日記によるとその理由は「特典テレカの描き下ろしキャラが年上のメガネっ子だったから」だそうです。眼鏡がどうということではなく、年上キャラが苦手というのが最大の理由で、これに関しては現在の私も同意するところです。

簡単な作品レビューも書いてありましたが、穹編だけは間違って消してしまったのか、それとも最初から書いれないのか、発見できませんでした。他のヒロインについては総まとめで書いてありましたけど、なんというか、簡素ですね。5年間付き合い、計12冊の同人誌を出したジャンルのレビューが、最初はこんな数行で終わるようなものだったのかと思うと、何だか不思議な気分です。
流石にこの日記で5年間のすべてを振り返るつもりはありませんけど、まあ、色々ありました。最近は公式に動きがなかったので同人活動がメインになっていましたが、私にとってのヨスガは同人活動のメインジャンルであると同時に、まず公式があるんですよね。買ってないグッズはほぼないし、初回版持ってるのに通常版も買ったし、あんなに好きじゃなかったアニメも、なんだかんだで熱を入れてました。
自分にとって、どうしてヨスガノソラはこんなにも巨大で、思い入れの強すぎる作品なんだろうということは、一度ならず考えたことがあります。でも、言葉にするのも文章にするのも難しくて、だからといって好きなモノは好きなんだで済ませたくはない。そうして答えを出せないままに、五周年を迎えてしまったような気がします。けどまあ、それもいいのかな。自分の中に答えがない、出せないものがあったとしても、それがこの5年間の否定になるわけでもないし、ヨスガという作品を好きだという気持ちが消えるわけでもない。私は今日までヨスガノソラという作品と付き合ってきて楽しかったし、同人活動としてもかけがえのない経験を出来たと思います。後者に関しては今年の冬コミで一区切りになりますが、まず完全燃焼といっていいでしょう。

ヨスガノソラ自体は久々に公式で動きがありまして、ALTERから穹のフィギュアが出るそうです。いつかの騒動を引き起こした、チャイナ服タペストリーを元に造形しているそうだけど、なかなか可愛かったので復数買いするんじゃないかと思います。ALTERはアニメ版のフィギュアをだしたところですが、まあ、あれもアニメ版とはいえ結構可愛かったですしね。私が好きなのは、ブキヤの奴ですが。グッズはほぼ持ってると書いた私ですが、実は一番最初のフィギュア……タキ・コーポレーションですか。あれだけ持ってないんだよね。随分クオリティが低いと評判だったけど、あれも機会があったら確保したいものだ。
冬コミの件は、既に総集編は完成して入稿も済んでいるから、2冊目の入稿が済んで辺りで更新します。だからまあ、早くて中頃かな。それではまたお会いしましょう。
「ご注文はうさぎですか?」のアニメ化続報というか、今日が本発表になるわけですが、きららMAX本誌では表紙と巻頭カラーで発表し、主要スタッフの公開とKoi先生のコメントも載っていましたね。一方ネットではアニメ公式のティザーサイトがオープンし、Twitterでは公式アカウントが作成されました。きんモザのときもそうでしたが、発表されると全ての動きが早いよね。ちなみにMAXでは来月、というか今月からずっと巻頭カラーでごちうさのアニメ情報を掲載していくとのことで、表紙はきんモザと三度目のコラボだそうです。

アニメ公式ティザーサイト URL:http://www.gochiusa.com/
ごちうさTwitterアカウント URL:https://twitter.com/usagi_anime

公式ハッシュタグは「#gociusa」で、公式サイトも「gochiusa.com」なんだけど、Twitterアカウントは「@usagi_anime」なんですよね。「@gochiusa」は既に使用されていたのかな? と思ったけど、botが似たようなIDを使っているだけで、どうしてTwitterアカウントだけ違うのかは分かりません。
まあ、別にうさぎアニメでも問題はないですから些細な事なんですけど、ティザーサイトの方は今月のMAXにも載っていた原作のカラーイラストに、こちらもMAXに掲載されていたスタッフの名前が記載されています。以下が、その一覧です。
監督:橋本裕之
シリーズ構成:ふでやすかずゆき
キャラクターデザイン:奥田陽介
アニメーション制作:WHITE FOX
監督の橋本さんは、調べたところAngel Beats!の演出を担当されていた方らしいですね。勿論、それ以外にも沢山の作品に関わっていますが、目についたのがABだったので。担当話数は4話と8話、最終話にANOTHER EPILOGUEと、結構重要な話ばかりですね。シリアス寄りという気もするし、小ネタが効いている感じもしますが、印象深い回であることは確かです。

シリーズ構成のふでやすさんは、まあ、ギャグに定評がある人ですね。今で言うとミス・モノクロームであり、直近ならミルキィホームズシリーズなんかもありますか。個人的にはジュエルペット きら☆デコッ!などの、ぶっ飛んだ作品が印象深いんだけど、とにかくギャグに強い。比較的好きな作品を担当されているから安心感はありますが、どちらかと言えば自分の世界でガンガン押していくタイプな気もするので、ごちうさという完成された原作、世界観に対してどういうアプローチを見せるのかは気になります。ギャグは多く担当されているけど、意外に4コマ作品はないみたいなので。
キャラクターデザインの奥田陽介さんは、キャラデザはごちうさが始めてになるのかな? それ故、どんな絵を描かれる人なのかよく分からないので、アニメのキービジュアルや設定画などが公開されるのを待つことにします。それでなくとも、ごちうさの絵柄や塗はアニメで再現するのは難しいですからね。
アニメーショ制作、俗にいう制作会社はWHITE FOXで、ここは直近だとはたらく魔王さまが有名かな。OPアニメーションが5話になるまで完成しなかったという事実に不安を覚えないでもないですが、最近はこういうことって多いですよね。OPやEDが未完成のまま放送って、ロスト・ユニバースの頃から何も変わってないんだな、と思います。

MAX本誌に掲載されていたKoi先生のコメントは極々平凡で無難なものでしたが、その中にあった「あの街で動くココア達の姿を楽しみにしています」という一文が、ごちうさという作品がどういうものなのか、よく物語っている気がします。前回の日記でも書いたけど、ごちうさは学園モノじゃないし、部活モノじゃないし、一つの空間に限定されない広い世界観が特徴的な作品です。木組みの家と石畳の街という、あの異国情緒溢れる場所の全てが、物語の舞台であり世界なのだと、作者の言葉で再認識することが出来たんじゃないでしょうか。
キャラが可愛いだけじゃなダメ、話が面白いだけでもダメ。背景や小物など、あの美麗な町並みをどれだけ再現してくれるのか、というのも注目すべきところではないかな。アニメで原作の塗を再現するのは難しいかもしれないけど、可能な限りは頑張ってもらいたいものです。ごちうさは、作品に出てくる一つ一つのものに魅力があり、その全てが合わさることであんなにも素敵なものになっていると思うから。
Koi先生は今年、木組みの家と石畳の街のモデルになったフランスのアルザス地方を旅してきたらしいけど、今考えると、あれはアニメ化に向けたロケハンだったのかもしれないね。違うのだとしても、Koi先生の方から提供できる背景資料等は沢山あるはずだから、なるべくそれを活かしてアニメショーンとしてより良い世界を見せてもらいたいものです。

まあ、アニメ化も公式発表があったからには流れに乗るしかありません。初監督作品だということだし、それに対して始まる前からあーだこーだいうのもね。あまりにも原作と雰囲気の異なるキャラデザとか、大掛かりな設定改変とか、端からアニメオリジナルで行くよみたいな発表がない限りは、続報を見守る形で良いんじゃないかなと。今からあくせくしてたら、なんか疲れそうだし。きんモザは丁度去年の今頃発表で、今年の7月には放送が開始していたから、ごちうさも同じパターンで考えてみることにします。来年の夏までにどこまでやれるか、そう考えるともう戦いは始まっているのかもしれない。

