今日は都内で親友と夏コミの打ち合わせをしつつ、某出版社から仕事の誘いを受けたりしていました。まあ、単発の仕事だったり転職の話だったり、不景気だ何だと言いつつも、そういう話は結構転がっている業界です。私は今の仕事というか会社に恩義のようなものを感じてしまっているから、なかなか転職という訳にはいかないのだけど、一度ぐらいやってみたい仕事だったので、気持ちはかなり揺れ動きました。趣味を仕事にするものじゃないとはよく言いますが、やってみなければ分からないとも言いますからね。目下、一番好きなことだけに、興味を持ったのは事実です。

まあ、そんなこと言ったところで今の仕事を放り投げてまで転職する気なんてサラサラないのだけど、どこも人不足、ネタ不足というか、出版業はコンテンツ業界ですから、常に新しいものを求めているという感じがします。勿論、メディアというものには時流や流行がありますから、求められているものには一定の制限みたいなものがあるのだけど、そこら辺は皆似通っているというか、欲しいものは同じだったりする。私に言わせると柳の下の泥鰌も甚だしいのだけど、困ったことにこの業界、1,2回程度ならば実際に同じジャンルで二匹目の泥鰌が釣れてしまうんですよね。それは作品でも作家でも同じことであり、一つの才能が際立っていたら、似たようなものを欲するのが今の業界です。特に中高生向けのコンテンツはそれが顕著だと思う。
オタク業界に限った話ではないのだろうけど、今は昔のように2クールアニメが減りましたから、作品の回転が非常に早いんですよね。なにせアニメ作品が三ヵ月もすれば違うものに切り替わりますから、なかなか持続性のあるジャンルとして成立させにくい。複数メディアで展開したとしても、年に2,3作の当たりが出ればいいほうで、その最もたる例が昨年で言うところのまどか☆マギカですか。芳文社ウハウハだけど、あれだって偶然ではないにせよ、あそこまで当たるとは思わなかったというものだしね。だからこそ、最近はオリジナル作品というものが最注目されているわけです。メディアミックスといえばオリジナル作品とは、なんだか90年代を思い出しますけど、今後はそういう作品が増えていくんじゃないですかね。なにせ、柳の下の泥鰌は実際に釣れるわけだし、挑戦しない理由がない。新しい企画や才能というのは、常に求められているのだから。

夏コミの打ち合わせについては、同人誌に使用する紙をどうするのかとか、印刷色はどれを使うかなんてのを中心にみっちりと話し合いました。私は基本的に厚手の紙を使いたいと思っているんですけど、「そんなの使っても重いだけだ」という意見もありますから、ちょっと迷っていたりします。まあ、ページ数を考えれば多少の重さは対応できると思うのだけど、同人誌って軽い方と重い方、どっちが良いんですかね? A4本というサイズを考えたとき、例えば110kgの紙じゃ少しペラいと思っていたのだけど、マットコート紙ならばそれも解消されるしねぇ……一番重い紙、予約中の印刷所で使えるのはおそらくマットコート紙の135kgになるでしょうけど、それじゃあ分厚すぎるのでは? という考えは、勿論私の中にもあります。ただ、エロゲのVFBなどを読んでみると、あまりに135kgの紙を使っているところが多いので、迷ってるんですよね。もっとも、ヨスガノソラのVFBは110kgっぽいんだけどさ。
印刷色については、多分基本色で行くと思います。これは別にケチっているとかでなくて、表紙の感じからKP含めた5色だと少し明るすぎるのではないか? と思ったから。基本色で落ち着いた色合いを出した方が映えると思うし、目にも優しいでしょう。穹というキャラで重要なのは肌の発色だと私はは考えていますけど、それに付け加えて今回は蒼色がどれだけ綺麗に出るか、というのもありますから、そういったことを基準に色も選んでいこうと思います。紙にしても、集まった原稿の感じや雰囲気によっては変更の可能性もありますからね。最終的な決定は、多分来月になるかと思う。

ところで、夏コミとは別に参加予定だったこみトレですが、ちょっと行けない可能性が出てきました。予算面の問題から厳しいものがあって、ギリギリまで検討する予定つもりではあるけど、現状難しい感じです。元より観光気分で行く事には違いないものの、先立つ物がないことには新幹線にも乗れませんからね……折角のイラスト集だし、私個人としては持って行きたいのだけど、何とも情けない話です。遠征しないとしたら、その分を別の方法で頒布しなければいけないわけだけど、それも含めて現在色々と考えてます。まあ、こみトレの申込は来月頭なので、その頃までには結論を出せればなと。
6月の台風と言うことで、風が凄かったですね。私の部屋というか、パソコンデスクは窓際にあるのだけど、吹き付ける風が強すぎて、ガラスが割れるんじゃないかとおっかなびっくりしていました。まあ、台風のときはいつもこんな感じなのだけど、今日は電車が止まる前に帰ってくることが出来たし、コロッケこそ買えませんでしたが、割と緩やかに過ごしていたと思います。本当は友人と会う約束があって、実際に会ったのだけど、こんな天気だからと駅構内で話もそこそこにすぐ用件を済ませたり、これだけは忙しなかったかもしれない。

私も四半世紀以上生きてきて、台風を経験することは一度や二度じゃないわけですが、学生の頃、それも小中学校に通っていたときは、台風というものが嬉しくて堪りませんでした。なにせ場合によっては学校が休みになるかもしれないわけで、いつも暴風警報は出ないのか、学校から連絡網は回ってこないかと、胸を躍らせていたものです。今にして思えば、何ともふざけた話ですけど、平日に休むというのはそれだけ子供にとって特別な事柄だったんでしょうね。夜ベッドに入って、轟々と吹き荒れる風の音に耳を傾けながら、明日までこの風は吹くのだろうか、休みだったら何をしようかなんて考えつつ、気付けば音が止んで「もしかして、通り過ぎたのかな?」とか「いやいや、これからだこれから」なんて馬鹿なことを考えていたものです。
結局、朝になると台風は過ぎ去っており、眠い目をこすりながら快晴の中を学校に向けて歩いて行くのだけど、それも今ではいい想い出になりました。だって、社会人ともなると雨が降ろうが、嵐になろうが、まったく関係ありませんからね。特に勤め先はそういったことに対してルーズというか、あまり考えない方だから、事前に対策や取り決め見たいのをすることなく、いよいよ危なくなってきたぞ、というときになって初めて動き出す感じだから、まったく困ったものですよ。私は横浜住まいですが、職場は都内ですから、帰るにしても早々に決断して貰えないと電車が止まってしまうだよね。それで帰れなくなったことは一度や二度じゃないから、今年の台風シーズンはしっかりと対応して貰いたいですよ。残業してればそのうち通過するとか、本気でそう考えている節がある。

台風といえばコロッケというのは、某大型電子掲示板から始まった風習のようなものですが、さて、いつ頃から始まったものだっけと調べてみたら、なんと2001年のスレから誕生したらしいですね。その頃にはもう私もそういったネット文化には触れていたはずだけど、台風=コロッケという認識をし始めたのは、精々ここ5,6年のことじゃないだろうか。あるいは忘れているだけで、もっと前からかもしれないけど、少なくとも11年前の当時から知っていたとは思いづらい。
私にとって、2005年とか2006年なんてのはごく最近の出来事なんですけど、年数で数えてみれば今から6年も前のことですし、小学生が入学して卒業するぐらいの年月が経っています。そう考えれば、時間の流れというのは何とも早く感じられますが、これは私が歳を取ったからなのか、あるいは本当に時間が早くなったのか……そんなことをネタにしたSF漫画が昔ありましたっけ。まあ、大人になれば月日の経過も自然と早く感じるのが道理であり、特に去年はあっという間に感じられましたからね。まあ、大きな災害があったというのも勿論だけど、例えばヨスガノソラのアニメにしたって、気付けば一昨年の話ですよ。そりゃ、Sphereだって新作を出すわけだ。
この前、アニソン三昧の裏で日常の一挙放送をしていましたけど、あれが去年と言われると何となく納得できるんですよ。でも、らきすたが2007年で5年前、ハルヒが2006年で6年前と言われると……まったくもって信じられない話です。

コロッケは食べませんでしたが、昨日はカレーを作りました。カレーに何か隠し味、例えば醤油やソースを入れるというのはテレビ番組で何の意味もないと否定されたそうだけど、私の家では昔から醤油を入れるのがレシピとなっていましてね。勿論、ルーは市販のものですが、これを入れると入れないでは、やっぱり味が違うんですよ。何故、そんなことを書くのかというと、味の違いが分かっているくせに昨日は入れ忘れました。台風に気をくばっていたからではなく、単純にゲームの片手間に作ったのがいけなかったのだと思う。オートプレイでしたが、まあ、テキストが面白くって面白くって。肝心のシーンはまだですけど、私はむしろ共通ルートや日常パートが好きなものでね。ちなみにカレーに入れた醤油が馴染むのは一晩寝かせた後であり、良い感じに染みこんで前日よりも美味しく感じられます。まあ、明日まで残っているとは限らないんですけど。
COMIC1で買った同人誌の一つに、ロックマンゼロアンソロジーというものがあるのだけど、ロクゼロも今年で10周年になるんですね。もうそんなに経つかと思いますが、ゼロコレを一昨年に発売してしまいましたから、公式としてはなにもしないのかな? ロックマンシリーズ自体、企画が凍結してしまったようなものですし。そうだとすればつまらないことこの上ないですが、同人とはいえお祝いや記念になるものを作っているところがあるのは良いことだよね。出来ることなら私も参加したかったけど、小説は募集していなかったんだよ……

私も自分のロクゼロ同人誌、まあ、クロスオーバーですけど、あれを再始動させたいなと最近思うようになりました。色々なしがらみから放棄してしまいましたが、数年過ぎたことで精神的な余裕も生まれてきましたから、そろそろ良いんじゃないかなと。完結しないまま捨ててしまうのは勿体ないし、不完全燃焼は私の望むところでもないからね。そんな風に思うようになった理由は色々ありますが、一つはやっぱり、ロクゼロ関係の同人企画が盛況であること。今回のアンソロもそうだし、翼屋さんがやってるロックマンシエルに関しても、私とは方向性こそ違いますが、素晴らしいものだと思います。
そういったものに刺激を受けたのは隠しようもないし、これによって私の中のロクゼロ熱が高まってきたことは否定も出来ないでしょう。また一から何かを始めるという選択肢も当然あったけど、それだったらやり残した企画を完成させた方が良いからね。まあ、完全に再スタートすると決めたわけではないし、少なくとも今年はそんな時間もないのですが、放置のまま終わらせないと言うことだけは心に留めておこうかなと。いつの日か、というと遠い先のような気もするけど、なるべく早く形にしたいものです。色々な事情がありますから、必ずしも同人誌という媒体になるとは限りませんけど、出来るだけのことはしてみます。とりあえず、書くことから始めないといけないんですが。実は時間のあるときにプロットの修正や書き足しだけはしているんだけど、本文に手を付けたことは一度もないんだよね。だから、書き溜めとかそういうのが一切なかったりする。

ロクゼロといってもクロスオーバーですから、クロス先である魔法少女リリカルなのはの存在も忘れてはいけません。実のところ、この頃はこちらの作品に刺激を受けることも非常に多く、特に第4期であるViVidには強く惹かれるものがあります。私のルーテシアが、あんなことになったのは未だに認められないことろもありますが、Forceに比べるとキャラ萌え漫画として非常に良く出来ているような気がしてね。細部の設定とか、相変わらず甘ったるい話になっているのは正直どうかと思いますが、まあ、スポ根要素も多少なりともあるみたいだし、戦闘描写がそれなりにしっかりしているから、最近の展開は結構好きです。
キャラクターと言えば、ViVidではForce以上に新キャラクターというものが続々と登場していますが、基本的に女の子ばかりですね。モブはともかく、ザフィーラと、雷帝のお付き以外に男性キャラを見たことがない気がするのだけど、ユーノとかでないんでしょうか? まあ、なのはシリーズは女の子同士がイチャイチャしていればそれで良いみたいな、百合的思想を強く持ったファンも多いですから、これで満足している人もいるのだろうけど。
私は新キャラではシャンテとミウラが特に好きで、この二人は歴代のシリーズに出てきたキャラにも匹敵するほどの魅力があると思う。コンプエース買わなくなったので本誌がどんな感じかは知りませんが、シャンテはあいにくと負けてしまい、ミウラは主人公であるヴィヴィオと戦っていますね。主人公補正をはねのけてミウラが勝てるとは思えませんが、良い試合に期待しましょう。

