COMIC1☆9に出ます。何かイベント時期にしか更新していませんが、そういえばHPやpixiv、ツイッター等では告知してたけど、この日記はすっかり忘れていました。何だかんだで前日になってしまいましたが、新刊出します。今回は初めてのジャンルで、もっと言えば小説本ですらありませんが、前々から作ってみたかった本なので間に合って良かったです。久々に締切も守ったし。
そんな訳で、いつも通り以下が当日の出し物になります。前回のコミスペで色々発掘はしましたけど、コミ1に持っていくものはそれほど多くない感じ。
こんな感じでしょうか。書き出してみると結構種類があるように思いますが、既刊もグッズもそれほど数が残っている訳ではないので、メインはあくまで新刊になります。
声優の本を作るというのは初めての経験で、しかもB5サイズというのは個人誌だと今までありませんでしたからね。合同誌ではあるんだけど、それだけにどんな仕上がりになるのか、今からワクワクしています。
新刊について軽く説明すると、まあ、上にも書いてある通り声優・くすはらゆいさんの2014年出演作品を中心に纏めた本になります。ただ、作品よりも演じたヒロインについてページを割いているので、作品その物の感想とかそういうのはあまり少ない……かな? あくまで、くすはらゆいの本ですから、そこら辺は線引きというか、情報を整理しています。
構成としてはメインヒロイン、又はそれに準ずるキャラは見開き2ページで、所謂サブキャラは1ページで紹介しています。作品の基本情報、ヒロインのプロフィールに、シナリオの感想。そしてゲームその物について。特典情報なども載せていますが、こちらはキャラの抱き枕とかそういうのよりも、店舗特典ドラマCDなど、音声特典のことを書いてます。HPにも記載してますけど、意外とCD出てるんですよね。
くすはらゆい好きによる、くすはらゆい好きの為の本だと思うので、彼女に興味あるけど出演作はあまり知らない、好きだけど全作品はプレイできてないみたいな人は、まあ、データブック、あるいはガイドブック的な意味合いの本にもなっているから、是非とも1冊、お手に取ってみてください。勿論、コアなファンが読んでも楽しめる内容にはなっている……はずです。
今回は分かりやすく2014年だけに絞りましたけど、その内2014年以前についても書きたいものです。まあ、大半が遠野恋についてで終わりそうな気もするけど、番外編と言うことでね、冬コミ辺りで考えて見るのも良いかもしれない。
最初は手探りで作り始めた本だけど、完成してみると結構しっくりきたので、今後、コミ1辺りで継続的に出していきたいなと、そう考えています。冬コミだと12月出演作をカバーできないし、夏コミだと遅いからね。勿論、需要があればだから、明日の反応次第ってのはあるけども、作っていて楽しかったのは事実だから、自分でも早く本を手に取ってみたいというのが今の正直な気持ちですね。
そんな訳で、明日は宜しくお願いします。
そんな訳で、いつも通り以下が当日の出し物になります。前回のコミスペで色々発掘はしましたけど、コミ1に持っていくものはそれほど多くない感じ。
イベント名:COMIC1☆9
参加日:2015年5月2日(土)
会場:東京ビッグサイト
スペース№:ち-45b シャリテクロワール
新刊
くすはらゆいData Book-Vol.1-Alice
ジャンル:声優
頒布価格:500円
ページ数:36P
サイズ:B5判
収録内容
声優・くすはらゆいの2014年出演作品を中心に、ラジオ、CD情報等も掲載。
収録作品
12の月のイヴ、Clover Day’s、大図書館の羊飼い -Dreaming Sheep-、魔女こいにっき、星織ユメミライ、G.I.B.(ガールズ・イン・ブラック)、サツコイ ~悠久なる恋の歌~、南十字星恋歌、ヤキモチストリーム、恋春アドレセンス、ジンコウガクエン2 アペンドディスク、残念な俺達の青春事情、ココロ@ファンクション! NEO、春風センセーション!等。
既刊
死蝕現象/上下巻
ジャンル:空の境界×Another
通販価格:1000円
総ページ数:68P+156P
サイズ:A5判
シャロちゃんの休日
ジャンル:ご注文はうさぎですか?
イベント価格:500円
サイズ:A5判
備考:シャロこと桐間紗路が主人公の本になります。
HONEY SO SWEETS
ジャンル:ご注文はうさぎですか?
イベント価格:500円
サイズ:A5判
備考:ココアとチノ中心のオールキャラ本です。
グッズ 各1500円
ヨスガノソラ・春日野悠&春日野穹タペストリー(イラスト:やむ茶)
春日野穹タペストリー(イラスト:wingheart)・展示品
こんな感じでしょうか。書き出してみると結構種類があるように思いますが、既刊もグッズもそれほど数が残っている訳ではないので、メインはあくまで新刊になります。
声優の本を作るというのは初めての経験で、しかもB5サイズというのは個人誌だと今までありませんでしたからね。合同誌ではあるんだけど、それだけにどんな仕上がりになるのか、今からワクワクしています。
新刊について軽く説明すると、まあ、上にも書いてある通り声優・くすはらゆいさんの2014年出演作品を中心に纏めた本になります。ただ、作品よりも演じたヒロインについてページを割いているので、作品その物の感想とかそういうのはあまり少ない……かな? あくまで、くすはらゆいの本ですから、そこら辺は線引きというか、情報を整理しています。
構成としてはメインヒロイン、又はそれに準ずるキャラは見開き2ページで、所謂サブキャラは1ページで紹介しています。作品の基本情報、ヒロインのプロフィールに、シナリオの感想。そしてゲームその物について。特典情報なども載せていますが、こちらはキャラの抱き枕とかそういうのよりも、店舗特典ドラマCDなど、音声特典のことを書いてます。HPにも記載してますけど、意外とCD出てるんですよね。
くすはらゆい好きによる、くすはらゆい好きの為の本だと思うので、彼女に興味あるけど出演作はあまり知らない、好きだけど全作品はプレイできてないみたいな人は、まあ、データブック、あるいはガイドブック的な意味合いの本にもなっているから、是非とも1冊、お手に取ってみてください。勿論、コアなファンが読んでも楽しめる内容にはなっている……はずです。
今回は分かりやすく2014年だけに絞りましたけど、その内2014年以前についても書きたいものです。まあ、大半が遠野恋についてで終わりそうな気もするけど、番外編と言うことでね、冬コミ辺りで考えて見るのも良いかもしれない。
最初は手探りで作り始めた本だけど、完成してみると結構しっくりきたので、今後、コミ1辺りで継続的に出していきたいなと、そう考えています。冬コミだと12月出演作をカバーできないし、夏コミだと遅いからね。勿論、需要があればだから、明日の反応次第ってのはあるけども、作っていて楽しかったのは事実だから、自分でも早く本を手に取ってみたいというのが今の正直な気持ちですね。
そんな訳で、明日は宜しくお願いします。
コミケットスペシャル6参加情報
2015年3月27日 アニメ・マンガ
コミケットスペシャル6にサークル参加します。既に開催日の前日なわけですが、なかなかお品書き等が出来なかったので、ギリギリの告知になってしまいました。今回は新刊こそありませんが、折角のお祭りですし、蔵出し大セールでもやろうかなと思ってまして、自宅に残っていた既刊という既刊、グッズというグッズをかき集めてみました。初の個人誌だったロクゼロ本とか、ヨスガノソラ本全冊、この世に2枚しか存在しない抱き枕カバーなど、懐かしいものや新しいもの含めて全部持っていきます。
詳しくは画像のお品書き又は、ピクシブにアップした詳細を参照して頂ければと思いますが、一応はここにも文字情報として載せておきます。
種類だけは物凄い数になってますが、実際の冊数はそれほどではありません。蔵出しなので各5冊もあればいい方で、グッズに関しても似たような感じです。なので、確実に欲しいという方はなるべく早めに来ることをオススメします。
シエル抱き枕カバーは過去に2枚だけ作って展示していたやつで、展示品としては使用しましたが、それ以降は綺麗に畳んでタンスの奥底に眠ってました。片面印刷でオリキャラも一緒に描かれてますが、まあ、私以外はイラストレーターしか所持していないレア物なので、シエルが好きだという人は是非。
ロクゼロセットは都合上、午後からの頒布となりますが、これは本当に在庫がないので1限です。頒布形式は……それほど状態が良いとも言えないので悩みどころですが、売り子と相談の上、最適と思われるものを考えようかと思います。まあ、そこまでの需要があるかどうかは謎ですが。
ヨスガノソラセットに関しても1限ですが、こちらは午前中からの頒布を予定しています。状態はそこそこですが、今回のために再印刷した本もあるので、宜しくお願いいたします。
バラ売りの方も今まで作ってきた本は大体揃っていいますが、流石に机に全て広げることは難しいので、売り子に欲しい本を伝えて頂き、スペース内から出す形になると思います。なので机の上になくても、お気軽にお声がけ下さい。
尚、グッズに関してですが、一部は展示用に飾る場合もございます。展示品をそのままお渡しすることもありますので、その点ご了承下さい。
それではもう明日どころか半日後のような気もしますが、宜しくお願いいたします。
詳しくは画像のお品書き又は、ピクシブにアップした詳細を参照して頂ければと思いますが、一応はここにも文字情報として載せておきます。
コミケットスペシャル6 お品書き
開催日:2015年3月28日(土)
会場:幕張メッセ
スペース№:L-55b
サークル・シャリテクロワール
ロックマンゼロセット
内容
赤き閃光の英雄-上-
赤き閃光の英雄-下-
逆襲の救世主-上-
逆襲の救世主-下-
赤き閃光の英雄-読本-
ゼロ本
価格:時価
備考:限定1セット。午後からの頒布を予定しています。
ヨスガノソラセット
内容
遥かな穹、トカイノソラ、オカシノソラ、オトギノソラ、マクラノソラ、
サクラノソラ、マフユノソラ、カフェノソラ、シノビノソラアシタノソラ
ヨスガノソラアンソロジーハルカノソラ
春日野穹イラスト集-蒼穹-
ヨスガノソラ同人誌総集編「悠久の穹」
悠久の穹タペストリー
価格:1万円
備考:限定1セット。開場時からの頒布を予定しています。
空の境界セット
内容
死蝕現象上下巻
価格:1000円
バラ売り
ヨスガノソラ同人誌
遥かな穹:500円
マフユノソラ:500円
カフェノソラ:500円
アシタノソラ:500円
ロックマンゼロ同人誌(各上巻のみ)
赤き閃光の英雄-上-:1000円
逆襲の救世主-上-:1000円
リリカルなのは同人誌(R-18)
るーるーのほん:300円
神のみ同人誌
天球の記憶:500円
minori同人誌
銀月の魔女:200円
夕月の恋:300円
.hack(黄昏の腕輪伝説)同人誌
Ruin Knight lore:200円
フェイツ・パペットショウ:500円
ヴァニタスの羊同人誌
ラインケ狐の伝説:500円
スパイラル同人誌
星影懺悔:200円
蔵出しグッズ
夕月の恋(夏ペル&すぴぱら)タペストリー:1000円
悠久の穹タペストリー:1000円
春日野穹タペストリー:2000円
シエル抱き枕カバー:3000円
種類だけは物凄い数になってますが、実際の冊数はそれほどではありません。蔵出しなので各5冊もあればいい方で、グッズに関しても似たような感じです。なので、確実に欲しいという方はなるべく早めに来ることをオススメします。
シエル抱き枕カバーは過去に2枚だけ作って展示していたやつで、展示品としては使用しましたが、それ以降は綺麗に畳んでタンスの奥底に眠ってました。片面印刷でオリキャラも一緒に描かれてますが、まあ、私以外はイラストレーターしか所持していないレア物なので、シエルが好きだという人は是非。
ロクゼロセットは都合上、午後からの頒布となりますが、これは本当に在庫がないので1限です。頒布形式は……それほど状態が良いとも言えないので悩みどころですが、売り子と相談の上、最適と思われるものを考えようかと思います。まあ、そこまでの需要があるかどうかは謎ですが。
ヨスガノソラセットに関しても1限ですが、こちらは午前中からの頒布を予定しています。状態はそこそこですが、今回のために再印刷した本もあるので、宜しくお願いいたします。
バラ売りの方も今まで作ってきた本は大体揃っていいますが、流石に机に全て広げることは難しいので、売り子に欲しい本を伝えて頂き、スペース内から出す形になると思います。なので机の上になくても、お気軽にお声がけ下さい。
尚、グッズに関してですが、一部は展示用に飾る場合もございます。展示品をそのままお渡しすることもありますので、その点ご了承下さい。
それではもう明日どころか半日後のような気もしますが、宜しくお願いいたします。
アニメミライ2015特別上映会の感想
2015年3月22日 アニメ・マンガ日本橋のTOHOシネマズで、アニメミライ2015の特別上映会を観てきました。世間ではAnime Japanというジャパニメーション最大のコンベンションが行われているはずですが、その真裏でやっているのが東京アニメアワードフェスティバル。その中のプログラムとして、アニメミライの新作を上映したという訳ですね。招待状が届いたので行ったのだけど、なかなかどうした、考えさせられる内容でした。
文化庁が主催……いや、後援かな? とにかく、お役所主導で若手アニメーター中心の新作、オリジナルアニメを作るというのがこのアニメミライの趣旨な訳だけど、企画が通って、いざ上映された作品を見比べてみると、スタジオごとの個性や、アニメというものに対する思想のようなものが見えてきてなかなか興味深かった。
13時半開演で16時半までと招待状には記載されていたから、3時間の長丁場を覚悟していたのだけど、実際には15時半前に上映は全て終了し、始まる前のアナウンス等を含めれば、1作品30分もなかったのではないだろうか? 今のTVアニメーションが1話大体20数分であることを考えれば、大体それと同じぐらいだと思うけど、これといって物足りなさは感じませんでした。長編を観に行った訳でもないし、予めそういうものだという認識があったのも大きいのかな。
200席以上ある劇場の内、150席は一般の招待客用で、落選者も出たぐらいだから、それなりに人は入っていたように思います。ただ、プレスや関係者はそれほど多いようにも感じられず、そこら辺はAnime Japanに流れたのかも知れません。内容自体はそれほどお堅くもなかったけど、取材しがちのある企画という意味では。Anime Japanの方が華やかですからね。私はああいう大きなイベントに参加するだけの気力や体力をもう持ち合わせていないから、こっちの上映会を選んだ訳ですが、まあ、特に騒がしいようなこともなく、ゆったりとした気持ちで観られました。もっとも、劇場全体で考えれば、都心にあるとはいえ普通の映画館ですから、一般のお客さんも多くて、そこに今回の招待客だから結構ごった返してましたけども。最近は日本橋……というか、三越前も次々に新しい商業施設が出来て、流行ってますからね。映画館の下にある店でオムレツを一度食べてみたいのだけど、まあ、そんな話はどうでも良いとして各作品の感想を。
アキの奏で
この頃は漫画原作やラノベ原作のアニメを多く手掛けていることで有名な、J.C.STAFFの作品。
スタジオの歴史は浅くもなければ深くもない、80年代の後期に出来た所ですが、名が売れてきたのは2000年代以降でしょうか? あくまで私の印象になりますけど、感覚的な意味では比較的新しいイメージがあります。
そんなJ.C.STAFFがアニメミライ用に制作してきたアキの奏では、和太鼓に青春を費やした少女の人生と将来を描いた作品です。子供の頃に一時打ち込んだ和太鼓を、高校になって再開し、そのままプロの道に歩んだアキが、かつての恩師に請われて故郷の祭で行われる太鼓祭の指導をするため、東京から実家の熊本に帰省する……というのが大まかなあらすじ。
和太鼓といえば裸一貫、ふんどし一丁、さらしを巻いた上に法被を着込みと、何かと男臭いイメージがありますが、女性の和太鼓奏者というのはそれほど珍しくもありません。私の母校にも和太鼓部はありましたが、クラスの女子が所属しており、コンクールだか親善イベントだかでアメリカに行き、そこで太鼓を叩いたという話を聞いたこともあります。確か、1セント硬貨だかをお土産に貰った記憶があるので、女性が太鼓奏者をやっていることへの違和感は微塵もなく、設定はすんなりと受け入れられました。
ただ、世間一般に和太鼓奏者というのはそれほど儲かる職業ではなく、和太鼓を披露する場所というのも限られています。主人公であるアキが所属している集団は一応のプロだけども、和太鼓だけで食べていけるはずもなく、あるものは土木作業員を、そして主人公のアキもバイトをしているなど、決して安定しているとは言えません。アキは夢を叶えてプロになったはずですが、その現状や訪れた将来に対して不安を抱いており、故郷に帰り、過去を回想する中で、自分を見つめ直していく訳ですね。
映像はJ.C.らしい画風ながらも、短編作品、つまりショートフィルムであることを意識しており、太鼓をメインとした祭り囃子や、少年少女たちの幼少期から中高生時代に掛けてまでの青春を綺麗に描いていたと思います。
故に映像はチープであるはずもなく、題材に対して最大限の表現方法と、見せたい物がハッキリとした画になっていたのですが、それに引き替えると、お話の方はやや陳腐だったかなと。これは私が映像屋でもアニメ屋でもなく、文章畑にいる人間だからだと思いますが、この企画自体があくまで若手アニメーター育成のため、つまり作画ないし動画がメインであるから、話はそれに合わせてどうしてもコンパクトというか、分かりやすい物になっていたように思う。シンプルというより、簡単なんだよね。殊更、斬新さや驚きを求めていた訳でもないけど、面白味を感じることも出来なかった。
私が一番これはどうかな? と感じたのは、作品を彩るキャスト陣です。主人公であるアキ役、つまり主演は声優・佐藤利奈で、他に助演で釘宮理恵など、J.C.STAFFの作品で一度は主人公、あるいはヒロインを務めてきた一線級の声優が揃っていました。当然、プロですから演技は上手いですし、そつのなさという意味では完璧だったけど、何か浮いてるんだよね。今時のアニメで聴き慣れた、聴き慣れすぎた声というか、若手メインの作品という企画に対して、新鮮味が薄れてしまった。
けれど、これは仕方のない一面もあるのだと思う。アナウンスによる説明によれば、アニメミライは若手アニメーターの育成と、彼らに機会を与えることでそのモチベーションを高めるものだそうです。薄給で知られるアニメーターのモチベーションアップに、お賃金の昇給以外あるのかは分かりませんが、声優の存在は決して小さくないのでしょう。
自分の手掛けた作品とキャラに、あの声優さんが声を吹き込んでくれる。若手にとってこれほど嬉しいことはないだろうし、J.C.はその辺りの効果を意識していたのかも知れない。企画が企画なんだから若手声優とかにもチャンスを言いたくなる気もするが、それだと趣旨が広がり過ぎちゃうからね。J.C.の選択もまあ、一つの答えではあったと思います。
ハッピーカムカム
CMでよく耳にする結婚相談所と同じ名前ですが、SynergySPが制作したこのアニメは、テーマ性という意味では一番分かりやすい、もっと言えばありきたりな作品でした。今のアニメでは出来ない物を作ろうというコンセプトの通り、古くさいギャグ物という感じだけど、それだけに観やすい作品ではあったと思う。
仕事を辞めて、離婚して、母親も死んだ男が、遺産を元手にメイドロボの購入を考えたところ、業者が持ってきたのは萌えとは程遠い、母ちゃんロボットのヨシコだった……という話は、昭和のドタバタギャグを彷彿とさせるけど、それが特別面白いかと言われたら、まあ、普通なんだよね。今の時代にこういうアニメをよくやったという点では褒めるに値するんだろうけど、逆に言えば「昔はこういうのあったよね」という、いつか観たような作品になってしまったのも事実というか。若手が作るにしては、新しさに欠けていたというか、勿論、今の若手が作れないであろう古き良きアニメという意味では、それはそれで良い勉強なのだろうけど……凡庸な話だったし、その割にはちとくどく感じた面もあっただけに、ちょっと評価に困る。
泣かせるようなシナリオ運びだけど、これで泣くのはよくない気がしたというか。
だって、男だったら泣かざるを得ない話じゃないですか。そこが卑怯というか、実際に私はグッと来てしまったんだけど、中年ないしその手前に差し掛かった男性が感じている孤独、無気力、そこに母親という存在や、母性のありがたみ。寄りかかるものが少ない大人にとって、子供のように甘えられる環境ってのは重要なんですよ。
単純に話の善し悪しで言えば、多分この作品が一番いいと思う。凡庸ではあったけど、それだけに崩れることがなくて、展開なんて観てれば丸わかりだけど、だからこそ共感する部分も多いし、話がすっと入ってくるんだよね。
けれど、映像は何せ日常ギャグ物だから特筆してここ! というシーンはなく、たとえば一つ前のアキの奏でみたいに、和太鼓の演奏シーンでドーンと魅せるような、そんな印象的なものが残らなかった。しいて言えば、ヨシコと過ごす日々や、時間経過の描写が鮮やかだったけど、どちらかと言えばこの作品はお話メインのような気がしてならない。そこがどこか中途半端に映ってしまった面は否めないけど、こういう作品を作ることが出来る、という意味では、アニメミライの意義を強く感じたような気がする。
音楽少女
私は一応、この作品を観に今回の上映会に行った訳ですが、まあ、安定していたというか、面白かったですよ。如何にも今時の美少女アニメ、萌え作品といった感じで、作品的な古くささは微塵も感じさせず、テーマ的にも現在進行形の青春であり、非常に明るい作風でした。
音楽少女はCosmic recordが2012年頃より始めた音楽プロジェクトの総称で、そのCosmic recordがアニメ製作スタジオのStudio DEENの傘下になったことで、今回のアニメ化に結びついたという事情があります。つまり、漫画や小説ではないにせよ、原作といえる存在があるんですね。原作が言い過ぎなら、設定とでも言いましょうか、少なくとも既存の作品を使ったオリジナルアニメーションな訳です。
音楽に熱情を捧げる新入生千歳ハルと、音楽が好きながらもあがり症の性格のため人前で歌うことが出来ない熊谷絵里。この二人の出会いと、音楽にかける熱い想い、そしてその先にある別れを、音楽少女の数々の楽曲をと共に描いたのが、アニメ版音楽少女なんだけど……いや、面白いんですよ? 今時であるだけに観やすく、知っているキャラだからこそ楽しく、細かいネタも楽しめましたから。
しかし、この作品はやっぱり音楽なんだよね。伝えたいものがあるとすれば、それはアニメではなくて音楽なんですよ。アニメミライを利用して……という書き方は綺麗じゃないけど、アニメミライを使って音楽少女という作品と、その音楽を世に知らしめたというのが正しい気がする。
それだけに上映された4作品の中では一番の異色作だったのではないか? と、思います。言ってしまえば、別にこれアニメミライじゃなくてもよくね? と、感じたのも事実であり、良く出来ているからこそ、面白いからこそ、何だか酷く場違いな気分でムズムズしてしまった。「ちょっとこの場所お借りしますね」といった感じの、そんな気分が強かった。話自体も決められた分数に合わせて、取って付けたような展開だったと思うし、ハッピーカムカムのように展開の予想はし易いけど、とりあえずオチを付けるために山や谷を用意しました、みたいな安直さが見受けられた。別にハルの留学設定とかいれずに、それこそライブシーンに多大な時間を取って、現代アニメーションにおける演奏、歌唱、ライブ、コンサートといったシーンの重要性と派手さをアピールするべきだったのではないか? その方向に振り切った方が、映像としてのインパクトが又違っただろうに。変にお話として物語性や中身を加えようとした結果、音楽少女が伝えるべき音楽が霞んだというか、鈍くなった印象があるね。
声優は勿論音楽少女の楽曲を担当している人がそのまま出演して、助演に早見沙織など、こちらも歌唱力には定評のある声優が出ていたけど、アキの奏でほど違和感を覚えなかったのは、やはり既存の作品という点が大きいのだと思う。
勿論、現代アニメ化文化に置ける美少女アニメの立ち位置とか、重要性を示す意味では価値があったのだろうけど、今少し別の形で出しても良かったのではなかろうか。プロジェクト、あるいはコンテンツとしての力は強いのだから。
クミとチューリップ
手塚プロダクションが送り込んできた作品は、手塚治虫の息子である手塚眞が総監督を務めるアート系のアニメでした。
いや、アート系と決めつけるのはどうかと思うけど、この作品は若手アニメーターを育てるというアニメミライの趣旨に対して、一つの正答を出したかのような強い印象を受けた。少なくともJ.C.STAFFが作ってきた作品とは真逆の位置にあり、企画を逆手に取った、あるいは正直に解釈した直球という気もします。何せこの作品、声優がいないんです。勿論、キャラクターが存在しない、という訳ではありません。キャラは沢山出てくるし、登場するメインキャラ、という意味では今年のアニメミライ出展作品では一番多かったのではなかろうか?