ごとうさこと、「ご注文はうさぎですか?」がアニメ化するという報が流れました。早売りのMAXに書かれているそうだけど、表紙にもデカデカと書いてあるし、まず間違いないでしょう。私としては十分に予想出来ていたことだし、きんモザもアニメ化した以上は避けられない事態だと覚悟はしていたけど、それでも後少し、半年から一年の猶予があると思ってました。なにせ、きららMAXとしてはつい最近まできんモザのアニメをやっていた訳ですしね。芳文社的にも、次は別の雑誌のターンだろうと、そう思っていた。

まずはKoi先生おめでとうございますという感じですが、アニメ化の報それ自体は正直言って複雑な気分です。原作の可愛らしい絵柄をアニメのキャラデザで再現出来るのかとか、繊細且つ温かみのある物語を、あの脚本家はどう捉えるのかとか、言い出したら切りがありません。アニメ化によってファンが増えることにも困惑を覚えるし、それによって原作が影響を受けてしまうんじゃないか、変わってしまうんじゃないかという不安があるんですよね。
勿論、ごちうさにも前々から安易なアニメ化を期待する層はいたし、そういった人達は現在歓喜しているのだと思うけど、私はどうかな……ごちうさという作品は本当に大好きで、原作には相当な思い入れがあります。長らく漫画から離れていた私にとって、ごちうさは数少ない愛読書の一つですし、この作品が掲載されているからこそ、きららMAXを毎月買っているぐらいです。だからこそ、アニメ化によって現状が大きく乱されることに、言いようのない抵抗感があるじゃないかな。まあ、よくあることなのかも知れないけど、いい原作であればあるほど、素直に喜べない自分がいます。
今は一種のゴール地点としてアニメ化が存在している訳だけど、そこに純粋な喜びを感じられないようになって、もう随分と月日が経ったように思います。まあ、それだけアニメ化する作品が増えたってのもあるんでしょうが。4コマ原作にしたところで、きらら系は乱発といっていいほどアニメ化してるし、皆が皆、ひだまりやきんモザの如くヒットするとは限らないからね。安定しているジャンルではあるんだろうけどね。
ただ、どんなに不安は大きくても決まってしまったことは仕方がないし、複雑な気持ちを抱えつつではあるけど、前向きにやっていかないといけないよね。しばらくはぶつくさ言うことになると思いますが、この手の問題に熱を入れすぎるとどうなるかは、3年前の今頃に嫌というほど思い知っているはずだから。まだ納得は出来ないけど、理解は出来ているので、アニメ化に向けての準備を進めていかないといけない。

しかし、ごちうさのアニメってヒットするんだろうか? そりゃ、原作は最高に面白いですし、個人的にはきんモザなんて比較にならないけど、よくよく考えてみたらごちうさって学園モノじゃないじゃないですか。今の世に氾濫している4コマ原作、特にきらら系に共通することとして、ほぼすべての作品がどこかしらの学園を舞台にした学園モノなんですよね。きんモザなんか良い例でしょ? カレンはともかく、他の皆は学校のクラスメイトだし、ひだまりなんかはそれに加えて同じ寮に住んでいる。けいおんだって、クラスは違えど同じ部活の所属と、とにかく学園ないし学校が作品の舞台であり、世界の大半を占めます。
けれど、ごちうさはこの法則に当てはまりません。主人公のココア他、メインキャラのうち4人が高校生だけど、ココアと同じ学校なのは千夜だけで、リゼとシャロは別の学校、しかも、リゼは年上なので先輩に当たります。チノは逆に中学生だから年下だし、登場人物が一つの学校で一堂に会する機会って、今のところないんだよね。この先、学校の文化祭とか、そういうネタが出てくるのなら話は別だけど、そもそもごちうさは学校が舞台の作品ではないから、そこに偏重する必要がないんです。
ココアはチノの家に下宿しているからともかく、登場人物の五人が同じ場所で暮らしている訳でもないし、リゼはともかく、同じところで働いている訳でもありません。千夜とシャロにはそれぞれの家と勤め先があり、舞台が学校とかバイト先とか、そういったものに限定されてないんですね。主人公がたちが集うお馴染みの場所ってのがこの作品にはなくて、話毎に様々な場所、町の至る所がお話の舞台となり得る。だから、ごちうさは木組みの家と、石畳の街そのものが一つの舞台なのだと、私はそう考えています。
でも、これって前述の通り4コマ原作の定番からはちょっと外れてるじゃないですか。オタクってのは統一感のある制服に、限定された空間というのを好む傾向にあるから、ごちうさみたいに開放感溢れる作品ってどうなんだろう。所謂、百合成分も欠片ほどしかない訳だけど、アニメ化に際してそれが強調されてしまうんじゃないかと心配。ほら、シャロってあんなだけど根はノーマルだと思うんだよ。ていうか、あれは百合じゃないだろ。

アニメ化の報を聞いて私が思ったのは、一年早かったということです。予定では来年発表ぐらいだろうと見越して、年明けからその準備を始めるつもりでした。それが年内の発表となり、早ければ冬コミで何か仕掛けてくるだろうという現状に、焦りを感じています。身内とごちうさアニメのメディア展開、グッズ展開に対して発生するだろう資金というのを考えてみたんだけど、私の目算よりも掛かるんじゃないかという結果に。ヨスガの倍は資金を用意するつもりだったんだけど、それじゃ足りないかも知れないね。まあ、やるだけやってみましょう。
自宅の水道が壊れました。水道というか、蛇口ですか。台所の奴が水漏れを起こして、栓を閉めても水が止まらなくなったんですね。このところ調子は悪かったんだけど、まあ、止まらないこともなかったんで様子を見ていて、昨日帰宅したら壊れてた。とはいえ、業者を呼ぶにしても場所が台所だから、とりあえず飯でも食った後にと思ったんですよ。どれぐらい掛かる作業かもわからないし、業者は24時間対応とか書いてあったしね。

それでまあ飯も食って洗い物も終えて、じゃあ、どこかしらの業者を呼ぶかと電話をかけたのだけど……これがビックリ、どこもかしこも来やしない。一応、そっち系のサイトに載っていた評判の良い業者とやらに片っ端から電話をかけたんだけど、24時間対応、最短30分で駆けつけますとか公式HPに書いてあるくせに、何だかんだと理由をつけて断られまして。
まあ、確かにうちは横浜市とは名ばかりの辺鄙な片田舎ですし、電話をかけた時間も遅かったけど、まさか片っ端から電話して、片っ端から断られるとは思わなかった。放置して寝てしまうには水の流れる音が大きいし、水道代も心配です。何とかしなければいけないと思い、最後の最後で料金高いなぁと候補から外していたクラシアンへ電話することに。「くらしあんしん クラシアン」とかCMやっているところですね。他の所は深夜料金とか出張費とか一切かかりませんよ、なんて虫の良いことが沢山書いてあったんだけど、ここは基本料金も他と違って割高で、深夜……夜間料金って表現だったかな? それもキッチリ掛かるらしい。とはいえ全滅している現状、もう他に電話できそうな業者もないですから、ここは一つ頼ってみることに。
電話の感触はそう悪いものではなく、料金は他者の基本料金と比べて3倍ぐらいしたけど、事情を話したらスタッフを派遣してくれるという。とはいえ、その時点で24時回ってましたから、1時半から2時半の間になりますよとのことで、まあ、それでも朝まで待って他の業者を呼ぶよりはとお願いすることにしました。後で知ったんですが、クラシアンって横浜の企業らしいですね。港北区に本社があるとかで、やっぱり頼るべきは地元企業ですね。高いと言っても緊急事態だし、他の水道屋からは見離されてましたから、来てくれるというだけで嬉しかったというのはありますが。