ちなみに私が書く予定のロクゼロクロス第3弾には、ViVidのキャラが登場する予定です。少なくともプロットにはそう書いてありますし、Forceと違ってViVidであれば、ギリギリ年齢的に出せるんですよね。ViVidはStSの4年後ですから、6年後のForceよりかはキャラを出しやすい。まあ、どのキャラがどの立ち位置、どの陣営にいるかは明かせないけど、メインどころの大半は出せたら良いなと思っていたり。一応、今年でヨスガ本に一区切り付ける予定だし、来年辺りは時間も空くでしょう多分。まあ、予定は未定ですが。
AT-Xで声優のオリジナル番組を観ていたんだけど、おうちカフェ部って結構面白いね。今までは東京エンカウントとClub AT-X、それとごくたまにpromo-Xを見るぐらいで、おうりカフェ部は女性向けの番組だと避けていました。人気の男性声優3人による番組なんだから、女性向けという認識そのものは間違ってないんだけど、そういった色眼鏡を外して、暇つぶしになんとなく観ていたら割りと真っ当な料理番組だったので少し驚きました。まあ、シェフである3人が喋り過ぎな気もしたけど、そこはバライティだから仕方ないとして、なかなかどうした良い番組だった。

元々、私は料理番組というのが結構好きで、NHKでやってるきょうの料理や、ビギナーズを観ることも多々あります。所謂、芸能人ないし素人が料理下手から珍妙でマズイものを作ってしまう、という番組よりは真面目に料理をしているものをよく観ていて、昔やってた料理の鉄人は今でも思い出深いですね。素人料理なら日曜の昼にやってる……東京マガジンだっけ? あれの路上で料理コーナーは面白いと思う。毎回のお題に対し、引っ掛けの食材とかを選んじゃったりして、「おいおい、そりゃないだろう」ってツッコミを入れてしまうこともしばしばある。ただ、あのコーナーの良い所はひと通り流した後、ちゃんとプロの料理人によるお手本というか、答えが実演されるところで、しかも馬鹿に高い高級食材や、特殊な技法を使わず、家庭でも再現可能な調理工程を見せてくれるのが良いと思う。
おうちカフェ部は男性声優が作った料理を、ゲストの女性声優が食べるという形式の番組みたいだけど、素人とはいえ作り手が意外にこなれているというか、下手くそじゃないんだよね。まあ、他の回も見たわけではないから断定は出来ないけど、こんな番組をやるぐらいだから、出演者は全員料理好きか、料理上手なのかもしれない。まあ、簡単なミスやポカはやらかしていたけれど、手際はそこそこ良かったんじゃないでしょうか。バライティ色が強いから1回30分の中で料理の完成まで行かず、次の回まで持ち越しになるところはどうかと思ったけど、別に料理講座をメインとした番組ではないから、その点は問題ないのかな。今回のテーマはハンバーグでしたけど、肉巻きハンバーグなどゲストが女性であることをまったく考えていない男らしいメニューに、私は思わず感服してしまいました。

しかし、ハンバーグ……私だったら、どんなのを作るのだろうか。料理の鉄人ほど前ではありませんが、私が好きだった料理番組にイシバシ・レシピというのがあって、一流の料理人たちが毎回腕によりをかけた、ご家庭では再現不能な味を提供するというものでした。きょうの料理とか、キューピー3分クッキングなんかに代表されるように、通常の料理番組というのは家庭でも再現可能な味や料理を、実演的な形で教えてくれるものが多いのだけど、この番組は純粋に一流料理人の技術、高級食材から織りなされる最上級の料理というものを追求しており、それが私は素晴らしいと思った。
当然、番組を見たところで料理が上手くなるわけでもないし、多少の心得があったとしても再現できるはずもないのだけど、この番組の中で作られたハンバーグは結構印象に残っていて、確か何十時間も掛けて煮込んだ、煮込みハンバーグを作っていたように記憶しています。ハンバーグというのは挽肉を使うことから、あまり上等な料理ではないというのが専らの見方であり、私もそんな感じだろうと思っていたのですが、イシバシ・レシピで作ったそれは、私の中にあったこねて焼くだけのハンバーグ観を一変し、衝撃を与えてくれました。勿論、繰り返すようですが再現することは出来ないし、作れたとしてなんちゃって煮込みハンバーグにしかならないのだけど、ああいう大衆料理ですら美味しく魅せてくれるというのは、流石一流料理人は違いますよ。

夏コミ原稿も本格化させねばならない昨今、なかなか料理なんてしている余裕もない私ですが、たまには何か作りたいですね。偏食家だから偏ったものしか作らないけど、まあ、そこは肉・魚一辺倒というか、野菜以外の料理に傾倒しているということで一つ。悲恋堂の店主なんかは、むしろ自分が食べられるものを探すという意味で野菜料理を覚えたらどうだというのだけど、私は奴ほどに技術もないしね。自分の好きなものを、可能な限り安く美味しく食べるというのが、私の自炊哲学です。
今日は一日アニソン三昧ということで、本当なら大量に買い込んだ食料とともに一日中引き篭もっているはずだったんですが、急な用事が入って午前中は横浜に出かけていました。では、全然序盤というか第一部を聴くことが出来なかったのかといえばそうでもなくて、私の携帯はEZ-FMがあるので電車内や町中など、そういったところで放送を聴くことが出来ました。これがあるから今の携帯を買い換えずに使っているのだけど、久しぶりに活躍してくれた感じです。

横浜には急用というか買い物に行ったのだけど、あそこら辺の店舗というのは開店時間にばらつきがあって少々不便ですね。例えば、アニメ系のショップで一番早くに開くのはアニメイトと、それにとらのあなだけど、この2店舗が10時から開店するのに対して、メロンブックスやたちばな書店などは11時からですし、ゲマ屋は間を取ったのか10時半となっています。買い物の一つはとらのあなで早々に済ませることが出来たのかけど、肝心の2つ目をメイトやゲマ屋で済ますことが出来ず、結局メロンが開くまで待つことになりました。ぶっちゃけ、とらでの買い物が済んだ時点で10時10分にもなっていませんでしたから、そのまま帰れば11時ぐらいに家だったんですけどね。まあ、その辺りは仕方ないことであるとして、諦めるほかないのかな。
メロンブックスが開店するまでメイトを覗きに行ったり、街をぶらついたりしたわけだけど、雨が降っていないこともあってか、ラジオ聴きながら散歩するにはいい陽気でした。室内や屋内に入ると電波が途切れますから、地下道が多い横浜の駅道を通るのは面倒なんですが、だったら地上を歩けばいいじゃないと、駅構内を通ること無く東から西を目指したり、意外に楽しかったかな。丁度ラジオではセラムンとか掛かってましたけど、私は結構タキシード・ミラージュが好きだったりする。
11時まで待って、開店したメロンブックスに行ったわけだけど、あいにくと私の望むものは売り切れており、仕方なくたちばな書店へ行くことに。ここにもなければ、それこそ秋葉原で買うことも視野に入れなくてはいけなかったのだけど、幸いにも置いてあったので何とかなりました。横浜は本屋が多くて助かりますね。まあ、ポイントの付くメロンになかったのは残念だけど、買えないよりはよっぽど良い。そもそも、とらの方だって完売していた可能性があるのだから……まさにギリギリだった。

帰宅後はアニソン三昧の休憩中に飯を炊いて、食後は少し席を外すこともありましたが、深夜25時までずっと聴いていました。しかし、アニソンは好きだけどずっと聴いていると流石に疲れますね。まあ、アニソンに限らずどんな音楽、番組にした所で同じなのでしょうけど、今回はゲストも少なめにひたすらアニソン流していたように思える。印象に残った曲は幾つかあるけど、個人的にはめぞん一刻の5番目のOPである、村下孝蔵さんのひだまりが聴けたのが嬉しかったかな。やっぱりいい歌というか、美声ってああいうのを言うんだろうね。
恒例のガンダム特集を第一部の方でやったのは意外だったけど、割と堅実な選曲というか、比較的新しい楽曲でしたね。OOやAGEも来るかと思いましたが、種死止まりというのもなかなか良かったと思う。後のマクロス特集よりかは、まだガンダムの方が私は好きだし、毎度おなじみのコーナーではあるけど、楽しかったですよ。マクロスにしてもトライアングラーとか超久しぶりに聴いたと思う。坂本真綾ファンを引退してからというもの、なかなか古い楽曲を聴く機会も無いですから、比較的最近の曲でさえ懐かしく感じてしまった。
もっと今時の、例えば這いよれニャル子さんのOPでも掛かるのかと思っていましたが、結局流れずに割りとあっさりした内容になっていたと思う。最後がハピマテ、AtoZ、Aチャンネルの三連続だったのは笑いましたけど、Zの次はAというならAtoZは違う気がするし、ハピマテ流すならARIAとかAnotherとか、色々あったんじゃなかろうか。まあ、盛り上がったからいいとは思いますけど。最後の最後にAチャンネルという選曲は意外だったけど、関係者は嬉しそうにしていたし、良かったんじゃないかな。

16時間大体聴くことが出来ましたけど、そこまで面白いってほどでもなかったかな。こういうのはお祭り感覚が大事ですから、聴き終わってしばらく経った後に書いている日記では、熱も冷めているせいか、放送時の雰囲気を伝えるのはなかなか難しいですね。なんだかんだでFate/Zeroも見てましたし、午前中は出かけてもいましたから、アニソン三昧だけに熱中していたわけではなかったのが大きいか。次はいつやるのか分からないけど、こういうお祭りごとはずっと続けて欲しいなぁ。いっそ、ニコニコ辺りでエロゲソング三昧とかやりませんかね。まあ、あれはJASRACが絡まない楽曲多いから、一々許可取るのが大変そうだけど。朝までエロゲを語る番組とかさ、なんか、そういうの見たいわ。
最近、神のみぞ知るセカイにハマってます。所謂マイブームという奴で。過去に録ったアニメを見たり、原作を読んだりと、連日落とし神様のご高説を聞く日々が続いています。BDこそ買いませんでしたが、私はこの作品が結構好きで、続編で3期の放送をずっと待っているのだけど、2期放送から1年が過ぎようとしている昨今、なかなか難しいところがあるのでしょうね。ただ、アニメの公式サイト自体は未だに更新中だし、企画自体が終了したというわけでもないから、まだまだ行けると思うのだけど……ぽよよんろっく曰く、神のみは長く続けるべき作品だというしね。

神のみぞ知るセカイについての解説をする必要は特にないと思うけど、簡単に言えばこの作品は世に言うギャルゲーエロゲの類を壮絶に皮肉ったものであり、これまで1万人のギャルゲヒロインを攻略した、落とし神の異名を持つ主人公桂木桂馬が、ひょんな事から地獄から来た悪魔エルシィと契約を交わし、女の子の心の隙間に潜んだ駆け魂を回収するため、ギャルゲで学んだ知識を元に口説き落としていくという内容です。
心の隙間を埋めるには恋愛が一番ということで、ジャンル的にはラブコメということになるのかな? 原作含め、これまでに攻略した女の子は延14人で、中には女性といえる年齢の人もいるのだけど、ヒロインのほとんどが一癖も二癖もある性格をしており、優れた萌えキャラとして成り立っています。アニメにしてもそれは同じで、若手のアイドル性の高い声優にそれぞれのヒロインを担当させ、均等とは行かないまでもそれぞれが高い人気を誇っており、主題歌もヒロインごとのアレンジ版が出るなど力が入れられていますね。
シリーズごとにヒロインが変更する作品と言えば、私などには王ドロボウJINが思い出されますけど、考えてみればあれのアニメも、JINガールの声を当てたのはその当時輝いていたアイドル声優だったか。これゾンでも似たようなことしているけど、声優の年代的に並べるならこれゾン、JIN、神のみになるのかな。一番新しいアニメが一番最初というのもおかしな話ですが、これゾンは妄想ユーに堀江由衣使ったのがなぁ。現役でバンバンアイドル活動している声優だから、年代的にもなんかしっくりこなかった。

神のみの原作は、現在女神編として、過去に攻略したヒロインを再攻略するイベントが展開中です。まあ、本誌ではそれも一段落付いているのだけど、過去に出てきたヒロインが再登場するってのはいいものですね。アニメは言ってしまえば原作の序盤部分しかアニメ化してませんので、たとえ3期がやったとしても女神編に突入することはないのだけど、神のみは長く続けていくのに適した作品だと思うから、3期、4期、あるいは2クール以上などでやって貰いたいものです。最近は制作会社も1クールでの仕事に慣れてしまっているから、2クール以上のアニメはなかなかお目見え出来ないのですが、ハヤテでさえあんなにも長くやって、しかも2期や映画まで作ったのだから、神のみだって……そういや、ハヤテは最近話題になりませんけど、もう30巻ぐらい行ってるんでしたっけ? あれもミコノスだかアテネだか、その辺りまで買って止まったなぁ。いつの間にかバトル漫画になってるんだものよ。絵柄の変化もまあ、アニメ寄りにするとか息巻いて、随分変わっちゃったし。なんかアニメ企画がまた動いているそうだけど、映画を作っていたのが神のみと同じマングローブだった気がするので、下手をすると神のみの3期はハヤテの後に回される可能性があるのか。それはなんというか……なんとも言えない話だ。