にもかかわらず、この作品には台詞が存在せず、音楽とキャラクターの動きだけで、作品世界を過不足なく表現し、台詞やナレーションが一切ないにも関わらず、観る者に対してお話の内容を理解させてしまう、実に優れたアニメーションでした。
話その物は映像のみで伝えるという観点から、それほど複雑なものではなく、科学の発達した未来社会における一輪の花という、非常に分かりやすいテーマを選んでいます。それが現代への警鐘なのか、未来への説教なのかはともかく、この作品で特筆すべきは用いられた技法であり、そこをまず評価すべきなのではないかと感じます。
台詞を敢えて入れないことで、画面を見なければ話が分からない、つまり、映像を見せるという意味でこれほど直接的な作りをしてきたのは、このクミとチューリップだけです。J.C.が作ったアキの奏で、あれの配役について疑問を呈しましたけど、手塚プロは声優を必要としない作品を出すことで、あくまで映像を主役にしたんです。
アキの奏では若手の作品という前提に対し、一線級の声優が却って重荷になっていて、音楽少女は既に確立されたキャラクターと声優の存在が、新しさを感じさせなくなっていた。無論、声優はアニメーション作品を構成する上で重要なファクターだけど、アニメミライのようにコンセプトがハッキリしている企画では、作品を食ってしまう場合もあるんですね。そこを、手塚プロは意識していたのか、もしくは理解していたように思います。
総監督は前述の通り、手塚眞。この人はもう50代で全然若手などではありませんが、アニメミライはベテランから若手へ、その技術の継承も兼ねているそうだから、人選自体は別に不思議じゃありません。ベテランが指揮して、若手が作る。形としてはもっともスタンダードであり、企画趣旨にも適していたと言えるでしょう。
まあ、タダで招待して貰った身としてはあまり御託を並べてもしょうがないけど、そういえば、音楽少女が終わったとき、幾人かが退場したのは気になりましたね。3時間ではなかったにせよ、それなりの長丁場、予定があったのかも知れませんが、招待客だからといって、途中で帰るのは如何なものだろうか。あれは、ちょっと気になりました。
全体の感想としてはそれぞれ個性があって、アニメミライという企画をどのように捉えたのかが、DEEN以外からは伝わってきたように思います。ただ、上映前のアナウンスで海外下請けが常態化しているアニメーション製作に対し云々と言ってましたが、その割にどの作品も自社以外に動画等で多数の国内スタジオに下請けを回していたようですし、手塚プロの作品なんて、出展しているはずのJ.C.STAFFの名前がありましたからね。それを観てしまうと、あまり意味がないんじゃないかとも感じてしまいます。
来年があるのかどうかは知りませんが、意義自体はある企画だと思うから、続けていって貰いたいものです。
文化庁が主催……いや、後援かな? とにかく、お役所主導で若手アニメーター中心の新作、オリジナルアニメを作るというのがこのアニメミライの趣旨な訳だけど、企画が通って、いざ上映された作品を見比べてみると、スタジオごとの個性や、アニメというものに対する思想のようなものが見えてきてなかなか興味深かった。
13時半開演で16時半までと招待状には記載されていたから、3時間の長丁場を覚悟していたのだけど、実際には15時半前に上映は全て終了し、始まる前のアナウンス等を含めれば、1作品30分もなかったのではないだろうか? 今のTVアニメーションが1話大体20数分であることを考えれば、大体それと同じぐらいだと思うけど、これといって物足りなさは感じませんでした。長編を観に行った訳でもないし、予めそういうものだという認識があったのも大きいのかな。
200席以上ある劇場の内、150席は一般の招待客用で、落選者も出たぐらいだから、それなりに人は入っていたように思います。ただ、プレスや関係者はそれほど多いようにも感じられず、そこら辺はAnime Japanに流れたのかも知れません。内容自体はそれほどお堅くもなかったけど、取材しがちのある企画という意味では。Anime Japanの方が華やかですからね。私はああいう大きなイベントに参加するだけの気力や体力をもう持ち合わせていないから、こっちの上映会を選んだ訳ですが、まあ、特に騒がしいようなこともなく、ゆったりとした気持ちで観られました。もっとも、劇場全体で考えれば、都心にあるとはいえ普通の映画館ですから、一般のお客さんも多くて、そこに今回の招待客だから結構ごった返してましたけども。最近は日本橋……というか、三越前も次々に新しい商業施設が出来て、流行ってますからね。映画館の下にある店でオムレツを一度食べてみたいのだけど、まあ、そんな話はどうでも良いとして各作品の感想を。
アキの奏で
この頃は漫画原作やラノベ原作のアニメを多く手掛けていることで有名な、J.C.STAFFの作品。
スタジオの歴史は浅くもなければ深くもない、80年代の後期に出来た所ですが、名が売れてきたのは2000年代以降でしょうか? あくまで私の印象になりますけど、感覚的な意味では比較的新しいイメージがあります。
そんなJ.C.STAFFがアニメミライ用に制作してきたアキの奏では、和太鼓に青春を費やした少女の人生と将来を描いた作品です。子供の頃に一時打ち込んだ和太鼓を、高校になって再開し、そのままプロの道に歩んだアキが、かつての恩師に請われて故郷の祭で行われる太鼓祭の指導をするため、東京から実家の熊本に帰省する……というのが大まかなあらすじ。
和太鼓といえば裸一貫、ふんどし一丁、さらしを巻いた上に法被を着込みと、何かと男臭いイメージがありますが、女性の和太鼓奏者というのはそれほど珍しくもありません。私の母校にも和太鼓部はありましたが、クラスの女子が所属しており、コンクールだか親善イベントだかでアメリカに行き、そこで太鼓を叩いたという話を聞いたこともあります。確か、1セント硬貨だかをお土産に貰った記憶があるので、女性が太鼓奏者をやっていることへの違和感は微塵もなく、設定はすんなりと受け入れられました。
ただ、世間一般に和太鼓奏者というのはそれほど儲かる職業ではなく、和太鼓を披露する場所というのも限られています。主人公であるアキが所属している集団は一応のプロだけども、和太鼓だけで食べていけるはずもなく、あるものは土木作業員を、そして主人公のアキもバイトをしているなど、決して安定しているとは言えません。アキは夢を叶えてプロになったはずですが、その現状や訪れた将来に対して不安を抱いており、故郷に帰り、過去を回想する中で、自分を見つめ直していく訳ですね。
映像はJ.C.らしい画風ながらも、短編作品、つまりショートフィルムであることを意識しており、太鼓をメインとした祭り囃子や、少年少女たちの幼少期から中高生時代に掛けてまでの青春を綺麗に描いていたと思います。
故に映像はチープであるはずもなく、題材に対して最大限の表現方法と、見せたい物がハッキリとした画になっていたのですが、それに引き替えると、お話の方はやや陳腐だったかなと。これは私が映像屋でもアニメ屋でもなく、文章畑にいる人間だからだと思いますが、この企画自体があくまで若手アニメーター育成のため、つまり作画ないし動画がメインであるから、話はそれに合わせてどうしてもコンパクトというか、分かりやすい物になっていたように思う。シンプルというより、簡単なんだよね。殊更、斬新さや驚きを求めていた訳でもないけど、面白味を感じることも出来なかった。
私が一番これはどうかな? と感じたのは、作品を彩るキャスト陣です。主人公であるアキ役、つまり主演は声優・佐藤利奈で、他に助演で釘宮理恵など、J.C.STAFFの作品で一度は主人公、あるいはヒロインを務めてきた一線級の声優が揃っていました。当然、プロですから演技は上手いですし、そつのなさという意味では完璧だったけど、何か浮いてるんだよね。今時のアニメで聴き慣れた、聴き慣れすぎた声というか、若手メインの作品という企画に対して、新鮮味が薄れてしまった。
けれど、これは仕方のない一面もあるのだと思う。アナウンスによる説明によれば、アニメミライは若手アニメーターの育成と、彼らに機会を与えることでそのモチベーションを高めるものだそうです。薄給で知られるアニメーターのモチベーションアップに、お賃金の昇給以外あるのかは分かりませんが、声優の存在は決して小さくないのでしょう。
自分の手掛けた作品とキャラに、あの声優さんが声を吹き込んでくれる。若手にとってこれほど嬉しいことはないだろうし、J.C.はその辺りの効果を意識していたのかも知れない。企画が企画なんだから若手声優とかにもチャンスを言いたくなる気もするが、それだと趣旨が広がり過ぎちゃうからね。J.C.の選択もまあ、一つの答えではあったと思います。
ハッピーカムカム
CMでよく耳にする結婚相談所と同じ名前ですが、SynergySPが制作したこのアニメは、テーマ性という意味では一番分かりやすい、もっと言えばありきたりな作品でした。今のアニメでは出来ない物を作ろうというコンセプトの通り、古くさいギャグ物という感じだけど、それだけに観やすい作品ではあったと思う。
仕事を辞めて、離婚して、母親も死んだ男が、遺産を元手にメイドロボの購入を考えたところ、業者が持ってきたのは萌えとは程遠い、母ちゃんロボットのヨシコだった……という話は、昭和のドタバタギャグを彷彿とさせるけど、それが特別面白いかと言われたら、まあ、普通なんだよね。今の時代にこういうアニメをよくやったという点では褒めるに値するんだろうけど、逆に言えば「昔はこういうのあったよね」という、いつか観たような作品になってしまったのも事実というか。若手が作るにしては、新しさに欠けていたというか、勿論、今の若手が作れないであろう古き良きアニメという意味では、それはそれで良い勉強なのだろうけど……凡庸な話だったし、その割にはちとくどく感じた面もあっただけに、ちょっと評価に困る。
泣かせるようなシナリオ運びだけど、これで泣くのはよくない気がしたというか。
だって、男だったら泣かざるを得ない話じゃないですか。そこが卑怯というか、実際に私はグッと来てしまったんだけど、中年ないしその手前に差し掛かった男性が感じている孤独、無気力、そこに母親という存在や、母性のありがたみ。寄りかかるものが少ない大人にとって、子供のように甘えられる環境ってのは重要なんですよ。
単純に話の善し悪しで言えば、多分この作品が一番いいと思う。凡庸ではあったけど、それだけに崩れることがなくて、展開なんて観てれば丸わかりだけど、だからこそ共感する部分も多いし、話がすっと入ってくるんだよね。
けれど、映像は何せ日常ギャグ物だから特筆してここ! というシーンはなく、たとえば一つ前のアキの奏でみたいに、和太鼓の演奏シーンでドーンと魅せるような、そんな印象的なものが残らなかった。しいて言えば、ヨシコと過ごす日々や、時間経過の描写が鮮やかだったけど、どちらかと言えばこの作品はお話メインのような気がしてならない。そこがどこか中途半端に映ってしまった面は否めないけど、こういう作品を作ることが出来る、という意味では、アニメミライの意義を強く感じたような気がする。
音楽少女
私は一応、この作品を観に今回の上映会に行った訳ですが、まあ、安定していたというか、面白かったですよ。如何にも今時の美少女アニメ、萌え作品といった感じで、作品的な古くささは微塵も感じさせず、テーマ的にも現在進行形の青春であり、非常に明るい作風でした。
音楽少女はCosmic recordが2012年頃より始めた音楽プロジェクトの総称で、そのCosmic recordがアニメ製作スタジオのStudio DEENの傘下になったことで、今回のアニメ化に結びついたという事情があります。つまり、漫画や小説ではないにせよ、原作といえる存在があるんですね。原作が言い過ぎなら、設定とでも言いましょうか、少なくとも既存の作品を使ったオリジナルアニメーションな訳です。
音楽に熱情を捧げる新入生千歳ハルと、音楽が好きながらもあがり症の性格のため人前で歌うことが出来ない熊谷絵里。この二人の出会いと、音楽にかける熱い想い、そしてその先にある別れを、音楽少女の数々の楽曲をと共に描いたのが、アニメ版音楽少女なんだけど……いや、面白いんですよ? 今時であるだけに観やすく、知っているキャラだからこそ楽しく、細かいネタも楽しめましたから。
しかし、この作品はやっぱり音楽なんだよね。伝えたいものがあるとすれば、それはアニメではなくて音楽なんですよ。アニメミライを利用して……という書き方は綺麗じゃないけど、アニメミライを使って音楽少女という作品と、その音楽を世に知らしめたというのが正しい気がする。
それだけに上映された4作品の中では一番の異色作だったのではないか? と、思います。言ってしまえば、別にこれアニメミライじゃなくてもよくね? と、感じたのも事実であり、良く出来ているからこそ、面白いからこそ、何だか酷く場違いな気分でムズムズしてしまった。「ちょっとこの場所お借りしますね」といった感じの、そんな気分が強かった。話自体も決められた分数に合わせて、取って付けたような展開だったと思うし、ハッピーカムカムのように展開の予想はし易いけど、とりあえずオチを付けるために山や谷を用意しました、みたいな安直さが見受けられた。別にハルの留学設定とかいれずに、それこそライブシーンに多大な時間を取って、現代アニメーションにおける演奏、歌唱、ライブ、コンサートといったシーンの重要性と派手さをアピールするべきだったのではないか? その方向に振り切った方が、映像としてのインパクトが又違っただろうに。変にお話として物語性や中身を加えようとした結果、音楽少女が伝えるべき音楽が霞んだというか、鈍くなった印象があるね。
声優は勿論音楽少女の楽曲を担当している人がそのまま出演して、助演に早見沙織など、こちらも歌唱力には定評のある声優が出ていたけど、アキの奏でほど違和感を覚えなかったのは、やはり既存の作品という点が大きいのだと思う。
勿論、現代アニメ化文化に置ける美少女アニメの立ち位置とか、重要性を示す意味では価値があったのだろうけど、今少し別の形で出しても良かったのではなかろうか。プロジェクト、あるいはコンテンツとしての力は強いのだから。
クミとチューリップ
手塚プロダクションが送り込んできた作品は、手塚治虫の息子である手塚眞が総監督を務めるアート系のアニメでした。
いや、アート系と決めつけるのはどうかと思うけど、この作品は若手アニメーターを育てるというアニメミライの趣旨に対して、一つの正答を出したかのような強い印象を受けた。少なくともJ.C.STAFFが作ってきた作品とは真逆の位置にあり、企画を逆手に取った、あるいは正直に解釈した直球という気もします。何せこの作品、声優がいないんです。勿論、キャラクターが存在しない、という訳ではありません。キャラは沢山出てくるし、登場するメインキャラ、という意味では今年のアニメミライ出展作品では一番多かったのではなかろうか?
にもかかわらず、この作品には台詞が存在せず、音楽とキャラクターの動きだけで、作品世界を過不足なく表現し、台詞やナレーションが一切ないにも関わらず、観る者に対してお話の内容を理解させてしまう、実に優れたアニメーションでした。
話その物は映像のみで伝えるという観点から、それほど複雑なものではなく、科学の発達した未来社会における一輪の花という、非常に分かりやすいテーマを選んでいます。それが現代への警鐘なのか、未来への説教なのかはともかく、この作品で特筆すべきは用いられた技法であり、そこをまず評価すべきなのではないかと感じます。
台詞を敢えて入れないことで、画面を見なければ話が分からない、つまり、映像を見せるという意味でこれほど直接的な作りをしてきたのは、このクミとチューリップだけです。J.C.が作ったアキの奏で、あれの配役について疑問を呈しましたけど、手塚プロは声優を必要としない作品を出すことで、あくまで映像を主役にしたんです。
アキの奏では若手の作品という前提に対し、一線級の声優が却って重荷になっていて、音楽少女は既に確立されたキャラクターと声優の存在が、新しさを感じさせなくなっていた。無論、声優はアニメーション作品を構成する上で重要なファクターだけど、アニメミライのようにコンセプトがハッキリしている企画では、作品を食ってしまう場合もあるんですね。そこを、手塚プロは意識していたのか、もしくは理解していたように思います。
総監督は前述の通り、手塚眞。この人はもう50代で全然若手などではありませんが、アニメミライはベテランから若手へ、その技術の継承も兼ねているそうだから、人選自体は別に不思議じゃありません。ベテランが指揮して、若手が作る。形としてはもっともスタンダードであり、企画趣旨にも適していたと言えるでしょう。
まあ、タダで招待して貰った身としてはあまり御託を並べてもしょうがないけど、そういえば、音楽少女が終わったとき、幾人かが退場したのは気になりましたね。3時間ではなかったにせよ、それなりの長丁場、予定があったのかも知れませんが、招待客だからといって、途中で帰るのは如何なものだろうか。あれは、ちょっと気になりました。
全体の感想としてはそれぞれ個性があって、アニメミライという企画をどのように捉えたのかが、DEEN以外からは伝わってきたように思います。ただ、上映前のアナウンスで海外下請けが常態化しているアニメーション製作に対し云々と言ってましたが、その割にどの作品も自社以外に動画等で多数の国内スタジオに下請けを回していたようですし、手塚プロの作品なんて、出展しているはずのJ.C.STAFFの名前がありましたからね。それを観てしまうと、あまり意味がないんじゃないかとも感じてしまいます。
来年があるのかどうかは知りませんが、意義自体はある企画だと思うから、続けていって貰いたいものです。
カワバンガと叫んでみれば
2015年3月1日 アニメ・マンガ
タートルズの新作が実写映画で公開されたということで観に行ってきた。私にとってのタートルズは、なんと言ってもテレ東で放送されていた地上波アニメーションと、後はコミックボンボンで連載されていた漫画版ということになるが、実写映画にも馴染みがない訳ではない。旧三部作はTV放送されたものを視聴した記憶があるし、アメコミ作品としては比較的好きな部類に入るだろう。
この作品は元がオリジナルの同人誌から始まっていることもあってか、D.C.やマーベルといった大手作品とは一線を画す……といっても元はパロディ要素も強いのだが、とにかくアメコミの中でも独特な存在であることは間違いない。
そんなタートルズシリーズをリブートし、トランスフォーマーなどで名を上げたマイケル・ベイが監督を務めたのが今日観てきた映画になる。私は正直、マイケル・ベイの撮る映像はそれほど好きではない。全体的に画面が五月蠅くて、ゴチャゴチャしていて目が疲れるからだ。それに3D鑑賞が推奨されているのも、3D酔いの激しい身としてはあまり好ましいことではない。
まあ、それは個人の都合だからともかくとして、トランスフォーマーのようなSFならともかく、タートルズのような格闘メインの作品なら、少なくとも目が疲れるほどにはならないだろうとも考えていた。タートルズは一部作品を除けば変身も変形も合体もしないし、敵のフット団はサイボーグ忍者とかいるけど、同じく激しいSF的ギミックは持たないからだ。
予感は的中して、多少の激しいアクションはあったものの、格闘シーンとして十分に映えるものだったし、これといって鑑賞の負担にはならなかった。
しかし、問題は吹き替えにあった。私はこのところ、吹き替えで映画が観られなくなっており、洋画は基本的に字幕で観ていた。どうにも役者と吹き替え声優がマッチせず、違和感を覚えることが多かったからだ。これは何も素人の起用による弊害、というだけではなく、所謂プロ声優が起用された場合も同じくことで、たとえば豪華声優陣で話題になったパシフィックリムなどは吹き替えよりも字幕の方が良かったと思う。
タートルズの場合、やはり各シリーズを日本語吹き替えで観てきた印象が強かったのと、ニンジャタートルズという設定を考えれば、日本語の方が違和感なく観られるのではないか? と考えた。それから、字幕版が全然上映していなかったとのも大きいか。
結論から言って、タートルズたち4人……4匹か? 彼らの声は問題なかった。声優が演じており、レオナルド以外はそれほど目にする名前ではないが、キャラの特徴をよく掴んだ、正にタートルズといって差し支えない演技だっただろう。
問題はエイプリルと、いや、彼女はまだ良いのだが、彼女の上司とスプリンター先生はよくなかった。最悪とは言わないが、エイプリルの上司など、あれはどう観てもウーピー・ゴールドバーグその人だったが、久々にスクリーンで観た彼女の口からこぼれ落ちたのは、泉ピン子の声だった。少し前に渡る世間は鬼ばかりのスペシャルがやっていたせいもあるのだろう、折角のウーピーなのに、もう五月にしか聞こえないのだ。エイプリルに対してメイなんて洒落が聴いているじゃないか思わなくもないが、ウーピー好きとしてはもう少しまともな声優をあてがって欲しかったと残念でならない。
そして、スプリンター先生であるが……泉ピン子はまだしも女優としてのキャリアがある物の、こちらはなんと芸人だった。タートルズを育て、鍛えた老ネズミの師匠が、高めのボイスで喋りだしたときは何事かと耳を疑った。下手とは言わないが、決して上手いとも言えず、なんだって芸人なんかを起用したのか、まったくガッカリしてしまった。
エイプリルを演じたのはベッキーというタレントだったが、こちらは可もなく不可もなく。先の二人に比べれば上手い方だと思うが、それでもどことない稚拙さ、違和感があった。声を聴いた瞬間に、プロじゃないというのが分かってしまうほどには。
映画としては結構面白い部類に入ると思う。話がコンパクトに纏まりすぎているとは思うが、リブート版ということを考えれば丁度良い気もするし、タートルズたちの関係性や格好良さを上手く描けていた。特にラファエロが最後の最後に仲間への想いを叫ぶシーンなど、ありがちながら胸が熱くならざるを得なかった。
タートルズ好きなら観ておいて損はない映画だし、良く出来た娯楽作品だったと言えるが、字幕版で観れば今少し印象は変わっていたのかも知れない。
ところで劇場予告でターミネーターの新作が流れたのだけど、今度の世界は変化した過去だそうで、また審判の日がどうとか言っているらしい。止められるなら止めて貰いたいものだが、スターウォーズの新作同様、観たいような、観たくないようなといった作品であることには違いない。まあ、私の中では、だけど。
この作品は元がオリジナルの同人誌から始まっていることもあってか、D.C.やマーベルといった大手作品とは一線を画す……といっても元はパロディ要素も強いのだが、とにかくアメコミの中でも独特な存在であることは間違いない。
そんなタートルズシリーズをリブートし、トランスフォーマーなどで名を上げたマイケル・ベイが監督を務めたのが今日観てきた映画になる。私は正直、マイケル・ベイの撮る映像はそれほど好きではない。全体的に画面が五月蠅くて、ゴチャゴチャしていて目が疲れるからだ。それに3D鑑賞が推奨されているのも、3D酔いの激しい身としてはあまり好ましいことではない。
まあ、それは個人の都合だからともかくとして、トランスフォーマーのようなSFならともかく、タートルズのような格闘メインの作品なら、少なくとも目が疲れるほどにはならないだろうとも考えていた。タートルズは一部作品を除けば変身も変形も合体もしないし、敵のフット団はサイボーグ忍者とかいるけど、同じく激しいSF的ギミックは持たないからだ。
予感は的中して、多少の激しいアクションはあったものの、格闘シーンとして十分に映えるものだったし、これといって鑑賞の負担にはならなかった。
しかし、問題は吹き替えにあった。私はこのところ、吹き替えで映画が観られなくなっており、洋画は基本的に字幕で観ていた。どうにも役者と吹き替え声優がマッチせず、違和感を覚えることが多かったからだ。これは何も素人の起用による弊害、というだけではなく、所謂プロ声優が起用された場合も同じくことで、たとえば豪華声優陣で話題になったパシフィックリムなどは吹き替えよりも字幕の方が良かったと思う。
タートルズの場合、やはり各シリーズを日本語吹き替えで観てきた印象が強かったのと、ニンジャタートルズという設定を考えれば、日本語の方が違和感なく観られるのではないか? と考えた。それから、字幕版が全然上映していなかったとのも大きいか。
結論から言って、タートルズたち4人……4匹か? 彼らの声は問題なかった。声優が演じており、レオナルド以外はそれほど目にする名前ではないが、キャラの特徴をよく掴んだ、正にタートルズといって差し支えない演技だっただろう。
問題はエイプリルと、いや、彼女はまだ良いのだが、彼女の上司とスプリンター先生はよくなかった。最悪とは言わないが、エイプリルの上司など、あれはどう観てもウーピー・ゴールドバーグその人だったが、久々にスクリーンで観た彼女の口からこぼれ落ちたのは、泉ピン子の声だった。少し前に渡る世間は鬼ばかりのスペシャルがやっていたせいもあるのだろう、折角のウーピーなのに、もう五月にしか聞こえないのだ。エイプリルに対してメイなんて洒落が聴いているじゃないか思わなくもないが、ウーピー好きとしてはもう少しまともな声優をあてがって欲しかったと残念でならない。
そして、スプリンター先生であるが……泉ピン子はまだしも女優としてのキャリアがある物の、こちらはなんと芸人だった。タートルズを育て、鍛えた老ネズミの師匠が、高めのボイスで喋りだしたときは何事かと耳を疑った。下手とは言わないが、決して上手いとも言えず、なんだって芸人なんかを起用したのか、まったくガッカリしてしまった。
エイプリルを演じたのはベッキーというタレントだったが、こちらは可もなく不可もなく。先の二人に比べれば上手い方だと思うが、それでもどことない稚拙さ、違和感があった。声を聴いた瞬間に、プロじゃないというのが分かってしまうほどには。
映画としては結構面白い部類に入ると思う。話がコンパクトに纏まりすぎているとは思うが、リブート版ということを考えれば丁度良い気もするし、タートルズたちの関係性や格好良さを上手く描けていた。特にラファエロが最後の最後に仲間への想いを叫ぶシーンなど、ありがちながら胸が熱くならざるを得なかった。
タートルズ好きなら観ておいて損はない映画だし、良く出来た娯楽作品だったと言えるが、字幕版で観れば今少し印象は変わっていたのかも知れない。
ところで劇場予告でターミネーターの新作が流れたのだけど、今度の世界は変化した過去だそうで、また審判の日がどうとか言っているらしい。止められるなら止めて貰いたいものだが、スターウォーズの新作同様、観たいような、観たくないようなといった作品であることには違いない。まあ、私の中では、だけど。
TVアニメ 失われた未来を求めて 最終話『君のいる未来』感想
2014年12月20日 アニメ・マンガ
実は最終回の上映回に行ったんですよ。たまたまチケットの発売日に新宿行く用事があって、角川シネマ新宿が近かったので買っておいたんです。アニメの最終回先行上映というのは、今時それほど珍しいことではないのだろうけど、私がその手のものに参加するのはこれが初めてで、最初がこの作品になるというのは自分でも少し意外なところがありました。
確かにアニメは毎週視聴していたけど、そこまで思い入れがある訳ではなかったし、正直、チケットを買うことにも迷いがあって、殆どその場の勢いとノリだった気がする。
失われた未来を求めてという作品は今から4年前、2010年の11月末に発売されたエロゲです。当時はそう、ヨスガノソラのアニメが放送していた頃で、私がヨスガ以降のエロゲを探し求めていた時期でもある。
原作を買った理由は、ハッキリ言うと覚えてません。多分、絵が好みだったとか、そういう理由なんだと思うけど、購入自体にそれほど大きな決断や、意味はなかったんだと思います。今はもうないメッセサンオーで予約して、ゆいのテレカが付いてきたんだったかな? とりあえず発売日に新品を店で買ったのは記憶しています。まあ、私はよっぽどのことがないと中古でエロゲは買わないのだけど。
プレイは勿論しました。当時はまだ古いPCか、あるいはノーパソを使っていたと思うけど、それも今のPCに買い換えたときアンインストールしてしまったから、一度切りだったと言っても差し支えはないと思う。私にとっては大量に所有するエロゲの一本で、それほど心に深く残っていた訳ではなかった。
でも、何でか手放さなかったんだよね。手放せなかった、と言った方がいいのか、この4年の間に多数のエロゲ買い、その半分ぐらいは売ってしまった中で、この作品はヨスガノソラと同じ棚の、それも奥の方へ大切に保管されていた。存在を忘れていたこともあったし、なにかの拍子に見かけることもあったけど、それをどうこうしようと思ったことは、つい最近までありませんでした。
転機になったのは、勿論アニメ版の放送が開始したからで、「こんな古い作品を今更どうして」という困惑と同時に、そういえば自分がまだ原作を持っていることを思い出して、それで再インストールをしたんですよね。
まあ、原作の話はともかくとしてもアニメ版。最終回を観てきた訳ですが……私はAT-Xにも加入しているから、そちらの方でも視聴済です。言いたいことは色々あるんだけど、まず最初に、簡潔に言ってしまえば私はこの最終回に納得していません。いつも通り理解は出来るんだけど、それを受け入れることが出来ないと言いますか。
先週までの話をすると、タイムリープを繰り返すゆいは佳織の事故を回避するために奔走を続け、その中で過去の奏との関係性が変わってくる。やがて、ゆいに対する恋愛感情を自覚した奏は、告白してきた佳織を振り、ゆいの元に駆けつけた。佳織の事故は回避され、奏はゆいに告白し、ゆいはそれを受け入れるが……過去が変わったことで、ゆいの存在が未来で作られる事実が消え、ゆいは消滅してしまう。
こんな話でしたね。大体の部分で原作通りですから、これについては何も言うべきことはありません。原作におけるここから先の流れをざっと解説すると、やはりアニメの最終回と同じように奏たちはゆいの記憶を失う訳ですが、ふとした拍子に思い出し、皆で一丸となってゆいの存在を取り戻そうと、失われた未来を求めて歩み始める訳です。
先週までが原作通りなんですから、今週、つまり最終回だって原作準拠で行くんだと私は思ってた。だって、その方が流れとしては自然でしょう?
にもかかわらず、最終回に古川ゆいは登場しなかった。主人公に好きだと告白され、ヒロインであるはずの彼女が登場せず、皆が明確に彼女の存在を思い出すこともなかった。つまり、アニメのゆいは原作と違って復活せずに終わる訳です。
では、一体最終回は何をしていたのか? ゆいが復活しないなら、われめてのアニメはどんな最終回だったのだろうか? なんとビックリ、文化祭を開催していました。無論、それだけであるはずはないけど、先週までの奏たち、便宜上3週目の彼らとでも言うべき主人公たちは、普通に文化祭を開催していた。この時点で、私はあれ?っと思った。
それでも先週が先週ですから、私はゆいエンドを疑うことなく上映回で鑑賞を続けました。だって、それ以外にはあり得ないとさえ確信があったから。
開催された文化祭では佐藤聡美演じるオリジナルキャラ、タイアップの主題歌を歌う声優のために用意された女の子ですが、ゆいのクラスメートである彼女が意外な、ある意味では当然とも言うべき活躍を見せます。要は見せ場ですね。
深沢花梨というのが彼女の名前ですが、花梨はゆいのクラスメートで、席が隣席となったことから親しくなり、フルカワニストを自称するほどにゆいとの仲を大切にしていました。彼女は所謂学生アイドルで、学校でも少なからず浮いた存在です。勿論、クラスで仲間外れとか、のけ者にされてるなんてことはなく、普通に会話をする仲ではあるのだけど、やっぱり特別な存在という認識は合ったんだと思う。
ゆいはあの通りの性格で、現代の事情にも疎いから、アイドルである花梨を強く意識してないんですね。クラスメートで隣席の深沢さん、自分が親しくしている人。ゆいにとって、花梨はアイドルよりも、自分にとって親しい人物であることが重要だった。
そんなゆいを花梨がどれほど好ましく思っていたのか、正確なところは分かりません。しかし、彼女は後夜祭を残すのみとなった文化祭の日に、天文学会を訪れます。確かに存在していたはずの、「友達の話」をするために。
深沢花梨というオリキャラを最大限に活かすのであれば、私もこの瞬間しかないと思っていました。奏が自力で思い出さないのはあれだけど、原作だって未来愛理の助けがあって辿り着けた訳だし、その役目が花梨に変わるだけなのだと、そう理解していた。
花梨は友達だったはずの少女について語り、それは天文学会がここ数日間に抱いていた違和感と合致するものだった。さあ、いよいよゆいの復活に向けて動き出すのかと、おそらく劇場にいた誰もが、TVの前にいた視聴者の殆どがそう思ったはずです。少なくとも私はそう信じていたし、そんな自分を一欠片だって疑っちゃいなかった。
なのに、話は私の想像していなかった方向へと進んでしまった……
未来の奏と愛理が登場したとき、今更何故? と感じたのは事実です。彼らは、視聴者の目線で言えば2週の目の奏たち、1話のラストから、9話のラスト近くまで活躍した、最も長く本編におけるドラマをになった主人公です。ゆいの復活に向けて動き出すはずの話が、何故かいきなり彼らにシフトします。
ゆいを作り、過去へと送り出した奏は、「もう必要ないから」とゆいの実験資料をシュレッダーに掛けます。それが自らメスを入れて解剖したゆいの資料なのか、自ら作り出して過去へ送ったゆいなのか、それとも両方なのか。分からないけど、奏はそのデータを抹消してしまった。
未来の愛理はゆいが佳織を助ければ彼女が消滅すること、ゆいがそれを承知で過去に飛んだこと、それさえも分かった上でゆいを過去に送り込んだ奏を非難します。残酷だと。
「あなたにとってゆいは道具なの?」という、愛理の問いかけ。これが3週目の奏ならば、そんなはずはないと答えたでしょう。何故なら彼にとって、3週目の奏にとって古川ゆいは自分が恋して、告白した少女です。彼にとって、ゆいは道具なんかであるはずがない。
でも、この質問を投げかけられたのは2週目の奏だった。佳織に告白され、その答えを返す前に事故が起きた悲劇の男。彼がゆいを作ったのは、本人が言うように佳織を助けるためだった。どんなに言い訳をしようと、弁解しようと、それは事実であり、彼にとって古川ゆいは「佳織を助けるための道具」以外の何物でもなかったのだから。故に2週目の奏は愛理の言葉を否定せず、殆ど弁解しようともしなかった。
そして、ゆいは成功した。でも、それだけで世界は変わらない。世界がやがて収束するというのは理論と言うよりは理屈でしかないし、いきなり周りの景色が変化するような激変が起こる訳もなく……しかし、それでも佳織は目を覚ました。未来の奏は佳織の目覚めに涙し、彼女の言葉を聞き、そして抱き合った。
その頃、3週目の奏は、過去の奏はゆいの存在を僅かながらにもたぐり寄せ、彼女をまた作るために自分の進路を決めた。そして、それで終わりです。エンディング後のCパートもなく、失われた未来を求めてのアニメは終わってしまいました。
アニメ版の最大の特徴は、その本編において古川ゆいが復活しなかったの一言に尽きると思いました。先週までの流れから、原作通りのゆい復活、ゆいエンドを予想していた私としては呆気にとられ、上映終了後は声になりませんでした。ゆいは辛うじて一言台詞があったけど、あろうことか彼女の復活よりも、植物状態となった佳織の目覚めに焦点が当てられてしまったのです。
勿論、事故に遭った佳織は不幸ですし、ゆいが作られた経緯を踏まえれば、あの佳織が目覚めて幸せになる、というのも必要なことでしょう。視聴者にとっても、あの佳織こそが尤も本編で長く、メインとして登場していた訳ですからね。
だけど、それでも佳織は一度救われたじゃないですか。バス事故という悲惨な未来は、先週ゆいによって回避されたはずで、その時点で佐々木佳織は救われているはずなんです。
なのに、どうして最終回で二度も佳織を救う必要があったのか、それが私には分からない。上の理由があるのだとしても、しかし、それならそんな佳織を救うために命を、存在のすべてを賭けて消滅していった、古川ゆいの立場はどうなるのでしょうか? 自分を道具扱いした男の笑顔のためにその身を犠牲にし、花梨と奏以外には明確に思い出されることもなく、復活して学園祭を楽しむことも出来ず……奏に対する恋心を果たしきることも出来ずに彼女の物語は幕を閉じました。
確かに奏の進路から、未来に対する希望や期待はあるのかも知れない。でも、そこに絶対的なものは存在しなし、何よりも奏以外の協力がないという事実が大きい。原作では前述の通り、奏以外の天文学会の皆がゆいのことを思い出し、ゆいが帰ってこられるようにと力を合わせて頑張るんです。
だって、ゆいは天文学会の仲間だから。
私が好きな、ケニーの台詞があります。ゆいをまた作ることに躊躇いを感じる奏を殴り飛ばした際に発した台詞です。
私はどうしても、そこに納得が、いや、許せなかったと言うべきか。
何も原作と結末が違うから、という訳じゃありません。勿論、先週までの流れを考えれば原作通りの結末を迎えるのが普通だと思うし、最善だとも感じています。だけど、それ以上にこの結末は消えていった古川ゆいに対して救いがなさ過ぎます。そして、機能停止をして奏たちの実験材料にされたゆいにとっても。
何故、ゆいは復活できなかったのか? 幾度となく続いた残酷な運命の果てに潰えた彼女が救われず、どうして先週の時点で救われたはずの佳織が、また救われているのか。
違うだろう、佳織がメインヒロインなのだとしても、いや、そうであるならば先週の時点でもっと佳織寄りに書くべきだろう。どうしてゆいを助けて上げなかった。彼女に天文学会の仲間達から、奏から差し伸べられるはずだった救いの手を取り上げてしまったんだ。最終回で救わなければいけないのは、佳織じゃなくてゆいだろう!