それでまあ、私がガリレイドンナをリアルタイムで視聴して、空賊のお頭カッコイイなぁとか思っているとクラシアンから電話が。予定より早く着くということで、少なくともサムメンコが始まる前には到着していました。深夜なので抜き足差し足、玄関ベルも鳴らさずといった感じでしたが、どちらにせよ玄関ベル壊れてるんだよね。うちも大分ガタついてるというか、家電も水場もガスもあちこちが壊れてましてね。つい最近、洗濯機を新調したばかりなんだけど、今度は水道というのだから面倒くさい話だ。
深夜に来てもらって大変申し訳なかったけど、流石はプロというか、クラシアンのスタッフは手際が良く、故障箇所の特定と原因を1つずつ解明していく形で、パパっと修理してくれました。サムメンコが終わる頃には作業が済んでましたから、30分ぐらいだったのかな。最初はパッキンがダメになったのかと思って、勿論、パッキンそれ自体も劣化はしていたのだけど、なんというか全体的にボロいのが良くないらしい。それこそ水回りというか、水道・蛇口そのものを取り替えたほうがいいんだけど、そんな大掛かりな工事は深夜に出来ないし、こちらも簡単に決められることではなかったので、とりあえずバルブそのものを交換することで対応してもらい、応急処置という形で修理が完了しました。
料金は結構掛かったけど、部品代は割りと安かったし、何だかんだいっても深夜ですからね。ノイタミナが放送しているような時間に、横浜の片田舎まで来てもらったんだし、むしろ感謝するべきなんじゃないかと思う。あれですよ、料金に見合った仕事をしてもらったというやつです。他のところなんて、やれHPサービスで2000円引きだとか言ってるけど、来られないんじゃどんなに安くても仕方ないからね。虫の良いこと沢山書いてあったけど、助けてくれないなら何の意味もない。

まあ、根本的な原因は設備そのものの劣化ですから、これに関しては追々考えていかないといけないんですが、今日のところは無事に直って良かったです。水道屋さんを家に呼んだのは始めてだけど、長く暮らしていればこんなこともあるよね。問題があるとすれば、深夜に呼んだから寝る時間が遅くなって、こうやって日記でも書いて眠気をごまかさないと日中の活動が出来ないということだろうか。いやはやなんともはや、こればかりはしょうがないか。
私は家内安全とか、暮らしについては思い入れの強いほうだから、今回の出来事は少なからず感銘を受けました。そのうちまた呼ぶことになるのかもしれませんが、とりあえずはクラシアンありがとうですね。本当に助かりました。
11月にもなったんだし日記の方もボチボチ更新していかなきゃいけないんですが、そういやコミケに当選しました。コミックマーケット85、通称冬コミですね。シャリテクロワールとしては連続9回目、身内のサークルに委託も含めると通算10回目の参加となります。遂に二桁の大台に乗ったかとも思うし、まだそんなものかという感じもしますが、いずれにせよ私が個人での同人活動を始めて今年で丸五年になるんですよね。2008年にロクゼロ本を出して、それ以降はヨスガ本がメインになりましたけど、気付けばヨスガノソラも今年で発売五周年、月日が経つのは早いものです。

コミケも85回目ということで、まあ、途中途中にSPとか色々ありましたけど、100回に到達していない以上はどんな大手サークルだろうと三桁の参加数を誇ることは出来ないんだよね。いや、それがどうしたという話だけど、ふと気付いたもので。コミケは一年に2回ずつですから、単純計算で100回めが開催されるのは2021年になりますね。東京オリンピックは2020年の夏ってことだから、重なるのは2つ戻ってC98になる。
まあ、7,8年後もコミケがあるのかと言われたら、それはそれで不思議だし、そのときまで自分がサークル活動を続けているかもわからない。やがて訪れる未来の話よりも、今迫りつつあるC85の準備が私は大事ですね。しかも、今回は身内もサークル参加の予定だから、そっちの手伝いもありますし。
なので、オンリーが終わったばかりではありますが、すぐに気持ちをコミケに切り替えないといけないから色々大変です。今回は一応新刊3冊の予定だけど、スケジュールはかなり押してるからどうなるかはまだ分かりません。何とか出したいんですけどね、大掛かりな本を1冊出す関係上、残り2冊にどこまで力を注げるかという感じで。何とかしたいんだけど、こればっかりは時間とのだから。上手いこと噛み合ってくれればいいのだけど、ここ数回は苦戦が多いからなぁ……筆力というよりは速力の問題だろうが、改善していかないとダメですね。3冊はともかく、2冊ぐらいは楽に出せるようにならないと。
最近は同人誌ばかり書いていたせいか、話をコンパクトにまとめることばかりが上達して、個人的にはどうかしらと思っているところなので、今年はともかくとしても、来年は少し考えないといけないかもしれない。特に、ある程度の区切りが冬コミで付いてしまうわけだし。

冬コミの新刊で確定しているのは、今の所「ヨスガノソラ本総集編」だけです。これまでコミケやCOMIC1等で出してきたヨスガ同人誌10冊に、アンソロジーで書いた原稿を加えた一冊ということだけど、この本に関しては既に制作へと突入しています。なにせ、単純計算で600P以上のページ数になりますから、締め切りが他の本よりも早いんですよね……まあ、作りたいから作るって感じなのだけど、全原稿に手直しをする関係上、大分時間が取られています。何だかんだで5年、いや、4年ですか。それぐらい長く続けてきたジャンルだから、初期作品とかは書き直したい部分が結構あって。まあ、直近の奴も修正箇所は沢山あるんだけど、そういうのも含めて総集編として出せないかなと。そんなに数を作れる本でもないし、600Pとか常識的じゃないページ数だから価格の方も結構いっちゃうと思うんだけど、方々の手を借りて何とかやってます。
一応、仕様としては帯付きのフルカラーカバーで、口絵もあるソフト書籍という感じ。後、関連グッズも作る予定なので、ヨスガ本のフィナーレとして相応しいものを用意できればと思っています。ヨスガノソラも何だかんだで5周年だし、作品としての展開は今後なさそうだしね。私も総集編を出したらしばらく休みます。
後2冊、これは夏から引きずっているものになりますけど、こちらはさて間に合うのかどうか。冬コミは色々あって自分のサークル以外にも手伝いで駆り出されるから、期間中は何かと忙しくて。新刊の一冊は、自分のサークルじゃないところに置くかもしれない。

そういや、ここまで書いてスペース番号とか一切書いてませんけど、そのうちサイトの方にでも記載します。夏は2日目でなにかと苦労しましたが、冬は3日目に戻ってお誕生日席に配置されているので、前回よりはいい感じなのかな。普通の島中と違ってあまり量を搬入できないはずだから、その辺りの計算もしていかないといけないけど、ヨスガ本に関しては委託も自家通販も予定にないので、イベント限定本になるかと思います。というかイベント売りの時点で赤字が確定しているから、委託や通販というのはちょっと現実的じゃないというのが実情で。まあ、そういった案内もコミケが近くなったらまとめて行います。今はただ、原稿を書くのみですね。

お久しぶりです。先月はひたすら空の境界見て、ufotable cafe行って、ufotable Dining行って、ufotable cafe行って、ufotable Dining行ってを繰り返していた私ですが、実は昨日とある同人誌即売会にサークル参加してました。ツイッターとpixivのみの告知で、この日記にもサイトでもお知らせすることが出来ませんでしたが、なにせ前日というか当日の午前三時まで製本しているという無茶苦茶なスケジュールだったもので……申し訳ないです。