神のみのヒロインで誰が好きかって言われると、誰も彼も魅力的だから一概に誰が一番とも言い難いのだけど、現在のランキング的にはアニメに登場した中にはいないって感じでしょうかね。アニメ自体、とても良い所で終わってしまったので、この後も可愛らしいヒロインが沢山出てくるのだけど、今思い出しましたが神のみって小説版も出てるんだっけか。アレを合わせると攻略ヒロインの数が20人に届きそうな気もしますが、流石に小説版が映像化する機会はなさそうだ。というか、なんでゲーム版が出ないんですかね。どこかギャルゲに強い、KIDはもうないからコナミ辺りが作ればいいのに。ゲームオリジナルヒロインとか作っちゃったりしてさ。
突然ですが、サイトにSSの新作をアップしました。同人誌以外で二次創作を書いたのはかなり久しぶりだけど、前々から書きたいなと思っていた作品が一つあって、コミケ作業へと入る前に、急遽書き上げちゃいました。SSと言いつつ、同人誌に載せる短編程度の長さはあるかと思いますが、流石一太郎を使うと違いますね。実は、数週間前から書かなくちゃとWordの方で頑張ってたんだけど、一太郎使ったら一夜で終わりましたからね。単に気分の問題かも知れませんが、こんなにスラスラ書けたのはいつ以来だろうという感じです。

うちのサイトは、一応ヨスガノソラをメインに扱っているわけですが、今日更新したのはその他のジャンルであり、しかも作品的にはかなり古いです。確か今年で丁度10周年となるギャルゲー、「想い出にかわる君 〜Memories Off〜」を題材に、一本書いてみました。
想い出にかわる君は、今はなきゲームブランドKIDが、2002年に発売したMemories Offことメモオフシリーズの第三作目です。シリーズ自体は会社を変えてまだ出続けていますが、私は中でもこの三作目が大好きでね。作品の完成度や、イベント等で楽しませてもらった記憶はファーストやセカンドの方が多いのだけど、思い入れという意味では想君の方が大きいような気がする。
メモオフシリーズはFD除いて、かれこれ7作ぐらい出ているわけだけど、想い出にかわる君というのは最初の転換期にあった作品で、ファースト、セカンドと繋がりを持たせて続けてきた物語をどうするか、という課題に挑戦したことでも有名です。ここでメモオフが選択したのは、シリーズ上の繋がりは稲穂信を続投させることで残しつつも、舞台を一新し、月日とともに成長したであろうプレイヤーの為に、登場キャラクターの年齢そのものを上げてきたんですね。具体的に言うと、それまで高校生だった主人公や攻略対象の一部を、大学生以上にしたのです。勿論、メインには女子高生もいますから、全員が全員そうであったわけでもないのだけど、これは当時からすると結構革新的な試みだった。私はそうした作品自体の成長を自然に受け入れましたが、世間的にはそうでもなかったようで、未だに想君は人によって好き嫌いがハッキリ分かれる、大人向けを目指したギャルゲーという感じになっています。

そんな想い出にかわる君の中から、今回のSSでメインとなっているのは百瀬環飛田扉の二人です。環は想君における攻略ヒロインの一人であり、作中で最も複雑な立ち位置にいる少女です。ギャルゲーないしエロゲに登場するキャラクターには大きく分けて二通りのパターンがあり、大体が主人公の元からの知り合いか、もしくは初対面の関係に当たります。前者は幼馴染とか妹とか、クラスメイトとか日常的な存在で、後者は転校生とか空から降ってきたとか、そんな感じですね。まあ、ギャルゲやエロゲの主人公というのは酷い記憶障害持ちが結構多いから、初対面かと思ったら実は知り合いだった、ってパターンも少なくないんだけど、この想君に出てくる百瀬環に関して言えば、完全に初対面の間柄になります。何故なら、彼女はそもそも主人公が住む街の住人ではないから。
じゃあ、引っ越してきたのかといえばそうでもなくて、実のところ彼女は迷子の猫、もっと言えば家出娘なんですよ。出身は確か京都だったか、修学旅行で関東方面に来た際、班行動から抜けだして本作の舞台となる街にやってきたという設定。大人しそうな容姿に、感情表現に乏しい不思議ちゃんといった感じのキャラで、ギャルゲ的にはさほど珍しくはありません。
しかしながら、百瀬環設定で一番特徴的なのが、なんとこの娘、登場した時点で男性と同棲しているのです。某落とし神風に言えば、そんな設定のヒロインがいるゲーム、会社が燃やされるレベルなのだけど、家出娘である環は当然のことながら住む家がなく、また、女の子なので路上生活というわけにも行かなったのか、サブキャラクターの一人である飛田扉の部屋で厄介になっているのですね。主人公も、始めは飛田に連れられた環を見たのが初対面だし。

飛田扉という青年は想君というかメモオフにおける一種のヒールキャラで、見てくれから言動の端々まで正確の悪さが漂う、嫌な奴としての側面が強い。主人公との相性は最悪で、気に入らない相手である主人公をいつも小馬鹿にして、軽蔑してきます。私なんかはそれなりに筋の通ったやつだと思うんだけど、なにせ主人公に対する厭味ったらしい言動に加減がないものなから、そこを嫌う人が非常に多い。彼が深く関わってくるのは環ルートと深歩ルートであり、飛田はこの二人のヒロインと密接な関係にあります。特に前者は、ほとんど行動原理になってますしね。
環は攻略ヒロインだから原作ゲームでは主人公とくっつくわけですが、攻略後はどこぞのルーテシアと同じぐらいの変わり様になるため、一体何があったと思わず突っ込みたくなります。しかも、くっつかない場合のバッドエンドがシリーズ最高レベルの鬱展開なので、実はどっちに進んでも微妙な結果に終わるとこが多い。
けど、私は百瀬環という少女が大好きで、10年経った今でも二次創作書くぐらい思い入れがあるのだけど、カップリングの相手は主人公でなく、同棲相手の飛田扉です。まあ、同棲といっても色めいたことは何もなくて、むしろ同居か、本人も言っているようにただの居候に近い関係です。ただ、本編のシナリオにもある通り、環ことたまちゃんが真に慕っているのは飛田ことトビーですし、その意外に強い繋がりから言っても、私はこの二人が本当にくっつくべきではないのかと、それこそ10年前から言ってます。
これだからカプ厨はと呆れられるかもしれないけど、実際のルートはともかくとしても、環を語る上でまず飛田の存在が欠かせないことは、他媒体でも示させれています。例えば、メモオフシリーズ恒例のノベライズ、これはまさにトビたま(飛田×環のこと)の為にあると言っていい話で、環の視点を中心に、飛田との関係性がクローズアップされ、ゲーム本編の主人公であるショーゴは、数えるほどしか登場しません。話自体も、飛田との出会いから始まり、飛田との一時的な別れで終わりますからね。

環にとって飛田扉とは、一種の道標のようなものです。環は飛田扉という存在の先に、新たな世界を観て、成長していきます。それは結局のところ、本編でもノベライズでも変わらないし、深歩とは違う意味で、飛田は環にとって必要な存在なのだと思う。下手をすれば依存になるけど、飛田はそこら辺の突き放しが上手いから、泥沼には陥らないんですよ。
ここまで書いて自分の書いたSSの話をまるでしなかったけど、今回の作品はツイッターにある露天組botに着想を得ました。というのも中の人が10年近くなってやっと見つけたトビたま好きの同士なので、最近はトビたまの会話をすることが出来て私は凄く嬉しいです。次の更新はいつになるか分からないけど、トビたまに関しては十年分溜め込んだネタがあるので、時間があるときにでもまた書いていこうと思います。
ゲーマーズ横浜店に立ち寄ったら、フルカラー版のViVidForceの1,2巻が、それぞれ特典付きで置いてあったので購入しちゃいました。2巻の方は既に持っていたんだけど、特典が付くと言われると、ついつい手が伸びてしまいます。どうやら重版分らしいけど、都内の店舗では早くも完売が相次いでいるそうですね。なのは人気も流石に凄いといった感じだけど、横浜店は目立つんだか目立たないんだかわからない場所に積まれているせいか、減りはそんなに早くなかったと思う。

一度出たコミックスをフルカラーで出し直すなんて、まるでどこかの同人誌みたいな話ですけど、既存の漫画本をカラー化するのって、そんなに難しい話でもないのでしょうか? 私は漫画やイラストは専門でないのでよく分かりませんが、まさか最初からカラー版を刊行する予定があったとも思えないし、所謂着色用の線画ではない、今ある完成原稿に色を塗ったわけでしょ? 不可能ではないのだろうけど、よくやったものですね。
でも、例えばToLOVEる-ダークネス-なんかも、本誌に掲載されたやつをファンが独自にカラー化したものがアップされるなどしてるし、そう考えると割りと難しいことではないのかな? 思うにダークネスがカラー版を出し直したら、ViVidの比じゃない売上になると思うのだが……集英社さん、出してくれませんかね?w カラー版の魅力ってのは、なんといっても肌色でしょうし、それを考えればなのはよりも需要があると思う。
忙しかったので1巻はまだ読んでないのだけど、2巻を読む限りではそれほど質の高いカラーってわけでもないかな。塗りが汚いって程でもないが、思わず息を呑むような美麗さがあるってわけでもないし、言ってしまえば、単に色を塗ってみましたというレベルかもしれない。むしろ、色がついたせいで、却って迫力がなくなった部分などもあると思う。ViVidもForceも、戦闘がメインの回も多いですから、そこら辺の粗さが目立つとでも言うの? 所謂萌えエロなパートを楽しむ分には良いのかもしれないけど、バトルの格好良さとかをカラーで読みたいと思っている人だと、少しガッカリするかも。

元々数を刷っていないのか、カラー版は重版分もあまり市場に出回ってないみたいです。まあ、カラーのコミックスともなれば印刷代もバカにならないのだと思いますが、そんな中で特典付きを再販したゲーマーズは偉いよね。私も1巻が出たときは丁度持ち合わせがなくて買い逃した口ですが、無事に変えて良かったですよ。どうも特典の掛け替えカバーは余っていたらしいのだけど、肝心の本が売り切れてしまったという状態だったらしく、ゲマ屋も重版までに一ヵ月以上掛かるとは思ってなかったっぽい。
とらのあなの方でも特典付きを再販しているみたいだけど、こっちは自分の目で見たわけではないから不明確です。特典はイラストカードだったと思いますが、なのはシリーズは慣例的にゲマ屋へ良い特典が回っている感じがしますね。紆余曲折を経て角川書店の作品みたいになってしまいましたが、ViVidにしろ、Forceにせよ、学研やメガマガのことを思えば、当初はあまり好感情を持って迎えられてはいなかったような気がする。私自身、なんだって角川にと思ってましたし。
でも、巻数を重ねることViVidは7巻、Forceは5巻となり、カラー版まで発売され、すっかり角川作品として定着したんじゃないかな? 流石にもう思うところはありませんけど、紙媒体だけで、よくぞここまで持たせているものです。なのは規模のコンテンツなら映像化の話も少なくないと思いますが、映画はともかく、角川コミックスが原作だと、また色々な事情があるのかしらね。個人的にはViVidとForce、どちらがアニメ化しても興味ないのだけど、売上を無視するなら後者のほうがアニメ的には映えるんじゃないかなと。

現在、テレ東でStSの再放送がやってますけど、あれも5年ほど前の作品になりますか。私はあの作品、登場キャラクターとかは結構好きなんだけど、内容的にはなんか違和感の残るものだったというか、もう少しハードなものを期待してたんだよね。主人公たちもギリギリ十代だけど、もう立派な大人、戦士といえるだけの年齢になって、舞台も地球から魔法世界に移ったじゃないですか? 敵は狂気の天才科学者で、戦闘マシーンともいうべき部下まで揃ってたのに、蓋を開けてみれば敵が僅かに二人死んだだけで、大半は皆仲間になりましたーって、A’sを超える甘ったるい展開と結末と展開が待っていた。別に誰かの死を積極的に望んでいたわけじゃないけど、ナンバーズとかViVidみる限り気の良いお姉さんになっちゃってますからね。昨日の敵は今日の友にも限度ってものがあるだろうと。
私のルーテシアも、あんなに可愛かったのになぁ……どうしてこうなったと、カラー版の2巻を読んで深々とため息をつきました。勿論、感嘆ではなく悲嘆の方で。
久々に、といっても結構前の話なんですがライトノベルというものを買ってみました。ツイッターで武藤此史さんが宣伝しているのを見かけて、作者が瀬尾つかささんということだったので興味を持ちまして。瀬尾さんは主に富士見ファンタジアや一迅社文庫などで活動をされているラノベ作家ですが、昨年ハヤカワJA文庫からSF小説を上下巻で刊行しており、それがなかなかに印象深い作品だったのでね。まあ、暇つぶしぐらいにはなるだろうと、そう思って買ったのだけど……これがどうした、かなり面白い、そしてよく出来た作品でした。

スカイ・ワールドがどういう話なのか、まずはBOOKデータベースのあらすじを引用してみましょう。
スカイワールド―それは魔法と科学技術が同居する世界で、無数に浮かぶ島から島へと飛空艇で旅をするオンラインRPG。運営開始から一週間、数万人ものプレイヤーがスカイワールドの中に閉じ込められる事件が発生する。
プレイヤーたちがいまだ現実世界への出口を見つけられない中、ジュンこと三木盛淳一朗は誰ともチームを組むことなく、持ち前のゲームセンスを武器に単独で攻略を進めていた。しかしある日、迷子の初心者・かすみと白魔術師のエリに協力を求められてしまい、三人で難クエストに挑むことになるのだが――。