上映回後のトークショーは本当に面白かったですよ。Twitterでも呟いたけど、友永朱音司会の小気味良いトークで、出演者たちの仲の良さが伝わってきたと言いますか。でも、友永朱音自身は佐々木佳織がメインヒロインであると明言していたし、締めの挨拶もメインヒロイン役である高田初美に渡していた。つまり、そういうことなのだ。
一応、未放送話数、俗に言う13話は存在するらしいけど、これは所謂サービス回らしいので、きっと海かプールか、温泉にでも行くのでしょう。いずれにせよ肌色満載の話だから、最終回後の後日談、なんてことにはならないと思う。後日談だというなら、むしろ最終回こそ、前回の後日談だった。
円盤はきっと買います。1巻予約しちゃったし、買うしかないと思ってる。だけど、アニメの最終回を受け入れることは、多分出来ないと思う。
なんで、どうしてゆいが残した記憶を、想い出に触れなかったのか。
ゆいを復活させるには、原作をやる以外にはない。でも、私はともかくとして、アニメ視聴者にはハードルが高い話です。なればこそ、最終回でゆいを救う必要があったのに……
ゆいを道具にしたのは奏だけど、使い捨てたのはアニメスタッフなのかも知れない。
最後の最後まで、ゆいは佳織のために犠牲となって終わってしまった。私にはそれがどうしても許せない。ゆいが救われる未来を、『君のいる未来』をこのアニメは描くべきだったのだ。
確かにアニメは毎週視聴していたけど、そこまで思い入れがある訳ではなかったし、正直、チケットを買うことにも迷いがあって、殆どその場の勢いとノリだった気がする。
失われた未来を求めてという作品は今から4年前、2010年の11月末に発売されたエロゲです。当時はそう、ヨスガノソラのアニメが放送していた頃で、私がヨスガ以降のエロゲを探し求めていた時期でもある。
原作を買った理由は、ハッキリ言うと覚えてません。多分、絵が好みだったとか、そういう理由なんだと思うけど、購入自体にそれほど大きな決断や、意味はなかったんだと思います。今はもうないメッセサンオーで予約して、ゆいのテレカが付いてきたんだったかな? とりあえず発売日に新品を店で買ったのは記憶しています。まあ、私はよっぽどのことがないと中古でエロゲは買わないのだけど。
プレイは勿論しました。当時はまだ古いPCか、あるいはノーパソを使っていたと思うけど、それも今のPCに買い換えたときアンインストールしてしまったから、一度切りだったと言っても差し支えはないと思う。私にとっては大量に所有するエロゲの一本で、それほど心に深く残っていた訳ではなかった。
でも、何でか手放さなかったんだよね。手放せなかった、と言った方がいいのか、この4年の間に多数のエロゲ買い、その半分ぐらいは売ってしまった中で、この作品はヨスガノソラと同じ棚の、それも奥の方へ大切に保管されていた。存在を忘れていたこともあったし、なにかの拍子に見かけることもあったけど、それをどうこうしようと思ったことは、つい最近までありませんでした。
転機になったのは、勿論アニメ版の放送が開始したからで、「こんな古い作品を今更どうして」という困惑と同時に、そういえば自分がまだ原作を持っていることを思い出して、それで再インストールをしたんですよね。
まあ、原作の話はともかくとしてもアニメ版。最終回を観てきた訳ですが……私はAT-Xにも加入しているから、そちらの方でも視聴済です。言いたいことは色々あるんだけど、まず最初に、簡潔に言ってしまえば私はこの最終回に納得していません。いつも通り理解は出来るんだけど、それを受け入れることが出来ないと言いますか。
先週までの話をすると、タイムリープを繰り返すゆいは佳織の事故を回避するために奔走を続け、その中で過去の奏との関係性が変わってくる。やがて、ゆいに対する恋愛感情を自覚した奏は、告白してきた佳織を振り、ゆいの元に駆けつけた。佳織の事故は回避され、奏はゆいに告白し、ゆいはそれを受け入れるが……過去が変わったことで、ゆいの存在が未来で作られる事実が消え、ゆいは消滅してしまう。
こんな話でしたね。大体の部分で原作通りですから、これについては何も言うべきことはありません。原作におけるここから先の流れをざっと解説すると、やはりアニメの最終回と同じように奏たちはゆいの記憶を失う訳ですが、ふとした拍子に思い出し、皆で一丸となってゆいの存在を取り戻そうと、失われた未来を求めて歩み始める訳です。
先週までが原作通りなんですから、今週、つまり最終回だって原作準拠で行くんだと私は思ってた。だって、その方が流れとしては自然でしょう?
にもかかわらず、最終回に古川ゆいは登場しなかった。主人公に好きだと告白され、ヒロインであるはずの彼女が登場せず、皆が明確に彼女の存在を思い出すこともなかった。つまり、アニメのゆいは原作と違って復活せずに終わる訳です。
では、一体最終回は何をしていたのか? ゆいが復活しないなら、われめてのアニメはどんな最終回だったのだろうか? なんとビックリ、文化祭を開催していました。無論、それだけであるはずはないけど、先週までの奏たち、便宜上3週目の彼らとでも言うべき主人公たちは、普通に文化祭を開催していた。この時点で、私はあれ?っと思った。
それでも先週が先週ですから、私はゆいエンドを疑うことなく上映回で鑑賞を続けました。だって、それ以外にはあり得ないとさえ確信があったから。
開催された文化祭では佐藤聡美演じるオリジナルキャラ、タイアップの主題歌を歌う声優のために用意された女の子ですが、ゆいのクラスメートである彼女が意外な、ある意味では当然とも言うべき活躍を見せます。要は見せ場ですね。
深沢花梨というのが彼女の名前ですが、花梨はゆいのクラスメートで、席が隣席となったことから親しくなり、フルカワニストを自称するほどにゆいとの仲を大切にしていました。彼女は所謂学生アイドルで、学校でも少なからず浮いた存在です。勿論、クラスで仲間外れとか、のけ者にされてるなんてことはなく、普通に会話をする仲ではあるのだけど、やっぱり特別な存在という認識は合ったんだと思う。
ゆいはあの通りの性格で、現代の事情にも疎いから、アイドルである花梨を強く意識してないんですね。クラスメートで隣席の深沢さん、自分が親しくしている人。ゆいにとって、花梨はアイドルよりも、自分にとって親しい人物であることが重要だった。
そんなゆいを花梨がどれほど好ましく思っていたのか、正確なところは分かりません。しかし、彼女は後夜祭を残すのみとなった文化祭の日に、天文学会を訪れます。確かに存在していたはずの、「友達の話」をするために。
深沢花梨というオリキャラを最大限に活かすのであれば、私もこの瞬間しかないと思っていました。奏が自力で思い出さないのはあれだけど、原作だって未来愛理の助けがあって辿り着けた訳だし、その役目が花梨に変わるだけなのだと、そう理解していた。
花梨は友達だったはずの少女について語り、それは天文学会がここ数日間に抱いていた違和感と合致するものだった。さあ、いよいよゆいの復活に向けて動き出すのかと、おそらく劇場にいた誰もが、TVの前にいた視聴者の殆どがそう思ったはずです。少なくとも私はそう信じていたし、そんな自分を一欠片だって疑っちゃいなかった。
なのに、話は私の想像していなかった方向へと進んでしまった……
未来の奏と愛理が登場したとき、今更何故? と感じたのは事実です。彼らは、視聴者の目線で言えば2週の目の奏たち、1話のラストから、9話のラスト近くまで活躍した、最も長く本編におけるドラマをになった主人公です。ゆいの復活に向けて動き出すはずの話が、何故かいきなり彼らにシフトします。
ゆいを作り、過去へと送り出した奏は、「もう必要ないから」とゆいの実験資料をシュレッダーに掛けます。それが自らメスを入れて解剖したゆいの資料なのか、自ら作り出して過去へ送ったゆいなのか、それとも両方なのか。分からないけど、奏はそのデータを抹消してしまった。
未来の愛理はゆいが佳織を助ければ彼女が消滅すること、ゆいがそれを承知で過去に飛んだこと、それさえも分かった上でゆいを過去に送り込んだ奏を非難します。残酷だと。
「あなたにとってゆいは道具なの?」という、愛理の問いかけ。これが3週目の奏ならば、そんなはずはないと答えたでしょう。何故なら彼にとって、3週目の奏にとって古川ゆいは自分が恋して、告白した少女です。彼にとって、ゆいは道具なんかであるはずがない。
でも、この質問を投げかけられたのは2週目の奏だった。佳織に告白され、その答えを返す前に事故が起きた悲劇の男。彼がゆいを作ったのは、本人が言うように佳織を助けるためだった。どんなに言い訳をしようと、弁解しようと、それは事実であり、彼にとって古川ゆいは「佳織を助けるための道具」以外の何物でもなかったのだから。故に2週目の奏は愛理の言葉を否定せず、殆ど弁解しようともしなかった。
そして、ゆいは成功した。でも、それだけで世界は変わらない。世界がやがて収束するというのは理論と言うよりは理屈でしかないし、いきなり周りの景色が変化するような激変が起こる訳もなく……しかし、それでも佳織は目を覚ました。未来の奏は佳織の目覚めに涙し、彼女の言葉を聞き、そして抱き合った。
その頃、3週目の奏は、過去の奏はゆいの存在を僅かながらにもたぐり寄せ、彼女をまた作るために自分の進路を決めた。そして、それで終わりです。エンディング後のCパートもなく、失われた未来を求めてのアニメは終わってしまいました。
アニメ版の最大の特徴は、その本編において古川ゆいが復活しなかったの一言に尽きると思いました。先週までの流れから、原作通りのゆい復活、ゆいエンドを予想していた私としては呆気にとられ、上映終了後は声になりませんでした。ゆいは辛うじて一言台詞があったけど、あろうことか彼女の復活よりも、植物状態となった佳織の目覚めに焦点が当てられてしまったのです。
勿論、事故に遭った佳織は不幸ですし、ゆいが作られた経緯を踏まえれば、あの佳織が目覚めて幸せになる、というのも必要なことでしょう。視聴者にとっても、あの佳織こそが尤も本編で長く、メインとして登場していた訳ですからね。
だけど、それでも佳織は一度救われたじゃないですか。バス事故という悲惨な未来は、先週ゆいによって回避されたはずで、その時点で佐々木佳織は救われているはずなんです。
なのに、どうして最終回で二度も佳織を救う必要があったのか、それが私には分からない。上の理由があるのだとしても、しかし、それならそんな佳織を救うために命を、存在のすべてを賭けて消滅していった、古川ゆいの立場はどうなるのでしょうか? 自分を道具扱いした男の笑顔のためにその身を犠牲にし、花梨と奏以外には明確に思い出されることもなく、復活して学園祭を楽しむことも出来ず……奏に対する恋心を果たしきることも出来ずに彼女の物語は幕を閉じました。
確かに奏の進路から、未来に対する希望や期待はあるのかも知れない。でも、そこに絶対的なものは存在しなし、何よりも奏以外の協力がないという事実が大きい。原作では前述の通り、奏以外の天文学会の皆がゆいのことを思い出し、ゆいが帰ってこられるようにと力を合わせて頑張るんです。
だって、ゆいは天文学会の仲間だから。
私が好きな、ケニーの台詞があります。ゆいをまた作ることに躊躇いを感じる奏を殴り飛ばした際に発した台詞です。
「なぁ、俺はな……本当に馬鹿なんだよ」天文学会という場所で結ばれたかけがえのない仲間達。それを象徴するかのようなケニーの発言、見せ場をアニメで観ることは出来ませんでした。だって、皆はゆいのことを思い出さなかったから。受け入れるべき仲間達が、ゆいのことを明確に思い出すことが出来なかったから。
「俺にはみんなの言ってることが全然分からないんだ」
「だけど、お前は分かってるんだろ? なんだか知らないが、お前がキーメンなんだろ?」
「だったら、どうにかしてみせろ! お前は俺より頭がいいんだろ!」
「ゆいちゃんがどうにかして帰ってくるなら、俺はそれをみんなで受け入れたい」
私はどうしても、そこに納得が、いや、許せなかったと言うべきか。
何も原作と結末が違うから、という訳じゃありません。勿論、先週までの流れを考えれば原作通りの結末を迎えるのが普通だと思うし、最善だとも感じています。だけど、それ以上にこの結末は消えていった古川ゆいに対して救いがなさ過ぎます。そして、機能停止をして奏たちの実験材料にされたゆいにとっても。
何故、ゆいは復活できなかったのか? 幾度となく続いた残酷な運命の果てに潰えた彼女が救われず、どうして先週の時点で救われたはずの佳織が、また救われているのか。
違うだろう、佳織がメインヒロインなのだとしても、いや、そうであるならば先週の時点でもっと佳織寄りに書くべきだろう。どうしてゆいを助けて上げなかった。彼女に天文学会の仲間達から、奏から差し伸べられるはずだった救いの手を取り上げてしまったんだ。最終回で救わなければいけないのは、佳織じゃなくてゆいだろう!
上映回後のトークショーは本当に面白かったですよ。Twitterでも呟いたけど、友永朱音司会の小気味良いトークで、出演者たちの仲の良さが伝わってきたと言いますか。でも、友永朱音自身は佐々木佳織がメインヒロインであると明言していたし、締めの挨拶もメインヒロイン役である高田初美に渡していた。つまり、そういうことなのだ。
一応、未放送話数、俗に言う13話は存在するらしいけど、これは所謂サービス回らしいので、きっと海かプールか、温泉にでも行くのでしょう。いずれにせよ肌色満載の話だから、最終回後の後日談、なんてことにはならないと思う。後日談だというなら、むしろ最終回こそ、前回の後日談だった。
円盤はきっと買います。1巻予約しちゃったし、買うしかないと思ってる。だけど、アニメの最終回を受け入れることは、多分出来ないと思う。
なんで、どうしてゆいが残した記憶を、想い出に触れなかったのか。
ゆいを復活させるには、原作をやる以外にはない。でも、私はともかくとして、アニメ視聴者にはハードルが高い話です。なればこそ、最終回でゆいを救う必要があったのに……
ゆいを道具にしたのは奏だけど、使い捨てたのはアニメスタッフなのかも知れない。
最後の最後まで、ゆいは佳織のために犠牲となって終わってしまった。私にはそれがどうしても許せない。ゆいが救われる未来を、『君のいる未来』をこのアニメは描くべきだったのだ。
お注射しましょ~催眠メイドとペットなお嬢様~自家通販開始
2014年8月20日 アニメ・マンガ
現在開催中のシャリテクロワール夏コミ新刊通販に、Santa☆Festa!さんの新作、「お注射しましょ~催眠メイドとペットなお嬢様~」イベント限定冊子セットを追加しました。私のサークルで委託していた分が完売しなかったので、まあ、在庫通販という奴ですね。さんた茉莉さんのご厚意により、手持ち分は自家通販に出しても良いよと許可が下りたので、今日から頒布物に加えました。イベント限定冊子付きと言うことで、夏コミ頒布時と同じB5フルカラー冊子のセットになります。
久々に長々と通販情報を書きましたが、同人ゲームの方は既にDL販売が始まっていることもあり、書店委託はしないということなので、イベント限定の冊子付きがネットで買えるのは、ヤフオクを除けばうちの自家通販だけとなっております。手数料分高くなってますが、ヤフオクよりはまだまだ安いので、冊子付きが欲しいという方はこの機会にご利用下さい。ただし、在庫は少ないのでお早めに。できれば新刊と一緒に注文してくれると嬉しいな!
自分で言うのもなんですけど、短いながらも結構良いゲームだと思うんですよ。Graphic綺麗だし、ヒロインは見た目も声も可愛いし、音楽も素敵だしね。私は縁あって参加することになりましたが、こうして実物を手に取ってみると、参加してよかったなぁと素直に思います。
友人のwingheartさんが、今年エロゲの原画家デビューをして、pure moreの契約彼女って作品なんだけど、具体的な話はともかく、彼がエロゲの原画をやりたいという話は結構前から聞いてたんですよ。
それが今回果たされることになって、「wingheartさん、凄いなー」とか思ってたんだけど、そんな私にも声が掛かって、まあ、同人作品とはいえシナリオの一部を担当することになった、担当したというのはなんか感慨深いものがあるよね。一度やってみたかったというのもあるし、自分の書いた文章がゲームになるってのは、やっぱり嬉しいものがあります。次回作もあれば良いなぁ。
まあ、そんな訳で夏はまだまだ終わらないと言うことでね。夏コミ通販の方、宜しくお願いします。私はボチボチと次のイベント、神のみオンリーだけど、それに向かって動き出そうかなと。実はそんなに時間ないんだよね。10月のイベントだし、ちょっと技巧的な本になりそうだから、通常よりも多く執筆期間を設けています。ページ数も、夏コミほどではないにせよ厚くなりそう。
それが終わればすぐに冬コミと言うことで、なんだ、全然暇がないですね。冬コミで出す本は既に決めてるんだけど、その前に旅行とか行きたいなぁ。いつだったか、飛騨に行ってからと言うもの、旅ともご無沙汰で……あれ、福岡って飛騨の前だっけ、後だっけ。まあ、忘れるぐらいしてないと言うことですね。落ち着いた頃に、どこか考えて見ようかな。
シャリテクロワール夏コミ自家通販
頒布ページ:http://www.usamimi.info/~mlwhlw/cgi-bin/order/index.cgi
通販期間:2014年8月18日(月)~9月19日(金)
頒布物案内
夏コミ新刊
死蝕現象/上下巻
発行日:2014年8月17日
ジャンル:空の境界×Another
自家通販価格:1500円
総ページ数:68P+156P
サイズ:A5判
サンプル
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=45237457
委託同人ゲーム
「お注射しましょ~催眠メイドとペットなお嬢様~」イベント限定冊子セット
発売日:2014年8月17日
ジャンル:ショートADVゲーム
自家通販価格:1600円
仕様:プレスCD+イベント限定B5フルカラー冊子
原画:さんた茉莉(Santa☆Festa!)
公式サイト
http://www.airamatnas.com/ocyuusya/
※注意事項
発送方法について
大きく分けて3種類の発送方法があります。また、発送は入金確認が行われ次第、随時行わせて頂きます。
・メール便
クロネコヤマトがやっている冊子配達サービスです。料金は164円と低価格ですが到着までの日数が掛かります。通販時に住所等を明かしたくないという人は「営業所止サービス」の利用が可能です。
・ゆうメール
日本郵便がやっている旧冊子小包と同等のサービスです。特に保証などはありませんが、メール便よりも幾分か早く郵送してくれます。通販時に住所等を明かしたくないという人は「局留め指定」を行うことが可能です。
・レターパック
日本郵便がやっている旧エクスパックと同等のサービスです。こちらも特に保証はありませんが、離島など極端な場所でない限り発送した翌日には到着します。同じく「局留め指定」も可能です。
入金について
今回の自家通販では、以下の入金方法を選択することが出来ます。尚、振込手数料は各自のご負担でお願い致します。
・郵便振替
郵便局にある青色の振替用紙で入金する方法。手数料は一律ですが、入金確認まである程度の時間を要します。
・ゆうちょ銀行
郵便局の総合口座から振り込む方法。手数料は無料ですが、その場合はゆうちょ銀行の口座を持っていることが必須となります。
・他行振込
郵便局以外の銀行等、金融機関から振り込む方法。手数料割高で振替と同じく入金確認まで時間が掛かります。
注文後は自動返信にて振込先の詳細メールを送るシステムになっていますが、仮にいつまで経ってもメールが届かないという方は、お手数ですがシャリテクロワールのサイトにあるメールフォームからお問い合わせください。
※キャンセル又は変更について
基本的に一度注文された場合のキャンセルには応じられませんが、例えば振込先や発送方法を変更したいということがあれば、「注文№」及び「氏名」を明記の上、シャリテクロワールのサイトにあるメールフォームからメールを送ってください。尚、冊数の変更は難しいため予めご了承下さい。
発送通知について
発送メールは基本的に送っていません。発送状況の確認は、シャリテクロワールHP内にあるEventページに記載されます。発送は入金の確認が取れた順に行いますが、発送方法によっては到着に差が出るかと思われます。
サークルHP:http://www.usamimi.info/~mlwhlw/index2.html
久々に長々と通販情報を書きましたが、同人ゲームの方は既にDL販売が始まっていることもあり、書店委託はしないということなので、イベント限定の冊子付きがネットで買えるのは、ヤフオクを除けばうちの自家通販だけとなっております。手数料分高くなってますが、ヤフオクよりはまだまだ安いので、冊子付きが欲しいという方はこの機会にご利用下さい。ただし、在庫は少ないのでお早めに。できれば新刊と一緒に注文してくれると嬉しいな!