.hackシリーズオンリーイベント【黄昏祭】ということで、サークルとしては二度目、.hack関連としては初のオンリー参加になりました。.hackの同人誌は昨年の冬コミで「うででん本」こと、黄昏の腕輪伝説10周年を記念した長編小説を出しましたが、今回は時間的都合からコピー本になりました。オンリーといっても.hackはメインとなるゲームの他に、小説、漫画、アニメなど多岐にわたってメディア展開しているのに、シリーズといってもそこには数多くのジャンルがあります。
そして、私が黄昏祭にて出した本のジャンルは.hack//AI busterでした。この作品は全シリーズ中、時系列が最も早い作品の一つで、発売されたのも2002年の10月と、うででんの連載と同じ年なんですね。うででんはSIGNのアニメよりも早くに連載を開始していた、.hackシリーズで一番始めに世の中に出た作品ですから、その点でもAI busterは最初期の作品と言えるでしょう。私はうででんの次の次ぐらいにこの小説が好きでね。今度.hackの本を出すなら、絶対にAI busterの本を出すと決めていました。
.hackシリーズは、一部の外伝やパラレルを除けば全作品が同一世界観であり、時系列は地続きで繋がっています。だけど、ここの作品がそれぞれ独立していることもあって、直接的な繋がりはそれほど深くないんですね。でも、うででんとAI busterに関してはちょっと事情が違って、直接的な続編と位置づけても良いぐらいに作品的なリンクが強かったりします。現に、AI busterの2巻にはうででんキャラが数多く登場しますからね。同じように、うででんにはAI busterのキャラが出てきますし。

昨年の冬コミでうででん本を出したとき、私はAI busterの主人公であるアルビレオを登場されることがどうしても出来なくて、それが結構心残りでした。だから新刊は、「Ruin Night Lore」というんですが、アルビレオが主人公の話を書きたいなと思って、彼が黄昏の腕輪伝説当時、一体なにをしていたのかというのをメインに話を膨らませていきました。うででんを読む限り、アルビレオとしてザ・ワールドにログインしていること自体は確実でしたからね。
それでまあ、いざ書き始めたんですが、時間的な都合から通常のオフ本……うちはいつもオンデマですけど、とにかく印刷所に頼むのは無理ということもあってコピー誌での発行になりました。ただ、これには一つ問題があり、実はこのところ自宅の印刷機、まあ、コピーとスキャナの複合機なんですが、これの調子がすこぶる悪くって。エラーが起きて印刷出来ないなど、その点にちょっと不安がありました。
執筆自体は前日、つまり一昨日ですか。一昨日の夕方頃まで掛かってそこから印刷及び製本だったんだけど、印刷機の調子が信頼出来ないこともあって、表紙だけは外で刷ることに。コンビニでカラーコピー、と言いたいところですが、ある程度の質が欲しかったこともあり、横浜のキンコーズまで行ってきました。事前に、ユザワヤで表紙用の紙を買って。利用するのは初めてでしたが、やっぱりレーザープリンターは良いですね。表紙に使ったのはちょっと厚めのケント紙でしたけど、マット感の強い紙でも問題なく印刷出来ました。
後は家に帰って原稿の校正を手早く済ませ、自宅の印刷機で中綴じ印刷……のはずだったんですが、起動して十数部ほど刷ったときでしたか。突然、印刷機がガコガコ言い始めまして。そうしたら画面にエラー表示が起こって、それっきりです。印刷機は朝になっても回復することがなく、結局予定していた半分も刷ることが出来ませんでした。製本するんだからとインクを買い換えたばかりなのに、まったく酷い話です。ただでさえ、他の機体と違ってインクの値段が倍以上はする奴を使っているというのに……そろそろ買い換えどきなんだろうけど、レーザープリンターを検討した方が良いのだろうか。でも、あれは高いよなぁ。

そんな訳で予定よりも大分部数の減った新刊と、冬コミで出したうででん本の既刊を持って浅草橋へ。共和フォーラムでしたか、東京文具共和会館という場所にある会議室がオンリーの開催先でしたが、浅草橋という街は秋葉原の隣だから、立地としては結構優れてますね。まあ、単に私が神田界隈で働いている人間だから、定期の関係で交通費が安く済んだというだけのことかも知れないけど、駅からも近かったし、迷うことなく着くことが出来ました。
色々と準備に手間取っていたせいか、サークル入場の10時を30分ほど回った、10時半に会場入りしました。もう殆どのサークルが到着していて、一般参加の列も結構な物になっていましたが、流石というかなんというか、女性が多いですね。.hackという作品自体は男女共に多くのファンがいますけど、同人ジャンルとしてはやっぱり女性が多くて、男性でサークル参加していたのは私を除けば一サークルぐらいしかいませんでした。故に、一般参加者も女性が9割だったような気がします。
ジャンルの傾向としては無印とG.U.の二局という感じで、カタログを読む限りAI busterとうででんは私だけでしたね。いや、実際に会場を見て回ったけど、イラスト集にリコリスやゼフィがいるぐらいで、漫画本や小説本でAI busterというサークルはなくて、私自身、一般参加者の人に「アルビレオってマイナーですよね。でも、好きです!」とか言われちゃいました。まあ、ギルドラでSRカードとかになっているとはいえ、小説のキャラですからね。マイナーと言われても仕方ないと思います。だけど、格好良い主人公なんですよ!
一般参加者が予想以上に多かったのか、開場時間より早い入場が開始されて、臨時の待機場所となったコスプレスペースには結構な数の人が並んでました。.hackもLink以降はスピンオフみたいな映画が上映されたり、後はギルドラぐらいしかコンテンツがないですけど、まだまだ人気があって安心しました。うででん界隈に限って言えば去年10周年で大分盛り上がりましたけど、.hack全体に関してはよく分かってない部分も多かったですから。
イベントの開始は11時ということで、私はΣ-05と島の端っこに配置されてました。隣はカール本を出しているサークルさんでしたが、うちの新刊に徳岡さんが出ていたこともあって、勝手に親近感を覚えたという。カール本というよりは、ZERO本だったのかな? サークルの方が見事な楚良コスプレをしていましたが、この方、最終的にコスプレコンテストで優勝されたそうです。

私はなにせ持ち込んだ本が少なかったというのもありますが、おかげさまで新刊、既刊共に完売しました。既刊のうででん本に関してはもう在庫がないので、特に再販の予定はありませんが、新刊に関しては表紙が結構余っていることもあってか、残り部数を刷るかどうか考え中です。刷ったとしても、例えば冬コミとかで頒布するにはちょっとジャンルがね……黄昏祭2が開催されるまで、取っておいた方が良いのだろうか。
オンリーとはいえ、参加者から「マイナーですね」と言われちゃうぐらいには珍しいジャンルで活動してるからなぁ。しかも次があるなら、新刊は「Liminality」でなにか書けないか、と思っているぐらいだからね。知ってます? .hack無印の同梱OVAなんだけど……この作品はAI busterやZEROと繋がりのあるアニメです。実は今回の本でもLiminalityのキャラが何人か出てて、本当はそっち方面の話も書くつもりだったんだけど、時間が足りなかったのと、そっち方面に話を振りすぎると、アルビレオ主役じゃなくて徳岡さんが主役になりそうだったから。相当削りましたからね、徳岡さんパート。
だから、次があるなら徳岡純一郎を主役に、ヒロインは水無瀬舞の話を書けたらいいなと思ってます。要するに、クーンは如何にして振られたのかって話ですね。これに関しては、Liminality以降の徳岡さんと舞の動向が不明だから、クーンの独白から察するしかないんだよね。そしてその為にはG.U.のゲームだけじゃ不十分なので、小説や漫画を読む必要があるという。ネットの情報だけじゃ、どうにも足りなくて。