天空に浮かぶ唯一の浮遊島、第一軌道『アイオーン』を目指す、オンライン冒険ファンタジー。
このようにスカイ・ワールドはオンラインRPGの世界を舞台にした冒険ファンタジーです。しかし、ゲーム上のロールプレイを記録したものではなく、非現実現実となってしまった、異世界モノに等しいものであることが、あらすじを読めば分かると思います。いつかの日記でファンタジー小説の今みたいなことを書いたとき、私はファンタジーの人気が落ちたのは現代人における外国観の変化が原因ではないか、みたいなことを書いたと思うけど、オンラインゲームに求める異世界ってのは、ある意味で最近の主流だと思うんですよ。.hack以降は特にそれが顕著だと思うし、和風ファンタジーとか、中華ファンタジーとか、そういうのに舞台を変えつつ続いてきたファンタジー小説の、新たな形とでも言うの? 架空世界を通常とは違った形で提供することにより、作品に今までとは異なる発展性を持たせている気がする。

オンラインゲームを題材にした小説といえば、私はハヤカワJA文庫から刊行されたスラムオンラインを思い出します。やはりラノベ作家である桜坂洋が書いた作品であり、こちらはオンラインの格ゲーをメインにした物語。主人公はゲーム上では強者の空手使いだけど、現実では淡々とした日々を過ごす大学生であり、ネットと現実の狭間に揺れ動く中で、一つの結果と答えを見つけていくという話なんですが、スカイ・ワールドとの違いは、明確に現実世界の描写があるということ。オンラインとオフラインの切り替えがなされているとでも言うのか、大学生としての主人公と空手使いとしての主人公、どちらも同じ人物ではあるけど、そこには絶対的な違いがあり、故に彼は選ばなけれないけないとか、そんな感じの。
逆にスラムオンラインと違い、スカイ・ワールドは完全にゲームの中が全てであり、絶対的なリアルとして描写されています。キャラクターのアバターは現実世界の自分をモデルにしており、そのため名前も本名か、それに近いものが多いなど、オンラインゲームであったはずのものが、現実世界として成り立っているのですね。ゲームの世界に取り込まれたという割には、出てくる登場人物は誰も彼もそれを受け入れているのだけど、これは作品開始時点で既に事件から三ヵ月という月日が流れていることが理由の一つだと思います。一般的に、こういった異世界ファンタジーは、主人公やヒロインが現実世界の人間である場合、大抵異世界へ来た瞬間から物語が始まりますよね? 例えば、ゼロの使い魔なんかは主人公の才人がルイズに召喚されたシーンが1ページ目なわけですし。
勿論、スカイ・ワールドにおいても主人公であるジュンが世界に降り立った経緯は書かれるのですが、それはあくまで回想シーンの一つで合って、物語の出発点ではありません。もっと言えば、この1巻さえも、これから始まる長い冒険の旅の始まりに過ぎないのかもしれない。

主人公のジュンには一つの特徴があり、彼は登場した時点で最強に近い実力の持ち主でした。元々、オンライゲーム慣れしていることもあり、他の登場人物と違って自らの意思でスカイ・ワールドに降りたことから、精神的な割り切りが出来てるんでしょうね。クエストマニアということで、RPGは可能な限りレベルを上げてから次のステージに進むタイプなのか、とにかく強い。上級のモンスターは勿論、多勢に無勢な対人戦闘でも勝利するなど、最初からレベルMAXと言われても納得してしまうかのような、圧倒的な強さを誇っています。
けれど、それは不思議な事でもなんでもなくて、ジュンを作者の分身として仮定するなら、むしろ当然のことなんですよ。先程のスラムオンラインにも言えることですが、ゲームを題材にした小説を書く以上、作者はそれに対する知識に精通しており、造詣が深いことが絶対条件なわけだけど、自分のゲームにおける経験則や体験談などを書くにあたって、主人公がゲームに対して無知だと活かせる経験も活かせないし、発揮できる知識も発揮できないじゃないですか? そしてなにより、自分の分身である主人公が弱いのでは、書き手としても面白味がない。格ゲーにせよ、MMORPGにせよ、プレイヤーは大抵強くなることが目的なんだから。
故に主人公は最強か、あるいはそれなりの実力と知識を兼ね備えた存在として書く必要があり、ゲームに対しての初心者や無知は、ヒロインに対して求めざるを得ません。読者目線の存在というわけで、スカイ・ワールドの場合はかすみがそれに当たりますね。厳格な家庭に育ち、友だちに誘われるまでゲームなどやったこともなかった箱入り娘。そんな彼女に、主人公であるジュンはあくまで上位者として、経験者として接していくわけです。これによって、パーティのバランスをとっているわけだ。
ヒロインはカスミということになっていますが、この作品は女性キャラクターが多く登場し、もっと言えば主人公以外は全員が女性ないし少女です。かすみと共にジュンの元へやってきた白魔術師のエリは、既にカスミと双璧をなすダブルヒロインとなりつつありますし、ジュンをスカイ・ワールドへと導いた謎の少女アリスは、どことなくジュンに対する執着心を見せています。そして、カスミの親友であるサクヤもまた……

富士見ファンタジアは基本的にシリーズ物しか出さないところですし、スカイ・ワールドも01と表記されているからには続刊が出るのでしょう。私としては、久々に読んでいて面白い、当たりのラノベだったので、これは普通に続きが読みたいと思ってます。ゲームだった頃の名残りや、システム面の描写が細かいせいか映像化には不向きなような気もしますけど、まずはしっかりと巻数を重ねて、もっと彼らの冒険の旅を見せて貰いたいですね。ところで、スカイ・ワールドは浮遊島が舞台であり、1巻は第八軌道の島がメインだったわけだけど、これって某魔神英雄伝ワタルみたいに一つずつ島を攻略し、上に登っていくシステムになるのかな。だとしたら、最低でも8巻は出ることになるけど、いやはやなんともはや、早く続きが読みたいよ。
Fate/Zeroもいよいよ23話ということで、今日は征服王vs英雄王の激突が行われました。ネット上で調べる限り、6月10日はイスカンダルことアレキサンダー大王の命日らしいけど、紀元前に存在したとされる人間の命日が、よくもまあ現在まで残っているものですね。没年なら分からなくもないが、日付までというのは……いやでも、伝記によれば何歳で死んだとか書いてあるらしいから、別におかしいって程でもないのかな。
しかし、まあ、そんな些細なことはどうでも良くなるほど、見事な戦いだった。

原作やドラマCDだと、王の軍勢はライダーことイスカンダルが率いた軍団を再現しており、その大半は騎馬隊であったと書かれていた気がします。それに引き換え、アニメ版は騎乗したライダー以外は全員が歩兵であり、そういった意味では疾走感や迫力に欠けるなと、少なくとも一期のときは思っていた。王の軍勢は印象深い宝具ながら、使われた回数はそれほど多いわけじゃありませんからね、アサシンの時に一回と、キャスターの時に一回。しかも、後者はアニメでも原作でも明確に描写されませんでしたから、軍団が結界内でどのような死闘を繰り広げていたのかは、結局分からないままです。
そう考えれば、意外とアサシン戦以外では目立った活躍がないように思われますが、たったそれだけでも読者、あるいは視聴者の目に焼き付き、心をつかんで離さない、そんな魅力がイスカンダルと王の軍勢にはありました。そして、それはこの最期の戦いにおいても十分と発揮されていた。
軍団はかくもあっさりと乖離剣によって結界ごと、王と臣下の心象風景ごと打ち砕かれたわけだけど、これは卑怯でもなんでもなく、最強同士が激突した、その結果なんですよ。だって、多勢に無勢という意味では、むしろギルガメッシュの方が不利だったのだから。終わってみればあっさりとした、しかし、最初から最後まで熱かった戦いの結末。見届けたウェイバーと、臣下としての彼の決意。そして、その忠道を認めたギルガメッシュなど、凄惨たる聖杯戦争の中で、この戦いだけは筋の通った、男と男の戦いであったように思えます。だって、ここから先はもう、救いなど一欠片もない殺し合いの世界なんだもの。まともな戦いと呼べるものは、征服王と英雄王の戦いが最後だったように思う。

ウェイバーは設定として肉親がいない天涯孤独の身です。彼は家財道具売り払って時計塔の門を叩くわけだけど、そんな彼にとってライダーとは、征服王イスカンダルとはもう一人の家族とも言える存在だったのではないか? 父か兄か、それとも既存の言葉では言い表せないなにかか。居候先であるマッケンジー夫妻も似たような存在ではあるけど、ライダーはウェイバーの正体と本質を知っていますからね。真っ先にそれを見抜いたが故に、彼の根性を叩き直してきたわけだし。
イスカンダルと戦場を駆け抜ける中で、ウェイバーは着実に成長し、男として育っていきます。征服王が、かつてケイネス・エルメロイ・アーチボルトに言った言葉として、「余のマスターたるべき男は、余と共に戦場を馳せる勇者でなくてはならぬ」というのがありますけど、この少し前にライダーはウェイバーに、一緒に戦場へ来るかどうか訪ねているんですね。付いて行かなければ橋というか鉄塔の上に置き去りにされるかもとウェイバーは思ったに違いないですが、それでも彼は一緒に行くことを、ライダーと共に戦場へ赴くことを選んだんです。「それでこそ余のマスターだ」とライダーは喜び、正にこの瞬間、征服王イスカンダルはウェイバーを男として認めたのでしょう。逆にウェイバーが同行を拒み、ケイネスのようにどこか遠くから見張っているなど、そういう選択をとった場合、ライダーは彼を見捨てていたかもしれない。

個人的にFate/Zeroで面白いのはこの話までですから、私の中でこの作品は終わったに等しい状態まで来ています。まだ最終話とか残っているはずなんだけど、それに関してはステイナイトでも散々語られていますし、Zeroならではのオリジナル要素というのは、むしろここまでなんだよね。分割2クールも終わってみればすぐでしたが、これで長かったFateシリーズも一応の終結を迎えるのだろうか。いや、プリズマ☆イリヤがアニメ化されるんだから、派生作品含めて企画が終わるようなことはないのか。あれは確かTVアニメともOVAとも判明していなかった気がしますけど、やっぱりユーフォーテーブルが作るのかしら。ぶっちゃけ、Fate版なのはみたいなものだし、作者自身それを認めているわけだけど、年内には何かしら動きがあるのかな。私は意外とあの漫画好きなので、ちょっと期待しています。
先日、横浜駅周辺を歩いていたら機動隊の腕章を付けた警察官たちに出会したのですが、どうやら例の事件で厳戒態勢が敷かれているらしく、地元の駅を含めてかなりの数の捜査員が派遣されてるようです。機動隊というと、盾と警棒、それにヘルメットを被った想像しがちですが、ごくごく一般的な制服姿もするんですね。私はさほど警察組織に詳しい訳じゃないけど、所謂小説やテレビドラマなどの影響から、警察というものに対する先入観というものが強くて、こういう役職、立場ならこんな感じ、というイメージが凝り固まっているのかもしれない。

まあ、例の事件に関しては警察の働きに期待するとして、皆さんは日本の警察組織というものにどれぐらい詳しいでしょうか。最近は一昔前まで主流だった、所轄の刑事が拳銃をバンバン撃つようなドラマも少なくなり、警視庁等が舞台の警察内部に焦点を当てたものも多くなりましたから、階級とかその辺りのことも一般的になりつつあるのかな? 例えば推理モノとかミステリー、あるいはサスペンスを書きたいのなら、警察の階級ぐらいはそらで言えるようになれと、物書き志望であれば一度は言われたことがあると思いますけど、今はなまじドラマ等でそれらも一般化しつつありますから、書き手が中途半端な知識じゃやってられないんですよね。特別な、あるいはオリジナルの部署を作るにしたって、それが警察組織においてどのような位置にあるのかとか、そういうのを設定するにも、警察そのものを理解していないと行けないわけですし。
まあ、要するに何かを書きたいならその手の勉強も必要だよという話なんだけど、警察的なものがメインのラノベって、考えてみれば全然思い浮かびませんね。そもそも、ミステリーの需要が少ないから、警察なんてお堅いイメージがあるものは、ラノベ向きじゃないのかもしれない。Anotherや氷菓がアニメ化されたのだって、ラノベにおけるミステリーというものが全くないからで、あったとしてもGOSICKとか神様のメモ帳程度のものだから、お世辞にもジャンルとして流行っているとは言い難いでしょう。この業界、長くいると一度はミステリーも書いてみたいものだけど、あれは才能もさることながら、教養が物を言いますからね。科学でも芸術でも、何か秀でた知識がないとなかなか難しいものです。最近は物理がどうとか、美術に優れているとか、探偵役も色々いるじゃないですか。ニートだって探偵になるぐらいなんですから。