自分で言うのもなんですけど、短いながらも結構良いゲームだと思うんですよ。Graphic綺麗だし、ヒロインは見た目も声も可愛いし、音楽も素敵だしね。私は縁あって参加することになりましたが、こうして実物を手に取ってみると、参加してよかったなぁと素直に思います。
友人のwingheartさんが、今年エロゲの原画家デビューをして、pure moreの契約彼女って作品なんだけど、具体的な話はともかく、彼がエロゲの原画をやりたいという話は結構前から聞いてたんですよ。
それが今回果たされることになって、「wingheartさん、凄いなー」とか思ってたんだけど、そんな私にも声が掛かって、まあ、同人作品とはいえシナリオの一部を担当することになった、担当したというのはなんか感慨深いものがあるよね。一度やってみたかったというのもあるし、自分の書いた文章がゲームになるってのは、やっぱり嬉しいものがあります。次回作もあれば良いなぁ。
まあ、そんな訳で夏はまだまだ終わらないと言うことでね。夏コミ通販の方、宜しくお願いします。私はボチボチと次のイベント、神のみオンリーだけど、それに向かって動き出そうかなと。実はそんなに時間ないんだよね。10月のイベントだし、ちょっと技巧的な本になりそうだから、通常よりも多く執筆期間を設けています。ページ数も、夏コミほどではないにせよ厚くなりそう。
それが終わればすぐに冬コミと言うことで、なんだ、全然暇がないですね。冬コミで出す本は既に決めてるんだけど、その前に旅行とか行きたいなぁ。いつだったか、飛騨に行ってからと言うもの、旅ともご無沙汰で……あれ、福岡って飛騨の前だっけ、後だっけ。まあ、忘れるぐらいしてないと言うことですね。落ち着いた頃に、どこか考えて見ようかな。
夏コミ新刊「死蝕現象」自家通販開始。同人ゲームDL販売のお知らせ
2014年8月18日 アニメ・マンガ夏コミお疲れ様でしたー。いやー、今年も暑かったですね。1日目は一般参加、2日目はお休みで、3日目はサークル参加とコミケを駆け抜けてきた訳だけど、年に2度の祭典と言うことで、結構充実したお盆を過ごすことが出来ました。シャリテクロワール的にはヨスガから撤退して初めてのコミケということになりますが、夏コミはギャルゲジャンルが軒並み西館に追いやられてしまったので、そういった意味では苦戦したかな。まあ、私は今回、ギャルゲでスペース取ってないんだけど。
先に宣伝と言うことで、サークルHPにて夏コミ新刊の自家通販を期間限定で開始しました。
自家通販ページ
http://www.usamimi.info/~mlwhlw/cgi-bin/order/index.cgi
開催期間:8月18日(月)~9月5日(金)※完売次第終了
注意事項:発送状況はサークルHP「Event」ページ内にて記載。
シャリテクロワールとしては初めてのTYPE-MOON作品……と、コミケのジャンルコード的にはなっていますけど、正確には奈須きのこ作品ですかね。空の境界の二次創作小説と言うことで、綾辻行人原作のAnotherとのクロスオーバー作品です。
夏コミでは上下巻を同時発行して、幸いなことに皆さん上下巻を一緒に買っていってくれたのですが、自家通販ではそうも行かないので最初からセット頒布ということにしています。というより、上下巻を両方読まないことには話がサッパリ分からないと思うので、その辺はご了承下さい。在庫の通販ですから、それほど数がある訳ではありませんが、まあ、そんなすぐに完売するようなことはないんじゃないかと。
私の本というのは、校正者を除いて最初に読むのはいつも売り子をやってくれる友人なんだけど、空の境界を読んだことがあるという彼には結構好評でした。私としては、彼がらっきょを読んでいた事実に驚いたんだけど、自分でも割としっかり嵌まった作品だと思うから、この評価は嬉しかったかな。何気にアクションのあるシリアス本を書くのは、長編だと1年と数ヵ月ぶりになるのかな? 調べ直したら意外に短かったけど、ロクゼロの後にもヴァニタスとか、うででんとかでアクションシーンないし、バトルのある作品って書いてたから、実はそんなに久しぶりでもなかったんじゃないだろうか。
ていうか、ヨスガ以外は殆どがバトルありな気もしてきたわ。夏ペルはともかく。
今回のコミケでも思ったけど、うちは長いことヨスガノソラの本を出してきた関係から、ヨスガサークルとしての認識が強いらしくて、ヨスガ本はないんですが、という質問は結構あったし、ヨスガ本をまた出しましょうよ、というお誘いも複数任から受けました。どちらもありがたい話ではあるんだけど、幾らなんでも気が早いのではないかという迷いもあり、現在サークル内で協議中です。ただ、冬コミのサークル申込が目前に迫っていることもあり、それを考えると……困ったもんだ。
そういえば、スペースに来た参加者の1人が新刊ではなく既刊をチェックして去って行ったんだけど、数分後にふと戻って来て、「神のみ本ありますか?」と尋ねてきました。おそらく、オンリー出だしたコピー本のことを言ってるんだと思いますが、流石にあれの持ち合わせはなかった。しかし、神のみ目当てでうちのサークルに来る人がいたのは結構新鮮で、それだけに印象深い出来事でした。
神のみに関しては、一応秋のオンリーに参加予定です。新刊も予定していますが、既刊のコピー本はどうかな。あれ結構作るのに手間が掛かる本なので、再版は無理じゃないかなと思う。予定している新刊に再録でも良いんだけど、ちょっと特殊な形式の本を作ろうとしているから、雰囲気に合わないという難点があって。だから、ちょっと難しいかも知れません。
即売会は上記の神のみを除けば、後はもう冬コミだけじゃないかな。.hackオンリーも昨年に続いて開催はされるようですが、Liminality本とか作っても需要なさそうじゃないですか。それに冬コミまでの期間が4ヵ月、本を出すとなれば3ヵ月しかないことを考えると、イベント2つに参加するのは無理がある気がして。だから、今のところ参加は見合わせ状態です。
さて、話は変わりますが夏コミで頒布していた同人ゲーム、「お注射しましょ~催眠メイドとペットなお嬢様~」のDL販売が開始しているようです。私も一部シナリオで参加していて、一部って具体的にはどこなのかと質問を受けましたが、まあ、主人公以外ですかね? ヒロインの方を中心に書かせて頂きました。可愛いでしょ、あの2人。
詳細をまだ貰ってないので、どれだけのサイトでDL販売するのかは知らないのですが、確認できたのだとDMMとDLsiteで販売が行われているようです。エロいページに直アドというのもあれなので、サイトの方にリンクを張りましたから、そちらから確認下さい。DMMでは、キャンペーン価格と言うことで値引きになってるみたいですね。私はシステム的にDLsiteが使いやすいのだけど、そこはまあ、個々の好きな方で。
DLsiteといえば、特設ページが出来ていたので覗いてみたのですが、なかなかに見事な紹介文が書かれていて感心しました。なるほど、作品の特徴をよく捉えているな、と執筆者が実際にプレイしたのがよく分かる文章だったと思います。
容量からも見て取れるように、割とコンパクトな作品なんだけど、その実、9割方はエロと考えて貰って構いません。もう、ひたすら主人公がメイドとお嬢様相手にえっちなことをしまくる作品です。なんかお話っぽい部分もありますが、というか、そこを書いたのは私ですが、基本的には朝から晩までエッチなことをしているエロゲと考えて下さい。考えて妄想が膨らんだ貴方は早速DLしに行きましょう。
新刊もそうですが、「お注射しましょ」の感想なんかを頂けると嬉しいです。Santa☆Festa!さん宛てでも私が転送しますから、プレイした方は是非是非感想をお待ちしています。
後、イベント限定の冊子セットなんですが、手持ちの在庫が少しあるので、冬コミに持って行くかどうするか、現在検討中です。イベント限定だから自家通販は無理かも知れないけど、冊子が欲しい、読みたいという方は何かの機会で手にとって貰えればと思います。
今年の夏は初めてのジャンルに、初めてのゲームシナリオと、色々初めて尽くしでしたが、まだまだ夏は終わらないと言うことで、新刊の自家通販の方も宜しくお願い致します。それにしても……冬コミはマジでどうするかな。
先に宣伝と言うことで、サークルHPにて夏コミ新刊の自家通販を期間限定で開始しました。
自家通販ページ
http://www.usamimi.info/~mlwhlw/cgi-bin/order/index.cgi
開催期間:8月18日(月)~9月5日(金)※完売次第終了
注意事項:発送状況はサークルHP「Event」ページ内にて記載。
シャリテクロワールとしては初めてのTYPE-MOON作品……と、コミケのジャンルコード的にはなっていますけど、正確には奈須きのこ作品ですかね。空の境界の二次創作小説と言うことで、綾辻行人原作のAnotherとのクロスオーバー作品です。
夏コミでは上下巻を同時発行して、幸いなことに皆さん上下巻を一緒に買っていってくれたのですが、自家通販ではそうも行かないので最初からセット頒布ということにしています。というより、上下巻を両方読まないことには話がサッパリ分からないと思うので、その辺はご了承下さい。在庫の通販ですから、それほど数がある訳ではありませんが、まあ、そんなすぐに完売するようなことはないんじゃないかと。
私の本というのは、校正者を除いて最初に読むのはいつも売り子をやってくれる友人なんだけど、空の境界を読んだことがあるという彼には結構好評でした。私としては、彼がらっきょを読んでいた事実に驚いたんだけど、自分でも割としっかり嵌まった作品だと思うから、この評価は嬉しかったかな。何気にアクションのあるシリアス本を書くのは、長編だと1年と数ヵ月ぶりになるのかな? 調べ直したら意外に短かったけど、ロクゼロの後にもヴァニタスとか、うででんとかでアクションシーンないし、バトルのある作品って書いてたから、実はそんなに久しぶりでもなかったんじゃないだろうか。
ていうか、ヨスガ以外は殆どがバトルありな気もしてきたわ。夏ペルはともかく。
今回のコミケでも思ったけど、うちは長いことヨスガノソラの本を出してきた関係から、ヨスガサークルとしての認識が強いらしくて、ヨスガ本はないんですが、という質問は結構あったし、ヨスガ本をまた出しましょうよ、というお誘いも複数任から受けました。どちらもありがたい話ではあるんだけど、幾らなんでも気が早いのではないかという迷いもあり、現在サークル内で協議中です。ただ、冬コミのサークル申込が目前に迫っていることもあり、それを考えると……困ったもんだ。
そういえば、スペースに来た参加者の1人が新刊ではなく既刊をチェックして去って行ったんだけど、数分後にふと戻って来て、「神のみ本ありますか?」と尋ねてきました。おそらく、オンリー出だしたコピー本のことを言ってるんだと思いますが、流石にあれの持ち合わせはなかった。しかし、神のみ目当てでうちのサークルに来る人がいたのは結構新鮮で、それだけに印象深い出来事でした。
神のみに関しては、一応秋のオンリーに参加予定です。新刊も予定していますが、既刊のコピー本はどうかな。あれ結構作るのに手間が掛かる本なので、再版は無理じゃないかなと思う。予定している新刊に再録でも良いんだけど、ちょっと特殊な形式の本を作ろうとしているから、雰囲気に合わないという難点があって。だから、ちょっと難しいかも知れません。
即売会は上記の神のみを除けば、後はもう冬コミだけじゃないかな。.hackオンリーも昨年に続いて開催はされるようですが、Liminality本とか作っても需要なさそうじゃないですか。それに冬コミまでの期間が4ヵ月、本を出すとなれば3ヵ月しかないことを考えると、イベント2つに参加するのは無理がある気がして。だから、今のところ参加は見合わせ状態です。
さて、話は変わりますが夏コミで頒布していた同人ゲーム、「お注射しましょ~催眠メイドとペットなお嬢様~」のDL販売が開始しているようです。私も一部シナリオで参加していて、一部って具体的にはどこなのかと質問を受けましたが、まあ、主人公以外ですかね? ヒロインの方を中心に書かせて頂きました。可愛いでしょ、あの2人。
詳細をまだ貰ってないので、どれだけのサイトでDL販売するのかは知らないのですが、確認できたのだとDMMとDLsiteで販売が行われているようです。エロいページに直アドというのもあれなので、サイトの方にリンクを張りましたから、そちらから確認下さい。DMMでは、キャンペーン価格と言うことで値引きになってるみたいですね。私はシステム的にDLsiteが使いやすいのだけど、そこはまあ、個々の好きな方で。
DLsiteといえば、特設ページが出来ていたので覗いてみたのですが、なかなかに見事な紹介文が書かれていて感心しました。なるほど、作品の特徴をよく捉えているな、と執筆者が実際にプレイしたのがよく分かる文章だったと思います。
容量からも見て取れるように、割とコンパクトな作品なんだけど、その実、9割方はエロと考えて貰って構いません。もう、ひたすら主人公がメイドとお嬢様相手にえっちなことをしまくる作品です。なんかお話っぽい部分もありますが、というか、そこを書いたのは私ですが、基本的には朝から晩までエッチなことをしているエロゲと考えて下さい。考えて妄想が膨らんだ貴方は早速DLしに行きましょう。
新刊もそうですが、「お注射しましょ」の感想なんかを頂けると嬉しいです。Santa☆Festa!さん宛てでも私が転送しますから、プレイした方は是非是非感想をお待ちしています。
後、イベント限定の冊子セットなんですが、手持ちの在庫が少しあるので、冬コミに持って行くかどうするか、現在検討中です。イベント限定だから自家通販は無理かも知れないけど、冊子が欲しい、読みたいという方は何かの機会で手にとって貰えればと思います。
今年の夏は初めてのジャンルに、初めてのゲームシナリオと、色々初めて尽くしでしたが、まだまだ夏は終わらないと言うことで、新刊の自家通販の方も宜しくお願い致します。それにしても……冬コミはマジでどうするかな。
C86参加情報「空の境界×Another」新刊他
2014年8月12日 アニメ・マンガ
日記では物凄い久しぶりです。上半期は神のみのことばかりの私でしたけど、いつの間にか7月が終わり、8月になって、気付いたら夏コミが目前に迫ってますね。なんか、サイトも日記もイベントが近くならないと更新しないという、典型的な同人サークルのページになりつつありますが、おかげさまで今回も新刊その他を用意することが出来ました。
新刊2冊、既刊2冊に委託が1種ということですが、当初予定していたガッチャマンクラウズ本は諸般の事情で断念しました。興味持っていた方がいたらごめんなさい。
久々の西館配置で、まさかのTYPE-MOON島にスペースがありますけど、基本的にはいつもと変わりません。ただ、私のサークルでは初となるエロゲの委託頒布を行うので、その点についての説明もしておこうかと思います。
それでは、以下が当日の頒布物です。
書き出してみると物凄い量になってた気もしますが、以上が夏コミの頒布物一覧になります。
新刊は空の境界×Another本になった訳ですが、まさかの上下巻で発行することに。これには色々な事情があるんだけど、まあ、なんと言ってもページ数の長さですかね。長編小説2つのクロスオーバーだから、短いはずがないんだけど、総ページ数が200Pを超えるとは思ってなかっただけに、私の中で見積もりの甘さがあった感じです。
結果的にこの新刊作業が圧迫してガッチャマンとズヴィズダー本を断念したのだけど、これに関してはまた別の形でなにか出来ないかと考えてたりもします。まあ、予定は詰まっているから、あくまで考えているだけなんですが……
らっきょ×Anotherは結構前からやりたかった題材の一つで、身も蓋もない事を言ってしまうと、この2つの作品って似てるじゃないですか? 話が、というよりは雰囲気というか、作中に点在する要素みたいなものが。綾辻行人が文庫版のらっきょ1巻で解説を書いていたのもあるけど、掛けあわせてみたら面白いんじゃないかなとは前々から思ってまして。
実質的な切欠になったのは、昨年公開された空の境界 未来福音が自分の中で大ヒットしたからで、空の境界に対するモチベーションが上がっていたというのがあります。だったら、未来福音本書けよという話だけど、本にするほどのネタがなくってね。書いてみたいと話はあるんだけど。
新刊のあらすじやら内容については、今回初の試みとしてpixivの漫画機能を使ったサンプルを用意してみました。いつもは小説本だからと、小説機能を使っての公開でしたが、縦書きの本を横書きで表示するとバランスが崩れるし、なんか味気ないのがずっと悩みで。それに、あまり小説検索する人も少ないから、本の表紙に比べると本文サンプルが目立ってなかったんですよね。
そこで考えたのが漫画機能を利用することで、本文のPDFデータをキャプチャして、画像として公開すれば電子書籍のごとくユーザーにサンプルを見せることも可能なのではないか? と言うことでした。漫画機能は数枚から数十枚の画像を一度に公開できるみたいですし、総合検索だとイラストと同じくヒットするから、そっちの方が良いかなと。
先に公開した小説ページの方のサンプルよりもヒット数が多いので、今後はこの形でサンプルをアップしていくことになるかと思います。
それからもう一つ、委託ゲームなるものがあります。
こちららはさんた茉莉さんのサークル・Santa☆Festa!さんの新作で、縁があって私も一部シナリオで参加しています。委託元のSanta☆Festa!さんは3日目:東A-22に配置されてますが、私も折角西館でサークル参加するのだからと、お願いして小数部ながら置かせてもらうことにしました。ゲーム本体とイベント限定フルカラー冊子のセットということで、うちのサークルでも当然セットでの頒布になります。
まあ、西館ですし、それでなくとも私のサークルだから並ばず買えるとは思いますが、あくまで小数部の委託なので、欲しい方はお早めにお願いします。又、ゲームセットの委託なので、Santa☆Festa!さんが当日出されるグッズ等の委託はありません。天津風ちゃん抱き枕カバー欲しいぜ! という人は、東館へ行きましょう。
私は制作者の一人として、既にマスター版をプレイしているのですが、いやー、ヒロインたちが本当に可愛い! ティアお嬢様のボイスとか、プレイ中に何度か蕩けそうになりましたからね……主人公以外フルボイス、音楽もフリー音源でないこのゲーム用に作曲されたものということで、演出面でも光るものがあると思います。。エロゲとしては気軽にプレイできて、それでいてエッチなゲームに仕上がったはずなので、エロゲが好きだぜ、興味あるぜ、という人は是非手にとって見て下さい。でも、エロゲは手に取っただけでは中身が分からないので、是非プレイしてみてください!
後はまあ、既刊といつもの諸注意になりますが、既刊のごちうさ本はオンリーでも捌けなかった在庫を持って行く形です。そんなに数はないですけど、型月島なので売れるかどうかは分かりません。思った以上に食いつきが良くないジャンルで、小説本を書き続けるのには限界があるから、続刊に関しては未定です。
後、昨年の冬コミで頒布したヨスガノソラ「悠久の穹タペストリー」を、やむ茶さんのご厚意で委託頒布して頂けることになりました。こちらも本数は少ないのですが、完売すれば再販はしませんので、春日野兄妹グッズが欲しいという方はやむ茶さんのスペース、3日目:東ソ-01b「サークル・Cocololi」までどうぞ。
こんな感じですかね? 新刊、既刊、委託物と、合わせて5種類の出し物がある夏コミですが、どれもいい作品だと思うので、お近くを通りがかった際は宜しくお願い致します。かなり暑い日が続いてますが、皆で夏コミを乗り切りましょう。
新刊2冊、既刊2冊に委託が1種ということですが、当初予定していたガッチャマンクラウズ本は諸般の事情で断念しました。興味持っていた方がいたらごめんなさい。
久々の西館配置で、まさかのTYPE-MOON島にスペースがありますけど、基本的にはいつもと変わりません。ただ、私のサークルでは初となるエロゲの委託頒布を行うので、その点についての説明もしておこうかと思います。
それでは、以下が当日の頒布物です。
イベント名:コミックマーケット85
日時:2014年8月17日(日)
会場:東京ビッグサイト
スペース番号:西せ-17a
サークル名:シャリテクロワール
新刊その1
死蝕現象/上
ジャンル:空の境界×Another
イベント価格:600円
総ページ数:68P
サイズ:A5判
備考:pixivにてサンプル公開中→http://t.co/1vNgc34HHG
新刊その2
死蝕現象/下
ジャンル:空の境界×Another
イベント価格:900円
総ページ数:156P
サイズ:A5判
備考:pixivにてサンプル公開中→http://t.co/1aCqkhlqf5
委託ゲーム
お注射しましょ~催眠メイドとペットなお嬢様~
ジャンル:ショートADVゲーム
頒布価格:1500円
仕様:ゲームディスク+イベント限定20Pフルカラー冊子
原画家:さんた茉莉(Santa☆Festa!)
公式サイト:http://t.co/nu3oLzfN94
既刊その1
シャロちゃんの休日
ジャンル:ご注文はうさぎですか?
イベント価格:500円
サイズ:A5判
備考:シャロこと桐間紗路が主人公の本になります。
既刊その2
HONEY SO SWEETS
ジャンル:ご注文はうさぎですか?
イベント価格:500円
サイズ:A5判
備考:ココアとチノ中心のオールキャラ本です。
委託グッズ情報
やむ茶さんのサークル・Cocololiさんにて冬コミで頒布した、ヨスガノソラ「悠久の穹タペストリー」を委託します。
3日目:東ソ-01bなので、お持ちでない方は是非どうぞ。
サークル・Cocololi→http://cocololi.xxxxxxxx.jp/index.html
当日の諸注意
MLWは基本的にスペースいないことの方が多いです。
特に今回は西館配置なので、午後過ぎにならないと戻っていないかもしれません。
知り合いで御用の方は、売り子さんに名前を言って呼び出してもらって下さい。
書き出してみると物凄い量になってた気もしますが、以上が夏コミの頒布物一覧になります。
新刊は空の境界×Another本になった訳ですが、まさかの上下巻で発行することに。これには色々な事情があるんだけど、まあ、なんと言ってもページ数の長さですかね。長編小説2つのクロスオーバーだから、短いはずがないんだけど、総ページ数が200Pを超えるとは思ってなかっただけに、私の中で見積もりの甘さがあった感じです。
結果的にこの新刊作業が圧迫してガッチャマンとズヴィズダー本を断念したのだけど、これに関してはまた別の形でなにか出来ないかと考えてたりもします。まあ、予定は詰まっているから、あくまで考えているだけなんですが……
らっきょ×Anotherは結構前からやりたかった題材の一つで、身も蓋もない事を言ってしまうと、この2つの作品って似てるじゃないですか? 話が、というよりは雰囲気というか、作中に点在する要素みたいなものが。綾辻行人が文庫版のらっきょ1巻で解説を書いていたのもあるけど、掛けあわせてみたら面白いんじゃないかなとは前々から思ってまして。
実質的な切欠になったのは、昨年公開された空の境界 未来福音が自分の中で大ヒットしたからで、空の境界に対するモチベーションが上がっていたというのがあります。だったら、未来福音本書けよという話だけど、本にするほどのネタがなくってね。書いてみたいと話はあるんだけど。
新刊のあらすじやら内容については、今回初の試みとしてpixivの漫画機能を使ったサンプルを用意してみました。いつもは小説本だからと、小説機能を使っての公開でしたが、縦書きの本を横書きで表示するとバランスが崩れるし、なんか味気ないのがずっと悩みで。それに、あまり小説検索する人も少ないから、本の表紙に比べると本文サンプルが目立ってなかったんですよね。
そこで考えたのが漫画機能を利用することで、本文のPDFデータをキャプチャして、画像として公開すれば電子書籍のごとくユーザーにサンプルを見せることも可能なのではないか? と言うことでした。漫画機能は数枚から数十枚の画像を一度に公開できるみたいですし、総合検索だとイラストと同じくヒットするから、そっちの方が良いかなと。
先に公開した小説ページの方のサンプルよりもヒット数が多いので、今後はこの形でサンプルをアップしていくことになるかと思います。
それからもう一つ、委託ゲームなるものがあります。
こちららはさんた茉莉さんのサークル・Santa☆Festa!さんの新作で、縁があって私も一部シナリオで参加しています。委託元のSanta☆Festa!さんは3日目:東A-22に配置されてますが、私も折角西館でサークル参加するのだからと、お願いして小数部ながら置かせてもらうことにしました。ゲーム本体とイベント限定フルカラー冊子のセットということで、うちのサークルでも当然セットでの頒布になります。
まあ、西館ですし、それでなくとも私のサークルだから並ばず買えるとは思いますが、あくまで小数部の委託なので、欲しい方はお早めにお願いします。又、ゲームセットの委託なので、Santa☆Festa!さんが当日出されるグッズ等の委託はありません。天津風ちゃん抱き枕カバー欲しいぜ! という人は、東館へ行きましょう。
私は制作者の一人として、既にマスター版をプレイしているのですが、いやー、ヒロインたちが本当に可愛い! ティアお嬢様のボイスとか、プレイ中に何度か蕩けそうになりましたからね……主人公以外フルボイス、音楽もフリー音源でないこのゲーム用に作曲されたものということで、演出面でも光るものがあると思います。。エロゲとしては気軽にプレイできて、それでいてエッチなゲームに仕上がったはずなので、エロゲが好きだぜ、興味あるぜ、という人は是非手にとって見て下さい。でも、エロゲは手に取っただけでは中身が分からないので、是非プレイしてみてください!
後はまあ、既刊といつもの諸注意になりますが、既刊のごちうさ本はオンリーでも捌けなかった在庫を持って行く形です。そんなに数はないですけど、型月島なので売れるかどうかは分かりません。思った以上に食いつきが良くないジャンルで、小説本を書き続けるのには限界があるから、続刊に関しては未定です。
後、昨年の冬コミで頒布したヨスガノソラ「悠久の穹タペストリー」を、やむ茶さんのご厚意で委託頒布して頂けることになりました。こちらも本数は少ないのですが、完売すれば再販はしませんので、春日野兄妹グッズが欲しいという方はやむ茶さんのスペース、3日目:東ソ-01b「サークル・Cocololi」までどうぞ。
こんな感じですかね? 新刊、既刊、委託物と、合わせて5種類の出し物がある夏コミですが、どれもいい作品だと思うので、お近くを通りがかった際は宜しくお願い致します。かなり暑い日が続いてますが、皆で夏コミを乗り切りましょう。
天鳴地動 アルスラーン戦記14 感想
2014年6月9日 アニメ・マンガ
やっと時間が出来たので新刊を読みました。5年ぶり……いや、6年ぶりになるのかな? 正確なところは面倒くさいので数えてませんが、まあ、それぐらいは確実に経ったと考えていいでしょう。6年といえば結構な月日を感じますが、アルスラーンに関してはなにせ9巻から10巻が出るまでかなり長かったですし、10巻から11巻の相当だったので、まあ、こんなものかなというのが感覚として染み付いているのかもしれない。11巻から13巻は、それなりに順調だったと思うんですけどね。漫画も始まったことだし、早いところ完結して欲しいのだけど、さて、20巻は超えるのかどうか。
感想としては、大きく話が動くことはなかったかな、という印象です。前回からの続きと言ってしまえばそれまでだし、確かにまあ、どの口でも政変というかクーデター的なものが起きたり、王位が交代したりもしたけど、それが物語の大筋や全体にどう関わってくるのかといえば、なんというか未知数な部分が多い。
まず、意外なほど出番が多かったシンドゥラとラジェンドラ国王ですけど、サリーマとはまた懐かしいキャラクターが出てきましたね。処刑した兄王子の奥さんで、シンドゥラでも名高い美女ですが、その人を引っ張りだしてチェルク国の王妃にとはなかなか考えたものです。ただ、この作品の王侯階級にあるご婦人というのは、アルスラーンの母であるタハミーネもそうなんですが、基本的に冷徹で腹の中がわからない人が多いですからね。再登場したサリーマにもそういった雰囲気があったし、そんな性格であることが作中で書かれているから、ハッキリ言うとタハミーネとキャラが被っていると言えなくもない。
もっとも、サリーマはタハミーネほどに心がささくれ立つ経験はしていないはずだし、それにラジェンドラが画策したチェルク支配とて、本当に上手くいくのかは分かりません。不思議なのは、サリーマという女性に叛意というか、謀反気みたいな伏線を匂わせておきながら、当のチェルクは魔将軍イルテリシュによってあっさりと陥落してしまいましたから、一体サリーマの下りはなんだったのかと思わずにはいられません。
この巻にはまさにそうした、「あれ?」という感じの引っ掛かりがとても多くて、それが伏線なのか、ただなんとなく書いただけなのかが判らないところが結構目立ちました。
たとえば、魔将軍イルテリシュに偶然仕えることになったチェルクの若き騎士ジャライルですが、彼は蛇王ザッハークの鎖をヤスリで断ち切るという、封印とは一体なんだったのかと言いたくなる地味な作業をやってのけるのですが、彼はイルテリシュによるチェルク侵攻が現実味を帯びてくると、段々不安にかられてきます。家族を救い出すためにイルテリシュの力を借りるしかないとはいえ、魔獣たちを率いての武力侵攻となれば、それはもう戦争です。母国が魔将軍や魔獣に蹂躙されるという現実を、もともと生真面目な青年である彼が受け入れられるはずもありません。
けれど、彼はそれとは別にイルテリシュの形式上の妻であるレイラに対して思慕に似た感情を抱いているようでもありました。あんな不気味な空間に美女がいて、唯一まともそうなんですから、惹かれるのも無理はないと思いますが、じゃあ、ジャライルが囚われの家族を見捨ててレイラと一緒に逃げるのかと言われたら、別にそんなこともないんですよね。
ジャライルの心境の変化みたいのが書かれているにもかかわらず、結局イルテリシュはチェルクに侵攻するし、カルハナ王は魔将軍の凶刃に倒されます。カルハナが実は武闘派でイルテリシュと打ち合えるほどの実力者だったというのは驚きですが、その際に母親を殺されたジャイラルは意気消沈して、イルテリシュが王宮の制圧を完了するのに合わせて、残された家族とともに父祖の土地に引っ込むことを決めました。
てっきり、イルテリシュの忠臣として今後も活躍するのかと思いきや、随分とあっさりした退場の仕方です。イルテリシュは止めようとはせず、ジャライルが母親の死で戦意を完全に失ったことを見抜いたこともあり、あっさりとこれを認めました。しかも、彼が去るにあたって、トゥラーン流として恩賞の金貨を持って行かせた辺り、それなりに功を労う気はあったようです。
ジャライルがあっさり退場できた理由は、唐突に現れたバシュミルというトゥラーン出身の将軍の存在が大きいです。チェルクで難民のような生活をしていたようですが、元武将なだけあった屈強な肉体をしており、トゥラーン出身ということもあってイルテリシュへの忠誠心が高く、イルテリシュの関心を買いました。
イルテリシュはすぐにバシュミルを部下にするとチェルクの文官たちを集めさせ、チェルク国の支配を実行していきます。この時点で、彼は右腕としてのバシュミルと、チェルク国に詳しい文官たちを手に入れたことになりますから、ジャライルの存在価値が大きく減じたんですね。チェルク国に行くまでは重要だったかもしれないけど、いざ支配たいせが始まれば取り立てて用がなくなる。ジャライルにその意志があれば、イルテリシュは彼を重用したかもしれないけど、彼にはその気力がなかった。
こんな風にジャライルはレイラへの思慕を抱えたまま、それを何か行動に移すこともなく消えてしまいました。一体、彼はなんだったのかと思いますが、いずれにせよジャライルが蛇王ザッハークの鎖を切った事実は変わらないし、伏線を回収する気があるのなら、レイラ絡みでまた出てくることがあるかもしれません。
次にこれってどうなのよ、と思ったのはヒルメスです。前巻でミスル国を手中に収めたかに思えたヒルメスですが、彼は遠征先の南方でまさかの大敗を喫しました。誰ぞ、作中に出てきた名のある武将かと思いきや、なんとこの巻で初登場した新キャラにです。敵の用意が周到だったことと、ヒルメスやその部下が海戦に慣れていなかったこともあるんだろうけど、それにしたってボコボコにやられすぎです。
慌てて国都にまで撤退したヒルメスは、しかし、敵の侵攻を防ぐことが出来ず、あろうことかミスル国からの退去を迫られます。あまりに上手く行きすぎていたヒルメスのミスル国支配も、蓋を開けてみれば宮殿と国都だけだったと、そういう訳ですね。しかも、彼には人心を掌握する時間がなく、ミスル人の同士討ちを嫌った兵士たちからも見放されてしまいました。
結局、ヒルメスは敗北を認めて退去という名の追放を受け入れるのですが、その際にフィトナを置いていきました。孔雀姫と呼ばれるフィトナはタハミーネの娘疑惑もある腕輪の持ち主ですが、ヒルメスはいきなり死んだ妻であるイリーナのことを思い出すようになり、意図的にフィトナの立ち位置を対等なところから下げていました。挙句にイリーナのことを忘れられない自分にフィトナをどうこうする資格はないと来たもんだ。一体、フィトナとは、いや、ミスル編とは何の意味があったんでしょうか?