そんな訳で黄昏祭に参加した訳ですが、やっぱりオンリーというのは楽しいですね。和気藹々とした雰囲気も良かったけど、そのジャンルのファンしかいない空間ってのはなんていうか充実感みたいのがあります。今回はこの様な機会を与えてくださった主催者様と、イベント運営に勤しんでおられたスタッフの方々に感謝してもしたりません。
私は新宿に行く用事があったので新刊と既刊が完売した後は、12時半頃に会場を出てしまいましたが、丁度その後に見事なバルムンクのレイヤーさんが現れたとかで、会場は拍手喝采だったそうな。是非生で見たかったけど、まあ、仕方ないですね。次の機会があることを楽しみに、ネタを温めておきましょう。
それでは、改めまして黄昏祭お疲れ様でした。また次回、皆様にお会い出来ることを楽しみにしています。
未来福音強化週間ということで、今日は横浜ブルク13まで舞台挨拶を観に行ってきました。1日に2回目を観てきたのを考えると早くも3回目になる訳ですが、多分この映画は後2,3回は観に行くんじゃないかと思います。いつまで公開しているかは分かりませんが、テアトル新宿辺りでも一度観ておきたいじゃないですか。今のところ、ブルクでしか観ていないから、新宿や川崎など、他の所でもと考えていたりします。おそらくテアトルが最後まで上映を続けているだろうし、最後の締めに行くって感じになるのかな? まあ、まだ予定は未定なんですけど。

横浜ブルク13にも今年だけで3度目、しかも全部が全部、空の境界で訪れていることになりますが、今日は舞台挨拶ということもあってこれまで観てきた中で一番人が居たように思います。スクリーンはお馴染みのシアター7ですが、舞台挨拶で登壇するのが主演の鈴村健一に、本作初出演となる石田彰に金元寿子ということもあってか、女性客が多かった気がしますね。舞台挨拶という都合上、やはり他の会場から回してくるファンも多いのでしょう、上演後の挨拶だから途中退席は流石に少なかったけど、途中から場内に入ってきた人はかなりいて、私なんかは3回目だからまだしも、初見の人はちょっと集中出来なかったんじゃないだろうか?
舞台挨拶は席が選べないので、私は抽選の結果それほど観やすいとも言えない位置に座っていたのだけど、それだけに場内の全体を見渡すことが出来たかも知れない。3回も観れば流石に飽きるかと思ったけど、同人誌版、つまり原作を読み込んだこともあってか、次々に新しい発見が合って良いですね。それに、昨日はufotable cafeにも行きましたから、あそこに飾ってあった原画のシーンなども意識して観たかも知れない。
そういや劇場グッズなどは、パンフ以外はあらかた売り切れてしまったようですね。テアトルか、あるいはCAFEやDININGに行けばいいと思いますが、劇場グッズなんてのはなかなか再入荷しませんからね。実は一昨日でしたか、川崎の109シネマズでグッズの在庫を観てきたんですが、結構完売が多かったですね。今日はあそこでも舞台挨拶がありますし、週明けぐらいには殆ど売り切れてしまっているんじゃないでしょうか。私は一応、DININGに行く予定があるので、そこでグッズは買ってしまおうかと思ってるんですが……実はCAFEで色々買った方が良かったかも知れませんね。天気が良くなかったので、あまりに大荷物になるのはどうか、明日のサンクリなども考えて様子見をしたんですけどね。

さて、映画については前回たっぷりと書いたので、今回は舞台挨拶について。未来福音の舞台挨拶は公開当日ではなく一週間後の日程で行われた訳ですが、新宿バルト9での上映後、上映前から始まって、横浜ブルク13は2箇所目の3回目となる訳です。金元寿子のスケジュールが詰まっているのか、メイン演者が一同に会するのはバルト9だけで、本当はそこにも興味はあったんですが、流石に7時20分に新宿はきついかなと。それに地元であるなら、なるべく地元に行きたいですしね。
横浜の次は川崎の109シネマズ、ここにはムラケンと石田さんだけが登壇の予定で、つまり金元さんが見られるのは横浜が最後という訳です。私は今回の映画だと、特に両儀未那へ大きな思い入れがあったから、必然的にここを選ぶしかなかったのかも知れない。横浜、川崎と神奈川方面にムラケン一行が来ている中、一方の千葉方面、京成ローザとシネプレックス幕張には坂本真綾と井口裕香が行っていたようで、演者が方々に散っているという感じでした。黒桐鮮花役の藤村歩などは、まあ、メインキャラでないこともあってかメンバーの中に含まれてはいませんでした。
ブルクでの舞台挨拶は上演後で、私は上演前よりは上演後の方が好きです。始まる前だと、初見の人がいるかも知れないからと、映画の内容にあまり触れないんだよね。逆に終わった後だと、回してきた連中はともかく、今まさに観た訳だから、ネタバレが存在しないのでバンバン話してくれるし。勿論、上映前だってそれなりにやりようはあるんだろうけど、楽しみごとは後にとっておいた方がいいじゃない。

舞台挨拶は、30分ぐらいは普通にやったのかな? 時間を計っていないので詳しいところは分かりませんが、40分は流石になかったような気もするし、20分とかそんな短くもなかったと思います。なので、間を取って30分ぐらいということにしておきましょう。横浜の出演者における特徴は、主演の鈴村健一を除く二人は、本作が空の境界初出演というところです。瀬尾静音役の井口裕香は未来福音で本格的に登場こそしてきますが、キャラ自体は台詞付きで六章に出ていますから、光溜と未那だけが完全に未来福音初出と言うことになるんですよね。少なくとも、この劇場アニメシリーズにおいては。
鈴村健一も石田彰も、最後に観たのはデス種のイベントなんじゃないかと思うぐらい久しぶりですが、金元寿子に至っては生だと始めて観たかも知れません。司会はアニプレックスの高橋祐馬、ネット上ではゆまと呼ばれる宣伝担当の人が行っていました。アニプレックスの人間が帯同するのは当たり前だと思うけど、ゆまが来るとは考えてなかったので、少し意外だった。坂本・井口ペアには誰が付き添ってたんでしょうね。
主演者が現れ、それぞれ挨拶をして、まあ、定番といえば定番の質問がなされる訳ですけど、個人的に印象深かったのは、やはり瓶倉光溜役の石田彰さんの言葉ですかね。普段、こういう場にはあまり見えられない方だと思うんだけど、それだけに言葉の一つ一つ、話されることに重みがあったように感じた。石田さんは自分の役柄を必ずしも肯定的には捉えていないのかも知れません。なにせ爆弾魔だし、例えば浅上藤乃や、巫条霧絵のように重苦しい事情があった訳でもない。職業的爆弾魔ですからね。「消化器で爆弾を作らないでください」という発言は、冗談半分、本気半分といったところだったんじゃないでしょうか? また、光溜が人生に一度挫折した人間であることも触れて、明日を生きる、今を生きることについても、少し長く語っていました。少し説教くさくなってしまったのを本人も感じていたのか、最後は茶化していましたけど、いい話でしたよ。
ちなみに光溜のキャラクターは、映画自体が彼の回想に近いモノローグで語られていることもあってか、2010年現在の彼をベースに作り込んだらしい。つまり、メルカというよりは光溜の方に比重が置かれてるんだと思います。