ライトノベルでミステリーと言われると、私が真っ先に思い浮かべるのはスレイヤーズだったりします。おいおい、あれのどこがミステリーだ、ファンタジーじゃないか思ったそこの貴方、私に言わせなくとも、あの作品をミステリーとして捉えている人は結構いるんじゃないでしょうか。スレイヤーズは作品構成が良く出来ており、作中で投げかけられた謎や、散りばめられた伏線などもラストが近づくに連れて徐々に回収されていき、魔族との戦いを通して事件の全容や正体を知るなど、かなりどんでん返しの多い物語です。テンプレートのはっきりしたところは、むしろ時代劇にも通じるところがあるとさえ思っているのだけど、あれもまた作者の技量と知識量、それに教養が現れてるよね。
作者の神坂一は神話や魔術、占星術などに造詣が深い人ですし、裏打ちされた知識を持ってスレイヤーズを始めとした作品を書いています。勿論、全てが完璧なんてことはないのだろうけど、そこには大体の読者を納得させるセンスと、緻密に練られた物語構成があり、発表から20年以上経った今でも、多くの読者を飽きさせることがありません。流石に現在だと、頻繁に宣伝されているわけではありませんから、なかなか若い子が手に取るようなことはありませんけど、それでも読めば必ず面白い一冊にはなっているんじゃないかと思います。まあ、私なんかの世代だとスレイヤーズが古典扱いされることに驚きを覚えてしまうんだけど、20年前、アニメにしたところで15年以上前であることを考えれば、無理ないのかも知れませんが。

ミステリーがライトなジャンルとして、これから流行っていくのかは分かりませんが、Anotherにしろ氷菓にせよ、作者はミステリー作家との大御所にプロフェッショナルですから、ライトノベルのジャンルとして開拓していくには、ちょっと無理があるかもね。あるいは既存のミステリー小説を、上記2作品のように若者向けに手直しするという方法もあるけど、そんな作品が3つも4つもあるとは限らないし、ミステリー作品のアニメ化は今年だけのブームと考えておいた方が良いかもしれない。まあ、そんな時期もあるよねぐらいの勢いで認識していればいいんじゃないかな。そういや、なんだかんだでAnotherのBDも買い集めているのだけど、イベント当選すると良いな。
古典部シリーズのアニメである氷菓が始まってしばらく経ちましたけど、ここ二週ほどは長編ではなく短編からのアニメ化が行われています。大罪を犯すはほぼ原作通りだったから良かったんですけど、ツイッターで目にした話によると、数学教師だから小文字のほうが使い慣れているという理屈は、本来ならありえないらしいですね。理系が言っていたことなので間違いないのだと思いますが、所詮は文系から見た理系または数学者のイメージに過ぎなかった、ということだろうか? 私はガチガチの文系だけど、それだけに初読時から今に至るまで、これを疑問視したことはなかったからね。

まあ、大罪を犯すはああいう話だからということで、私は別に構わないのだけど、問題は正体見たりの方でね。ツイッターで散々呟いているから耳にタコができている人もいるでしょうが、私はどうしてもあのラストに納得がいかない。だって、原作とオチが違うじゃないですか。文庫で言うと4巻目に収録されていることから勘違いしがちですが、そもそも正体見たりという話は古典部シリーズでもかなり古い作品に辺り、今から十年ほど前にザ・スニーカーへ掲載された短編作品だったりします。古典部シリーズはそもそもスニーカー文庫系列のレーベルから出ていましたから、まあ、その縁でラノベ雑誌であるザ・スニーカーにも載ったんですね。大罪を犯すも確かそうだったと思うけど、ラノベ雑誌という関係上、挿絵や口絵がないわけにも行かず、イラストレーターの高野音彦による古典部の面々が描かれたことが思い出せます。実は、来週から始まる愚者のエンドロールも、最初に刊行された頃は高野音彦によるカバーが付いてたんですけどね。再刊されるにあたって、岩郷重力のWONDER WORKZによるデザインへと変更された経緯があります。
ちなみに私の手元にはザ・スニーカーも、高野音彦版のカバーもあるわけですが、正体見たりという作品はザ・スニーカーから遠回りの雛へ収録される際にも改定や加筆が行われており、今回のアニメ化において更に手が加えられた、と言うことになるんですよね。

具体的になにが違ったのかというと、前述の通り「オチが違う」わけですが、原作においてあの姉妹というのは仲が悪い、あるいは仲が悪いと思われる、という描写でラストを迎えます。あんな風に、姉が妹を背負って、あたかも仲良しであるかのような演出はなされないのですね。つまり、千反田さんは沈んだままの表情で終わり、奉太郎はそんな彼女になにも声を掛けられない、どうしてやることも出来ない自分に暗澹たる気分を覚えるという、まさにほろ苦い青春を書いたかのような作品だった。しかし、アニメは最後に姉妹が本当は仲良しという、どう見ても千反田さんへの救いを入れることで、まるでハッピーエンドのような話に変えてしまったわけです。
これは正直、どうなんだろうと思った。私が原作至上主義者なのを差し引いても、作品のラスト、オチを変えるってのは、もっとこう慎重に行われるべきじゃないか。勿論、ハッピーエンドそものもが悪いと言うつもりはないけど、苦味を効かせた、本来コクを楽しむべき料理に、当店風のアレンジと言わんばかりに大量の砂糖をぶちまけられた気分なんですよ。暗いラストであるといっても、心に傷が残ったり、トラウマになるというほどの話ではないし、そりゃあ、千反田さんは悲しかったかもしれないけど、人間ってのはそうやって大人になっていくものでね。
多くの視聴者が苦い料理は好きじゃないってのもわかるけど、だからといって安易に味付けを変えても、砂糖を振り替えても不味くなるだけじゃないだろうか。非情なようだけど、あのとき、あの瞬間に千反田さんを笑顔にする必要はなかったし、私に言わせればただの蛇足でしか無かったと思う。

しかし、そんな安易な救いという蛇足で合っても、作っているのが京アニであるからして、ファンは「さすが京アニ!」と言った感じに褒め称えるのでしょうね。本当はそういうのもどうかと思うんだけど、こればっかりは制作会社のブランド力が強すぎるから、諦めるしかないのでしょう。ここが作るから名作であり、傑作である。そして大作でなくてはいけないなんてのは、却って作品を殺すようなきがするんだが。
ちなみに正体見たりは上記にも書いたように10年前の短編ですから、後々の伏線みたいのが結構散りばめられています。例えば千反田さんが姉弟が欲しいといったことや、他にも色々と。アニメのみの人はまるで気付いてないようですが、そういう人はさっさと原作を読めば良いと思う。今月には、5巻目も出ることですしね。これでも一部、正体見たりと繋がりがありますから。
突然ですが、DLsite.comに登録してみました。サークル登録ではなくユーザー登録、つまり購入者としてだけど。私は元々、DL頒布というのがあまりすきじゃなくて、ああいうデータだけのやり取りというものに抵抗感のようなものを覚えていたのですが、最近はDLでしか販売しない同人誌やゲームの類も増えてきましたからね。おっかなびっくりではありますけど、試して見ることにしました。会員登録すると、後払いが出来るというのも魅力的、もとい興味深かったし。

まあ、なにを買ったかはともかくとして、DL頒布というのも便利なものですね。同人誌とか同人ゲームに限らず、例えば商業エロゲーなんかでもパッケージ版がロットアップ、つまり完売したものがDL頒布、いえ、DL販売でゲットすることが出来るなど、一昔前じゃ考えられないようなことが起きているわけです。Rococo Worksの前身であるTarteが出したカタハネとか、あれもパッケージ版はプレミアがついていて入手しづらいですけど、プレイするだけならDL販売されているものを買えば良いだけであり、もう絶対にプレイすることが出来ないなんてのは減ったと思います。
もっとも、パッケージというのは一種のコレクションですから、それを手に入れたいという意味ではDL販売だと満足できないって感覚はあるだろうけどね。後、私と同じようにDL販売そのものに抵抗があったり。
ただ、同人サークルとしての観点で言えば、データのみのやり取りというのには結構利点もあります。なにせ本にしないということは印刷代が掛かりませんし、作業量はともかくとして、こちらから出るお金というものが殆どありませんからね。印刷代を回収することもなく、利益だけが入ってくるわけですから、これはもう便利と言う言葉では足りないぐらいのものです。まあ、あくまで売れればの話ですけど。本という形がない以上、それに本と同じだけのお金を払う人ってのは稀だし、私がなんとなくやってるDL頒布にしたところで、イベント価格から50%引き、つまり半額にして置いてるぐらいだからね。それにしたって、数えるほどしか出てませんし。まあ、あの本に関しては半額でも高いぐらいなんだが、今考えるとあの倍で書籍の方は頒布していたんだから、我ながら凄い話だ……しかも、完売したというのだから、世の中不思議でいっぱいです。

DLsite.comは会員になれば後払いが出来るということで、実はこのシステムも私は少し怖かったりする。後払いなのを良いことに、それこそ後先考えずに色々買い込んでしまうとか、あるじゃないですか。そういうのが怖くて、私はクレジットカードとかも持ってないんだけど、その点に関してはよく出来ているというか、月々の利用金額というものを事前に設定することができて、その上限以上は買い物できないようになっているらしい。最低金額が一万円で、勿論、変更することも可能みたいだけど、これなら自制心のない人にも安心のシステムなのかな。
まあ、私がこの先も使うことはないような気がするけど、DL頒布ではこことDMMが最大手なのかな? 何分、詳しくないものでよく分からないのですが、少なくともメロンブックスDLよりは流行ってそうだよね。私があそこでDL頒布してるのは、単純にメロンブックスで本を置いてみたかったという夢を、間接的に叶えただけだったりします。私も、昔は何度か書店委託というものをしたことがあるんだけど、メロンブックスだけは何回やっても断られて、じゃあ、DLはどうだろうと思ったら、これがあっさり置いて貰えてね。なんか妥協した感じもするけど、私はとにかくメロンブックスが好きだったからさ。横浜にあって、長らく同人誌書店というのはメロンだけだったし、それだけに思い入れも強いのですよ。いつかは店舗の方に本を置きたいところですが、あそこはとらのあなと違って来る者は拒まずじゃないからなぁ。難しいものです。

夏に出す本を書店委託しないのか、という声はやっぱりあって、一応検討はしてみるつもりですが、今のところ予定は未定ということにしておいて下さい。イベント頒布を前提に作っているものだし、最初から委託ありきというのは、どうにも気が乗らなくて。ただ、様々な事情から大阪遠征が出来ないのではないか? という状況に発展しそうなので、それによっては考え直さないといけないかもしれない。元々、コミケとこみトレ、二つのイベントを見越して部数も用意するつもりだったし、仮に大阪へ行けないとなれば、その分をどうするのか、という問題が残りますからね。単純に刷らなければいいだけの話、というわけでもないから、色々難しかったりします。こみトレの応募期間的に、今月中に決めないといけないことなんだけどさ。
NHKで放送しているMAG・ネットにて、Another氷菓といったミステリーアニメの特集があるというのでリアルタイムに観ていました。こんな番組がNHKでやっているというのも驚きだけど、提供というものが存在しないだけに、U局含めた民放と違って偏りがなくて良いよね。アニメ専門番組は結構あるけど、やはりスポンサー系列への配慮というものは欠かせないし、例えばアニメ誌にしたことろで、自社でアニメ作っているところは、それを持ち上げる傾向にあるじゃないですか? そう考えると、公共放送でアニメ専門番組ってのも、良い物なのかもしれない。

特集自体は綾辻行人へのインタビューや、ワセダミステリ研究会へ感想を聞きに行ったりなど、かなり正統派な内容だったと思います。物が物だけにネタバレに関わるようなことは流石に言えませんでしたが、新本格の担い手であった綾辻行人の心情や、Twitterを始めたことでダイレクトに伝わってくるアニメの感想など、そういった部分に視点を当てたのは悪くなかったと思う。まあ、萌えを必要以上にクローズアップしたのはどうかと思ったけど、そこは番組の特性というか、特色なんでしょうね。
私は原作の頃から赤沢さんがそんなに好きじゃなかったので、必要以上に彼女がクローズアップされることには違和感を覚えているのだけど、そんなに萌えキャラだったかな? という印象がある。米澤円の演技は良かったと思うし、キャラも立っていたと思うけど、萌えという観点から言えば、むしろ小椋さんの方が可愛かったんじゃないか……Anotherというか、P.A.Worksはモブキャラがしっかりしていることで有名だけど、3年3組に限って言えば、小椋さんは一番可愛かったといっても過言ではない気がする。むしろ、序盤で死んでしまった桜木さんよりも、印象に残るキャラだったんじゃないかな。綾野さんとかも途中で死んじゃったけど、小椋さんは最終話一歩手前まで生きていたし、その上、OP映像には毎回出てましたからね。多分、スタッフ辺りで好きな人がいるんだと思いますが、台詞があった赤沢さんに比べると、彼女の場合は本当に名前だけしか出て来なかったキャラですから、アニメの恩恵という意味では、むしろ一番目立っていたのではないか。それだけに、生き残って欲しかったけど。