私としては、田中芳樹はもうヒルメスという存在を持て余しているのではないかと思いました。武勇ではダリューンに及ばず、知謀ではナルサスに劣り、あろうことかぽっと出の新キャラに負けるとは、落ちぶれも甚だしくて見ていられません。ミスル国を抑えてアルスラーンやその他勢力に対抗していく、というのならまだしも、国を追い出されてブルハーンというトゥラーン人の部下を一人だけ従え、流浪の身に逆戻りですからね。まったく酷い話だ。
ヒルメスはマルヤムに行くらしいですが、あの国はルシタニアの元王弟ギスカールが国王として支配しています。ヒルメスがイリーナとの間に子供でも作っていれば、マルヤム王家の正統性を訴えて戦いの一つもできそうだけど、イリーナは子供を産むことなく死んでしまいましたし、彼がイリーナの夫だった事実を知るマルヤム国民は殆どいないでしょう。
それに、これは重要な事だと思いますが、おそらくマルヤム国民はギスカールにそれほどの不満はないはずです。ルシタニアの王弟が国王になったことに精神的な違和感を覚えている人は多いだろうけど、ギスカール自身は執政者としてかなり有能な方ですから、マルヤム一国の中であれば名君にだってなれてしまうんだよね。
現にギスカールは無駄な戦を避けて国作りに励んでいるし、国を富ませることに専心していると書かれています。後は彼の野心がどう転ぶかで、機会さえあればとも書かれているけど、魔軍の大将であるイルテリシュなどに比べると、国政の点ではともかく見劣りするし、今更パルス国の、アルスラーンの敵として台頭するとは思えません。あるいはマルヤムに流れ着いたヒルメスと再び手を結ぶ可能性もあるけど、あの二人は仲が良いのか悪いのか、よく分からないからなぁ。
マルヤムで気になったのは、イリーナが語った姉のミリッツァの話です。ルシタニア軍に両親である国王夫妻を殺されたミリッツァ内親王は、盲目の妹イリーナを連れて内海に面した城の一つに立てこもると、落城するまで二年もの間、激しい抗戦を続けていたというのです。やたらと出てくる女性が強い作品だけど、殆どファランギース並と考えてもいいでしょう。結局、内通者の発生で落城してしまったらしいけど、ミリッツァはイリーナを船で逃すと、自身は内海に身を投げて沈んだと書かれています。普通に考えれば自殺、自害ということになりますが……もし、生きていたとしたら? 生きていて、マルヤムに辿り着いたヒルメスと再会でもしたら、ちょっと面白そうですよね。まあ、そういった話を書くような作者ではないけど、なんとなく期待していまいます。
さて、メインであるパルス国のことを何も書いていませんが、今回もまた十六翼将から死人が出ました。それも3人と、結構な数が一気にいなくなった。最初の死者はトゥースで、2部になって三姉妹の嫁さんを貰ったムッツリスケベですが、地震の際に起こった柱の崩落からアルスラーンを守ってという戦場以外での殉職になります。
次に死んだのはグラーゼで、ギランの街を収める総督代理で、パルス国の水軍を指揮する将軍でもありましたが、魔軍との戦いで囚われの身になり、戦いの最中に転落死をするという再登場してすぐの戦死です。気風の良い海の男だっただけに残念でなりませんが、更にその戦いでジムサも死にました。トゥラーン出身の吹き矢使いでしたが、この巻ではキシュワードの養女であるオフルールとの交流が少なからず書かれました。元々、ジムサが助けた娘ではありますが、小さい子と大人の交流を書くのが、田中芳樹は上手いですね。やや唐突だったけど、自分の遺産を彼女にという辺り、後10年もあれば……と思わずにはいられない。しかし、オフルールって喋れない設定じゃなかったっけ? 普通にアルスラーンと喋っていたのだけど。
十六翼将から3人の戦死者、前巻のザラーヴァントも合わせれば4人になりましたが、「え、こいつが死ぬの?」ってキャラばかりが死んでいくんですよね。死に対して必然性や意味を求めるのは馬鹿らしいけど、作品としての必要性はどこにあるのかな? と思わずにはいられない。だってグラーゼはともかくとして、こう言っちゃなんだがトゥースとかジムサとか、別に殺してどうこうなるようなキャラでもないでしょう。生きていても死んでいても変わらないというか、だからこそ作者の毒牙、魔の手に掛かったのかもしれないが。
逆に言えばアルスラーンにとって最初期の仲間は死にそうにないよね。死亡フラグが経ったように思えたナルサスも何だかんだで生きてるし、ダリューンは大将軍になった。エラムは戦場に出ることがなそうだし、ナルサスの後継者という立ち位置もある。ファランギースやアルフリードは女性だし、ギーヴは殺しても死ななそう。そう考えていくと、最古参の6人は、ナルサス以外生き残りそうな気がしないでもない。
パルスで他に活躍したのは、従者のカセームですかね。自称、宰相ルーシャンの甥ですが、動かしやすいのか、色々なところで登場しています。意外に真面目なところもあるようで、策謀や陰謀で出世しようという気はないらしく、ちゃんと仕事をこなして行く辺り、真っ当に栄達していきそうなキャラではある。
後、一瞬の登場だったけど侍女のアイーシャが出てきましたね。アルスラーンとしっかり絡む辺り、やはりそういうことなのかと思わなくもないけど、あるいは彼女に苦言を呈することが多いエラムと……なんてこともあるのだろうか? まあ、無難にアルスラーンだとは思うけど、果たしてそれがいつ書かれるのか、そもそも次が出るのは何年後かと、なんだかため息が出そうな読了後でした。
感想としては、大きく話が動くことはなかったかな、という印象です。前回からの続きと言ってしまえばそれまでだし、確かにまあ、どの口でも政変というかクーデター的なものが起きたり、王位が交代したりもしたけど、それが物語の大筋や全体にどう関わってくるのかといえば、なんというか未知数な部分が多い。
まず、意外なほど出番が多かったシンドゥラとラジェンドラ国王ですけど、サリーマとはまた懐かしいキャラクターが出てきましたね。処刑した兄王子の奥さんで、シンドゥラでも名高い美女ですが、その人を引っ張りだしてチェルク国の王妃にとはなかなか考えたものです。ただ、この作品の王侯階級にあるご婦人というのは、アルスラーンの母であるタハミーネもそうなんですが、基本的に冷徹で腹の中がわからない人が多いですからね。再登場したサリーマにもそういった雰囲気があったし、そんな性格であることが作中で書かれているから、ハッキリ言うとタハミーネとキャラが被っていると言えなくもない。
もっとも、サリーマはタハミーネほどに心がささくれ立つ経験はしていないはずだし、それにラジェンドラが画策したチェルク支配とて、本当に上手くいくのかは分かりません。不思議なのは、サリーマという女性に叛意というか、謀反気みたいな伏線を匂わせておきながら、当のチェルクは魔将軍イルテリシュによってあっさりと陥落してしまいましたから、一体サリーマの下りはなんだったのかと思わずにはいられません。
この巻にはまさにそうした、「あれ?」という感じの引っ掛かりがとても多くて、それが伏線なのか、ただなんとなく書いただけなのかが判らないところが結構目立ちました。
たとえば、魔将軍イルテリシュに偶然仕えることになったチェルクの若き騎士ジャライルですが、彼は蛇王ザッハークの鎖をヤスリで断ち切るという、封印とは一体なんだったのかと言いたくなる地味な作業をやってのけるのですが、彼はイルテリシュによるチェルク侵攻が現実味を帯びてくると、段々不安にかられてきます。家族を救い出すためにイルテリシュの力を借りるしかないとはいえ、魔獣たちを率いての武力侵攻となれば、それはもう戦争です。母国が魔将軍や魔獣に蹂躙されるという現実を、もともと生真面目な青年である彼が受け入れられるはずもありません。
けれど、彼はそれとは別にイルテリシュの形式上の妻であるレイラに対して思慕に似た感情を抱いているようでもありました。あんな不気味な空間に美女がいて、唯一まともそうなんですから、惹かれるのも無理はないと思いますが、じゃあ、ジャライルが囚われの家族を見捨ててレイラと一緒に逃げるのかと言われたら、別にそんなこともないんですよね。
ジャライルの心境の変化みたいのが書かれているにもかかわらず、結局イルテリシュはチェルクに侵攻するし、カルハナ王は魔将軍の凶刃に倒されます。カルハナが実は武闘派でイルテリシュと打ち合えるほどの実力者だったというのは驚きですが、その際に母親を殺されたジャイラルは意気消沈して、イルテリシュが王宮の制圧を完了するのに合わせて、残された家族とともに父祖の土地に引っ込むことを決めました。
てっきり、イルテリシュの忠臣として今後も活躍するのかと思いきや、随分とあっさりした退場の仕方です。イルテリシュは止めようとはせず、ジャライルが母親の死で戦意を完全に失ったことを見抜いたこともあり、あっさりとこれを認めました。しかも、彼が去るにあたって、トゥラーン流として恩賞の金貨を持って行かせた辺り、それなりに功を労う気はあったようです。
ジャライルがあっさり退場できた理由は、唐突に現れたバシュミルというトゥラーン出身の将軍の存在が大きいです。チェルクで難民のような生活をしていたようですが、元武将なだけあった屈強な肉体をしており、トゥラーン出身ということもあってイルテリシュへの忠誠心が高く、イルテリシュの関心を買いました。
イルテリシュはすぐにバシュミルを部下にするとチェルクの文官たちを集めさせ、チェルク国の支配を実行していきます。この時点で、彼は右腕としてのバシュミルと、チェルク国に詳しい文官たちを手に入れたことになりますから、ジャライルの存在価値が大きく減じたんですね。チェルク国に行くまでは重要だったかもしれないけど、いざ支配たいせが始まれば取り立てて用がなくなる。ジャライルにその意志があれば、イルテリシュは彼を重用したかもしれないけど、彼にはその気力がなかった。
こんな風にジャライルはレイラへの思慕を抱えたまま、それを何か行動に移すこともなく消えてしまいました。一体、彼はなんだったのかと思いますが、いずれにせよジャライルが蛇王ザッハークの鎖を切った事実は変わらないし、伏線を回収する気があるのなら、レイラ絡みでまた出てくることがあるかもしれません。
次にこれってどうなのよ、と思ったのはヒルメスです。前巻でミスル国を手中に収めたかに思えたヒルメスですが、彼は遠征先の南方でまさかの大敗を喫しました。誰ぞ、作中に出てきた名のある武将かと思いきや、なんとこの巻で初登場した新キャラにです。敵の用意が周到だったことと、ヒルメスやその部下が海戦に慣れていなかったこともあるんだろうけど、それにしたってボコボコにやられすぎです。
慌てて国都にまで撤退したヒルメスは、しかし、敵の侵攻を防ぐことが出来ず、あろうことかミスル国からの退去を迫られます。あまりに上手く行きすぎていたヒルメスのミスル国支配も、蓋を開けてみれば宮殿と国都だけだったと、そういう訳ですね。しかも、彼には人心を掌握する時間がなく、ミスル人の同士討ちを嫌った兵士たちからも見放されてしまいました。
結局、ヒルメスは敗北を認めて退去という名の追放を受け入れるのですが、その際にフィトナを置いていきました。孔雀姫と呼ばれるフィトナはタハミーネの娘疑惑もある腕輪の持ち主ですが、ヒルメスはいきなり死んだ妻であるイリーナのことを思い出すようになり、意図的にフィトナの立ち位置を対等なところから下げていました。挙句にイリーナのことを忘れられない自分にフィトナをどうこうする資格はないと来たもんだ。一体、フィトナとは、いや、ミスル編とは何の意味があったんでしょうか?
私としては、田中芳樹はもうヒルメスという存在を持て余しているのではないかと思いました。武勇ではダリューンに及ばず、知謀ではナルサスに劣り、あろうことかぽっと出の新キャラに負けるとは、落ちぶれも甚だしくて見ていられません。ミスル国を抑えてアルスラーンやその他勢力に対抗していく、というのならまだしも、国を追い出されてブルハーンというトゥラーン人の部下を一人だけ従え、流浪の身に逆戻りですからね。まったく酷い話だ。
ヒルメスはマルヤムに行くらしいですが、あの国はルシタニアの元王弟ギスカールが国王として支配しています。ヒルメスがイリーナとの間に子供でも作っていれば、マルヤム王家の正統性を訴えて戦いの一つもできそうだけど、イリーナは子供を産むことなく死んでしまいましたし、彼がイリーナの夫だった事実を知るマルヤム国民は殆どいないでしょう。
それに、これは重要な事だと思いますが、おそらくマルヤム国民はギスカールにそれほどの不満はないはずです。ルシタニアの王弟が国王になったことに精神的な違和感を覚えている人は多いだろうけど、ギスカール自身は執政者としてかなり有能な方ですから、マルヤム一国の中であれば名君にだってなれてしまうんだよね。
現にギスカールは無駄な戦を避けて国作りに励んでいるし、国を富ませることに専心していると書かれています。後は彼の野心がどう転ぶかで、機会さえあればとも書かれているけど、魔軍の大将であるイルテリシュなどに比べると、国政の点ではともかく見劣りするし、今更パルス国の、アルスラーンの敵として台頭するとは思えません。あるいはマルヤムに流れ着いたヒルメスと再び手を結ぶ可能性もあるけど、あの二人は仲が良いのか悪いのか、よく分からないからなぁ。
マルヤムで気になったのは、イリーナが語った姉のミリッツァの話です。ルシタニア軍に両親である国王夫妻を殺されたミリッツァ内親王は、盲目の妹イリーナを連れて内海に面した城の一つに立てこもると、落城するまで二年もの間、激しい抗戦を続けていたというのです。やたらと出てくる女性が強い作品だけど、殆どファランギース並と考えてもいいでしょう。結局、内通者の発生で落城してしまったらしいけど、ミリッツァはイリーナを船で逃すと、自身は内海に身を投げて沈んだと書かれています。普通に考えれば自殺、自害ということになりますが……もし、生きていたとしたら? 生きていて、マルヤムに辿り着いたヒルメスと再会でもしたら、ちょっと面白そうですよね。まあ、そういった話を書くような作者ではないけど、なんとなく期待していまいます。
さて、メインであるパルス国のことを何も書いていませんが、今回もまた十六翼将から死人が出ました。それも3人と、結構な数が一気にいなくなった。最初の死者はトゥースで、2部になって三姉妹の嫁さんを貰ったムッツリスケベですが、地震の際に起こった柱の崩落からアルスラーンを守ってという戦場以外での殉職になります。
次に死んだのはグラーゼで、ギランの街を収める総督代理で、パルス国の水軍を指揮する将軍でもありましたが、魔軍との戦いで囚われの身になり、戦いの最中に転落死をするという再登場してすぐの戦死です。気風の良い海の男だっただけに残念でなりませんが、更にその戦いでジムサも死にました。トゥラーン出身の吹き矢使いでしたが、この巻ではキシュワードの養女であるオフルールとの交流が少なからず書かれました。元々、ジムサが助けた娘ではありますが、小さい子と大人の交流を書くのが、田中芳樹は上手いですね。やや唐突だったけど、自分の遺産を彼女にという辺り、後10年もあれば……と思わずにはいられない。しかし、オフルールって喋れない設定じゃなかったっけ? 普通にアルスラーンと喋っていたのだけど。
十六翼将から3人の戦死者、前巻のザラーヴァントも合わせれば4人になりましたが、「え、こいつが死ぬの?」ってキャラばかりが死んでいくんですよね。死に対して必然性や意味を求めるのは馬鹿らしいけど、作品としての必要性はどこにあるのかな? と思わずにはいられない。だってグラーゼはともかくとして、こう言っちゃなんだがトゥースとかジムサとか、別に殺してどうこうなるようなキャラでもないでしょう。生きていても死んでいても変わらないというか、だからこそ作者の毒牙、魔の手に掛かったのかもしれないが。
逆に言えばアルスラーンにとって最初期の仲間は死にそうにないよね。死亡フラグが経ったように思えたナルサスも何だかんだで生きてるし、ダリューンは大将軍になった。エラムは戦場に出ることがなそうだし、ナルサスの後継者という立ち位置もある。ファランギースやアルフリードは女性だし、ギーヴは殺しても死ななそう。そう考えていくと、最古参の6人は、ナルサス以外生き残りそうな気がしないでもない。
パルスで他に活躍したのは、従者のカセームですかね。自称、宰相ルーシャンの甥ですが、動かしやすいのか、色々なところで登場しています。意外に真面目なところもあるようで、策謀や陰謀で出世しようという気はないらしく、ちゃんと仕事をこなして行く辺り、真っ当に栄達していきそうなキャラではある。
後、一瞬の登場だったけど侍女のアイーシャが出てきましたね。アルスラーンとしっかり絡む辺り、やはりそういうことなのかと思わなくもないけど、あるいは彼女に苦言を呈することが多いエラムと……なんてこともあるのだろうか? まあ、無難にアルスラーンだとは思うけど、果たしてそれがいつ書かれるのか、そもそも次が出るのは何年後かと、なんだかため息が出そうな読了後でした。
コミックマーケット86に当選しました
2014年6月8日 アニメ・マンガ夏コミことコミックマーケット86に当選しました。通算10回目、連続では9回目の参加ということになりますが、何だかんだでコミケにサークル参加するようになってから5年以上ですか。我ながらよく続くものだと思いますが、スペースを頂けるのはありがたいことなので今から準備をしなければいけませんね。一応、幾つかの新刊などを予定していますが、ヨスガノソラというジャンルから完全撤退して初めてのコミケになるし、全くの新ジャンルで挑むことになるから、個人的にかつてないコミケになりそうです。
スペース№を書いておきますと、夏コミで私のサークル・シャリテクロワールは西せ-17aに配置されています。WEBカタログ……が、サークル参加者と有料利用者以外でどこまで使えるのかは分かりませんけど、それで確認してもらえれば分かる通り、今年の夏コミは型月島にスペースがあります。型月、つまりはTYPE-MOONという訳ですね。一体全体、どういう風の吹き回しなんだ、Fate本でも出すのかと言われれば、正確に言えば型月作品で申し込んだわけじゃありません。サークルカット見てもらえれば分かることだけど、今回、私が申し込んだジャンルは空の境界であり、同じ奈須きのこ作品ということで型月ジャンルとして一緒くたにされているのです。
じゃあ、何でいきなり空の境界なのかといえば、単純に昨年鑑賞した未来福音で空の境界に対する熱が物凄いことになったからだけど、だからといって未来福音本を出すのかと言われれば、予定はあるけど実際に書くところまでこぎつけられるかはまだ分かっていません。
勿論、未来福音本も出せることなら出したいけど、私が優先して書こうかなと思っているのは空の境界本編の二次創作で、それも久しぶりのクロスオーバー小説になります。最後に書いたのはヨスガ本の8冊目、カフェノソラになりますが、あれはあくまで姉妹ブランドの作品だったから、言ってしまえばヨスガノソラ×夏ノ雨とさほどの違いはありません。でも、今回は完全に関係ない別作品のクロスですから、初期のロクゼロ×なのはに近いものがあります。
そんな訳で夏コミ新刊その1は空の境界×Anotherのクロスを予定しています。綾辻行人原作の小説で、漫画化、アニメ化、実写映画化もされた人気作ですが、らっきょとの組み合わせ一つ書いてみたい話がありまして。元々、似た雰囲気のある作品ですが、昨年の秋頃から温めていたプロットがあるので、それをなんとか形にできればと思っています。
後、他に考えているのはズヴィズダーとガッチャマンクラウズの本なんだけど……これは果たして出すことが出来るかどうか。同じ立川市が舞台の作品ということで、これまたクロスを考えていたんですけど、なにせ今回は配置が西館じゃないですか。型月というか、ギャルゲージャンルそのものがまたまた西館に送られてしまったんだけど、3日目の西館って人来ないからねぇ。大体が東館を回るのに手一杯だし、移動してきたとしても14時と15時とか、そういう時間になるのは間違いありません。悲しいですが、それが西館の現実というものです。
勿論、最初から西館に来るような人もいますが、東との絶対的な差は埋めようもないでしょう。だからこそ、私は東館に固定して欲しいんだけど、ギャルゲージャンルは流浪というか、一時期の圧倒的な人気がないもんだから、コミケごとに東と西を行ったり来たりしている気がします。まあ、ここ最近は東で安定していたから、少し油断していたというのもあるけどね……
夏コミでは他にも色々とやる予定があって、別のサークルの作品に顔出したりもしていますが、まだ告知していいのかわからないので、時期が近くなったらまた書こうかなと思っています。そういえば、今夏はごちうさでスペースをとらなかったんですが、ごちうさサークルは1日目だかの西館壁にまとめて配置されてるらしいですね。確認してないので本当かどうかは分かりませんが、もしそうだとしたら、私もごちうさで取っておけばよかったかなと、少しだけ残念な感じ。だって、壁だよ、壁。たとえ西館でも、コミケの壁サークルってのはやっぱりデカイですよ。
ごちうさ本に関しては出すかどうかは未定です。自分の中の熱が大分冷めてきたというのもあるけど、単純に同人誌としては、いや、小説本としては難しいというのを実感しつつあるので、今後どうするかはちょっと考えておきます。
スペース№を書いておきますと、夏コミで私のサークル・シャリテクロワールは西せ-17aに配置されています。WEBカタログ……が、サークル参加者と有料利用者以外でどこまで使えるのかは分かりませんけど、それで確認してもらえれば分かる通り、今年の夏コミは型月島にスペースがあります。型月、つまりはTYPE-MOONという訳ですね。一体全体、どういう風の吹き回しなんだ、Fate本でも出すのかと言われれば、正確に言えば型月作品で申し込んだわけじゃありません。サークルカット見てもらえれば分かることだけど、今回、私が申し込んだジャンルは空の境界であり、同じ奈須きのこ作品ということで型月ジャンルとして一緒くたにされているのです。
じゃあ、何でいきなり空の境界なのかといえば、単純に昨年鑑賞した未来福音で空の境界に対する熱が物凄いことになったからだけど、だからといって未来福音本を出すのかと言われれば、予定はあるけど実際に書くところまでこぎつけられるかはまだ分かっていません。
勿論、未来福音本も出せることなら出したいけど、私が優先して書こうかなと思っているのは空の境界本編の二次創作で、それも久しぶりのクロスオーバー小説になります。最後に書いたのはヨスガ本の8冊目、カフェノソラになりますが、あれはあくまで姉妹ブランドの作品だったから、言ってしまえばヨスガノソラ×夏ノ雨とさほどの違いはありません。でも、今回は完全に関係ない別作品のクロスですから、初期のロクゼロ×なのはに近いものがあります。
そんな訳で夏コミ新刊その1は空の境界×Anotherのクロスを予定しています。綾辻行人原作の小説で、漫画化、アニメ化、実写映画化もされた人気作ですが、らっきょとの組み合わせ一つ書いてみたい話がありまして。元々、似た雰囲気のある作品ですが、昨年の秋頃から温めていたプロットがあるので、それをなんとか形にできればと思っています。
後、他に考えているのはズヴィズダーとガッチャマンクラウズの本なんだけど……これは果たして出すことが出来るかどうか。同じ立川市が舞台の作品ということで、これまたクロスを考えていたんですけど、なにせ今回は配置が西館じゃないですか。型月というか、ギャルゲージャンルそのものがまたまた西館に送られてしまったんだけど、3日目の西館って人来ないからねぇ。大体が東館を回るのに手一杯だし、移動してきたとしても14時と15時とか、そういう時間になるのは間違いありません。悲しいですが、それが西館の現実というものです。
勿論、最初から西館に来るような人もいますが、東との絶対的な差は埋めようもないでしょう。だからこそ、私は東館に固定して欲しいんだけど、ギャルゲージャンルは流浪というか、一時期の圧倒的な人気がないもんだから、コミケごとに東と西を行ったり来たりしている気がします。まあ、ここ最近は東で安定していたから、少し油断していたというのもあるけどね……
夏コミでは他にも色々とやる予定があって、別のサークルの作品に顔出したりもしていますが、まだ告知していいのかわからないので、時期が近くなったらまた書こうかなと思っています。そういえば、今夏はごちうさでスペースをとらなかったんですが、ごちうさサークルは1日目だかの西館壁にまとめて配置されてるらしいですね。確認してないので本当かどうかは分かりませんが、もしそうだとしたら、私もごちうさで取っておけばよかったかなと、少しだけ残念な感じ。だって、壁だよ、壁。たとえ西館でも、コミケの壁サークルってのはやっぱりデカイですよ。
ごちうさ本に関しては出すかどうかは未定です。自分の中の熱が大分冷めてきたというのもあるけど、単純に同人誌としては、いや、小説本としては難しいというのを実感しつつあるので、今後どうするかはちょっと考えておきます。
魔女こいにっきの感想日記
2014年6月3日 アニメ・マンガ
楠原ゆい改め、くすはらゆいの主演作ということで購入しました。今年の私は、くすはらゆいが出演している作品以外でエロゲーはあまり買わないようにしようと決めたので、この作品は12の月のイヴに続く第2弾ということになるのかな。間に何かあったような気もしますけど、あぁ、Clover Daysか。何だかんだで売り出し中の人だから、色々な作品に出てるんだよね。把握しているだけでも、今後4~5本の出演が確定していたはずだし。いやはや、すっかり人気になってしまった。
まずはざっとプレイしてみたんですが、私はこの作品の体験版をやってません。そもそも余程の期待作か、興味はあるけど購入を決めかねているような作品でない限り、体験版ってあまりプレイしないんだよね。特に魔女こいの場合は、くすはらゆいの主演作だから必ず買うことが決定していたし、買うことを決めてる作品の体験版を、わざわざやる必要もないでしょ? 発売はまだか、待ちきれないぞ! と、体験版に手を出すこともなくはないけどさ。
だから、魔女こいにっきに関しては事前情報殆どなし、インストールしてゲームを立ち上げたのが作品に初めて触れた瞬間となりました。なにせ、ホームページのストーリー紹介や、キャラの紹介ページすらろくに確認してないもんだから、魔女こいがどういう話しであるのか、その概要やあらすじさえ、私の頭の中にはないんですよね。知っているのは、くすはらゆいが南乃ありすというヒロインを演じることと、ゆみどん……じゃない、山田ゆなが共演する、ということぐらいで。ほぼ、声優のことしか把握してませんね。
そんな前情報一切なしの状態でプレイを初めて、しょっぱなからヒロインであるありすが出てきたときは「へぇ」と思いました。ヒロイン視点から始めるなんて、導入部としては久しぶりかも知れないな、と感じまして。エロゲってのは大抵、主人公である少年ないし、男性のモノローグから始まるもので、自分の心情的なものを語り出したり、回想シーンが流れたりして、そこから幼馴染が起こしに来る、というのがある種のテンプレートでしょう。ヒロインの視点から始まる作品は、そのキャラが機械仕掛けの神でもない限り、そんなに多くはないと思います。
それでまあ、ありすの視点から話が始まっていくのですが……何かがおかしい。導入部を担当するにしてはあまりにも長く、自宅での朝の風景や、友人たちとの通学、学校での生活といったあれこれは、まさにありすの1日を描いているといっても差し支えはなく、メインヒロインの視点から始まったにしては、どこかずれている。てっきり、ありすが主人公と街角でぶつかるなりなんなり、とにかく出会うところで支店が切り替わるのかと思ったが、一向に主人公が出てこないのだ。
そして、ありすは物語の鍵となる日記を時計台で拾い、それを読み開いた。ここにきてやっと視点がありす以外の誰か、男のものへと切り替わるのだけど、その視点は永続的なものでも連続的なものでもなく、日記のページという制約が常に付いていた。魔術書の一種らしい日記は、一度に読めるページ数が決まっているようで、一区切りつくごとに、またありすの視点へと戻ってくる。基本的には、その繰り返しが話の序盤から中盤にかけてのメインになる。
二度ほど視点の切り替えを繰り返したとき、私は一つの事実に気付いた。あぁ、この作品の主人公は南乃ありすであって、日記に出てくる男ではないのだな、ということに。エロゲの主人公は大体が男であるという先入観に、私もいつの間にか囚われていたんですね。
無論、日記に出てくる男もまた主役には変わりないのだけど、彼は日記の中にこそ出てくるが現実には、ありすやその周囲の前に現れることがない。しかし、日記にはありすにとって身近な名前、学校の先生であったり、部活の先輩だったり、そんな人の名前が出てきて、内容もかなり克明だ。当然、興味を持って周囲にリサーチをかけるが、誰一人として彼の存在を知っている人はいなかった。故に彼は、この世界に存在しておらず、唯一日記の中にだけ登場する人物なのだ。少なくとも、この時点では。
ありすが主人公なのはいいとして、それでは日記に登場する男は何者なのでしょうか? 日記の中にだけ現れて、ありすの身近の女を手当たり次第に食い散らかすやりちん男という、およそ学園モノの主人公としては受け入れがたいクズの快楽主義者ですが、彼は決してありすの現実に姿を見せることはありません。
ありすはこのやりちん男に興味を持って、前述のように調べるのですが、日記に登場する女子たちは彼のことを知らないし、彼という存在の痕跡すら見つけられない。仮にやりちん男の妄想性生活日記なのだとして、内容はリアルすぎるし、書き手がいないというのはあまりにも不自然だ。
ここからはプレイヤーである私の推測になるが、このとき私は幾つかの過程を立てた。一つは日記がこれから起こる未来を書いたものであることを。未来を生きる彼によって書かれた日記が、何らかの事情で過去にいるありすの手元に落ちてきた。時計塔、という拾った場所柄的にも時間が関わっていそうなのは用意に予想が出来たし、可能性はありました。
次に考えたのが、日記の内容が平行世界の出来事を書いたということ。最近だと、所謂未来線とか呼ばれるものだけど、ありすのいる世界とは違う別世界に、彼女と同じような理容店に住んでいる少年がいて、その世界ではありすではなく少年が主人公なのだと、まあ、そんなところです。これもまた無理のない設定に思えたし、実はそれほど大ハズレではなかったんだけど、他にも不思議の国のアリスがごとく夢オチだとか、色々なことを想像した。
でも、一番ありそうだなと思ったのは、これが既に起こった過去を書いたものであり、ヒロインたちは彼を知らないのではなく、忘れているだけなのではないか? ということ。作中の季節が春で、進級したばかりの4月を舞台にしている時点で無理があるとは思ったんだけど、ぶっちゃけそんなものはリセットするか巻き戻すかすれば良いだけだしね。未来よりも過去、既にありすを始めとしたヒロインたちは主人公に会っている、と考えた方が話しとしては無難というか、分かりやすいかと思った。
そしてそれは、大筋においては当たっていた……
話の作りとしては一本道で、G線状の魔王や穢翼のユースティアに近いものがあるけど、この二作品が大樹の枝葉が分かれることによって個別ヒロインルートを確立し、それを無視して頂上を目指さない限り話の結末が見えてこないのに対して、魔女こいにっきは個別ヒロインの話をルート上の通過点として配置しています。個別の話に決着が付き、エンディング映像も用意はされているけど、そこで話が終わるわけじゃない。張り巡らされた伏線は徐々に回収されていき、ほぼ全ての事情を知る崑崙による謎解きと答え合わせが行われ……そうして解き明かされた真実に、ありすはどう向き合うのかと、まあ、そんな感じですか。
結論というか、大まかな感想を一言で書いてしまうと、この作品はアラビアのロレンスですね。初めてあの映画を観たときと同じ印象を受けましたし、序盤からラストにかけての伏線の張り方と回収の仕方、砂漠の国が出てくるところなどは、内容が戦争ものではないにしてもそのまんま過ぎる気がします。