両儀未那役の金元さんは、オーディションで未那役に選ばれたそうです。最初に演じたときよりも大人っぽくやって欲しいといわれ、映画における演技となったようですが、両儀の血を引いているだけあって、普通の子供じゃないという意識はやっぱりあるみたいですね。パンフを読む限り、未那には未来福音で語られていない明確な設定のようなものがあるらしいけど、金元さんがそれをどこまで知っていたかは分かりません。未来福音の未那は、あくまで光溜の視点で描かれている少女ですからね。原作自体、あのパートは彼の一人称な訳だし。
未那についてはムラケン……鈴村さんも難しい役だと語っていましたが、彼は未来福音:序には登場しないので、観客と比較的近い立場で金元さんの演技を観ることが出来たらしい。早速の親ばかっぷりを発揮していましたが、.彼としては両儀の血もそうだけど、黒桐の血も色濃いことを話しており、ここでも鮮花に似ていることを強調していました。まあ、私も正直、鮮花がママだと言われたら信じてしまいそうなぐらいそっくりだとは思っているけど、鮮花ってあの時代だと何してるんだろうね。
鈴村健一はなにせ主役ですし、一章から全作に出ている人だから、今回の未来福音で空の境界が一先ず終わることは感慨深いようで、終末録音などがあるにしても、ラストということはかなり意識していたみたいですね。この作品が、アクションシーンなどもあるけど、根本的には幹也と式のラブストーリーであることに触れて、その結果、1つの結末として両儀未那という象徴的な存在が生まれたことに満足しているようではありました。
石田彰の未那に対する印象は、やはり小娘であり、こまっしゃくれた娘という感じが強かったみたいだけど、それでも彼女が事務所にやってきて、観布子の母の所に行って帰るまでの間に、光溜の心境が変化していることには注目していたようです。つまり、最初の光溜は未那のことを嫌がっている……原作の表記で言うなら厄介に感じている訳だけど、映画の最後で未那が手を繋ぎ、それを払おうとせずに握り替えしている時点で、彼の中でも明確な心境の変化があった、ということなんですね。現に観布子の母の元へ行く為、路地に入ったところでは未那が組もうとした腕を解いてますから、この指摘は正しいと思います。
まあ、それも石田彰風にいえば「ああ、この人はもう諦めたんだな」ということらしいけど、ムラケンに言わせれば「僕は霧吹きを吹きかけられた時点でそうだと思ってましたが」とのことで、いずれにせよ未那は一筋縄じゃいかない娘のようですね。

金元さんは未那が光溜のことが好きな理由に彼の描いた絵本、吸血鬼の涙について触れてたけど、これについては実のところ疑問が残る。というのも、原作における説明や、映画で表現された車椅子のシーンなどから察するに、吸血鬼の涙に関しては光溜の描いた作品じゃない可能性が高いからだ。彼自身が、今の仕事はいなくなった友人の後を継いだと語っているし、彼は吸血鬼の涙が自分名義の作品であるとは言っても、自分が描いたものであるとは、一度だって言っていないから。
未那がその事実を知っているのかは不明だけど、彼女は光溜がメルカだったことや、彼の能力についても理解があるようなので、本当のところは分かりません。パンフを読む限りでは、光溜の過ごしてきた10年、正確には12年間にも詳細な設定はあるらしいので、出来ることなら末那の詳細と一緒に映像化、あるいは文章化をして貰いたいですね。終末録音と同時上映とかどうですかね? ufotableもここまで空の境界をアニメ化してきた訳だし、それこそ原作なしで何か一本作ってもいいんじゃないかと思ってるんだけど、とにかくまあ私は続編か、あるいは新作に期待します。
未那と光溜の二人には、まだまだ物語があると思うから。
劇場版「空の境界 未来福音」CAFE
劇場版「空の境界 未来福音」CAFE
劇場版「空の境界 未来福音」CAFE
劇場版「空の境界 未来福音」を観て以来、私は空の境界ブームになっています。5年ぶりに同人誌版を発掘して読んでみたり、1日にはファーストデート言うことで早くも2回目を観てきましたが、改めて同人誌版を読んでみると、漫画パートと小説パートの構成が映画とは違っていたり、色々思い出すことが多かったです。しかし、ハードカバーの同人誌とか、今見ても重厚感溢れてますね。流石に5年も前の本ですから経年劣化はしているのだけど、それでも尚見劣りしない質感というのは凄いものです。読み物としての本である以上、傷や痛みと無縁ではいられないにしても、大切に扱っていきたいと感じました。

さて、そんな空の境界にどっぷり浸かっている私ですが、今日はアニメ制作会社のufotableがやっているufotable cafeへと行ってきました。本社の1階にある、ファンとの交流を目的に作られたカフェと言うことですが、2006年のオープン以来、一度も行ったことがなかったんですよね。機会は何度かあったんだけど、結局行けず仕舞いだったから、今回意を決して行ってみようかなと思いまして。
この店は所謂コンセプトカフェの一種で、元々がファンとの交流の為に作られただけあって、アニメ関連のコラボイベントをよくやります。秋葉原にあるグッ鉄カフェに近いものがありますが、歴史はこっちの方が長いのかな? ufotable作品に限らず、様々なアニメ、ゲームのコラボメニューなどを出しているのだけど、今回は未来福音上映中ということもあって、未来福音CAFEになっていました。
最寄り駅は中央線の高円寺、あるいは中野ということで、距離的には前者の方が近いらしいのですが、道順的には後者の方は分かりやすいという情報を得たので、中野から行くことに。仕事終わりにそのまま向かったから、19時前ぐらいですか。夜とっいていい時間帯の早稲田通りをひたすら高円寺方面に歩いて、15分、いや、20分ぐらいかな? 警察病院や法務局など、堅苦しい施設を通り過ぎてしばらくしたら、目的地へと到着。外観はごく平凡な、けれど、小洒落た感じがするカフェで、店内もそれは同じでした。プロジェクターを上映しているからか、それとも常時そうなのかは知りませんが、夜だというのに店内は灯りが少なく、どこかシックな印象を受けた。

グッ鉄カフェがそうであるように、人気のコラボイベントなどが開催される場合は整理券なども配布されるそうですが、今日は天候の具合もあったのか通常営業ということで、「お好きな席へどうぞ」といった感じの気軽さで入店することが出来ました。客層は女性の方が多かったですかね。男性は私みたいに一人で来ている人が殆どでしたが、女性は2~3人と連れ立ってくることが多いみたいです。店内では劇場グッズの展示や販売、後は映画の原画などが展示されており、飲食以外にも楽しめる要素が満載でした。
メニューの方は事前に調べておいたのですが、イベント期間中はコラボメニューのみとなるようで、ドリンク以外の通常メニューはやっていないようです。年中イベントをやっている気がするのだけど、通常メニューも美味しいらしいのでいつか食べてみたい……と、それはともかくコラボメニューですが、食事とデザート、それにドリンクなどを頼むとランチョンマットやコースターを貰えるそうで、私はとりあえず東京限定の未来福音プレートと、オレンジとひまわりのミックスパイ、そして共通メニューである両義家のジェラートプレートを頼みました。これを頼めば、とりあえずランチョンマットはコンプリート出来るということで、普段は飲食にお金を使わない私も、今回ばかりは財布の紐を緩めました。ただ、流石に飲み物までは手が回らなかったのと、デザートを2品も頼んでいるので、これ以上冷たいものを頼むのもどうかなと思い。
注文の品が運ばれてくる時間を利用して、少し席を立って原画などを見て回ることに。店内は基本的に1フロアですが、ロフトスペースとでもいうのか、階段があって天井近くにも原画が展示されていました。どうやら、グッズの在庫置き場としても利用されているようですね。便宜的に1階部分と表現しますが、1階部分にはグッズの展示などもあり、購入こそ出来ませんがDININGで売られているものも飾ってありました。基本的に、バッグ以外で在庫が切れているものはないみたいですね。原画の方は未那と光溜を沢山観られて良かったですが、この二人の原画はロフト部分をメインに展示されていました。