ミステリーアニメ特集と、後は何故か同人誌特集もやっていたのだけど、門脇舞以をゲストに呼んで色々解説とかしてましたね。パロディ本にまつわる複雑な事情とかを紹介し、所謂商業同人への批判もしていたのは興味深かったけど、同人誌はB5サイズの漫画本、イラスト本が主流であると断言されるのは、小説サークル的に少し辛かったりします。勿論、事実であることに違いはないのですが、なんというのでしょうか、小説本っていうものもあるんだよと、そんな気持ちになりまして。
西川ちゃんが自分が同人誌のネタにされていることを認知していたのは笑ったけど、実の所、ああいう生物ジャンルの本って、ファンが送りつけたり、イベント等に持って行ったりすることがあるので、そういう経緯から本人に知れ渡ることも少なくないんですよ。完全なファン同人誌、例えば自分のイベント参加履歴とかをまとめたものならともかく、やおいとかBLなんて話になると、流石にどうなのか。本自体を否定するつもりはありませんけど、アニメ等のパロディと違い、実在する人間ですからね……私にはなんとも言えないジャンルです。
コミケの解説もなされてましたが、壁サークルとかについては簡単に済ませてましたね。シャッター前とか内壁とか、偽壁にお誕生日席など、説明すると結構長くなるはずなんですが、まあ、そこまでの専門用語を並べ立てる必要もないのかな。私は小説サークルだし、あくまで趣味の範疇で同人をやっているつもりなのだけど、壁への憧れってのは少なからずあって、一度ぐらいは配置されてみたい気がします。小説サークルである限り無理なんだけど、壁ってやっぱり神聖なものじゃないですか。上り詰めた、という感じがしてさ。

アニメ情報番組って色々あるけど、MAG・ネットはよく出来ていると思います。アニメTVとか、リスアニにはない楽しさがあると思うし、この両者はどちらかと言えば声優に特化してますからね。タイプとしてはtvkでも似たようなのがやってますが、商品宣伝をしてはいけないというNHKの制約もあるだけに、オススメ商品情報とか、そういうので時間を取られないのも番組としての強みだよね。まあ、放送時間が頻繁に変わるから追いかけるの大変なんだけど、可能な限りはチェックしていこうかな。
今日は夏コミの当落発表ということで、サークル・シャリテクロワールはお陰様で受かることが出来ました。通算、六度目の参加ということで、会社にて速報メールが届くのを待っていたのけど、去年の冬コミと違ってかなり緊張というか、二週間ぐらい前からそわそわしてました。今年はなにせ春日野穹イラスト集を出す関係上、どうしても落ちるわけには行かなかったし、コミケに受かりたいのは毎回同じだけど、何が何でもという気持ちになったのは、結構久しぶりかもしれない。一日中、身体の中から胃が飛び出して来るんじゃないかと思うぐらい精神不安定でしたよ。

そんなわけで、今年の夏コミは3日目:東4ホール ユ-22bに配置されました。冬コミが西館だったのを考えると、またまた東館に戻ってきたわけですが、なんだってギャルゲジャンルはコミケごとにホールを行ったり来たりしてるんでしょうね? 冬は西館でまったりしていた記憶があるけど、夏の東館だと相応に混むんだろうな……どちらかで固定してくれると助かるのだけど、夏冬で変わるということは何かしらの事情があるのかしら。近年、ギャルゲジャンルには爆発的な人気を誇るものがないわけだけど、それ故に定位置を定めず、他ジャンルの都合にあわせて動かしてるのかもしれない。まあ、東館と西館、どちらが望ましいかとは一概に言えることではないですけど、こうして受かった以上はしっかり新刊の方を作らないといけませんね。なにせ、今年は例年よりも開催日が早い分、印刷所の入稿日も早いですから、いつも通りの作業ペースというわけにも行かないでしょう。
イラスト集参加者の中にも、個人でコミケにサークル参加されるという方は結構いて、機会があればそちらの方もお知らせ出来ればな、と思っています。同日参加ではありますが、イラスト集の方を一部委託というか、もし良かったらうちのスペースにも置きましょうか、なんて話も出ていますから、そういった事情も踏まえまして。実際、イラスト集を何部刷るかは未定なんですけど、前回のアンソロよりは数を刷ろうかと思っているので、自分のスペースだけで頒布するには、ちょっと心配がありまして……TINAMIがやってるtwitcmapで、私のスペースの場所が確認できますけど、普通の島中ですし、そんな広くもないですからね。何千部も刷るわけじゃないけど、分散したほうが効率がいいのは事実だろうし。まあ、色々考えています。

当日の新刊は、今のところ4冊予定しています。一つは春日野穹イラスト集であり、もう一つはいつものヨスガ本。それにヴァニタスの羊本を出すという話までは以前にも書いたと思いますが、今回は更にもう一冊、イモウトノカタチ本も企画しています。これに関しては少々複雑な事情があり、イモウトノカタチが発売日通りに出るならといった感じで、コミケのルール上、発売前の作品でパロディ同人誌は出しちゃいけないんですよ。パロディの定義から言って、それは違うだろうってことで。
だから、イモウトノカタチが発売日通りの7月27日ですか、その日にちゃんと発売されるのであれば、まあ、コピー本程度になりますけど、なにか出せたらいいなと思ってます。流石にオフ本等を発行するには時間がないし、仮に執筆時間があったとしても、印刷所が間に合わないでしょうから。いや、中にはあるんですけどね? 8月でも間に合う印刷所ってのが。でも、それだと流石に料金も高いし、コピー本だってちゃんと作れば良いのが出来ますからね。所謂、オフ本やその類は、冬コミまでのお楽しみということで。
他に新刊の話をするなら、ヴァニタス本に関しては原作そのままのパロディという形にならないと思います。というのも、少々考えていることがありまして、いつも私が書くようなものとは一風変ったものになるんじゃないかと。私はパロディというか、二次創作を書く上で、自分に対していくつかのルールを設けているのだけど、今回は例外的、あるいは限定的に外してみようかと思う。どんなものになるかは、また時期が近くなったらお伝えします。

毎回出しているヨスガ本に関してですが、これについてはちょっとピンチです。というのも、現在ネタ切れなんですよ。累計8冊、クロスオーバーまでして出し続けてきたヨスガ本だけど、ここに来て遂にネタが切れてしまった。あれだけ書いてくれば当たり前なのかもしれないが、いつにないスランプに少し焦ってます。ネタさえあればいつまでも書き続けてていられると言ったものの、それがないと何も書けなくなってしまう。これが自分の限界だとは思いたくないですが、本当にもうどうしたものか……しばらく頭を捻らせますかね。
先日、10年来の友人がツイッターで、今日の夜18時から22時に掛けて一緒に時間を潰してくれる人を探していたので、なにか合ったのかと尋ねてみました。飲み会を開くようなタイプではないし、時間を潰すという以上は宴席を設けることが目的でないのは明らかだったしね。すると、DMにて連絡があって、なんと「声優から生電話が掛かってくる」キャンペーンに当選したから、それに付き合ってくれる人を探している、というのです。これはまたとない機会だし、非常に興味深かったので立ち会って見ることにして、仕事終わりに都内某所へと向かいました。

友人ことH.N.サイドさんに電話をくれるという声優は、アイドル声優ユニットスフィアのメンバーである寿美菜子さんという人で、私はあまり詳しくないのだけど、そらおとの端役とか、サムライガールズでヒロインの一人をやっていた人ですよね。最近だと、たまゆらにも出ていたと思いますが、その寿さんが4月に出したCD、ココロスカイの購入者応募キャンペーンとして、10名限定の生電話企画があり、それにサイドさんは当選したそうです。元々、運の強い男だとは思っていましたが、なかなかどうした凄いじゃないですか。生電話自体はラジオの企画とかでよくありますけど、今回はCDのキャンペーンですからね。何枚売れて、何通応募きたのかはしりませんが、少なくとも1000通は軽く超えているのでしょうし、そう考えると結構な確率だったのではないかと思います。
もっとも、サイドさん宛にミュージックレインの人から掛かってきた電話によれば、当選確定というわけではなく候補とのことで、実際に掛かってくるかどうかは当日まで分からない、と言うことだったらしい。10名に電話するのに4時間というのは長い気もしたけど、しゃべりっぱなしだと寿さんも疲れるだろうし、このキャンペーンには一応トークテーマみたいのがあったから、一回ごとに対象のトークテーマに切り替える必要もあったのでしょうね。だからこその4時間であり、サイドさんは繋がらなかったときの保険や補欠だったのかもしれないと、最初はそう思ってました。

正直、あくまで候補であるという話を聞いたとき、私は待つだけ待って結局掛かってこないんじゃないか? と、考えていました。確定ではなく候補だし、上手い話というのは早々転がっているわけじゃありません。実際、サイドさんの方も9時ぐらいまでに掛かってこなかったら諦めて飯でも食べに行くつもりだったようだし、私もそのときには帰るつもりでいました。
とはいえ、もしかしてということがあるかも知れないし、とりあえずは電話が鳴るのを待って見ることにしました。この時点で、都内某所の施設にいたのは私とサイドさんだけでしたが、もう一人、彼と一緒にスフィアのツアーを回っているという人が、なんと今日のプチイベントのために、わざわざ埼玉方面から来るという。その人自身は寿美菜子ではなく、他のメンバーが好きとのことだったけど、だからといって寿さんに興味が無いわけでもないし、それでなくとも本人から電話をもらうなんてまたとないことですからね。スフィアに全く詳しくない私ですら立ち会ったのだから、わざわざ埼玉方面からやってくるというのも、無理からぬ話しです。
お互いに仕事帰りだったから、顔立ちや雰囲気はともかくオタク臭くない格好をしており、後から駆けつけたサイドさんの友人曰く、「ビジネスマンが打ち合わせをしているようだった」とのことだけど、そんな格好いいものでもなかったと思うけどなぁw だって、会話は基本的に声優とエロゲのことだもの。私は最近、牧野由依ぐらいしか声優イベント言ってないし、サイドさんもエロゲはオーガスト系ぐらいしかやらないもんだから、必ずしも趣味が合致しているとは言いづらいのだけど、そこはまあ付き合いの長さだよね。

私が某所へ到着したのが18時半過ぎぐらいだったわけですが、そこからサイドさんと駄弁り始めて20分が過ぎたことでしたか。唐突に彼の携帯がなりました。画面に映る文字は、私からは見えなかったけど非通知。彼は飛び跳ねるように携帯を持つと言いました。
「掛かってきた!」と。
まさかのまさか、本当に寿美菜子さんから電話が掛かってきたのです。候補なのに、まだ1時間も経ってないのにとか、色々思ったりもしたんだけど、とりあえずは早く出ろ、さっさと通話ボタンを押せということで、私の目の前でサイドさんは寿さんとの会話をはじめました。これで我々のいた場所が騒がしい飲食店とかなら、おそらく私の耳に寿さんの声や、二人の会話内容が入ってくることはなかったんだろうけど、サイドさんが選んだ電話を受ける場所というのは、静けさがあるといっても過言ではないほど静かな場所であり、私の耳にも断片的ではあるけど、彼女の声が聴こえて来ました。
サイドさんは学生時代にラジオサークルへ入っており、自身もパーソナリティとして番組をやっていたこともある人で、そのためトーク力が結構高いです。私がお遊びでネトラジもどきをやっていたのとは訳が違うし、声優からの生電話というテンパッても仕方のない状況の中で、ホントにもう流暢な会話を展開しているのね。アニラジの生電話企画とか聴けば分かると思うけど、普通はああいうのって声優側から話を振ってもらうなりしないと、なかなか喋りにくいものじゃない? なにせ緊張してるし、オタクなんてのは普段から異性と話す機会が少ないですしね。普通ならテンパッて当たり前なんだけど、流石はラジオサークルで鍛えた腕とでも言うのか、自分から話題を振って、会話を繋げて、これが試合なら果敢に攻めているという印象を強く受けました。
事前に送っていたトークテーマが良かったというのもあるんでしょうね。自分のフィールド、またはホームに相手を呼び込み、まるでこちらから電話を掛けたんじゃないかというぐらいの勢いで、5分間も会話をしていました。後で聞いた話ですが、本当のところ通話時間は3分と前もって言われていたらしいです。なのに、握手会とかで見かける「後もう一つだけ!」みたいな会話の引き伸ばしが一切無く、自然な流れで5分会話し、通話を終えたわけですから、まったくもって大したものだよ。