話の内容がどうこうというよりは、手法や構成といった技巧的な部分が目を見張る作品でしたが、それを持って面白かった、と断言するのはどうなのだろうかと、私の中で少なからず迷いがあります。自分にとってこの作品が楽しかったのかどうか、それを決めるにはもう一周ぐらいしたほうが良さそうです。
ただ、今の時点でこれだけはハッキリ言える事があるんですが……崑崙ちゃんマジで可愛いなぁ! 特典付き買えばよかったよということですかね。
兎にも角にも技巧的に優れ、読み応えのある作品には違いないので、やりちん男等のキャラクターに対する好悪はあるかもしれませんが、結構オススメできるタイトルです。
まずはざっとプレイしてみたんですが、私はこの作品の体験版をやってません。そもそも余程の期待作か、興味はあるけど購入を決めかねているような作品でない限り、体験版ってあまりプレイしないんだよね。特に魔女こいの場合は、くすはらゆいの主演作だから必ず買うことが決定していたし、買うことを決めてる作品の体験版を、わざわざやる必要もないでしょ? 発売はまだか、待ちきれないぞ! と、体験版に手を出すこともなくはないけどさ。
だから、魔女こいにっきに関しては事前情報殆どなし、インストールしてゲームを立ち上げたのが作品に初めて触れた瞬間となりました。なにせ、ホームページのストーリー紹介や、キャラの紹介ページすらろくに確認してないもんだから、魔女こいがどういう話しであるのか、その概要やあらすじさえ、私の頭の中にはないんですよね。知っているのは、くすはらゆいが南乃ありすというヒロインを演じることと、ゆみどん……じゃない、山田ゆなが共演する、ということぐらいで。ほぼ、声優のことしか把握してませんね。
そんな前情報一切なしの状態でプレイを初めて、しょっぱなからヒロインであるありすが出てきたときは「へぇ」と思いました。ヒロイン視点から始めるなんて、導入部としては久しぶりかも知れないな、と感じまして。エロゲってのは大抵、主人公である少年ないし、男性のモノローグから始まるもので、自分の心情的なものを語り出したり、回想シーンが流れたりして、そこから幼馴染が起こしに来る、というのがある種のテンプレートでしょう。ヒロインの視点から始まる作品は、そのキャラが機械仕掛けの神でもない限り、そんなに多くはないと思います。
それでまあ、ありすの視点から話が始まっていくのですが……何かがおかしい。導入部を担当するにしてはあまりにも長く、自宅での朝の風景や、友人たちとの通学、学校での生活といったあれこれは、まさにありすの1日を描いているといっても差し支えはなく、メインヒロインの視点から始まったにしては、どこかずれている。てっきり、ありすが主人公と街角でぶつかるなりなんなり、とにかく出会うところで支店が切り替わるのかと思ったが、一向に主人公が出てこないのだ。
そして、ありすは物語の鍵となる日記を時計台で拾い、それを読み開いた。ここにきてやっと視点がありす以外の誰か、男のものへと切り替わるのだけど、その視点は永続的なものでも連続的なものでもなく、日記のページという制約が常に付いていた。魔術書の一種らしい日記は、一度に読めるページ数が決まっているようで、一区切りつくごとに、またありすの視点へと戻ってくる。基本的には、その繰り返しが話の序盤から中盤にかけてのメインになる。
二度ほど視点の切り替えを繰り返したとき、私は一つの事実に気付いた。あぁ、この作品の主人公は南乃ありすであって、日記に出てくる男ではないのだな、ということに。エロゲの主人公は大体が男であるという先入観に、私もいつの間にか囚われていたんですね。
無論、日記に出てくる男もまた主役には変わりないのだけど、彼は日記の中にこそ出てくるが現実には、ありすやその周囲の前に現れることがない。しかし、日記にはありすにとって身近な名前、学校の先生であったり、部活の先輩だったり、そんな人の名前が出てきて、内容もかなり克明だ。当然、興味を持って周囲にリサーチをかけるが、誰一人として彼の存在を知っている人はいなかった。故に彼は、この世界に存在しておらず、唯一日記の中にだけ登場する人物なのだ。少なくとも、この時点では。
ありすが主人公なのはいいとして、それでは日記に登場する男は何者なのでしょうか? 日記の中にだけ現れて、ありすの身近の女を手当たり次第に食い散らかすやりちん男という、およそ学園モノの主人公としては受け入れがたいクズの快楽主義者ですが、彼は決してありすの現実に姿を見せることはありません。
ありすはこのやりちん男に興味を持って、前述のように調べるのですが、日記に登場する女子たちは彼のことを知らないし、彼という存在の痕跡すら見つけられない。仮にやりちん男の妄想性生活日記なのだとして、内容はリアルすぎるし、書き手がいないというのはあまりにも不自然だ。
ここからはプレイヤーである私の推測になるが、このとき私は幾つかの過程を立てた。一つは日記がこれから起こる未来を書いたものであることを。未来を生きる彼によって書かれた日記が、何らかの事情で過去にいるありすの手元に落ちてきた。時計塔、という拾った場所柄的にも時間が関わっていそうなのは用意に予想が出来たし、可能性はありました。
次に考えたのが、日記の内容が平行世界の出来事を書いたということ。最近だと、所謂未来線とか呼ばれるものだけど、ありすのいる世界とは違う別世界に、彼女と同じような理容店に住んでいる少年がいて、その世界ではありすではなく少年が主人公なのだと、まあ、そんなところです。これもまた無理のない設定に思えたし、実はそれほど大ハズレではなかったんだけど、他にも不思議の国のアリスがごとく夢オチだとか、色々なことを想像した。
でも、一番ありそうだなと思ったのは、これが既に起こった過去を書いたものであり、ヒロインたちは彼を知らないのではなく、忘れているだけなのではないか? ということ。作中の季節が春で、進級したばかりの4月を舞台にしている時点で無理があるとは思ったんだけど、ぶっちゃけそんなものはリセットするか巻き戻すかすれば良いだけだしね。未来よりも過去、既にありすを始めとしたヒロインたちは主人公に会っている、と考えた方が話しとしては無難というか、分かりやすいかと思った。
そしてそれは、大筋においては当たっていた……
話の作りとしては一本道で、G線状の魔王や穢翼のユースティアに近いものがあるけど、この二作品が大樹の枝葉が分かれることによって個別ヒロインルートを確立し、それを無視して頂上を目指さない限り話の結末が見えてこないのに対して、魔女こいにっきは個別ヒロインの話をルート上の通過点として配置しています。個別の話に決着が付き、エンディング映像も用意はされているけど、そこで話が終わるわけじゃない。張り巡らされた伏線は徐々に回収されていき、ほぼ全ての事情を知る崑崙による謎解きと答え合わせが行われ……そうして解き明かされた真実に、ありすはどう向き合うのかと、まあ、そんな感じですか。
結論というか、大まかな感想を一言で書いてしまうと、この作品はアラビアのロレンスですね。初めてあの映画を観たときと同じ印象を受けましたし、序盤からラストにかけての伏線の張り方と回収の仕方、砂漠の国が出てくるところなどは、内容が戦争ものではないにしてもそのまんま過ぎる気がします。
話の内容がどうこうというよりは、手法や構成といった技巧的な部分が目を見張る作品でしたが、それを持って面白かった、と断言するのはどうなのだろうかと、私の中で少なからず迷いがあります。自分にとってこの作品が楽しかったのかどうか、それを決めるにはもう一周ぐらいしたほうが良さそうです。
ただ、今の時点でこれだけはハッキリ言える事があるんですが……崑崙ちゃんマジで可愛いなぁ! 特典付き買えばよかったよということですかね。
兎にも角にも技巧的に優れ、読み応えのある作品には違いないので、やりちん男等のキャラクターに対する好悪はあるかもしれませんが、結構オススメできるタイトルです。
神のみオンリーに参加してきました
2014年6月1日 アニメ・マンガ川崎の川崎市産業振興会館で開催された神のみぞ知るセカイオンリーイベント「落とし神 Fall in love FLAG 2.0」にサークル参加してきました。初の神のみオンリーで、しかも連載終了後とか遅すぎるだろうと言われるかもしれませんが、最終回を読んだ後の勢いで申し込み、勢いで本を作っちゃいました。突貫作業を通り越して、殆ど瞬間作業になっていた気がしますけど、本文の執筆や表紙制作よりも印刷と製本の方が時間掛かったんじゃないでしょうか。
会場の川崎市産業振興会館は実のところ初めての行く場所じゃなくて、何年か前に開催されたCUFFS/Sphere/CUBEオンリーの花言葉3でサークル参加をしています。マクラノソラを出したイベントですが、今回の新刊もコピー本ということで、私はオンリーになるとコピー本を作っている気がしますね。
世の中、オフ本に比べてコピー本の方が簡単に作れるだろうとか、安っぽいみたいな誤解がありますけど、ハッキリ言って全然そんなことはありません。なにせ印刷と製本を自分でやらなきゃいけないので、これがまた一苦労で。しかも、うちのサークルはデザインを依頼している身内の方針で、「なんだコピー本かとは言わせない!」コピー本作りを目指しているため、紙選びから綴じ方まで、装丁に手間暇を掛けてるんですよね……今回の本は、それはかなり顕著に出ていたと思います。
コンビニコピーの山折り本など以ての外! という身内の方針は良いのですけど、実際にそれを保つには結構な努力が必要です。だから、うちのサークルに限らずかもしれないけど、コピー本よりはオフ本を出す方が楽なんだよね。作業量的な意味では。
金銭的な意味ではまた違うのかもしれないけど、今回は本文用紙との相性が良くなかったのか、昨年……いや今年だったかな? とにかく買い替えたプリンターの調子がすこぶる悪く、3回に2回は印刷を失敗し、インクと紙を無駄に消費する悪循環に嵌ってました。そのせいで、新刊は予定していた冊数をすることが出来ず、搬入量が若干少なくなってしまうという結果に。給紙もそうだけど、インク節約モードでの印刷でもガンガン消費されてくし、全体的に燃費が良くない気がします、あのプリンター。
まあ、それはともかく即売会なんですが、完徹で製本していたこともあって会場に到着したのは11時頃。サークル入場が20分まででしたから、かなりギリギリでしたね。サークル入場時間が遅くまで設定されていたからよかったようなものの、11時半開場で11時20分まで入場できるというのは、結構珍しいかもしれない。
スペース準備といってもテーブルクロスに見せかけた布と、新刊・既刊を並べるだけなので10分も掛からないのですが、新刊だけじゃテーブルの上が寂しいからとごちうさ本も用意したんだけど、意外なことにこれが結構売れました。結構といったところで持っていった冊数が両手で数えられる程度だったんだけど、オンリーでジャンル違いの既刊は基本的に売れないものだと思っていたので。アニメが放送中で作品を知っている人が多かった、というのもあるのかな? 一応、買われる方にはジャンル違いの本ですが、と説明はしたので、それでも構いませんという人しか購入はしていないと思います。
既刊の話はいいとして、新刊は持っていった分だけ完売しました。元々搬入量が少なかったというのもあるんだろうけど、初参加で、しかも小説本だから完売は厳しいかな? と思っていただけに、買ってくれた人は本当にありがとうございます。うちのサークルでは珍しいタイプの話ですが、構想一週間、執筆約1日にしては割と面白い話になったんじゃないかなと……自分で言うものなんだけど。
イベント自体は駄菓子食べ放題だったし、欲しかった本も変えたので概ね満足しています。参加サークルの傾向としては桂馬オンリーはともかくして、結構キャラは分かれていたように感じました。お隣は栞サークルだったけど、他にも歩美とか天理とか、やっぱり宿主の本が多かったと思います。別に普通の攻略ヒロインが人気無いってわけじゃないだろうけど、二度に渡って桂馬から攻略されたというのはでかいし、なんといっても作品を彩るメインヒロインなわけですからね。
完徹で体力的に限界だったからアフター等には参加することなく帰りましたが、新刊は表紙のストックがまだあるので、次のオンリーでもあったときにまた出そうかと思います。ただ、本文用紙をキンマリから変える可能性がありますけど……いや、そのときまでには違うプリンターを買っているかもしれない。インクと紙が大量に無駄となって、流石に使い続ける気力がなくなった。まったく、上手くいかないものです。
会場の川崎市産業振興会館は実のところ初めての行く場所じゃなくて、何年か前に開催されたCUFFS/Sphere/CUBEオンリーの花言葉3でサークル参加をしています。マクラノソラを出したイベントですが、今回の新刊もコピー本ということで、私はオンリーになるとコピー本を作っている気がしますね。
世の中、オフ本に比べてコピー本の方が簡単に作れるだろうとか、安っぽいみたいな誤解がありますけど、ハッキリ言って全然そんなことはありません。なにせ印刷と製本を自分でやらなきゃいけないので、これがまた一苦労で。しかも、うちのサークルはデザインを依頼している身内の方針で、「なんだコピー本かとは言わせない!」コピー本作りを目指しているため、紙選びから綴じ方まで、装丁に手間暇を掛けてるんですよね……今回の本は、それはかなり顕著に出ていたと思います。
コンビニコピーの山折り本など以ての外! という身内の方針は良いのですけど、実際にそれを保つには結構な努力が必要です。だから、うちのサークルに限らずかもしれないけど、コピー本よりはオフ本を出す方が楽なんだよね。作業量的な意味では。
金銭的な意味ではまた違うのかもしれないけど、今回は本文用紙との相性が良くなかったのか、昨年……いや今年だったかな? とにかく買い替えたプリンターの調子がすこぶる悪く、3回に2回は印刷を失敗し、インクと紙を無駄に消費する悪循環に嵌ってました。そのせいで、新刊は予定していた冊数をすることが出来ず、搬入量が若干少なくなってしまうという結果に。給紙もそうだけど、インク節約モードでの印刷でもガンガン消費されてくし、全体的に燃費が良くない気がします、あのプリンター。
まあ、それはともかく即売会なんですが、完徹で製本していたこともあって会場に到着したのは11時頃。サークル入場が20分まででしたから、かなりギリギリでしたね。サークル入場時間が遅くまで設定されていたからよかったようなものの、11時半開場で11時20分まで入場できるというのは、結構珍しいかもしれない。
スペース準備といってもテーブルクロスに見せかけた布と、新刊・既刊を並べるだけなので10分も掛からないのですが、新刊だけじゃテーブルの上が寂しいからとごちうさ本も用意したんだけど、意外なことにこれが結構売れました。結構といったところで持っていった冊数が両手で数えられる程度だったんだけど、オンリーでジャンル違いの既刊は基本的に売れないものだと思っていたので。アニメが放送中で作品を知っている人が多かった、というのもあるのかな? 一応、買われる方にはジャンル違いの本ですが、と説明はしたので、それでも構いませんという人しか購入はしていないと思います。
既刊の話はいいとして、新刊は持っていった分だけ完売しました。元々搬入量が少なかったというのもあるんだろうけど、初参加で、しかも小説本だから完売は厳しいかな? と思っていただけに、買ってくれた人は本当にありがとうございます。うちのサークルでは珍しいタイプの話ですが、構想一週間、執筆約1日にしては割と面白い話になったんじゃないかなと……自分で言うものなんだけど。
イベント自体は駄菓子食べ放題だったし、欲しかった本も変えたので概ね満足しています。参加サークルの傾向としては桂馬オンリーはともかくして、結構キャラは分かれていたように感じました。お隣は栞サークルだったけど、他にも歩美とか天理とか、やっぱり宿主の本が多かったと思います。別に普通の攻略ヒロインが人気無いってわけじゃないだろうけど、二度に渡って桂馬から攻略されたというのはでかいし、なんといっても作品を彩るメインヒロインなわけですからね。
完徹で体力的に限界だったからアフター等には参加することなく帰りましたが、新刊は表紙のストックがまだあるので、次のオンリーでもあったときにまた出そうかと思います。ただ、本文用紙をキンマリから変える可能性がありますけど……いや、そのときまでには違うプリンターを買っているかもしれない。インクと紙が大量に無駄となって、流石に使い続ける気力がなくなった。まったく、上手くいかないものです。
そらのおとしものFinal 永遠の私の鳥籠
2014年5月1日 アニメ・マンガ
COMIC1も終わって、後はCOMITIAに一般参加するぐらいしかGWの予定がない私ですけど、先日の日曜日に角川シネマ新宿で「そらのおとしものFinal 永遠の私の鳥籠」を観てきました。この日は、他にも千葉県の幕張メッセ近くにあるイオンで「第一回からあげフェスティバル」もやっていて、そっちの話も結構面白いんだけど、記憶が新しい内に先にそらおとの話を書いてしまうことにします。
川崎でもやってる映画を何でわざわざ新宿まで見に行ったのかというと、単純にイベント上映だったからです。前作である「時計じかけの哀女神」に加えて、blue dropsによるミニライブまであると言われたら、そらおとファンとしては行くしかないじゃないですか。
新宿に到着したのは15時半ぐらいだったけど、色々と用事を済ませないといけなかったから、シネマ新宿に到着したのは上映開始15分前とか、結構ギリギリだったと思う。私はこのそらおとの映画を見るにあたってグッズ付きの前売り券を購入していて、それが確か2000円を超える値段だったんだけど、今回はイベント上映なので前売り券は使えず、別に参加料金として3000円掛かったんですよ。まあ、映画2本立てにライブまで付いてくるんだから、3000円は後ろ安い方だと思いますが、この時点で私はこの映画の通常料金を把握してなかったんですね。
まあ、映画館にもよるんでしょうけどサービスデーでもなければ映画ってのは大体が1800円ですから、そらおとも当然そんなものだろうと思ってた。だから、この時の私はチケット価格というものに対して指したる関心を抱いてなかったし、もっと言えば上映時間など、最低限の情報も入手していませんでした。殆ど、テレビCMだけだったんじゃないかな。
なので、映画二本立てにライブまで付いて来るのに、やけにイベント時間が短いなと不思議に感じるところはあったけど、それを深刻に考えたりはしなかった。今にして思えば、これが最大の失敗だったのかも知れない。.
「時計じかけの哀女神」はBDを購入したし、何度か見直してもいるので今更語るようなことはありませんが、一つだけおさらいしておくと、この映画は基本的に総集編です。上映時間は90分ぐらいだと思いますが、そのうち45分ぐらいは総集編で、新規部分というのはそれほど多い訳じゃありません。
次いで、「永遠の私の鳥籠」ですけど、この映画はそもそもTVアニメそらのおとしもの第3期の代わりとして企画された作品になります。そらおとは当時の角川P肝いりで、イベントが多く開催されたことから、取り分けファンの声がダイレクトに伝わってくる作品でもありました。そらおとファンたちはFに続く第3期を熱望し、イベントが盛り上がったこともあったのでしょう、Pやスタッフ達は3期のアニメ化を約束し、実際に企画が提出され推し進められた過去があります。
しかし、当のプロデューサーがアニメ部門から映画部門へと異動になり、第3期は続報がないままに数年が過ぎました。企画倒れか、それとも時期を待っているのか? そんなファンがやきもきしていた頃に、この「永遠の私の鳥籠」は発表されたのでした。時勢や、様々な事情から3期がダメになった。だから、代わりとして劇場版第2弾を作る。正直、TVアニメとしての3期を望んでいたファンは、私もその一人ですが、残念な気持ちが強かったことでしょう。そらおとは2期以降も原作に楽しいエピソードが満載だったし、イベントで話していたように、それらを是非TVアニメとして観てみたかった、という気持ちもありました。新キャラや、3期以降でピックアップされるキャラクターも多かったからね。
でも、企画凍結で動きがないよりはよっぽど良いはず。私はそう前向きに考えることにして、来たるべき映画を楽しみにしていました。楽しみにして、ここまで来た。
それがまさか、上映時間50分に満たない映画だとは思いませんでした。仮にも3期の、TVアニメの代わりとして企画されたはずの劇場版が、1時間も経たずに終わったのです。劇場で私がポカンとして、何事が起きたのか理解出来ず、呆気にとられたのも無理はないでしょう。
「永遠の私の鳥籠」のTVCMを観る限り、そらのおとしものの原作最終回の真実を描く、みたいな予告が成されていたと思いますが、ハッキリ言ってそれは嘘です。いや、嘘ってことはないんだけど、そもそも作品が完結していません。私はてっきり、原作最終回とその付近の話をアニメなりに描き、アニメそらのおとしものシリーズとして最終回、完結編を作るものだと思ってました。だから、映画本編がシナプスへの突入シーンから始まっても、「ここから徐々に過去回想を挟みつつ、何故ここに至ったかをまずは描くんだな」と、むしろワクワクしたものです。
話自体は原作のエピソードから取られており、予告にもあった智樹がイカロスとのインプリンティングを解く話が主体となっています。確かに智樹とイカロスの関係性が変化してきた時期のエピソードであり、イカロスが智樹に感情をぶつけるという印象的な話ではあるんですが、それ以外だと前回の劇場版CMに使われた智樹の車窓からなど、ギャグシーンもありました。まあ、そらおとはギャグとシリアスのバランスが非常に良い作品だし、智樹の車窓からは単純に面白いからね。
ただ、まさかそれで終わりとは思わなかった……これが前半、映画の前半である49分間だと言われたなら、私はとても良く出来ている、感動した、素晴らしかったと絶賛したことでしょう。前半たる49分間が終わり、さあ、シナプスに突入してガタッさん、じゃない、ミノス王と決着だ! と思ったら、そこでEDロールが流れてきたんですからね。流石に「えっ?」と声が出てしまいましたよ。盛り上がりに盛り上がって、テンションもマックスになったところで一気に落とされた感じです。
あるいはここからが本編なのか? 今までのは長いOPだったのか? と淡い期待を抱くも、EDロールが終わったらそのまま映画も終了して……正直、なにが起こったのか分かりませんでした。上映時間が49分間しかなかったという事実を知ったのは帰宅後ですが、それでも60分間もなかったことは劇場で観ていて分かりましたから。
正直ショックでした。その49分間が素晴らしかっただけに、この中途半端な幕引きはショックであり、幕切れと言っても差し支えはないでしょう。だって、この劇場版はTVアニメ第3期の代わりとして企画されたんですよ? そらのおとしものの原作が最終回を迎えて、コミックスの最終巻も発売されて、そしてすべての締め括りとしてこの映画があるはずだった。少なくとも、私の中ではね。
様々な制約があったのかも知れないし、大人の事情も沢山あったんだとは思います。でも、そんなものはファンにとって関係ない、言い訳にすらならないことなんですよ。別に、映画だって良いんですよ。TVアニメがダメだから映画で、結構なことじゃないですか。
けどさ、だったら映画作品であることに誇りを持ってくれよ! 長尺で作れとは言わないよ、2時間なくても良いよ。せめて90分間、それぐらいは欲しかったよ。何で3期の代わりが、そらおとシリーズの総決算が原作最終巻販促動画みたいになってる訳?
これが最終巻辺りに付いて来る新作ODAだって言うなら、まあ、納得の出来ですよ。良い作品を作ったな、とも思えましたよ。でも、これって映画でしょ? 劇場版なんでしょ? なのにどうして、60分にも満たない短編映像になってるのさ。角川映画の言うところの映画って何なの? と思ったし、劇場にいたときは鑑賞料金を知りませんでしたから、これに1800円を取っているのかと戦慄したものです。
まあ、実際には1回1200円の特別興行扱いだったみたいですが、このなんとも言えない不完全燃焼感は本当に酷いと思う。私の中で、そらのおとしものが全然終わってないんですよ。コミックス最終巻を読んで、いざ劇場へ行ったにもかかわらず、またコミックス最終巻に追い返されたみたいな、そんな気分。原作読者はポカーンだし、アニメだけの人はサッパリ訳が分からなかったんじゃないかな? まして、これがそらのおとしもの初めてですなんて人がいた日には……
一昨日のコミ1に参加したとき、「永遠の私の鳥籠」のスタッフ本を見つけました。全くの偶然でしたが劇場版を観たばかりだし、そらおと好きなことに変わりはないから買ったんだけど、これがまた凄い内容でね。映画に出てこない新キャラの設定画とか、そういうのが沢山描かれてたんですよ。やっぱり、本当はもっと上映時間長めで、しっかりと最終回を作るつもりだったんじゃないのかと、そう思うと残念な気分がぶり返してきてさ。
ライブをやるのも良いけどさ、私はもっとちゃんとしたアニメ映画が観たかったよ。今はアニメ映画なんて珍しくもない時代になったけど、だからこそ、映画であることを大切にして欲しかった。今はただ、それ以上の感想が出てきません。
川崎でもやってる映画を何でわざわざ新宿まで見に行ったのかというと、単純にイベント上映だったからです。前作である「時計じかけの哀女神」に加えて、blue dropsによるミニライブまであると言われたら、そらおとファンとしては行くしかないじゃないですか。
新宿に到着したのは15時半ぐらいだったけど、色々と用事を済ませないといけなかったから、シネマ新宿に到着したのは上映開始15分前とか、結構ギリギリだったと思う。私はこのそらおとの映画を見るにあたってグッズ付きの前売り券を購入していて、それが確か2000円を超える値段だったんだけど、今回はイベント上映なので前売り券は使えず、別に参加料金として3000円掛かったんですよ。まあ、映画2本立てにライブまで付いてくるんだから、3000円は後ろ安い方だと思いますが、この時点で私はこの映画の通常料金を把握してなかったんですね。
まあ、映画館にもよるんでしょうけどサービスデーでもなければ映画ってのは大体が1800円ですから、そらおとも当然そんなものだろうと思ってた。だから、この時の私はチケット価格というものに対して指したる関心を抱いてなかったし、もっと言えば上映時間など、最低限の情報も入手していませんでした。殆ど、テレビCMだけだったんじゃないかな。
なので、映画二本立てにライブまで付いて来るのに、やけにイベント時間が短いなと不思議に感じるところはあったけど、それを深刻に考えたりはしなかった。今にして思えば、これが最大の失敗だったのかも知れない。.
「時計じかけの哀女神」はBDを購入したし、何度か見直してもいるので今更語るようなことはありませんが、一つだけおさらいしておくと、この映画は基本的に総集編です。上映時間は90分ぐらいだと思いますが、そのうち45分ぐらいは総集編で、新規部分というのはそれほど多い訳じゃありません。
次いで、「永遠の私の鳥籠」ですけど、この映画はそもそもTVアニメそらのおとしもの第3期の代わりとして企画された作品になります。そらおとは当時の角川P肝いりで、イベントが多く開催されたことから、取り分けファンの声がダイレクトに伝わってくる作品でもありました。そらおとファンたちはFに続く第3期を熱望し、イベントが盛り上がったこともあったのでしょう、Pやスタッフ達は3期のアニメ化を約束し、実際に企画が提出され推し進められた過去があります。
しかし、当のプロデューサーがアニメ部門から映画部門へと異動になり、第3期は続報がないままに数年が過ぎました。企画倒れか、それとも時期を待っているのか? そんなファンがやきもきしていた頃に、この「永遠の私の鳥籠」は発表されたのでした。時勢や、様々な事情から3期がダメになった。だから、代わりとして劇場版第2弾を作る。正直、TVアニメとしての3期を望んでいたファンは、私もその一人ですが、残念な気持ちが強かったことでしょう。そらおとは2期以降も原作に楽しいエピソードが満載だったし、イベントで話していたように、それらを是非TVアニメとして観てみたかった、という気持ちもありました。新キャラや、3期以降でピックアップされるキャラクターも多かったからね。
でも、企画凍結で動きがないよりはよっぽど良いはず。私はそう前向きに考えることにして、来たるべき映画を楽しみにしていました。楽しみにして、ここまで来た。
それがまさか、上映時間50分に満たない映画だとは思いませんでした。仮にも3期の、TVアニメの代わりとして企画されたはずの劇場版が、1時間も経たずに終わったのです。劇場で私がポカンとして、何事が起きたのか理解出来ず、呆気にとられたのも無理はないでしょう。
「永遠の私の鳥籠」のTVCMを観る限り、そらのおとしものの原作最終回の真実を描く、みたいな予告が成されていたと思いますが、ハッキリ言ってそれは嘘です。いや、嘘ってことはないんだけど、そもそも作品が完結していません。私はてっきり、原作最終回とその付近の話をアニメなりに描き、アニメそらのおとしものシリーズとして最終回、完結編を作るものだと思ってました。だから、映画本編がシナプスへの突入シーンから始まっても、「ここから徐々に過去回想を挟みつつ、何故ここに至ったかをまずは描くんだな」と、むしろワクワクしたものです。
話自体は原作のエピソードから取られており、予告にもあった智樹がイカロスとのインプリンティングを解く話が主体となっています。確かに智樹とイカロスの関係性が変化してきた時期のエピソードであり、イカロスが智樹に感情をぶつけるという印象的な話ではあるんですが、それ以外だと前回の劇場版CMに使われた智樹の車窓からなど、ギャグシーンもありました。まあ、そらおとはギャグとシリアスのバランスが非常に良い作品だし、智樹の車窓からは単純に面白いからね。
ただ、まさかそれで終わりとは思わなかった……これが前半、映画の前半である49分間だと言われたなら、私はとても良く出来ている、感動した、素晴らしかったと絶賛したことでしょう。前半たる49分間が終わり、さあ、シナプスに突入してガタッさん、じゃない、ミノス王と決着だ! と思ったら、そこでEDロールが流れてきたんですからね。流石に「えっ?」と声が出てしまいましたよ。盛り上がりに盛り上がって、テンションもマックスになったところで一気に落とされた感じです。
あるいはここからが本編なのか? 今までのは長いOPだったのか? と淡い期待を抱くも、EDロールが終わったらそのまま映画も終了して……正直、なにが起こったのか分かりませんでした。上映時間が49分間しかなかったという事実を知ったのは帰宅後ですが、それでも60分間もなかったことは劇場で観ていて分かりましたから。
正直ショックでした。その49分間が素晴らしかっただけに、この中途半端な幕引きはショックであり、幕切れと言っても差し支えはないでしょう。だって、この劇場版はTVアニメ第3期の代わりとして企画されたんですよ? そらのおとしものの原作が最終回を迎えて、コミックスの最終巻も発売されて、そしてすべての締め括りとしてこの映画があるはずだった。少なくとも、私の中ではね。
様々な制約があったのかも知れないし、大人の事情も沢山あったんだとは思います。でも、そんなものはファンにとって関係ない、言い訳にすらならないことなんですよ。別に、映画だって良いんですよ。TVアニメがダメだから映画で、結構なことじゃないですか。
けどさ、だったら映画作品であることに誇りを持ってくれよ! 長尺で作れとは言わないよ、2時間なくても良いよ。せめて90分間、それぐらいは欲しかったよ。何で3期の代わりが、そらおとシリーズの総決算が原作最終巻販促動画みたいになってる訳?