あまり動き回るのもどうかと思い、ファンの交流ノートなどを見つつ注文を待ちます。このノートも流石型月ファン、結構上手いイラストなどがあって読み応えがありました。他にも原画集や雑誌など、自由に読むことができる本などもあって、喫茶店における新聞みたいな役割を果たしてるんでしょうね。
私は原画やプロジェクターが見やすい位置に座ったので、隣がそうした雑誌類が置いてある場所だったんだけど、テーブル自体は何故か段差のある座敷みたいなスペースでした。どういう意図でこうした作りになっているのは分からないけど、テーブルと椅子にも結構種類があって、私が選んだのはちょっと固かったかな。イベント時の回転率を考えると、あまり座り心地のいい椅子じゃない方が良いのかも知れませんが、ちょっとクッションの一つも欲しかったかな。
そんなこんなで注文した料理の一つ、未来福音プレートが運ばれてきました。カフェのメニューということで、どんな小洒落たものが出てくるのかと思っていたんですが、これが意外とボリュームがありました。卵が厚めのオムライスに、ハムが載ったクリームコロッケ、ミートパイグラタンにシーフードスープ、そしてサラダが付いた、俗に言う1プレートメニューですね。メインがクリームコロッケというのは少し弱い気もしましたが、食べてみると結構美味しくて。オムライスも卵が厚めなんだけど、それなのにふわっとしていて食べ応えがありました。コロッケとミートパイグラタンも良い味をしており、シーフードスープもあっさりとはいかないまでも、くどくない味わいでした。
最初はカフェメニューということもあって、女性も食べられるようなこぢんまりとしたものを予想していたんだけど、デザートを併せれば男の私でもお腹いっぱいになったので、カフェメニューだからといって侮ってはいけませんね。もっとも、私が小食になっただけかも知れないし、そもそもデザート2つも頼んでいるからだろうけど、入店前は帰りに夜食でも買って置いた方が良いかな? とか思っていただけに、これは嬉しい誤算だったかも知れない。高いだけで腹に溜まらないという偏見や先入観が、良い具合に覆された感じですね。まあ、値段は定食屋なんかに比べるとずっと高いんですが。

食後のデザートは両方同時に運ばれてきましたが、先に食べないと溶けそうだったので、まずは両義家のジェラートプレートから手を付けました。黒桐幹也、両儀式、両儀未那の親子をイメージした、チョコ、ストロベリー、ラムネといったジェラートが3つ載っており、これだけでも十分じゃないかと言うぐらいでした。要するに愛すが3つですからね、あまり胃腸が強くない私はおっかなびっくりしながら食べましたが、普通に美味しかったですね。チョコから食べましたけど、あまり味が濃くなくて、料理の口直しには最適だったかも知れない。
ストロベリーも良い味でしたが、流石に3個を一度には食べられなかったので、ラムネだけ残してオレンジとひまわりのミックスパイに取りかかってみました。こちら、1日限定30個らしいけど、私が訊ねた19時頃でも頼むことが出来たので、平日はそんなに数が出てないのかな? ケーキと迷ったんだけど、ここはやっぱりパイだろうと思いましてね。パイ自体の味は悪くなかったんだけど、オレンジと生クリームの調和が……少し苦みを感じてしまった。コクがある、という言い方も出来るんだろうけど、人を選ぶ味な気がしたな。美味しかったですけどね。
ジェラートやアイスを食べながら、プロジェクターでは未来福音の場面カットや設定画などが音楽に合わせて流れていたんだけど、未那と光溜の設定画が観られて良かった。途中で画面はニコ生に切り替わり、マチアソビチャンネルですか、その放送を流していました。ufotableが主催のイベントですから当然だろうけど、徳島からの生中継ということで、30分ぐらい観ていくことに。観ながら最後のジェラート、末那のラムネ味を食べましたけど、これはもう本当に子供っぽい味でしたね。青系のアイスにシュワッとしたラムネが入っていて、大人っぽいチョコとストロベリーに比べると、まだまだ子供といった感じがしました。ただ、それでもピリッとしたラムネの風味が、末那の小悪魔的なところをよく表現しているような気がして。ジェラート1つに何を語ってるんですかね、私は。

ランチョンマットをしまう為のA3クリアケース、まあ、大きなクリアファイルなんですが、それも購入して締めて2900円。食事としては結構な額になりましたが、割と満足しています。カフェを出たのは20時頃で、中野駅まで戻って新宿に向かい、快速を逃しつつ湘南新宿ラインで帰路につき、帰宅したのは22時前だったかな? それほど気軽に行ける場所ではないけれど、食事はそれなりに美味しかったし、店内の雰囲気も良かったから、リピートはアリだと思います。ただ、今度は通常メニューのときに行きたいかな。まだ、通常メニューというものが存在していればの話ですが。
後、そこかしこにSDキャラの切り抜きが張ってあったのは良かったですね。未那と光溜に関しては、全部撮ってきたと思います。いや、本当に可愛い娘だ。
昨日と今日、都内某所で朗読劇というものを観劇していました。私は特に演劇畑というほどではないですが、元々お芝居は結構好きで、主に喜劇とSFを中心に観ることがあります。それは例えば大劇場で上演されるようなものであったり、あるいは小さな、それこそ十数人も入れば一杯といった箱という場合もあります。今回の朗読劇は後者に分類されるもので、しかも普通の芝居でなくて朗読劇ですから、全体的にこざっぱりとした印象でしたね。お世辞にも広い会場じゃないし、窮屈さがなかったと言えば嘘になるけど、それだけに演者との距離が近く、朗読ですか、言葉の一つ一つがズシンと来ましたね。

では、そんな2日間を振り返ってみましょうか。

夏の海で逢いましょうと題された朗読劇は、声優プロダクションのガジェットリンク所属の面々が中心となって行った催し物だ。今の私は既に声優ファンと呼べるほどの存在ではないけれど、今回は少なからず縁があり観客として参加した。観劇は久しぶりだったが、元より芝居は好きだ。朗読劇だと差ほどの違いはあるかも知れないが、だからといって観ない理由にはならない。
公演は全部で三回、28日の夜と、29日の昼と夜。私は全公演を予約したが、結局行くことが出来たのは両日の夜だけだった。つまり、初日と千秋楽ということになる。二日間しかないので当たり前だが、それが却って印象的だったかも知れない。昼公演に行けなかったのは、前日に映画の最速上映を観た際、終電も始発もないようなみなとみらいから、横浜まで歩いたのが原因らしかった。大した距離ではなかったはずだが、どうにも足の裏が痛く、上手く歩けない。実は28日の夜にはそうした異常に気付いていたのだが、筋肉痛か、もしくは歩き詰めで疲れただけだろうと放置していたのだ。
まあ、そんな私の身体が惰弱だという話はどうでも良いとして、まずは28日の夜から。朗読劇の会場になったのは江古田という街にある、小さなイベントスペースだった。兎亭、という名前だったか、駅から少し歩いた、住宅街の中にあるところだ。初見では如何にも迷いそうな場所だったが、事前に朗読劇の主催側が写真付きの道順をブログにアップしていたから、私はそれを参照することで迷わず着くことが出来た。ただ、これもどうでもいい話だが、観劇前に地元で散髪をしていたので、到着時間が少し遅れ、着いた頃には開場時間を僅かに過ぎていたと思う。

予約名を告げて、2000円のチケット代を払う。小さな舞台としては、まずまずの価格だろう。事前に聞いていた公演時間は1時間と少し。大劇場でもない、まさに小屋という場所で行うなら、その時間も納得のいく話だ。イスはパイプイスかと思ったが、色々な大きさ、形をしたものが数種類、小さい順に前から並んでいた。それはそれで面白く、尚且つ最前列も空いていたのでそこに座ろうかと思ったが、最前列のイスは背もたれもないような小さなイスだった為、私は二列目の真ん中へと腰掛けた。お世辞にも座り心地が良いとは言えないが、一時間程度なら我慢出来ないこともない。それに、多少の固さなど面白い芝居の前では気にならなくなるはずだ。
開演時間は少なからず押した。19時開始が、19時10分だったか。まあ、この程度なら誤差の範囲内だろう。飲み物の購入を勧められるも、あいにくと私には持ち合わせがあまりなかった。
朗読劇そのものは、短編というべき話が3本立ての構成だった。連続している訳でもなく、オムニバスでもない、全く関係の無い話。しかし、全体を通してのテーマというのか、そういうのは少なからず見えたように思える。1本につき20分程度、朗読劇としてはこれが長いのかどうか、基準を知らない私にはなんとも言えなかったが、私は元々ラジオドラマを聴いて育った世代なので、話が短く綺麗に、コンパクトに纏まっているのはなかなかに好感が持てる。シンプルなものが好きなのだ。派手さに感動を覚えることは勿論あるし、臨場感に胸をときめかせることもあるだろうが、私の根底はシンプルさを求めている。まあ、友人に言わせればそれは淡泊さの表れなのだというが。