ちなみに埼玉方面から駆けつける予定だったサイドさんの友人ですが、電話の終わる40秒前ぐらいに到着しました。広い敷地だったため少し迷ったらしく、それがなければ、もう1,2分は会話が聴けたかもしれないね。それでも間に合わないよりはよっぽど良いし、来た甲斐があったという感じでした。通話を終えたサイドさんの方は、緊張の糸が切れたか、はたまた溜め込んでい興奮が一挙に解放されたのか、小躍りしそうな勢いでしたが、そのままのノリでツイキャスの配信を始めて、私もスフィアとは全然関係ない人ながら、30分間喋ることに。ラジオって久しぶりだったけど、やっぱり楽しいものだね。時間が19時過ぎと早すぎたこともあって、あまり聴いている人はいなかったみたいだけど、あれはもう高ぶった気持ちを発散するためだけにやってたから、別に良かったんだと思う。特に保存もしなかったしね。
22時までのところを、まさか1時間も経たずに掛かってくるとは思わなかったけど、つまりは候補というのは方便で、本当は決まっていたものの何かの事情で掛けられなくなったとき困るから、候補ということで伝えていたのかな? でなければ、あんなにも早く電話鳴らないでしょ。私もサイドさんも、そして友人の方も、ぶっちゃけ半々ぐらいの確率で掛かってこないんじゃないか、と思っていたぐらいだしw
漏れ聴こえた部分でしか会話を知らないので、二人が具体的にどんな内容で話したのはよく知らないのだけど、それはそれで構わないと思った。私は確かに立会人だったし、彼の隣に寿さんが座ってるんじゃないかと思えるぐらいに自然な会話だったけど、その会話は二人だけのものであるし、私がどうこうというものでもないのでしょう。

「寿さんの人生における5分間を、サイドさんが貰った」という友人さんの言葉はとても印象的であり、なんか運命的な響きを私の心に残しました。人によってはたった5分なのかもしれないけど、その5分間は二人だけの世界だったとか考えると、もう本当に最高だね。スフィアに興味のない私も羨ましいと思えるぐらい、きっと幸せな時間だったに違いない。
そんなツイキャスも終えた幸せな時間の後は、3人で飯を食べに行ったんですが……まあ、この話は長くなる上にくだらないから止めておこうかw ケチな私がケチなりの失敗をしたという話なんだけど、幸せ気分に落ちをつけるのもどうかと思うし、今日のところはこの辺で。私も機会があれば声優と生電話とかしてみたけど、こればっかりは運もさることながら、トーク力が物を言いますからね。サイドさんにならって、私もツイキャスの配信でも始めてみようかな。話すことがあるのかどうかは、ともかくとして。
最近はイモウトノカタチの描き下ろしや記事が載っている関係で、エロゲ雑誌を買うことも多くなって来ました。私の小煩い声が届いたのか、それとも多くの要望があったのか、最近ではSphereも雑誌掲載情報というのをHPに記載するようになりましたから、以前のように総当たりで雑誌を調べるということをしなくて済むようになった。現状、公開されている情報が少ないせいか、どこも似たような記事になってるんですが、描き下ろしのイラストとかがあると買わないわけには行かなくて。今月号の電撃HIMEは美馬千毬の描き下ろしでしたが、千毬としては初めてのえっちぃイラストですかね? CGはまだ公開されていないし。

エロゲ雑誌もこのところは高価格化が進み、今月号の電撃HIMEは暖簾が付いて1800円でしたか。ケチな私としてはこんなの雑誌の値段じゃないと思うのだけど、もう、ほとんど特典の値段になってるよね。メガストアがエロゲ付属であのお値段ってのは納得いくのだけど、布モノってぶっちゃけ好みもあるじゃないですか。作品の好き嫌いはともかくとしても、暖簾なんて何に使うのかと。いや、暖簾なんだから使用用途は出入口に垂らすのだろうが、実際に使えるわけもないのだから、完全にネタグッズだよね。
抱き枕やシーツと違って実用性が薄いからいけないってわけじゃないけど、私はそもそもこういった特典商法というのが苦手で。勿論、特典目当てに買うこともあるにはあるけど、なんか本を買ってるのか特典を買ってるのかわからなくなる。女性向けのファッション誌などは、むしろ付録の方をメインに売ってる感がありますが、エロゲ雑誌もそれに習っているのでしょうか。個人的には布を付ければいいってもんじゃないと思ってるんですが、、1800円とか2000円で抱き枕やシーツ等がついてくるのは、果たしてお得なんだろうか。エロゲ買ってもタダでついてくることが多い昨今ですが、そういうの所詮大した素材使ってるわけでもないし、値段相応だから……まあ、雑誌付録よりは頑張ってると思いますけど。
私って、一時期からエロゲ関係のグッズに対する執着が少なくなったので、Sphereは例外にしても、あんまり布とかに価値を見出せないんだよね。なんとなく買ってるものもあるから、一概に否定できるものでもないんだけど、本にしろゲームにせよ、中身も重視したいじゃないですか。

電撃HIMEのイモウトノカタチ記事は、前述のとおり特に目新しい部分もなく、精々サブキャラが載るようになったのと、千毬の描き下ろしがあるぐらいです。公式サイトにない美優樹のCGも載っていましたけど、Hシーンの直前といったところか。後はあらすじもキャラ紹介も今まで書かれてきたことと変わりはなく、しばらくはこんな感じが続くのかな。HPも毎回更新していて、量が多いように見えますけど、実際は小出しの部分が多いからね。本当に7月出るのだろうか……
他に目を引いた記事といえば、やはりぱれっとの新作かな? 和泉つばす原画第二作というわけですが、見た感じは普通の学園モノみたい。主人公がモテモテというのは珍しいとインタビューでは言ってますけど、最近はそうでもないんじゃないか。例えば、同じく和泉つばすも原画で参加していたfengの青空の見える丘では、主人公とその親友が学園で人気を二分する派閥の持ち主であったし、そもそも美少女の相手なんだから格好悪いはずないだろうと、この頃はイケメン設定の主人公が多いですからね。まあ、流石に懸賞金まで懸けられるというのは斬新な気もするけど。
ヒロインは、ぱれっと独特の塗りもあってか、派手な色合いのわりに落ち着いた発色になているような気がします。クリアというか、メインの子は赤髪で如何にも快活そうだけど、それでもぎりぎり抑えこまれているというか、そんな印象を受ける。ぱれっとは、この塗りが魅力的だと私は思う。ファンタジー要素というほどではないにせよ、妖精さんが出てくるということで、ましろ色とはどれぐらい違う作品に仕上げてくるのか、興味深いところです。

最初の方でグッズに対して苦言を呈していた私だけど、イモウトノカタチに関しては店舗特典をコンプリートする予定なので、他にエロゲを買う余裕が無いかもしれない。コットンソフトの新作とか、タイトル表記が変更になったフツウノファンタジーは買いたいところだけど、他はさてどうしたものか。夏コミの印刷費も残して置かなければいけないし、余裕なんて一円もないんじゃなかろうか。そう考えるとエロゲ雑誌なんて買っている場合じゃないんだろうが、情報収集も大切だしねぇ。色々矛盾しているけど、結局のところ効率のいいお金の使い方が出来るかどうかだよ。セコいとかけち臭いとか、そんなことを言っていられる状態ではないと思うし。
Anotherの0巻が発売されて、私もアニメイト横浜店で引き取って来ました。場所によっては完売している店舗もあるそうですが、なにか特典がつくというわけでもなかったので予約に際して内金の掛からなかったアニメイトを選択したんだけど、DVD付きコミックスというのは、やはり値が張りますね。今の時代、主流はBDだろうという声も多いようだけど、これに関しては仕方ないと思う。皆が皆、BDを持っているわけじゃないし、DVDは観られるけどBDは観れないという人はいても、その逆はまずありえないでしょ? そう考えると、当分は書籍もCDもDVD付きが続くんじゃないのかな。それに、BDに変えると高そうだしね。

0巻はTV本編が始まる直前の、謂わば前日談に当たる物語です。主人公は本編のヒロインを務めた見崎鳴と、その従姉妹である藤岡未咲の二人で、主要キャラという意味ではそれが全てとなります。恒一は最後の方にちょっとだけ登場しますけど、夜見北の生徒はモブで後ろ姿が映る程度の登場となり、話は始終、鳴と未咲の関係や繋がりについて描いていました。
藤岡未咲という少女は建前的には鳴の従姉妹ということになっていますが、実際は双子の姉妹であり、鳴は物心付く前に見崎家に養女へ出されたという過去があります。お互いがその事実を知ったのは少し前のようですが、未咲自身は自分と鳴の相似から薄々感づいてはいたらしい。母親同士が姉妹だからといって、いくらなんでも似すぎていると。この辺り、大叔母から聞かされるまで気付けなかった鳴とは違いますね。鳴が素直なのか、それとも未咲の勘が良かったのかは分かりませんが、双子であり同じ容姿を持っていながら、二人はまったく異なる内面を持つ少女として視聴者の前に姿を表します。それは育った環境に差異があったからなのかもしれないし、あるいは生来の気性だったのかもしれないけど、鏡のような存在という意味では、まさしく二人は真逆だった。
鳴は未咲を好いていたし、他者との繋がりを否定し続ける彼女が、唯一自分から繋がりを求めていたのが双子である未咲です。同じように未咲も、離れて暮らす鳴の存在には強い感情を抱いていたようで、そういえば双子は一定期間離れているとお互いを求めやすいなんて話もありますよね。双子の姉妹は創作物だと珍しいことではないですが、鳴と未咲は実に仲睦まじい姉妹に見えました。モブ出演していた3組の百合コンビにも負けないぐらい。もっとも、あちらと違って、こちらは姉妹愛だと思いますが。

未咲は少し茶目っ気の強い部分もありますが、ごくごく一般的な少女であることに変わりはなく、常にミステリアスな雰囲気を醸し出している鳴とは、まるで印象の異なるキャラクターです。未咲の言動から、どちらかと言えば普段は彼女がお姉さん役として鳴を引っ張っていたようですが、鳴自身もそうした未咲の快活さにもたれ掛かるというか、依存している部分は合ったのかもしれない。大切な姉妹だから、というのもあるだろうし、あの時点で唯一自分の本音を曝け出せる相手だったわけだしね。だからこそ、失ったときの衝撃も大きかった。
鳴を見崎家へ養女に出したことに対し、未咲の母親、つまり鳴の実の母でもある人は多少なりとも後悔している模様です。未だに実の娘であると思っているそうですし、まあ、経済的な事情から手放さざるを得なかったことを考えれば、愛情がないってことはありませんよね。もっとも、未咲は母親についてこそ言及しましたが、父親については触れていません。母親と違い、鳴のことを口にだす機会がないのかも知れませんが、父親にしてみれば自分の稼ぎが少ないばかりに、養女へ出す羽目になった娘ですから、複雑な気持ちを抱いているのかもしれない。鳴の養母である霧果は、妹から娘を奪ったことに後ろめたさを感じていることもあるそうですが、その旦那のことまで考えていたかどうかは……はてさて、どうなんでしょう。
見崎家は藤岡家に比べると、経済的に裕福な立場にあります。鳴の父親は海外を飛び回っている実業家の類だそうだけど、芸術家である妻のパトロンでもあることを考えると、むしろ金持ちじゃない方がおかしいのかな。あの人形館にしたところで、霧果のために建てた住居兼用のビルだというし。そもそも海辺に別荘まで持っているんですから、アパート暮らしらしい藤岡家とは、雲泥の差ではないだろうか。未咲は自分だけが藤岡家に残ったことを、鳴と同じく名前の問題だと思っており、それも含めて実の両親と暮らせない鳴に負い目を感じています。けれど、鳴が左目を失ったのは病気のせいであって養女に出たからではないし、むしろ生活面から言えば未咲よりよっぽど恵まれています。未咲自身言ってましたが、彼女の部屋は畳に布団なのに対し、鳴はそれなりに広いフローリングの個室ですからね。しかも、鳴自身はそれを広いとも凄いとも思ってないから、やっぱり育った環境の差ってのはあるんじゃないだろうか。

鳴は左目の義眼で、未咲に死の色を観てしまいます。3組の災悪のこともあり、気が気でなかったわけだけど、そうした事情の全てを未咲に明かしていたわけでもなかった。これはTV本編でも言ってましたが、義眼の秘密について語ったのは恒一が初めてであり、未咲には「変なものが視える」程度にしか話してなかったことが、二人の会話から分かります。ルールの関係上、未咲に3組の抱える問題を明かすことが出来なかった鳴は、精々控えめに呪われていることを漏らしていましたが、彼女自身、この時点では災悪なんてものを信じてはいませんでした。鳴はミステリアスであるといっても、別に常識外れな性格をしているわけでもなかったし、まさか呪いなんてものが本当にあるとは思ってなかったんでしょう。
でも、現実に未咲から死の色を視てしまった鳴は、彼女を守るために動き出します。遊園地に行った際も、不審な人を見かければ自らが盾となろうとしたり、目の特性を考えれば、これから事故や事件に巻き込まれて死ぬ人から死の色は視えないはずなんだけど、これに関しては深層心理の中にあの光景が、三神先生が通り魔に襲われた記憶が残っていたからなのかもしれまえせん。そう考えると、鳴のあの行動にも納得がいくと思う。鳴は未咲を守りたかったんですね。遊園地での観覧車のシーンは、あそこで未咲が死ぬことはないと分かっていても、ハラハラしてしまう展開でした。本編でも基本的に守られる側であった鳴が、必死で未咲を助けようとしている姿は、流石に見ていて辛かった。
結局、観覧車では事なきを得るわけですが、遊園地からの帰り道に未咲は倒れ、白血病を患いそのまま帰らぬ人となりました。容態が急変して、ということなのでしょうが、治ると言われていたものが、鳴という骨髄移植可能な確実なドナーもいたのに、やり切れないという話ではないと思います。鳴はこのとき、初めて3組の災悪、呪いの存在を受け入れざるを得ない状況になった。彼女が姿見を割ったのは、自分の左目、死の色が視えるだけの義眼に、なんの意味もないと絶望してしまったからじゃないかな。