これが最終巻辺りに付いて来る新作ODAだって言うなら、まあ、納得の出来ですよ。良い作品を作ったな、とも思えましたよ。でも、これって映画でしょ? 劇場版なんでしょ? なのにどうして、60分にも満たない短編映像になってるのさ。角川映画の言うところの映画って何なの? と思ったし、劇場にいたときは鑑賞料金を知りませんでしたから、これに1800円を取っているのかと戦慄したものです。
まあ、実際には1回1200円の特別興行扱いだったみたいですが、このなんとも言えない不完全燃焼感は本当に酷いと思う。私の中で、そらのおとしものが全然終わってないんですよ。コミックス最終巻を読んで、いざ劇場へ行ったにもかかわらず、またコミックス最終巻に追い返されたみたいな、そんな気分。原作読者はポカーンだし、アニメだけの人はサッパリ訳が分からなかったんじゃないかな? まして、これがそらのおとしもの初めてですなんて人がいた日には……
一昨日のコミ1に参加したとき、「永遠の私の鳥籠」のスタッフ本を見つけました。全くの偶然でしたが劇場版を観たばかりだし、そらおと好きなことに変わりはないから買ったんだけど、これがまた凄い内容でね。映画に出てこない新キャラの設定画とか、そういうのが沢山描かれてたんですよ。やっぱり、本当はもっと上映時間長めで、しっかりと最終回を作るつもりだったんじゃないのかと、そう思うと残念な気分がぶり返してきてさ。
ライブをやるのも良いけどさ、私はもっとちゃんとしたアニメ映画が観たかったよ。今はアニメ映画なんて珍しくもない時代になったけど、だからこそ、映画であることを大切にして欲しかった。今はただ、それ以上の感想が出てきません。
MLW式~2013年振り返ってみれば~ 劇場版「空の境界」未来福音編
2013年12月29日 アニメ・マンガ
年忘れ企画第六弾。今年最後に取り上げるの作品は映画です。映画といってもアニメですが、本当にこの作品には全てを持って行かれた気がします。私、こんなに空の境界好きだったっけ? というぐらい映画館に通いつめたし、CafeやDININGにも随分と行きました。先日はKalafinaのライブにも行きましたし、日付の上では本日となるコミケも、企業ブースのufotableを最初に並びましたから、2013年の後半は、完全に空の境界尽くしだったと言い切ってもいいでしょうね。随分とお金も使いましたけど、それに対する後悔があまりないというのも、この作品に関する熱の入れようが分かると思います。
「空の境界」未来福音は、2013年9月28日に全国の劇場で公開されたアニメ映画で、私は横浜ブルク13の最速上映を観に行ったのが最初になります。事前に情報をあまり集めてなかったし、最速上映に行ったのも作品が好きだからというより、地元で公開されるから、というのが強かったように思う。そういうイベントに参加した経験がないから、どういうものか興味があったんだと思う。まあ、オールナイト系の映画祭とかには、新宿のバルトナインで金田治映画祭に参加しましたから、あくまで新作という意味だけどね。
そうして深夜の24時過ぎ、ブルク13で未来福音を観て、まあ、これが最高だったんだわ。作品内容もさることながら、とにかく両儀未那が可愛いのよ。だって、劇場で思わず「うわ、可愛い……」と漏らしてしまったぐらいですから。
なので、私の未来福音に対する入れ込みようは作品そのものは勿論ですが、偏に両儀未那に対する熱狂だったんだと思います。CafeやDININGに通ったのだって、未那のグッズとかメニュー目当てでしたからね。まあ、DININGに関しては色紙もありましたが、あれは結局当たらなかったなぁ。空の境界で費やした金の大半は、DININGでの飲食代が一番多いような気がする。未那と光溜さんのグッズも買ったりしたけど、あそこの食事は結構美味しかったね。ローストビーフとか、基本的に冷たい料理しか出てこなかったのはどうかと思ったけど、アニメ会社がやっているにしては良い味でした。
映画館に通い、CafeやDININGにも通い、東京アニメセンターの展示会なども観たりしましたが、そうした中で今年のラスト、冬のコミックマーケットで未来福音のグッズが発売されました。ここまで来たら、もう買うしかないだろうということで並びましたけど、いや、本当に時間が掛かった。今回は初日に身内がサークル参加していたから、その手伝いも兼ねて行ったんだけど、それでも2時間ぐらいは並びましたからね。一時は買えないんじゃないかとヒヤヒヤしましたが、長々と並んだ甲斐あってか、未来福音の原画集やニューイヤーカードですか? とにかく未那の出ているグッズを中心に購入することが出来ました。
ufotableに並んだのは初めての経験でしたが、やっぱり初日の企業ブースは混みますね。今年は企業が不作と言われてたけど、人入りは十分だったように思うし、いつもは昼過ぎに行っても買うことができるねこねこソフトのグッズセットが完売したとか、そんな個人的アクシデントも多発しました。それでも体制を建て直して、欲しかったものの9割程度は買えた気がするから、まあ、満足行く結果にはなったけど……実はまだ原画集読んでないんだよね。関係者本もだけど、忙しくて読むのを後回しにし過ぎたかもしれない。
まあ、BDとDVDが発売される前にはと思うけど、BDも一体何本買うことやら。DVDは未来福音の方を単巻で買おうかと思ってるけど、BDはなにせ高いのでね。未那の特典がつくところでとは考えてますが、そこまで資金が続くかも心配です。
以上が今年の年忘れ企画になりますが、まあ、こんな感じですかね。取り上げた作品は計6本。同人誌やドラマといった珍しいものもありつつ、昨年よりは増えた感じですか。本当はスカイワールドとかごちうさとか、ギャバンなんかも書きたかったけど、後者はともかく前二つは、来年にするべきかなって。
来年は多分、ごちうさの年になるんだろうけど、それ以外は特に意識していません。今年は未来福音で空の境界が完結したように、自分の中ではあるけどヨスガ同人に作品5周年を持って一区切りつけたり、何かが終わった年だったように思います。しかし、別れがあれば出会いもあるように、きっと来年もどこかでオタクや同人家をやっていることでしょう。やりたいことは色々あるし、既に決まっていることもあるけど、真正面から取り組んで、結果を出せていければと思います。
それではまあ、良いお年を。
「空の境界」未来福音は、2013年9月28日に全国の劇場で公開されたアニメ映画で、私は横浜ブルク13の最速上映を観に行ったのが最初になります。事前に情報をあまり集めてなかったし、最速上映に行ったのも作品が好きだからというより、地元で公開されるから、というのが強かったように思う。そういうイベントに参加した経験がないから、どういうものか興味があったんだと思う。まあ、オールナイト系の映画祭とかには、新宿のバルトナインで金田治映画祭に参加しましたから、あくまで新作という意味だけどね。
そうして深夜の24時過ぎ、ブルク13で未来福音を観て、まあ、これが最高だったんだわ。作品内容もさることながら、とにかく両儀未那が可愛いのよ。だって、劇場で思わず「うわ、可愛い……」と漏らしてしまったぐらいですから。
なので、私の未来福音に対する入れ込みようは作品そのものは勿論ですが、偏に両儀未那に対する熱狂だったんだと思います。CafeやDININGに通ったのだって、未那のグッズとかメニュー目当てでしたからね。まあ、DININGに関しては色紙もありましたが、あれは結局当たらなかったなぁ。空の境界で費やした金の大半は、DININGでの飲食代が一番多いような気がする。未那と光溜さんのグッズも買ったりしたけど、あそこの食事は結構美味しかったね。ローストビーフとか、基本的に冷たい料理しか出てこなかったのはどうかと思ったけど、アニメ会社がやっているにしては良い味でした。
映画館に通い、CafeやDININGにも通い、東京アニメセンターの展示会なども観たりしましたが、そうした中で今年のラスト、冬のコミックマーケットで未来福音のグッズが発売されました。ここまで来たら、もう買うしかないだろうということで並びましたけど、いや、本当に時間が掛かった。今回は初日に身内がサークル参加していたから、その手伝いも兼ねて行ったんだけど、それでも2時間ぐらいは並びましたからね。一時は買えないんじゃないかとヒヤヒヤしましたが、長々と並んだ甲斐あってか、未来福音の原画集やニューイヤーカードですか? とにかく未那の出ているグッズを中心に購入することが出来ました。
ufotableに並んだのは初めての経験でしたが、やっぱり初日の企業ブースは混みますね。今年は企業が不作と言われてたけど、人入りは十分だったように思うし、いつもは昼過ぎに行っても買うことができるねこねこソフトのグッズセットが完売したとか、そんな個人的アクシデントも多発しました。それでも体制を建て直して、欲しかったものの9割程度は買えた気がするから、まあ、満足行く結果にはなったけど……実はまだ原画集読んでないんだよね。関係者本もだけど、忙しくて読むのを後回しにし過ぎたかもしれない。
まあ、BDとDVDが発売される前にはと思うけど、BDも一体何本買うことやら。DVDは未来福音の方を単巻で買おうかと思ってるけど、BDはなにせ高いのでね。未那の特典がつくところでとは考えてますが、そこまで資金が続くかも心配です。
以上が今年の年忘れ企画になりますが、まあ、こんな感じですかね。取り上げた作品は計6本。同人誌やドラマといった珍しいものもありつつ、昨年よりは増えた感じですか。本当はスカイワールドとかごちうさとか、ギャバンなんかも書きたかったけど、後者はともかく前二つは、来年にするべきかなって。
来年は多分、ごちうさの年になるんだろうけど、それ以外は特に意識していません。今年は未来福音で空の境界が完結したように、自分の中ではあるけどヨスガ同人に作品5周年を持って一区切りつけたり、何かが終わった年だったように思います。しかし、別れがあれば出会いもあるように、きっと来年もどこかでオタクや同人家をやっていることでしょう。やりたいことは色々あるし、既に決まっていることもあるけど、真正面から取り組んで、結果を出せていければと思います。
それではまあ、良いお年を。
MLW式~2013年振り返ってみれば~ 神のみぞ知るセカイ編
2013年12月28日 アニメ・マンガ
年忘れ企画第五弾。漫画作品ということで、ごちうさと迷ったんですが、まあ、ごちうさは来年かなと。私はこのところ、というかここ数年ほど漫画というものを殆ど読んでなくて、コミックスを買っている作品はおそらく片手で足りると思います。趣味としての漫画コミックはほぼ切り捨て状態に近く、本当に限られた、自分の中でこの作品だけは読み続けたいと思ったものしか読んでいません。勿論、幾つかの例外はありますが、オタクなんてものを長く続けていると、同じオタク趣味でもある程度は圧縮してなかないと続けてられないんだよね。私はかつて声優関係を切り捨てて、今度は漫画という感じだけど、それでも読みたい作品があるってのはいいことなんだと思う。
神のみぞ知るセカイは週刊少年サンデーで連載している作品で、過去に二度、そして今年に三度目のアニメ化をした同誌の人気作品です。週刊連載でコミックスが24巻、それに読本のようなものが一冊出ていますが、長期連載の多いサンデーとしてはまだまだ最近の作品というイメージがありますね。
私は最初のアニメ化前から原作のことを知っていたけど、本格的に興味を持ち始めたのはやっぱりアニメ化後になるのかな? 当時は、そう、某ヨスガのアニメが放送していた時期だから、3年前ですか。もう随分と時間が経ってしまいましたが、ギャルゲーで培った知識と技術でリアル女子を攻略するという内容に、強い関心を引かれたんでしょうね。私とてかつてはギャルゲーマーで、今はエロゲ中心だけど、元より恋愛シミュレーションゲームは好きだったし。
そんな神のみも三度目のアニメ化ということで、今年は色々すっ飛ばして女神編が放送されていたわけだけど、原作の方では現在過去編というのが連載されてるんですね。正確にはユピテル編らしいけど、主人公の桂木桂馬がタクシィ……じゃなくて偽妹のエルシィと過去の舞島に飛ばされ、自分の攻略の下準備を行うという話で、桂馬は過去の自分と入れ替わる形で存在しているから、子供の姿だったりします。
過去編は、当然のごとく未来への布石であり、伏線でもあるから、キーパーソンとなる重要なキャラが何人か出てきて、未来に繋がる重要な展開を繰り広げているのですが、中でも桂馬の幼馴染で唯一の非攻略対象、鮎川天理がその意外な立ち位置を明らかにしていきました。
もうなんて言うか、天理かわいいよ天理とはまさにこのことですね。元々天理のことは好きでしたけど、過去編を読んで惚れ直したというか、桂木桂馬という主人公には、鮎川天理という少女が必要なんだと再認識させられた気がします。天理というのはそもそも不思議なヒロインで、攻略対象でもないのに幼馴染として桂馬のことが好きな上に、他のヒロインがころりと騙される桂馬の役者っぷりを見抜いたりと、とにかく桂馬に対する理解度が高い娘でした。彼に対する絶対の信頼と、その心情、内面に対する思いやりの深さは誰よりもあったけど、それでいて自身の恋愛に対しては消極的。
彼女の中にいる女神のディアナなどは、そうした天理の行動を不可解だといい、十年ぶりにあった好きな人に対してどうして積極的にならないのかと非難もしています。今までは、天理の内気な性格がそうさせていたのだと思われていたし、キャラクター的にそれが理由でも問題はなかったのだけど、この過去編においてそうした天理の事情、真実が明かされていくんですね。彼女は何故、いや、いつ桂木桂馬のことを好きになり、どうして彼との関係をそこまで深めようとしなかったのかが。
結論を言うと、天理が関係を進めたい桂馬とはまだ再会していなかったからということになるのだろうけど、過去編も完結に向かっているこの頃、今後の展開が気になりますね。桂馬も何気に天理が自分に好意を持っている、というか恋愛的に好かれていることを理解はしていたはずですから、過去編で昔の天理とあったことで、全ての事情を理解した上で、どういう結論を出すのかは注目ですね。
神のみぞ知るセカイという作品の帰着点がどうなるかはまだ分かりません。常識的に考えて、全ての駆け魂を封印というのは、数万匹という総数が明らかになった時点で無理だと分かっていましたし、女神が登場したことで本来のギャルゲー漫画からは既に外れています。地獄の闇に迫るような展開になるのかもしれないし、あるいは天界が絡んでくるのかもしれない。舞島の街がどうなるのか、桂馬は過去から無事に戻ってくることができるのか、色々考えるべきことは多いけど、神のみに関してはまた来年って感じでしょうか。
天理かわいいよ天理、それが再確認できただけでもいい年でした。
神のみぞ知るセカイは週刊少年サンデーで連載している作品で、過去に二度、そして今年に三度目のアニメ化をした同誌の人気作品です。週刊連載でコミックスが24巻、それに読本のようなものが一冊出ていますが、長期連載の多いサンデーとしてはまだまだ最近の作品というイメージがありますね。
私は最初のアニメ化前から原作のことを知っていたけど、本格的に興味を持ち始めたのはやっぱりアニメ化後になるのかな? 当時は、そう、某ヨスガのアニメが放送していた時期だから、3年前ですか。もう随分と時間が経ってしまいましたが、ギャルゲーで培った知識と技術でリアル女子を攻略するという内容に、強い関心を引かれたんでしょうね。私とてかつてはギャルゲーマーで、今はエロゲ中心だけど、元より恋愛シミュレーションゲームは好きだったし。
そんな神のみも三度目のアニメ化ということで、今年は色々すっ飛ばして女神編が放送されていたわけだけど、原作の方では現在過去編というのが連載されてるんですね。正確にはユピテル編らしいけど、主人公の桂木桂馬がタクシィ……じゃなくて偽妹のエルシィと過去の舞島に飛ばされ、自分の攻略の下準備を行うという話で、桂馬は過去の自分と入れ替わる形で存在しているから、子供の姿だったりします。
過去編は、当然のごとく未来への布石であり、伏線でもあるから、キーパーソンとなる重要なキャラが何人か出てきて、未来に繋がる重要な展開を繰り広げているのですが、中でも桂馬の幼馴染で唯一の非攻略対象、鮎川天理がその意外な立ち位置を明らかにしていきました。
もうなんて言うか、天理かわいいよ天理とはまさにこのことですね。元々天理のことは好きでしたけど、過去編を読んで惚れ直したというか、桂木桂馬という主人公には、鮎川天理という少女が必要なんだと再認識させられた気がします。天理というのはそもそも不思議なヒロインで、攻略対象でもないのに幼馴染として桂馬のことが好きな上に、他のヒロインがころりと騙される桂馬の役者っぷりを見抜いたりと、とにかく桂馬に対する理解度が高い娘でした。彼に対する絶対の信頼と、その心情、内面に対する思いやりの深さは誰よりもあったけど、それでいて自身の恋愛に対しては消極的。
彼女の中にいる女神のディアナなどは、そうした天理の行動を不可解だといい、十年ぶりにあった好きな人に対してどうして積極的にならないのかと非難もしています。今までは、天理の内気な性格がそうさせていたのだと思われていたし、キャラクター的にそれが理由でも問題はなかったのだけど、この過去編においてそうした天理の事情、真実が明かされていくんですね。彼女は何故、いや、いつ桂木桂馬のことを好きになり、どうして彼との関係をそこまで深めようとしなかったのかが。
結論を言うと、天理が関係を進めたい桂馬とはまだ再会していなかったからということになるのだろうけど、過去編も完結に向かっているこの頃、今後の展開が気になりますね。桂馬も何気に天理が自分に好意を持っている、というか恋愛的に好かれていることを理解はしていたはずですから、過去編で昔の天理とあったことで、全ての事情を理解した上で、どういう結論を出すのかは注目ですね。
神のみぞ知るセカイという作品の帰着点がどうなるかはまだ分かりません。常識的に考えて、全ての駆け魂を封印というのは、数万匹という総数が明らかになった時点で無理だと分かっていましたし、女神が登場したことで本来のギャルゲー漫画からは既に外れています。地獄の闇に迫るような展開になるのかもしれないし、あるいは天界が絡んでくるのかもしれない。舞島の街がどうなるのか、桂馬は過去から無事に戻ってくることができるのか、色々考えるべきことは多いけど、神のみに関してはまた来年って感じでしょうか。
天理かわいいよ天理、それが再確認できただけでもいい年でした。
MLW式~2013年振り返ってみれば~ 月あかりランチ編
2013年12月27日 アニメ・マンガ
年忘れ企画第四弾。今年最初にして、最後のエロゲです。こんな風に書くと、まるで2013年はこれ一本しか買っていないかのような誤解を受けそうですが、他にも何本か買ってはいます。ただ、中でも一番印象に残り、尚且つ発売前からの期待値も高かったのが、この作品になるわけです。昨年、つまり2012年の最後にminoriの夏空のペルセウスを特典付き全店舗買いという無茶をやらかして以来、私はもうエロゲの複数買いはしないと心に決めていたんですが、その誓いを破ってしまった唯一の作品でもあります。
「月あかりランチ OZ sings, The last fairy tale.」は、今年の5月にEX-ONEから発売されたエロゲーで、同社の作品としては三作品目になります。私は処女作の真夏の夜の雪物語や、続く二作目フツウノファンタジーも買っていますから、このメーカーの作品は全て買っているということになりますね。
どの作品も毛色の違う物語で、原画家も違いますから大分印象は異なるのだけど、作品が持っている魅力や雰囲気といったものがやっぱりあって、EX-ONEはそれが私の好みと見事にマッチしてるんだと思います。月あかりランチは不思議な空間内にある学校が舞台で、それは極端に閉鎖された世界ではあるんだけど、実のところ以前の二作にもそういった部分があって、段々と狭まってきた感じがします。民間伝承、メタRPGときて、本作がオズの魔法使いをモチーフにした物語というのも、児童文学に傾倒している私からするとドンピシャな題材だったんでしょう。
エロゲとしては夏ペル以来、特典のために複数買いをした作品でもあるけど、今年は本当にこれ以外だとやりませんでしたね。エロゲ自体は十数本ぐらい買ったと思いますが、例えばSphereのBerry’sなんかも、前作で懲りた部分があったのか、一本しか買いませんでしたし。ただ、これにはちょっと面白い話があって、月あかりランチを10本近く買って、ほら、アキバで発売記念イベントとかやってるじゃないですか。ソフマップの店頭で抽選会とか。あれをやったら全滅だったのに、Berry’sはたった一本だけでタペストリーとか当たりましたからね。そういった意味で、複数買いってあまり意味ないなと思ったりもしました。
月あかりランチは全体的に話がまとまっていて、謎解きの部分でも最終的にしっくり来るなど、物語として完成度が非常に高いです。私は勿論好きな話ですし、各ヒロインと魔女の対比、そしてアキとハルが抱える秘密など、結構読み応えがありました。舞台設定が閉鎖された空間だから、壮大な話というよりはコンパクトにまとまったきっちりした話、という印象が強いけど、それだけに大きく外れるようなことがなかったかな。
ただ、完成度が高すぎて逆に手を出しづらかった、という一面もあります。主に同人的な意味ですが、一度ならず同人誌でもと思ったんだけど、クロス以外にどうしても話を作れそうになかったんだよね。作品世界が綺麗に完結しているから、外部要因を出さないことには話に介入しづらくて、フツウノファンタジーとクロスさせて……とも思ったんだけど、それだと魔王様が主人公で、どうにも先生を活躍させにくかったので。
後、グッズが結局出なかったのは残念でならない。グッズ化の人気投票を2回もやったのに、冬コミに落ちたからか、あの事件が影響したからかは知りませんが、昨年は7月以降の音沙汰がなくてね。このままフェードアウトじゃないけど、更新もされないままに終わるんじゃないかとヒヤヒヤしてますが、そこのところはどうなんだろうか。来年辺り、新作でもとは思ってるんだけど、やっぱりそう簡単には行かないのかな。フツウノファンタジーの企画だって止まったままだし、どういう形にしろ発表はしてもらいたいものだが。
後、今年印象に残ったエロゲはレミニセンスと、僕が天使になった理由ぐらいかなぁ。前者は暁の護衛の続編で、後者はOVERDRIVEの新作ですが、あぁ、コットンソフトの双子座のパラドクスは良かったね。話が綺麗に終わってたし。エロゲに対する興味が尽きたわけじゃないけど、自分の中で大ヒットするような作品はあまりなかったというか、なんというか小粒な感じだったかな。毎月なにかしら買っていた気がするけど、それこそ月あかりランチを除けば私の感性に訴えかけるような作品はなかったように思う。
来年がどうなるかはわからないけど、とりあえずminori新作12の月のイヴが出ますし、何かしらはプレイしてるんじゃないでしょうか。面白い作品に出会えればいいのだけど、果たしてどうなることやら。
「月あかりランチ OZ sings, The last fairy tale.」は、今年の5月にEX-ONEから発売されたエロゲーで、同社の作品としては三作品目になります。私は処女作の真夏の夜の雪物語や、続く二作目フツウノファンタジーも買っていますから、このメーカーの作品は全て買っているということになりますね。
どの作品も毛色の違う物語で、原画家も違いますから大分印象は異なるのだけど、作品が持っている魅力や雰囲気といったものがやっぱりあって、EX-ONEはそれが私の好みと見事にマッチしてるんだと思います。月あかりランチは不思議な空間内にある学校が舞台で、それは極端に閉鎖された世界ではあるんだけど、実のところ以前の二作にもそういった部分があって、段々と狭まってきた感じがします。民間伝承、メタRPGときて、本作がオズの魔法使いをモチーフにした物語というのも、児童文学に傾倒している私からするとドンピシャな題材だったんでしょう。
エロゲとしては夏ペル以来、特典のために複数買いをした作品でもあるけど、今年は本当にこれ以外だとやりませんでしたね。エロゲ自体は十数本ぐらい買ったと思いますが、例えばSphereのBerry’sなんかも、前作で懲りた部分があったのか、一本しか買いませんでしたし。ただ、これにはちょっと面白い話があって、月あかりランチを10本近く買って、ほら、アキバで発売記念イベントとかやってるじゃないですか。ソフマップの店頭で抽選会とか。あれをやったら全滅だったのに、Berry’sはたった一本だけでタペストリーとか当たりましたからね。そういった意味で、複数買いってあまり意味ないなと思ったりもしました。
月あかりランチは全体的に話がまとまっていて、謎解きの部分でも最終的にしっくり来るなど、物語として完成度が非常に高いです。私は勿論好きな話ですし、各ヒロインと魔女の対比、そしてアキとハルが抱える秘密など、結構読み応えがありました。舞台設定が閉鎖された空間だから、壮大な話というよりはコンパクトにまとまったきっちりした話、という印象が強いけど、それだけに大きく外れるようなことがなかったかな。
ただ、完成度が高すぎて逆に手を出しづらかった、という一面もあります。主に同人的な意味ですが、一度ならず同人誌でもと思ったんだけど、クロス以外にどうしても話を作れそうになかったんだよね。作品世界が綺麗に完結しているから、外部要因を出さないことには話に介入しづらくて、フツウノファンタジーとクロスさせて……とも思ったんだけど、それだと魔王様が主人公で、どうにも先生を活躍させにくかったので。
後、グッズが結局出なかったのは残念でならない。グッズ化の人気投票を2回もやったのに、冬コミに落ちたからか、あの事件が影響したからかは知りませんが、昨年は7月以降の音沙汰がなくてね。このままフェードアウトじゃないけど、更新もされないままに終わるんじゃないかとヒヤヒヤしてますが、そこのところはどうなんだろうか。来年辺り、新作でもとは思ってるんだけど、やっぱりそう簡単には行かないのかな。フツウノファンタジーの企画だって止まったままだし、どういう形にしろ発表はしてもらいたいものだが。
後、今年印象に残ったエロゲはレミニセンスと、僕が天使になった理由ぐらいかなぁ。前者は暁の護衛の続編で、後者はOVERDRIVEの新作ですが、あぁ、コットンソフトの双子座のパラドクスは良かったね。話が綺麗に終わってたし。エロゲに対する興味が尽きたわけじゃないけど、自分の中で大ヒットするような作品はあまりなかったというか、なんというか小粒な感じだったかな。毎月なにかしら買っていた気がするけど、それこそ月あかりランチを除けば私の感性に訴えかけるような作品はなかったように思う。
来年がどうなるかはわからないけど、とりあえずminori新作12の月のイヴが出ますし、何かしらはプレイしてるんじゃないでしょうか。面白い作品に出会えればいいのだけど、果たしてどうなることやら。
MLW式~2013年振り返ってみれば~ 問題児たちが異世界から来るそうですよ?編
2013年12月26日 アニメ・マンガ
年忘れ企画第三弾。本日はライトノベルです。といっても今回紹介する作品はアニメから原作に入ったパターンなので、どちらかと言えばアニメになるのかな? 私も最近はラノベとかあまり買わなくなったので流行りものに疎くなりつつあるんですが、それでも本に対する興味は尽きないというか、アニメ観て「これは原作を読んでみたい」と思ったら、ついつい手に取ってしまいますね。今年は特にそういう作品が多かったように思うし、正直神さまのいない日曜日と迷ったけど、こっちを選んでみました。
「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」は、角川書店のライトノベルレーベル、スニーカー文庫から刊行されている作品で、今年の1月から3月にかけてTVアニメが放送されていました。前回、前々回と取り上げた作品もこの時期に発表されていることを考えると、2013年の私は割と序盤から色々なものに熱中していたんだということが分かりますね。ジャンルも媒体も違う、しかし、どれも私が好きになった作品です。
まあ、それはいいとしても、現在ラノベレーベルというのは片手以上の数があり、もしかしたら両手ぐらいはあるかという中で、スニーカー文庫は古参のレーベルに当たります。かつてはロードス島やゴクドーくんなどで一世を風靡し、00年台も涼宮ハルヒを世に送り出すなど、富士見や電撃と合わせてラノベ御三家と呼ばれていましたが、最近はどうにも元気が無い。富士見ファンタジアが積極的なアニメ化と新刊を出すことで盛り返しているのに対し、スニーカーはどうにも低調気味というのが近年における私の印象でした。勿論、それはハルヒシリーズの延期やら色々な事情があったんだろうけど、とにかく私の書棚からは外れていたんだよね。
だから、「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」がアニメ化されると聞いた時も、正直言ってスニーカーにまだアニメ化できるような作品があったのかという印象だったし、実際に放送が始まるまではあまり気にも留めていませんでした。そして、この評価が覆されるまでに必要だった話数は僅か1話。つまり、初回放送を見た瞬間から自分の中で、この作品が大ヒットしたんですよ。あ、これは来たな、という感じで。
最近は、ラノベも長ったらしいタイトルが増えて、その中には意味のわからないものも多いですが、この「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」は読んで字の如し、超常の力を持った問題児たちが異世界に召喚されて大暴れするという話です。分類上はファンタジーだし、広義の意味ではSFなんだろうけど、所謂召喚された勇者様が正義の為に大活躍とか言う王道的ストーリーとは少し違います。
敵としての魔王は出てきますし、戦いもするんだけど、その方法は箱庭という舞台において行われるギフトゲームと呼ばれるもの。このゲームは単純な戦闘もあれば、知力を試すものや、体力を競うものなどもあり、ゲームごとに主催者とホストがいて、独自のルールが設けられるなど、かなり凝った仕様になっています。神話なんかに出てくる試練や謎解きを想像してもらえると分かりやすいかもしれませんが、主人公たちはそうした一癖も二癖もあるゲームを、その類まれな力で勝ち進んでいくわけですね。
この作品の魅力はなんといっても主人公たち問題児のキャラクターで、主人公の十六夜を始め、彼らは基本的に強いです。彼らは箱庭の外部から召喚された人間にもかかわらず、箱庭にいる獣人や吸血鬼、あるいは魔王などとも対等に渡り合えるだけの力を持ち、メインの主人公である十六夜は水神を始めとする神格の持ち主さえも単独で撃破する脅威のパワーを秘めています。
つまり、いきなりレベル100又はスキルマックスの主人公たちが持てる力を存分に振るって大暴れする話というわけで、これがもう清々しいほどに爽快感溢れてるんですよ。いいぞ、もっとやれという感じで、アニメの話数は少なかったけど、それだけに話がコンパクトにまとまっていたのも良かったと思います。
BD付きの原作特装版も持ってますが、あの素敵な箱庭世界でのゲームはまだまだ続いているので、是非2期に期待したいところですね。まあ、なかなか難しいところもあるのだろうけど、この作品を皮切りにスニーカーも今年は何本かアニメ化作品を出してきてるしさ。もうちょっと続けても良いんじゃないかと思うわけですよ。原作だって面白いし、何よりラブコメとか恋愛要素が殆ど無いからね。まあ、今のラノベの主流からは若干外れるのかもしれないけど、だからこそ面白いものもあると、私はそう感じるのです。
「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」は、角川書店のライトノベルレーベル、スニーカー文庫から刊行されている作品で、今年の1月から3月にかけてTVアニメが放送されていました。前回、前々回と取り上げた作品もこの時期に発表されていることを考えると、2013年の私は割と序盤から色々なものに熱中していたんだということが分かりますね。ジャンルも媒体も違う、しかし、どれも私が好きになった作品です。
まあ、それはいいとしても、現在ラノベレーベルというのは片手以上の数があり、もしかしたら両手ぐらいはあるかという中で、スニーカー文庫は古参のレーベルに当たります。かつてはロードス島やゴクドーくんなどで一世を風靡し、00年台も涼宮ハルヒを世に送り出すなど、富士見や電撃と合わせてラノベ御三家と呼ばれていましたが、最近はどうにも元気が無い。富士見ファンタジアが積極的なアニメ化と新刊を出すことで盛り返しているのに対し、スニーカーはどうにも低調気味というのが近年における私の印象でした。勿論、それはハルヒシリーズの延期やら色々な事情があったんだろうけど、とにかく私の書棚からは外れていたんだよね。
だから、「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」がアニメ化されると聞いた時も、正直言ってスニーカーにまだアニメ化できるような作品があったのかという印象だったし、実際に放送が始まるまではあまり気にも留めていませんでした。そして、この評価が覆されるまでに必要だった話数は僅か1話。つまり、初回放送を見た瞬間から自分の中で、この作品が大ヒットしたんですよ。あ、これは来たな、という感じで。
最近は、ラノベも長ったらしいタイトルが増えて、その中には意味のわからないものも多いですが、この「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」は読んで字の如し、超常の力を持った問題児たちが異世界に召喚されて大暴れするという話です。分類上はファンタジーだし、広義の意味ではSFなんだろうけど、所謂召喚された勇者様が正義の為に大活躍とか言う王道的ストーリーとは少し違います。
敵としての魔王は出てきますし、戦いもするんだけど、その方法は箱庭という舞台において行われるギフトゲームと呼ばれるもの。このゲームは単純な戦闘もあれば、知力を試すものや、体力を競うものなどもあり、ゲームごとに主催者とホストがいて、独自のルールが設けられるなど、かなり凝った仕様になっています。神話なんかに出てくる試練や謎解きを想像してもらえると分かりやすいかもしれませんが、主人公たちはそうした一癖も二癖もあるゲームを、その類まれな力で勝ち進んでいくわけですね。
この作品の魅力はなんといっても主人公たち問題児のキャラクターで、主人公の十六夜を始め、彼らは基本的に強いです。彼らは箱庭の外部から召喚された人間にもかかわらず、箱庭にいる獣人や吸血鬼、あるいは魔王などとも対等に渡り合えるだけの力を持ち、メインの主人公である十六夜は水神を始めとする神格の持ち主さえも単独で撃破する脅威のパワーを秘めています。
つまり、いきなりレベル100又はスキルマックスの主人公たちが持てる力を存分に振るって大暴れする話というわけで、これがもう清々しいほどに爽快感溢れてるんですよ。いいぞ、もっとやれという感じで、アニメの話数は少なかったけど、それだけに話がコンパクトにまとまっていたのも良かったと思います。
BD付きの原作特装版も持ってますが、あの素敵な箱庭世界でのゲームはまだまだ続いているので、是非2期に期待したいところですね。まあ、なかなか難しいところもあるのだろうけど、この作品を皮切りにスニーカーも今年は何本かアニメ化作品を出してきてるしさ。もうちょっと続けても良いんじゃないかと思うわけですよ。原作だって面白いし、何よりラブコメとか恋愛要素が殆ど無いからね。まあ、今のラノベの主流からは若干外れるのかもしれないけど、だからこそ面白いものもあると、私はそう感じるのです。
MLW式~2013年振り返ってみれば~ 最終回に彼女は自殺します(仮)編
2013年12月24日 アニメ・マンガ恒例の年忘れ企画がやってまいりました。その年に私がハマった作品をジャンル、媒体問わず紹介していこうというコーナーみたいなものですが、今年最初に振り返るのは同人誌になります。多分、この企画で同人誌を取り上げるのは初めてだと思いますが、今年は去年に引き続いて同人活動を頻繁にしていたから、そういった流れも汲んでいるのかもしれませんね。
ちなみに、去年取り上げたのはAnother、ご注文はうさぎですか?、男子高校生の日常、イモウトノカタチ、そしてTARI TARIの計5品になります。
最終回に彼女は自殺します(仮)は、漫画家のストライク平助さんがオリジナル同人誌即売会COMITIAを中心に発行している同人誌シリーズで、今年の2月から刊行が開始されました。
私がこの作品と出会ったのは偶然なのか必然なのか、贔屓にしているサークルがコミティアに出るというのでチェックをしていたら、そこに委託新刊として置いてあった本なんですよね。普段は委託本ってあまり買わないんだけど、これに関しては前々から委託告知がされていたのと、pixivの方で1話丸々公開されいたというのが大きかった。暴力描写というか、所謂グロ系の描写もあるということで、本来自分の好みではないなと思いつつも読んでみたら……面白かったんですよ。なんていうか、純粋に続きが気になった。
そうしてコミティアに赴き、実際に委託されている本を買ったところ、まあ、物の見事にやられました。こんなに面白い漫画があるのかと思ったぐらい惹き込まれて、次のコミティアは
最終回に彼女は自殺します(仮)の新刊を買いたいがために参加したぐらいですから、私に訪れた衝撃の大きさは半端なかったんでしょうね。カルチャーショックとはまた違うんだろうけど、自分がそれまで避けていたジャンルの本だっただけに、逆にのめり込んでしまったのかもしれない。
作品としては割合コンパクトで、主要登場人物は今のところ三人しかいません。一人は主人公の間宮伸助で、彼は医者の息子として不自由ない生活を送っており、自身も将来医者になるため完璧な人生プランを設計し、それを着実に歩むなど、とにかく完璧であることに拘る少年。とはいえ、主義者というほど堅苦しくもなく、むしろ作中では現実感ある常識人とツッコミ役の立ち位置にいます。
彼は完璧な人間ですが、それはあくまで自分がこうと決めた人生においての中での話であって、それに他者の介入や介在があったときどうなるのか? そうした要素を持ち込んでくるのがヒロインの白銀小百合で、ヒロインとは書きましたが本人曰く性別不詳の美少女。伸助から見てなかなかに整った顔立ちをしている彼女ですが、その挙動はどこか現実離れをしており、無学者ではないにせよ知識に偏りがあるなど、どこか常識外の存在です。
伸助はそんな小百合と学校内で衝撃的な出来事に遭遇し、なし崩しに彼女から自分のパートナーに指名されます。全ては、彼女の敵であるアイツと戦う術を得るために……
この作品の魅力は多々ありますが、私はやっぱり主人公の伸助とヒロインの小百合による掛け合いが好きで、小百合ってなんか色々抜けてるけど、言動が凄くいじらしいんだよね。自分の弱さを隠さず、だからこそ伸助を頼り、それでいて健気で。伸助が思わず庇護欲に駆られるのも無理はないでしょう。だって、可愛いもの。
完璧だと思っていた自分の人生に疑問を持ち、自発的に小百合のパートナーになることを選んだ伸助の気持ちもよく分かります。それは彼が発した「ワクワクしたんだ」という一言に全て含まれてると断言してもいい気がするし、そうした男の子の気持ちが綺麗に表現出来てると思うのよね。小百合の性別を多少なりとも考えてしまうあたりとか、何か分かるもの。
現在3巻まで出ていますが、遂にアイツと伸助が邂逅したことにより、物語にひと波乱あるかもしれません。続刊は5月ぐらいのコミティアらしいけど、2014年も追いかけて行きたい作品だと思います。伸助頑張って!