話を朗読劇に戻そう。折角だから、3編それぞれの話について感想を書きたい。

最初に上演された「愛でしょ、愛」は、話の完成度としては最も優れていたように思える。原作は山本文緒の小説だそうで、この人はコバルト文庫で活躍していた少女小説家だ。今も一般文芸で活躍している現役女流作家だが、私はコバルト文庫の方が馴染み深い。まあ、この作品は角川文庫の収録作品らしいが。
話の内容としてはこうだ。田舎に住んでいる母親が、東京で生活している娘の元へ訪ねに行く。東京のデザイン学校に通った後、デザインの仕事をしていると思っていた娘が、親に隠れてレディースコミックで活躍する漫画家になっていたからだ。今日日、なかよしやりぼんでさえ、本当にこれを小学生が読むのかと思ってしまう程だ。本物のレディースコミックなど、それこど下手な成人漫画よりも色気とエロスがある。
母親はそうした現実にショックを受け、娘を問い詰めに行く訳だが、そこで娘の暮らしぶりと仕事ぶり、彼女を慕うアシスタントの言葉を聞くなどして、最終的には考えを改めるというのが話の大筋になる。全体的に性的なもの、まあ、ハッキリ言ってしまうとセックスというものへの考え方がテーマとして見え隠れしており、台詞だけでも何度出てきたか分からない。母親もそうだが、観客だって若い娘さんからそういう言葉が繰り返されるのはショックだったろう。私は……まあ、なんとも言えないが、しかし、この言葉が結構面白いのだ。タイトルにもあるとおり、この話の絶対的なテーマはなのだと思うが、最初は母親が否定し、いやらしく、不潔に感じていたセックスという言葉が、話が終わる頃、つまり母親が娘のことを認め、考えを改める辺りになったら、まるで不快に感じなくなっていたのだ。これはもう、母親役の役者が凄いとしか言い様がない。序盤から終盤に掛けての感情の流れを上手く演じており、観客である私も感情移入していたからこそ、ラストに共感することが出来たのかも知れない。

2本目は「Re:きみに…」というタイトルの作品で、東京ポップシップという劇団が公演していた芝居が原作のようだ。おそらく、原作は声劇ではないのだろう。原作元の公演情報を見た限り、この朗読劇には登場しないキャラと思わしき名前が幾つかあった。それを朗読劇用に脚色したのだろうが、この話も結構良かった。内容としてはありきたりな、どこかにありそうな青春話で、登場人物はすべて学生だ。
主人公がヒロインに呼び出され、愛の告白でもされるのかと思いきや、実際にされたのは相談だった。ヒロインは主人公の親友から告白され、それに悩んでいたというのだ。この親友、別に悪い奴じゃない。いじめられっ子がボクシングに打ち込んで、めきめきと力を付けて今じゃボクシング以外のことは考えられないというスポーツバカ。話だけ聞くと堅物言うイメージがあるものの、少年らしい恋心も持っていたようで、ヒロインに惚れて告白をしたという訳だ。主人公にとっては親友であり、当然気の良い奴だということを知っている。迷うぐらいなら付き合ってみたらどうだと、思わず親友の恋を応援する訳だが、ヒロインは乗り気じゃない。親友……コウイチという名前なのだが、彼のことが嫌いではないのだが、付き合うことが出来ないのだという。
詳しい理由や事情も分からぬまま、しかし、協力することだけは約束して、その日以来主人公とヒロインの仲は深まっていく。よくある話で、二人はこれが縁で仲良くなり、周囲からは付き合っているとしか思えないほどになる。しかし、忘れてはならないのが、この二人の関係はあくまで主人公の親友、コウイチの恋心の上に成り立っているということだ。いつまでも告白の返事をしない訳にはいかない。ヒロインは一つの想いを旨に、その告白を断ることにした。
実は、ヒロインがコウイチの想いに答えることが出来なかったのは、彼女の友人が彼のことを好いていたからだ。自分が受け入れれば、彼に恋する友人との関係が壊れてしまう。主人公に相談を持ちかけた根本的な理由も、そこにあるのだろう。だけど、今のヒロインにとってそれはいい訳に過ぎない。だって彼女は、既に主人公のことが好きになっていたから。そして、主人公もそれは同じだった。
しかし、主人公がヒロインの気持ちに応えると言うことは、即ち親友を裏切ることになる。ヒロインが友人に感じた後ろめたさと、殆ど変わりが無いものだ。主人公は迷い、悩みながら、自分の気持ちに蓋をする決意をするのだが……そこにヒロインの友人たちがやってきて、話は思わぬ方向に進んでいく。オチは敢えて書かないことにするが、決してハッピーエンドという訳じゃなかった。青春ものとしてはありきたりな話だが、主演を務めた役者がなかなかに演技達者で、声の通りが良かった。ヒロインを演じていた娘さんも、若い頃の白鳥由里みたいな瑞々しいヒロインボイスをしており、それも印象に残った。
ところでこの作品、主人公の親友であるコウイチとやらは、遂に出てこないで話が終わった。いや、役者が割り当てられていないだけで実際には出てきているのだが、まるでコウイチの役者もその場にいるような、そんな強いイメージが私の中に残ったのは、主人公を務めた役者の力量だと思う。

そして最後の作品、朗読劇の表題作である「夏の海で逢いましょう」だが、これはネットで台本が公開されていた。元々、声劇用に書かれた作品ということで、まさに朗読劇に打って付けの内容という訳だ。登場人物は先の2本に比べて極めて少なく、主人公の少女と、彼女が出会う女性の2人だけだ。実際の台本にも、それ以上のキャラクターは存在しない。
話の内容も至ってシンプルだ。家庭や学校生活に問題を抱える少女が、大好きだった祖母の死を受け止めきれず、涙を流すことが出来ずにいた。両親や親戚連中はそんな少女を白眼視し、それに耐えきれなくなった少女は通夜の席を抜け出して、近くの浜辺で一人の女性に出会う……
なんというか、この作品は多くを語は野暮といった感じがして、なかなか感想を書きづらい。シンプルで分かりやすく、小綺麗に纏まった良い作品だった。愛しき人の死と、それに対する向き合い方。どの作品もテーマ性は強く、そして重たいものが多かったが、希望や展望という意味では、それなりに明るいラストを迎えていたと思う。10代の少女が抱える葛藤、悩み、息苦しさ。主演を務めたのは石原舞という声優だが、彼女はやはり、心に色々と抱え込んでいる少女を演じるのが上手い。何かを吐き出したい、でも、言葉にすることが出来ない。誰かに聞いて貰いたい。けど、誰も聞いてはくれない。そうした少女の積もり積もった感情と、それを吐露する瞬間はかなり見応えが合ったように思う。
そんな少女の感情を受け止める女性の役者も見事だった。諭す訳でもなく、叱る訳でもなく、しかし、話を聞いてくれる。少女には、そういう存在が必要だったのだ。
少女が枯れていた涙を取り戻し、泣きじゃくるシーンがある。熱の入った演技だと思ったが、顔を上げた石原舞が実際に泣いていたのが印象深かった。あぁ、役者だなと、素直に感じ入ることが出来た。

これらの感想は主に初日のものだが、千秋楽もそれほど違いがある訳じゃ無い。ただ、一度聞いた話だったからか、今度は役者の演技により着目出来たように思う。知り合いが幾人か来ていたので挨拶もしたが、終演後は互いに用があるということで少し話をするだけで分かれた。江古田は軍鶏が美味しいというので興味もあったが、それはまた別の機会にしよう。横浜に帰り、メロンとゲマ屋が閉まっていたのでとらで少し買い物をして、桜木町で友人にCDを渡した後、私は家に帰った。
おそらく年内に芝居を観に行くことなどもうないだろうが、久々に観劇を楽しむことが出来た。また、次回の公演に期待することとしよう。

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