そうして物語は本編へと繋がり、一話のエレベーターのシーンが鳴視点から再現されます。未咲を失った直後である鳴は恒一の存在を気に留めておらず、彼の問いかけに対する返事も半分以上が裏の空、無意識の内に相槌を打つ感覚だったのかもしれない。現に鳴は病院のエレベーターで恒一と会ったことを覚えてなかったし、一度として彼の方を見てはいないんだよね。それでも来訪目的や名前を答えたのは、あるいは自分のことを誰かに知ってもらいたくて、唯一未咲だけに聞かせていた自分の本心や本音を、誰かに聞いてもらいたかったのかも。
榊原恒一が見崎鳴の真実を知る少年なら、藤岡未咲は見崎鳴の本質を知る少女でした。恒一もまた、鳴の本質や本音の一端を垣間見ることは出来ましたが、そのほとんどは未咲の死とともに失われたものばかり。例えば笑顔にしたところで、0巻では非常に多くの笑みを未咲に対して向けている鳴ですが、本編では数える程度しかありません。勿論、30分しかない0巻と本編全体を合わせれば、後者のほうが数において優っているのかもしれないけど、日常的な表情の変化、という意味では、0巻の方がより自然体だよね。
未咲は作中で彼氏や恋人、もっと簡単に言うと好きな人の存在について言及しています。彼女はバンドの趣味が同じ相手に恋心を抱いていたようですが、鳴はまったく興味が無い。田舎の中学生という年頃から考えると、むしろ未咲の方が普通なのかな? と思えなくもないけど、誰か紹介しようかという辺り、彼女は男子との交友関係も普通に広いんでしょう。まあ、鳴に見合った相手がいたのかどうかはともかくとしても、あるいは男っ気のない姉妹を気遣って、とりあえず付き合ってみればと適当に見繕うつもりだったのか。今となっては、もう分からないことですが。

未咲を失った鳴は、それと入れ替わるように恒一と出会います。勿論、恒一は未咲ではありません。彼が未咲の代わりになるわけではないのですが、0巻を見た後に本編を見直すと、鳴が段々と恒一に心を開いていく様や、失った笑顔や感情を取り戻していく過程がよく分かります。6話もそうですし、最終話にしても最後は鳴の笑みで終わるわけですしね。埋め合わせ、というわけでもないのだろうけど、鳴にとって恒一は未咲のように失いたくない、傷つけたくない存在であったのは事実だと思う。
だからこそ、鳴は恒一の前では頻繁に眼帯を外していたのでしょう。彼に死の色が視えないことを確認し、自分自身が安心するためにも。この辺りは推測ですが、恒一は十分、鳴に相応しい相手だと思いますよ。未咲の代わりにはなれないかもしれないけど、だからこそ、一緒に同じ道を歩けることが出来るのではないか? 少なくとも、私は恒一と鳴の、二人の未来に幸あれと願います。
けど、0巻にはもうちょっと恒一の出番があっても良かったんじゃないかな。未咲のお見舞いに来た鳴が、あるいは院内を歩いていた未咲が、気胸で緊急搬送されてきた恒一とすれ違うとか、そんなシーンがあっても良かった気がする。でもそうすると、未咲との繋がりが絶たれた後に、恒一との繋がりが始まったということに離れないのか。難しいけど、恒一と鳴については本編で観ることにしましょう。
所要で横浜に出る用事があったのですが、その際にヨドバシカメラまで行って一太郎2012を買って来ました。以前までの奴がPCの新調に伴い使えなくなったので、そろそろバージョンアップ版でもどうかなと思いまして。カタログ自体は年の初めぐらいに来ていたのだけど、金銭的な都合もあって、なかなか踏ん切りが付きませんでね。今だって別に余裕あるわけじゃないのですが、丁度、ヨドバシのポイントが貯まっていたので、それを使ってしまおうかなと。2012年も半年が過ぎようとしている中、ここらで買い換えておかないと、結局また来年とかになりそうだったし。

今のパソコンに変えてから一年は経ってないと思いますけど、Windows7になってから互換性の問題で使えなくなったソフトというのは結構あって、一太郎もその内の一つでした。元々私の旧PCに入っていた一太郎は6,7年前のバージョンでしたから、むしろ使える方が不思議だったんですが、執筆用のソフトとしては重宝していましたしね。やはり、使用できないと色々不便で。このところはWordをメインに書いてましたが、デザインを弄ったりPDF化したりするのは楽なんだけど、あれは元々横書きの英文用ソフトだから、日本語の縦書き文章だとしっくりこないことが多いんですよ。
一太郎はジャストシステムが誇る校正機能も充実してるし、なによりATOKを始め日本語に強いという長所がありますから、新バージョンが出るごとに買い換えたいなとは思ってたんだけど、この度遂にそれを果たすことが出来ました。どうして2012にしたのかといえば、勿論ポイントが貯まっていたというのも理由の一つですが、決め手となったのは付属のヒラギノフォントの存在が大きかったかもしれない。ヒラギノフォントというのは商用販売されている日本語フォントなんですが、商業小説などにも利用されているとても綺麗なフォントで、私は一度でいいからこれを使ってみたくてね。2012なら、そのヒラギノフォントが標準で付いているというし、これはもう買わないわけには行かないじゃないですか。
流石にスーパープレミアムを買うほどの余裕はなかったので、プレミアムのバージョンアップ版にしましたけど、無事PCへのインストールも成功し、早速使っています。まあ、今はまだ反応を確かめる程度だけど、夏コミの原稿もありますし、すぐにフル稼働していくことでしょう。

私は出版社で居候をしているわけですが、編集や作家にも好みのワープロソフト言うのがあって、中には松が好きだった、なんて人とも会ったことがあります。松というのはMS-DOS用に開発され、かつて一太郎と人気を二分したとも言われている、今は無きソフトウェアです。熱狂的なファンが多いことでも知られていて、Windowsに対応していないにもかかわらず、未だにDOSマシンから立ち上げて使っているなんて人も少なからずいるらしい。執筆業というのは環境の変化に敏感だから、あるいは慣れ親しんだスタイルを崩したくないのかもしれないけど、それにしたって今日日DOSマシンというのは……いや、PC-98だって普通にあるような職場ですから、別に珍しくもないんですがね。流石にあれを理解するには、私もまだまだ年季が足りないわ。
ちなみに機械の力を借りず、ひたすら手書きで書いている人というのも大御所やベテランの場合、少なくありません。最近は出版社もテキストデータで原稿をやりとりするのが基本になりつつありますが、大御所相手にそれを言うわけにも行かないし、未だに紙媒体のみでのやり取りというのは存在しています。効率の面から言えば、私などはワープロソフトを使った方が早いんじゃないかと思うんだけど、大御所やベテランは、それを使ったからといって必ずしも早く書けるわけではないと言っているから、まあ、その通りなのかもしれないね。逆に私の場合、字が汚いのと持久力がないから、手書きはハガキ一枚書くのも苦手だったりするんですが。

まあ、お偉方の意見はともかくとして、私もやっぱり慣れ親しんだスタイルというのを大事にしていきたいので、一太郎を再導入したことで執筆速度が上がればいいなとか、そんなことを思っています。後、一太郎には前述のとおり校正システムがありますから、あれを使えば赤入れもかなり楽になると思うんですよね。なにせバージョン2012だし、Just Right!程ではないにせよ、相応の期待はしていいはず。7年間の間に、どれだけ進化したのか……それを試すには、何でもいいから原稿を一つ書き上げないといけないのか。全てはそれからということで、はてさてどれから書こうかね。多分、二次創作になるとは思うけど、夏コミ原稿よりも先に書きたいもの、書いておきたいものがあるから、多分そっちから仕上げることになるんじゃないかと。その為にも、まずは新しい一太郎になれないとね。予想以上に多機能化されていて、覚えるだけでも大変そうだから。
今日は世間的に月末エロゲの発売日だったと思うけど、私としてはヴァニタスの羊カタハネのサウンドトラック一般発売日となります。既にドリパで購入はしていたのですが、直販やげっちゅ屋などで特典が付くというから、そこでも一応買うことにしていたんですよ。もっとも、げっちゅ屋秋葉原店は先週の時点で予約を締め切っていたし、当日購入はエロゲの日であることを考えるとリスクが大きいことから、直販共々通販にしたんだけどね。じゃあ、なんで秋葉原に行ったのかというと、ソフマップでイベントがあったからです。

エロゲを買う人や、月末の秋葉原に来たことがある人は知ってると思いますが、基本的にエロゲの発売日というのは月末に集中しており、秋葉原の各店舗ではそれに伴いイベントが開催されます。発売日イベント、というわけですが、内容は何処かのホールや部屋でどうのこうのというのではなく、商品購入者を対象としたお渡し会のような側面が強いです。ポストカードやら色紙やら、抽選会みたいのもやっていますよね。
大体はソフマップ前で行われているわけだけど、私はあの手のイベントがどうにも苦手でね。秋葉原と、そして日本橋ですか。なんかエロゲはそこで買うことを強制されているような気分になって、イベントに釣り上げられている感覚が好きになれない。どこの店舗で買ったレシートでもいいなんて言いますが、実際に平日の日中、秋葉原に行ける人なんてたかが知れてますからね。例えばメロンブックスでエロゲを買いたいと思っても、秋葉のメロンはエロゲ取り扱ってませんから、同日開催のイベントへ参加するには、必然的に他の店舗で予約せざるを得ない。お金に余裕があれば複数購入という選択肢も取れるんでしょうけど、エロゲは一本8000円以上とかする場合も多いですから、よっぽどグッズをコンプリートしたい作品とかじゃない限り、難しいのですよ。
購入する店舗に対する選択肢が狭まるというのは、私としては結構重要な問題で、店舗特典はメロンが良いけど、秋葉で配布される購入者プレゼントも欲しいなんて場合、最悪の場合仕事を休むでもしないことにはどうしようもありませんからね。なまじ、秋葉原が職場から近いだけに、色々と面倒な話です。だって、秋葉原で買うこと自体は、それほど難しくもないのだから。あるいはこれって、贅沢な悩みなのかな。

私が今日、秋葉原に行った理由は、最初に書いたようにソフマップでヴァニタスの羊のイベントがあったから。イベントというか配布会であり、サントラのパッケージと同サイズのヴァニタスの鷹カードを無料配布するというので、それを貰いに行ったんですよ。前述の通りソフマップ前で行われる配布会、お渡し会というのは購入者を対象としたものが殆どであり、普通ならヴァニタスの鷹カードも、羊のサントラを買った人限定になりそうなんですが、意外なことに完全な無料配布、つまりは誰でも貰えるということで。
サントラ自体はメロンとかでも普通に売られていましたから、レシートの類を用意すること自体は可能だったわけだけど、そこを敢えて無料配布してくれるってのは、なんか嬉しいですよね。特に私はイベント購入分以外、すべて通販にしてしまいましたから、発売日に納品書とかそういうのを持参することは不可能に近かったし。
無料配布とはいえ、カードは相当な枚数を用意していたらしく、昼に行って、夜に再訪した際も普通に残っていました。希望者だけではなく、併催していた他のお渡し会に参加していた人へ配っていたことも考えると、数百枚程度は余裕であったのかな? 私が夜になって再訪したのは、元Rococo Worksの笛&J-MENTさんが秋葉に来ているということで、ちょっくらご尊顔を拝見に行ったのだけど、結局秋葉の町中では会えませんでした。まあ、見かけたところで声をかけるのもどうかと思ったし、新刊でもチェックして帰るかーと、最後にとらのあなに寄ったのですが……そこでばったり遭遇してしまった。もっとも、私もサントラの代引を受け取るという用事があったので長居できなかったし、何より店内であったから声のかけ用もなかったのだけど、まあ、姿が見られただけでも満足だった。

ところで、昼頃秋葉原に行った際、天気は生憎の雨だったんですが、ソフマップAM館前では通常の配布会に混ざって、コットンソフトが体験版を配っていました。店頭は購入者イベントやってますから、歩道側にいたわけだけど、雨の降っている中、屋根の内側にはいらずに配っていたので、私が「屋根の中に入らないのか」と訊くと、「通行人の邪魔になるから」と謙虚な姿勢を示して、勿論体験版はビニールに包まれているから雨ぐらい弾くのだけど、私は何だからご苦労様ですと、嫌味ではなく本心から声を掛けてしまった。ああいう人を思いやる姿勢ってのは大事だよね。コットンソフトの新作は終末系らしいけど、買わせて頂きます。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 >