ちなみに、去年取り上げたのはAnother、ご注文はうさぎですか?、男子高校生の日常、イモウトノカタチ、そしてTARI TARIの計5品になります。
最終回に彼女は自殺します(仮)は、漫画家のストライク平助さんがオリジナル同人誌即売会COMITIAを中心に発行している同人誌シリーズで、今年の2月から刊行が開始されました。
私がこの作品と出会ったのは偶然なのか必然なのか、贔屓にしているサークルがコミティアに出るというのでチェックをしていたら、そこに委託新刊として置いてあった本なんですよね。普段は委託本ってあまり買わないんだけど、これに関しては前々から委託告知がされていたのと、pixivの方で1話丸々公開されいたというのが大きかった。暴力描写というか、所謂グロ系の描写もあるということで、本来自分の好みではないなと思いつつも読んでみたら……面白かったんですよ。なんていうか、純粋に続きが気になった。
そうしてコミティアに赴き、実際に委託されている本を買ったところ、まあ、物の見事にやられました。こんなに面白い漫画があるのかと思ったぐらい惹き込まれて、次のコミティアは
最終回に彼女は自殺します(仮)の新刊を買いたいがために参加したぐらいですから、私に訪れた衝撃の大きさは半端なかったんでしょうね。カルチャーショックとはまた違うんだろうけど、自分がそれまで避けていたジャンルの本だっただけに、逆にのめり込んでしまったのかもしれない。
作品としては割合コンパクトで、主要登場人物は今のところ三人しかいません。一人は主人公の間宮伸助で、彼は医者の息子として不自由ない生活を送っており、自身も将来医者になるため完璧な人生プランを設計し、それを着実に歩むなど、とにかく完璧であることに拘る少年。とはいえ、主義者というほど堅苦しくもなく、むしろ作中では現実感ある常識人とツッコミ役の立ち位置にいます。
彼は完璧な人間ですが、それはあくまで自分がこうと決めた人生においての中での話であって、それに他者の介入や介在があったときどうなるのか? そうした要素を持ち込んでくるのがヒロインの白銀小百合で、ヒロインとは書きましたが本人曰く性別不詳の美少女。伸助から見てなかなかに整った顔立ちをしている彼女ですが、その挙動はどこか現実離れをしており、無学者ではないにせよ知識に偏りがあるなど、どこか常識外の存在です。
伸助はそんな小百合と学校内で衝撃的な出来事に遭遇し、なし崩しに彼女から自分のパートナーに指名されます。全ては、彼女の敵であるアイツと戦う術を得るために……
この作品の魅力は多々ありますが、私はやっぱり主人公の伸助とヒロインの小百合による掛け合いが好きで、小百合ってなんか色々抜けてるけど、言動が凄くいじらしいんだよね。自分の弱さを隠さず、だからこそ伸助を頼り、それでいて健気で。伸助が思わず庇護欲に駆られるのも無理はないでしょう。だって、可愛いもの。
完璧だと思っていた自分の人生に疑問を持ち、自発的に小百合のパートナーになることを選んだ伸助の気持ちもよく分かります。それは彼が発した「ワクワクしたんだ」という一言に全て含まれてると断言してもいい気がするし、そうした男の子の気持ちが綺麗に表現出来てると思うのよね。小百合の性別を多少なりとも考えてしまうあたりとか、何か分かるもの。
現在3巻まで出ていますが、遂にアイツと伸助が邂逅したことにより、物語にひと波乱あるかもしれません。続刊は5月ぐらいのコミティアらしいけど、2014年も追いかけて行きたい作品だと思います。伸助頑張って!
その流れを止めたくて
2013年11月15日 アニメ・マンガ自宅の水道が壊れました。水道というか、蛇口ですか。台所の奴が水漏れを起こして、栓を閉めても水が止まらなくなったんですね。このところ調子は悪かったんだけど、まあ、止まらないこともなかったんで様子を見ていて、昨日帰宅したら壊れてた。とはいえ、業者を呼ぶにしても場所が台所だから、とりあえず飯でも食った後にと思ったんですよ。どれぐらい掛かる作業かもわからないし、業者は24時間対応とか書いてあったしね。
それでまあ飯も食って洗い物も終えて、じゃあ、どこかしらの業者を呼ぶかと電話をかけたのだけど……これがビックリ、どこもかしこも来やしない。一応、そっち系のサイトに載っていた評判の良い業者とやらに片っ端から電話をかけたんだけど、24時間対応、最短30分で駆けつけますとか公式HPに書いてあるくせに、何だかんだと理由をつけて断られまして。
まあ、確かにうちは横浜市とは名ばかりの辺鄙な片田舎ですし、電話をかけた時間も遅かったけど、まさか片っ端から電話して、片っ端から断られるとは思わなかった。放置して寝てしまうには水の流れる音が大きいし、水道代も心配です。何とかしなければいけないと思い、最後の最後で料金高いなぁと候補から外していたクラシアンへ電話することに。「くらしあんしん クラシアン」とかCMやっているところですね。他の所は深夜料金とか出張費とか一切かかりませんよ、なんて虫の良いことが沢山書いてあったんだけど、ここは基本料金も他と違って割高で、深夜……夜間料金って表現だったかな? それもキッチリ掛かるらしい。とはいえ全滅している現状、もう他に電話できそうな業者もないですから、ここは一つ頼ってみることに。
電話の感触はそう悪いものではなく、料金は他者の基本料金と比べて3倍ぐらいしたけど、事情を話したらスタッフを派遣してくれるという。とはいえ、その時点で24時回ってましたから、1時半から2時半の間になりますよとのことで、まあ、それでも朝まで待って他の業者を呼ぶよりはとお願いすることにしました。後で知ったんですが、クラシアンって横浜の企業らしいですね。港北区に本社があるとかで、やっぱり頼るべきは地元企業ですね。高いと言っても緊急事態だし、他の水道屋からは見離されてましたから、来てくれるというだけで嬉しかったというのはありますが。
それでまあ、私がガリレイドンナをリアルタイムで視聴して、空賊のお頭カッコイイなぁとか思っているとクラシアンから電話が。予定より早く着くということで、少なくともサムメンコが始まる前には到着していました。深夜なので抜き足差し足、玄関ベルも鳴らさずといった感じでしたが、どちらにせよ玄関ベル壊れてるんだよね。うちも大分ガタついてるというか、家電も水場もガスもあちこちが壊れてましてね。つい最近、洗濯機を新調したばかりなんだけど、今度は水道というのだから面倒くさい話だ。
深夜に来てもらって大変申し訳なかったけど、流石はプロというか、クラシアンのスタッフは手際が良く、故障箇所の特定と原因を1つずつ解明していく形で、パパっと修理してくれました。サムメンコが終わる頃には作業が済んでましたから、30分ぐらいだったのかな。最初はパッキンがダメになったのかと思って、勿論、パッキンそれ自体も劣化はしていたのだけど、なんというか全体的にボロいのが良くないらしい。それこそ水回りというか、水道・蛇口そのものを取り替えたほうがいいんだけど、そんな大掛かりな工事は深夜に出来ないし、こちらも簡単に決められることではなかったので、とりあえずバルブそのものを交換することで対応してもらい、応急処置という形で修理が完了しました。
料金は結構掛かったけど、部品代は割りと安かったし、何だかんだいっても深夜ですからね。ノイタミナが放送しているような時間に、横浜の片田舎まで来てもらったんだし、むしろ感謝するべきなんじゃないかと思う。あれですよ、料金に見合った仕事をしてもらったというやつです。他のところなんて、やれHPサービスで2000円引きだとか言ってるけど、来られないんじゃどんなに安くても仕方ないからね。虫の良いこと沢山書いてあったけど、助けてくれないなら何の意味もない。
まあ、根本的な原因は設備そのものの劣化ですから、これに関しては追々考えていかないといけないんですが、今日のところは無事に直って良かったです。水道屋さんを家に呼んだのは始めてだけど、長く暮らしていればこんなこともあるよね。問題があるとすれば、深夜に呼んだから寝る時間が遅くなって、こうやって日記でも書いて眠気をごまかさないと日中の活動が出来ないということだろうか。いやはやなんともはや、こればかりはしょうがないか。
私は家内安全とか、暮らしについては思い入れの強いほうだから、今回の出来事は少なからず感銘を受けました。そのうちまた呼ぶことになるのかもしれませんが、とりあえずはクラシアンありがとうですね。本当に助かりました。
それでまあ飯も食って洗い物も終えて、じゃあ、どこかしらの業者を呼ぶかと電話をかけたのだけど……これがビックリ、どこもかしこも来やしない。一応、そっち系のサイトに載っていた評判の良い業者とやらに片っ端から電話をかけたんだけど、24時間対応、最短30分で駆けつけますとか公式HPに書いてあるくせに、何だかんだと理由をつけて断られまして。
まあ、確かにうちは横浜市とは名ばかりの辺鄙な片田舎ですし、電話をかけた時間も遅かったけど、まさか片っ端から電話して、片っ端から断られるとは思わなかった。放置して寝てしまうには水の流れる音が大きいし、水道代も心配です。何とかしなければいけないと思い、最後の最後で料金高いなぁと候補から外していたクラシアンへ電話することに。「くらしあんしん クラシアン」とかCMやっているところですね。他の所は深夜料金とか出張費とか一切かかりませんよ、なんて虫の良いことが沢山書いてあったんだけど、ここは基本料金も他と違って割高で、深夜……夜間料金って表現だったかな? それもキッチリ掛かるらしい。とはいえ全滅している現状、もう他に電話できそうな業者もないですから、ここは一つ頼ってみることに。
電話の感触はそう悪いものではなく、料金は他者の基本料金と比べて3倍ぐらいしたけど、事情を話したらスタッフを派遣してくれるという。とはいえ、その時点で24時回ってましたから、1時半から2時半の間になりますよとのことで、まあ、それでも朝まで待って他の業者を呼ぶよりはとお願いすることにしました。後で知ったんですが、クラシアンって横浜の企業らしいですね。港北区に本社があるとかで、やっぱり頼るべきは地元企業ですね。高いと言っても緊急事態だし、他の水道屋からは見離されてましたから、来てくれるというだけで嬉しかったというのはありますが。
それでまあ、私がガリレイドンナをリアルタイムで視聴して、空賊のお頭カッコイイなぁとか思っているとクラシアンから電話が。予定より早く着くということで、少なくともサムメンコが始まる前には到着していました。深夜なので抜き足差し足、玄関ベルも鳴らさずといった感じでしたが、どちらにせよ玄関ベル壊れてるんだよね。うちも大分ガタついてるというか、家電も水場もガスもあちこちが壊れてましてね。つい最近、洗濯機を新調したばかりなんだけど、今度は水道というのだから面倒くさい話だ。
深夜に来てもらって大変申し訳なかったけど、流石はプロというか、クラシアンのスタッフは手際が良く、故障箇所の特定と原因を1つずつ解明していく形で、パパっと修理してくれました。サムメンコが終わる頃には作業が済んでましたから、30分ぐらいだったのかな。最初はパッキンがダメになったのかと思って、勿論、パッキンそれ自体も劣化はしていたのだけど、なんというか全体的にボロいのが良くないらしい。それこそ水回りというか、水道・蛇口そのものを取り替えたほうがいいんだけど、そんな大掛かりな工事は深夜に出来ないし、こちらも簡単に決められることではなかったので、とりあえずバルブそのものを交換することで対応してもらい、応急処置という形で修理が完了しました。
料金は結構掛かったけど、部品代は割りと安かったし、何だかんだいっても深夜ですからね。ノイタミナが放送しているような時間に、横浜の片田舎まで来てもらったんだし、むしろ感謝するべきなんじゃないかと思う。あれですよ、料金に見合った仕事をしてもらったというやつです。他のところなんて、やれHPサービスで2000円引きだとか言ってるけど、来られないんじゃどんなに安くても仕方ないからね。虫の良いこと沢山書いてあったけど、助けてくれないなら何の意味もない。
まあ、根本的な原因は設備そのものの劣化ですから、これに関しては追々考えていかないといけないんですが、今日のところは無事に直って良かったです。水道屋さんを家に呼んだのは始めてだけど、長く暮らしていればこんなこともあるよね。問題があるとすれば、深夜に呼んだから寝る時間が遅くなって、こうやって日記でも書いて眠気をごまかさないと日中の活動が出来ないということだろうか。いやはやなんともはや、こればかりはしょうがないか。
私は家内安全とか、暮らしについては思い入れの強いほうだから、今回の出来事は少なからず感銘を受けました。そのうちまた呼ぶことになるのかもしれませんが、とりあえずはクラシアンありがとうですね。本当に助かりました。
コミックマーケット85に当選しました
2013年11月13日 アニメ・マンガ11月にもなったんだし日記の方もボチボチ更新していかなきゃいけないんですが、そういやコミケに当選しました。コミックマーケット85、通称冬コミですね。シャリテクロワールとしては連続9回目、身内のサークルに委託も含めると通算10回目の参加となります。遂に二桁の大台に乗ったかとも思うし、まだそんなものかという感じもしますが、いずれにせよ私が個人での同人活動を始めて今年で丸五年になるんですよね。2008年にロクゼロ本を出して、それ以降はヨスガ本がメインになりましたけど、気付けばヨスガノソラも今年で発売五周年、月日が経つのは早いものです。
コミケも85回目ということで、まあ、途中途中にSPとか色々ありましたけど、100回に到達していない以上はどんな大手サークルだろうと三桁の参加数を誇ることは出来ないんだよね。いや、それがどうしたという話だけど、ふと気付いたもので。コミケは一年に2回ずつですから、単純計算で100回めが開催されるのは2021年になりますね。東京オリンピックは2020年の夏ってことだから、重なるのは2つ戻ってC98になる。
まあ、7,8年後もコミケがあるのかと言われたら、それはそれで不思議だし、そのときまで自分がサークル活動を続けているかもわからない。やがて訪れる未来の話よりも、今迫りつつあるC85の準備が私は大事ですね。しかも、今回は身内もサークル参加の予定だから、そっちの手伝いもありますし。
なので、オンリーが終わったばかりではありますが、すぐに気持ちをコミケに切り替えないといけないから色々大変です。今回は一応新刊3冊の予定だけど、スケジュールはかなり押してるからどうなるかはまだ分かりません。何とか出したいんですけどね、大掛かりな本を1冊出す関係上、残り2冊にどこまで力を注げるかという感じで。何とかしたいんだけど、こればっかりは時間とのだから。上手いこと噛み合ってくれればいいのだけど、ここ数回は苦戦が多いからなぁ……筆力というよりは速力の問題だろうが、改善していかないとダメですね。3冊はともかく、2冊ぐらいは楽に出せるようにならないと。
最近は同人誌ばかり書いていたせいか、話をコンパクトにまとめることばかりが上達して、個人的にはどうかしらと思っているところなので、今年はともかくとしても、来年は少し考えないといけないかもしれない。特に、ある程度の区切りが冬コミで付いてしまうわけだし。
冬コミの新刊で確定しているのは、今の所「ヨスガノソラ本総集編」だけです。これまでコミケやCOMIC1等で出してきたヨスガ同人誌10冊に、アンソロジーで書いた原稿を加えた一冊ということだけど、この本に関しては既に制作へと突入しています。なにせ、単純計算で600P以上のページ数になりますから、締め切りが他の本よりも早いんですよね……まあ、作りたいから作るって感じなのだけど、全原稿に手直しをする関係上、大分時間が取られています。何だかんだで5年、いや、4年ですか。それぐらい長く続けてきたジャンルだから、初期作品とかは書き直したい部分が結構あって。まあ、直近の奴も修正箇所は沢山あるんだけど、そういうのも含めて総集編として出せないかなと。そんなに数を作れる本でもないし、600Pとか常識的じゃないページ数だから価格の方も結構いっちゃうと思うんだけど、方々の手を借りて何とかやってます。
一応、仕様としては帯付きのフルカラーカバーで、口絵もあるソフト書籍という感じ。後、関連グッズも作る予定なので、ヨスガ本のフィナーレとして相応しいものを用意できればと思っています。ヨスガノソラも何だかんだで5周年だし、作品としての展開は今後なさそうだしね。私も総集編を出したらしばらく休みます。
後2冊、これは夏から引きずっているものになりますけど、こちらはさて間に合うのかどうか。冬コミは色々あって自分のサークル以外にも手伝いで駆り出されるから、期間中は何かと忙しくて。新刊の一冊は、自分のサークルじゃないところに置くかもしれない。
そういや、ここまで書いてスペース番号とか一切書いてませんけど、そのうちサイトの方にでも記載します。夏は2日目でなにかと苦労しましたが、冬は3日目に戻ってお誕生日席に配置されているので、前回よりはいい感じなのかな。普通の島中と違ってあまり量を搬入できないはずだから、その辺りの計算もしていかないといけないけど、ヨスガ本に関しては委託も自家通販も予定にないので、イベント限定本になるかと思います。というかイベント売りの時点で赤字が確定しているから、委託や通販というのはちょっと現実的じゃないというのが実情で。まあ、そういった案内もコミケが近くなったらまとめて行います。今はただ、原稿を書くのみですね。
コミケも85回目ということで、まあ、途中途中にSPとか色々ありましたけど、100回に到達していない以上はどんな大手サークルだろうと三桁の参加数を誇ることは出来ないんだよね。いや、それがどうしたという話だけど、ふと気付いたもので。コミケは一年に2回ずつですから、単純計算で100回めが開催されるのは2021年になりますね。東京オリンピックは2020年の夏ってことだから、重なるのは2つ戻ってC98になる。
まあ、7,8年後もコミケがあるのかと言われたら、それはそれで不思議だし、そのときまで自分がサークル活動を続けているかもわからない。やがて訪れる未来の話よりも、今迫りつつあるC85の準備が私は大事ですね。しかも、今回は身内もサークル参加の予定だから、そっちの手伝いもありますし。
なので、オンリーが終わったばかりではありますが、すぐに気持ちをコミケに切り替えないといけないから色々大変です。今回は一応新刊3冊の予定だけど、スケジュールはかなり押してるからどうなるかはまだ分かりません。何とか出したいんですけどね、大掛かりな本を1冊出す関係上、残り2冊にどこまで力を注げるかという感じで。何とかしたいんだけど、こればっかりは時間とのだから。上手いこと噛み合ってくれればいいのだけど、ここ数回は苦戦が多いからなぁ……筆力というよりは速力の問題だろうが、改善していかないとダメですね。3冊はともかく、2冊ぐらいは楽に出せるようにならないと。
最近は同人誌ばかり書いていたせいか、話をコンパクトにまとめることばかりが上達して、個人的にはどうかしらと思っているところなので、今年はともかくとしても、来年は少し考えないといけないかもしれない。特に、ある程度の区切りが冬コミで付いてしまうわけだし。
冬コミの新刊で確定しているのは、今の所「ヨスガノソラ本総集編」だけです。これまでコミケやCOMIC1等で出してきたヨスガ同人誌10冊に、アンソロジーで書いた原稿を加えた一冊ということだけど、この本に関しては既に制作へと突入しています。なにせ、単純計算で600P以上のページ数になりますから、締め切りが他の本よりも早いんですよね……まあ、作りたいから作るって感じなのだけど、全原稿に手直しをする関係上、大分時間が取られています。何だかんだで5年、いや、4年ですか。それぐらい長く続けてきたジャンルだから、初期作品とかは書き直したい部分が結構あって。まあ、直近の奴も修正箇所は沢山あるんだけど、そういうのも含めて総集編として出せないかなと。そんなに数を作れる本でもないし、600Pとか常識的じゃないページ数だから価格の方も結構いっちゃうと思うんだけど、方々の手を借りて何とかやってます。
一応、仕様としては帯付きのフルカラーカバーで、口絵もあるソフト書籍という感じ。後、関連グッズも作る予定なので、ヨスガ本のフィナーレとして相応しいものを用意できればと思っています。ヨスガノソラも何だかんだで5周年だし、作品としての展開は今後なさそうだしね。私も総集編を出したらしばらく休みます。
後2冊、これは夏から引きずっているものになりますけど、こちらはさて間に合うのかどうか。冬コミは色々あって自分のサークル以外にも手伝いで駆り出されるから、期間中は何かと忙しくて。新刊の一冊は、自分のサークルじゃないところに置くかもしれない。
そういや、ここまで書いてスペース番号とか一切書いてませんけど、そのうちサイトの方にでも記載します。夏は2日目でなにかと苦労しましたが、冬は3日目に戻ってお誕生日席に配置されているので、前回よりはいい感じなのかな。普通の島中と違ってあまり量を搬入できないはずだから、その辺りの計算もしていかないといけないけど、ヨスガ本に関しては委託も自家通販も予定にないので、イベント限定本になるかと思います。というかイベント売りの時点で赤字が確定しているから、委託や通販というのはちょっと現実的じゃないというのが実情で。まあ、そういった案内もコミケが近くなったらまとめて行います。今はただ、原稿を書くのみですね。